びっくり館の殺人
評判
びっくり館の殺人の評価:
3.15/5点 レビュー 68件。 D ランク
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全54件 1〜20 1/3ページ
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びっくり館の殺人の評価:
3.15/5点 レビュー 68件。 D ランク
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昔も思ったかもしれないが、綾辻は叙述トリックしか書けないのかね。確かに密室殺人事件が起きて、からくり仕掛けの不思議な館という舞台も用意されている。謎は十分用意してある。しかし、仕掛けがあまりに弱い。登場人物も少なく、「こいつが犯人なのだろうか?」という推理小説の醍醐味がすっぽり抜け落ちている。館シリーズと銘打っているが「館」である意味もあまりない。
数十年前の記憶で申し訳ないが、館シリーズとは、風変わりな建築家が設計したからくり仕掛けの奇妙な館では必ず殺人事件が起こるという設定だったと思う。一応はこの筋に沿っているのだろう。
だが、事件そのものがあまりにも。フェアプレイ精神に欠けた、およそ本格推理小説とは思えない駄作。綾辻だけに言えることではないが、現代の作家にはもはや推理小説を書く素養も筆力もないかもしれない。いや、推理小説家として評価するからこそ三流作家になるのであって、ミステリー小説家、つまりは論理的な推理を重視するのではなく、事件の謎や不安、緊張、心理戦などを描き、そこにホラーやオカルト、サスペンス要素を付け加える。こういうミステリー小説としては「まだ」評価の対象に入ってくる。
『another』などはグロテスクな描写も多いが、ホラーやオカルト要素満載で楽しめた。本作も、怪しげな人形、老人の気違いじみた腹話術劇、2年前に起きた気狂いした母親による娘殺しという殺人事件、殺された娘の魂が同名の人形に乗り移っているのではないかと言う不気味さが描かれている。怪奇モノとしてはいい味を出している。小学6年生男子を主人公にし、少年少女時代の不可思議な体験という、少年小説のジャンルとしても成り立っている。実際に、そういう趣旨のもとに書かれたものらしい。
本格推理小説としては成り立たないし、ミステリー小説としてはまだ成立する。怪奇、少年小説のジャンルとしては認めても良い。ともかく、私の所感では、叙述トリックを使用する作品は推理小説のジャンルに含めないでほしいものだ。綾辻に本格推理物を書く筆力があるのか。高い評価を受けているらしい『十角館の殺人』、おそらく昔も読んでいないと思うが、綾辻の筆力はそこで改めて評価してみようか。