ヴァリス

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ヴァリスの評価:

4.46/5点 レビュー 28件。 B ランク

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Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全48件 21〜40 2/3ページ
No.28
(5pt)

「ヴァリス」 極私的解題 …… フィリップ・K・ディックと 「グノーシス」 の邂逅

十数年ぶりに、「ヴァリス」を手に取る。

さまざまな感慨が沸き起こってくる。
ディックの生き様へのオマージュも絡めた、私自身の数々のプライベートなエピソードも含めて ――。

ディック晩年の「ヴァリス三部作」は、死と救済をめぐる「グノーシス主義的神秘主義」がまさしく「ディック教」のごとく盛り込まれた、極めて難解かつ不可思議な、文字通り「オカルト」的な作品群である。

テイヤール・ド・シャルダンの「ヌースフィア」理論や C・G・ユング の「集合的無意識」概念、アブラハム・マズローの「人間性心理学」等々、近現代の思想の影響もさることながら、やはり基本的なモチーフになるのは、あくまでも「新プラトン主義」あるいは「グノーシス主義」である。

そもそも、ヴァリス(VALIS) とは "Vast Active Living Intelligence System" (日本語訳では、「巨大にして能動的な生ける情報システム」) の略称である。
これは、「ヌースフィア」や「集合的無意識」などの概念よりも、「神智学」や「人智学」などで語られている「アカシックレコード」(仏教で言う「虚空蔵」)と比定した方がしっくりくるのではないだろうか…。

幻視者、フィリップ・K・ディックは、こうした「ヴィジョン」を捕捉するほど感度の良い「超感覚的知覚」を体得するほどの境地に至っていたように思える。

そこには、「グノーシス主義」に特有の「反宇宙的二元論」が見られる。すなわち「善」と「悪」の峻別である。

(以下、Wikipedhia「グノーシス主義」からの抜粋)

グノーシス主義において一般的に認められるものは、「反宇宙的二元論(Anti-cosmic dualism)」 と呼ばれる世界の把握の仕方、世界観である。反宇宙的二元論の「反宇宙的」とは、否定的な秩序が存在するこの世界を受け入れない、認めないという思想あるいは実存の立場である。

反宇宙論
「グノーシス主義」は、地上の生の悲惨さは、この宇宙が「悪の宇宙」であるが故と考えた。
現象的に率直に、真摯に、迷妄や希望的観測を排して世界を眺めるとき、この宇宙はまさに「善の宇宙」などではなく「悪の宇宙」に他ならないと考えた。
これがグノーシス主義の「反宇宙」論である。

二元論
宇宙が本来的に悪の宇宙であって、既存の諸宗教・思想の伝える神や神々が善であるというのは、誤謬であると「グノーシス主義」では考えた。
ここでは、「善」と「悪」の対立が二元論的に把握されている。善とされる神々も、彼らがこの悪である世界の原因であれば、実は悪の神、「偽の神」である。
しかしその場合、どこかに「真の神」が存在し「真の世界」が存在するはずである。
悪の世界はまた「物質」で構成されており、それ故に物質は悪である。
また物質で造られた肉体も悪である。物質に対し、「霊」あるいは 「イデア」こそは真の存在であり世界である。
このように、善と悪、真の神と偽の神、また霊と肉体、イデアーと物質と云う 「二元論」 が、グノーシス主義の基本的な世界観であり、「反宇宙論」と合わさって、このような思想を、「反宇宙的二元論」と呼ぶ。

さて、「ヴァリス」の主人公、ホースラヴァー・ファット。神経衰弱に悩まされる彼が作中で書きつづけた日誌「秘密経典書」からごく一部を引用してみよう。
ここに綴られているのは、まさしく グノーシス主義 的世界観に彩られた、否、グノーシス主義者のモノローグそのものである。

1 ひとつの 《精神》 が存在する。
  しかし、そのもとでは二つの原理が抗争する。

2 《精神》 は光をもたらし、次に相互作用において闇をもたらす。
  かくして時間が発生する。

  最後に 《精神》 は光に勝利を与え、《精神》 は完成される。

 ・・・・・・・・

17 グノーシス主義者たちは二つの暫定的時代を信じた。
  最初、もしくは現在の邪悪の時代、二番目、
  もしくは未来の至福の時代である。
  最初の時代は 《鉄の時代》 だった。
  これは 《黒き鉄の牢獄》 によって象徴されるが、
  1974年8月に終わり、《黄金の時代》 になりかわった。
  《黄金の時代》 は 《棕櫚の時代》 によって象徴される。

1960年代、フラワーチルドレン、ヒッピームーブメント、カウンターカルチャー …… その流れの中から派生した「ニューエイジ・ムーブメント」にいたる流れが西海岸を席巻しはじめた70年代以降 ……。
ファットは、そうした時代、70年代になっても、60年代に覚えたドラッグに苦しめられていた。

1976年には「発狂」してしまうファットにとって、1974年8月が何を意味しているかは、私がこの作品を読んだ限りでは、明瞭につかめない。
しかし、当時この作品を書いたディックの思考の中に、かつてのLSDなどのドラッグがもたらしたであろう幻覚的かつ「啓示的」な「ヴィジョン」が到来したのは確実である。

この1974年8月という時期は、おそらく彼にとっては大きな意味を持っているに違いない。

考えられるのは、この年の8月8日、ウォーターゲート事件でリチャード・ニクソンが任期中に辞任したことであろう。

多分に本人の妄想的色彩が強いが …… それからさかのぼる数年来、FBI に代表されるような政府の何らかの諜報機関に監視されており(部屋の中を何者かに荒らされるという事件にも遭遇したという)、その影に悩まされていたようなので、ニクソン の失脚が彼を安堵させたことは想像に難くない。

ディックは、同年の2月と3月に、強烈な神秘体験(「何か超絶的なまでに理性的な存在が自分の心の中に入り込んでくる」という体験)に出会う。
その中での神、あるいは他の何かとの接触の記録を Exegesis(釈義) として書き記している。

その時期、彼は、キリストを意味する「黄金の魚の徴し」をピンク色の光をともなった中で体験し、強烈な『啓示』を受けた。
その後約1年にわたって、ディック は自らを「使徒トマス」と同一視し、現実の70年代の時代と「黙示録」の時代とを「同時に生きていた」ようである。

つまり、(74年〜75年の)表層的現実を生きると同時に、その深層に「リアル」な『啓示』的真実を垣間見るという特異な体験が続いた …… らしいのだ。

その間、彼は「原始キリスト教」の世界観の中に埋没し、「洗礼者ヨハネ」や「イエス・キリスト」らも一時期身を置いていたと言われる「エッセネ派」の資料やら「新プラトン主義」、さらには、それらに関連する数々の書物、殊に「グノーシス主義」の文献を仔細に調べていたとのことである。

おそらく、この時期は、彼にとっては「恩寵」に満ちた至福の時期であったに相違ない。
その生涯において最も光り輝いていた …… と本人が感じていた …… のではなかろうか。

その後の人生を見ると …… 五度目の離婚。それに続く、数人の女性との関係の度重なる破綻。自らの神秘体験を公言することで各方面から受けたバッシング。。。
そして、作品(「アンドロイドは電機羊の夢を見るか?」(「ブレードランナー」の原作))の映画化に絡むいざこざと心労。等々。

結局は、多くの天才がそうだったように、時流のなかではほとんど認められず、不遇なまま生涯を終えている。

死後、年月を経て彼の特異な体験も含め、マニアックなファンのみならず、彼の「仕事」も世に認められてきている。
その証拠と言って良いのかどうかわからないが、(良いか悪いかは別として)彼の数多くの作品が映画化されている。

ディック が生きていた時代と比較すると、エイリアン や サイキック、心霊現象 など超常現象を題材にした小説や映画、ドラマもごく自然に受け入れられる時代になってきた。
日本でもスピリチュアル・ブームをはじめとして、神秘的な現象やそれに類する現象を扱った、たとえば、ヒーリング や 占い、セラピー までをも包含した流れも目立つようになり、その裾野は広がりつつある。

それら、社会現象の深層に流れる「神秘的直観」のようなものは、おそらくディックが垣間見た「ヴィジョン」、そして、彼独特の難解で晦渋なストーリーテリングによって著された遺作群と基本的には通底するものと思われる。

改めて、その偉大な「仕事」に賛辞を表したい。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.27
(5pt)

「ヴァリス」 極私的解題 …… フィリップ・K・ディックと 「グノーシス」 の邂逅

十数年ぶりに、「ヴァリス」を手に取る。

さまざまな感慨が沸き起こってくる。
ディックの生き様へのオマージュも絡めた、私自身の数々のプライベートなエピソードも含めて ――。

ディック晩年の「ヴァリス三部作」は、死と救済をめぐる「グノーシス主義的神秘主義」がまさしく「ディック教」のごとく盛り込まれた、極めて難解かつ不可思議な、文字通り「オカルト」的な作品群である。

テイヤール・ド・シャルダンの「ヌースフィア」理論や C・G・ユング の「集合的無意識」概念、アブラハム・マズローの「人間性心理学」等々、近現代の思想の影響もさることながら、やはり基本的なモチーフになるのは、あくまでも「新プラトン主義」あるいは「グノーシス主義」である。

そもそも、ヴァリス(VALIS) とは "Vast Active Living Intelligence System" (日本語訳では、「巨大にして能動的な生ける情報システム」) の略称である。
これは、「ヌースフィア」や「集合的無意識」などの概念よりも、「神智学」や「人智学」などで語られている「アカシックレコード」(仏教で言う「虚空蔵」)と比定した方がしっくりくるのではないだろうか…。

幻視者、フィリップ・K・ディックは、こうした「ヴィジョン」を捕捉するほど感度の良い「超感覚的知覚」を体得するほどの境地に至っていたように思える。

そこには、「グノーシス主義」に特有の「反宇宙的二元論」が見られる。すなわち「善」と「悪」の峻別である。

(以下、Wikipedhia「グノーシス主義」からの抜粋)

グノーシス主義において一般的に認められるものは、「反宇宙的二元論(Anti-cosmic dualism)」 と呼ばれる世界の把握の仕方、世界観である。反宇宙的二元論の「反宇宙的」とは、否定的な秩序が存在するこの世界を受け入れない、認めないという思想あるいは実存の立場である。

反宇宙論
「グノーシス主義」は、地上の生の悲惨さは、この宇宙が「悪の宇宙」であるが故と考えた。
現象的に率直に、真摯に、迷妄や希望的観測を排して世界を眺めるとき、この宇宙はまさに「善の宇宙」などではなく「悪の宇宙」に他ならないと考えた。
これがグノーシス主義の「反宇宙」論である。

二元論
宇宙が本来的に悪の宇宙であって、既存の諸宗教・思想の伝える神や神々が善であるというのは、誤謬であると「グノーシス主義」では考えた。
ここでは、「善」と「悪」の対立が二元論的に把握されている。善とされる神々も、彼らがこの悪である世界の原因であれば、実は悪の神、「偽の神」である。
しかしその場合、どこかに「真の神」が存在し「真の世界」が存在するはずである。
悪の世界はまた「物質」で構成されており、それ故に物質は悪である。
また物質で造られた肉体も悪である。物質に対し、「霊」あるいは 「イデア」こそは真の存在であり世界である。
このように、善と悪、真の神と偽の神、また霊と肉体、イデアーと物質と云う 「二元論」 が、グノーシス主義の基本的な世界観であり、「反宇宙論」と合わさって、このような思想を、「反宇宙的二元論」と呼ぶ。

さて、「ヴァリス」の主人公、ホースラヴァー・ファット。神経衰弱に悩まされる彼が作中で書きつづけた日誌「秘密経典書」からごく一部を引用してみよう。
ここに綴られているのは、まさしく グノーシス主義 的世界観に彩られた、否、グノーシス主義者のモノローグそのものである。

1 ひとつの 《精神》 が存在する。
  しかし、そのもとでは二つの原理が抗争する。

2 《精神》 は光をもたらし、次に相互作用において闇をもたらす。
  かくして時間が発生する。

  最後に 《精神》 は光に勝利を与え、《精神》 は完成される。

 ・・・・・・・・

17 グノーシス主義者たちは二つの暫定的時代を信じた。
  最初、もしくは現在の邪悪の時代、二番目、
  もしくは未来の至福の時代である。
  最初の時代は 《鉄の時代》 だった。
  これは 《黒き鉄の牢獄》 によって象徴されるが、
  1974年8月に終わり、《黄金の時代》 になりかわった。
  《黄金の時代》 は 《棕櫚の時代》 によって象徴される。

1960年代、フラワーチルドレン、ヒッピームーブメント、カウンターカルチャー …… その流れの中から派生した「ニューエイジ・ムーブメント」にいたる流れが西海岸を席巻しはじめた70年代以降 ……。
ファットは、そうした時代、70年代になっても、60年代に覚えたドラッグに苦しめられていた。

1976年には「発狂」してしまうファットにとって、1974年8月が何を意味しているかは、私がこの作品を読んだ限りでは、明瞭につかめない。
しかし、当時この作品を書いたディックの思考の中に、かつてのLSDなどのドラッグがもたらしたであろう幻覚的かつ「啓示的」な「ヴィジョン」が到来したのは確実である。

この1974年8月という時期は、おそらく彼にとっては大きな意味を持っているに違いない。

考えられるのは、この年の8月8日、ウォーターゲート事件でリチャード・ニクソンが任期中に辞任したことであろう。

多分に本人の妄想的色彩が強いが …… それからさかのぼる数年来、FBI に代表されるような政府の何らかの諜報機関に監視されており(部屋の中を何者かに荒らされるという事件にも遭遇したという)、その影に悩まされていたようなので、ニクソン の失脚が彼を安堵させたことは想像に難くない。

ディックは、同年の2月と3月に、強烈な神秘体験(「何か超絶的なまでに理性的な存在が自分の心の中に入り込んでくる」という体験)に出会う。
その中での神、あるいは他の何かとの接触の記録を Exegesis(釈義) として書き記している。

その時期、彼は、キリストを意味する「黄金の魚の徴し」をピンク色の光をともなった中で体験し、強烈な『啓示』を受けた。
その後約1年にわたって、ディック は自らを「使徒トマス」と同一視し、現実の70年代の時代と「黙示録」の時代とを「同時に生きていた」ようである。

つまり、(74年〜75年の)表層的現実を生きると同時に、その深層に「リアル」な『啓示』的真実を垣間見るという特異な体験が続いた …… らしいのだ。

その間、彼は「原始キリスト教」の世界観の中に埋没し、「洗礼者ヨハネ」や「イエス・キリスト」らも一時期身を置いていたと言われる「エッセネ派」の資料やら「新プラトン主義」、さらには、それらに関連する数々の書物、殊に「グノーシス主義」の文献を仔細に調べていたとのことである。

おそらく、この時期は、彼にとっては「恩寵」に満ちた至福の時期であったに相違ない。
その生涯において最も光り輝いていた …… と本人が感じていた …… のではなかろうか。

その後の人生を見ると …… 五度目の離婚。それに続く、数人の女性との関係の度重なる破綻。自らの神秘体験を公言することで各方面から受けたバッシング。。。
そして、作品(「アンドロイドは電機羊の夢を見るか?」(「ブレードランナー」の原作))の映画化に絡むいざこざと心労。等々。

結局は、多くの天才がそうだったように、時流のなかではほとんど認められず、不遇なまま生涯を終えている。

死後、年月を経て彼の特異な体験も含め、マニアックなファンのみならず、彼の「仕事」も世に認められてきている。
その証拠と言って良いのかどうかわからないが、(良いか悪いかは別として)彼の数多くの作品が映画化されている。

ディック が生きていた時代と比較すると、エイリアン や サイキック、心霊現象 など超常現象を題材にした小説や映画、ドラマもごく自然に受け入れられる時代になってきた。
日本でもスピリチュアル・ブームをはじめとして、神秘的な現象やそれに類する現象を扱った、たとえば、ヒーリング や 占い、セラピー までをも包含した流れも目立つようになり、その裾野は広がりつつある。

それら、社会現象の深層に流れる「神秘的直観」のようなものは、おそらくディックが垣間見た「ヴィジョン」、そして、彼独特の難解で晦渋なストーリーテリングによって著された遺作群と基本的には通底するものと思われる。

改めて、その偉大な「仕事」に賛辞を表したい。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.26
(5pt)

神秘的な体験をぜひこの本で

読むのに五時間かかった。
批評家や哲学者が読んだら楽しいんだと思いました。
最初はどんなSF小説なのか期待して読んだら裏切られました、神秘的な体験を味わうことができると思います。
麻薬に溺れた男が、神を感じ周りから錯乱したと思われる。
そこから男は新たな出会う、、のですが、その後の神秘的体験は難しいです。
映画で言えばツリーオブライフを見た後の感覚でしょうか、物語の中に出てくる、用語や教義と言ったものは芸が細かいと思わせました。
読み応えのある本ですがまとまった時間がある休みのうちに手にとってはいかがでしょうか。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.25
(5pt)

神秘的な体験をぜひこの本で

読むのに五時間かかった。
批評家や哲学者が読んだら楽しいんだと思いました。
最初はどんなSF小説なのか期待して読んだら裏切られました、神秘的な体験を味わうことができると思います。
麻薬に溺れた男が、神を感じ周りから錯乱したと思われる。
そこから男は新たな出会う、、のですが、その後の神秘的体験は難しいです。
映画で言えばツリーオブライフを見た後の感覚でしょうか、物語の中に出てくる、用語や教義と言ったものは芸が細かいと思わせました。
読み応えのある本ですがまとまった時間がある休みのうちに手にとってはいかがでしょうか。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.24
(5pt)

素早い対応でした。

ディックにのめりこむきっかけです。
素早く届い手、助かりました。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.23
(5pt)

素早い対応でした。

ディックにのめりこむきっかけです。
素早く届い手、助かりました。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.22
(3pt)

ディックの博覧強記ぶりに圧倒され

女友達の自殺をきっかけに、狂気へまっしぐらとなったホースラヴァー・ファット=ディック。彼が、ピンク色の光線の照射によって、神からの啓示を受け、秘密教義を著していく過程がつづられていく。

あらすじを紹介することすら困難な、ディックの精神世界が開陳された作品だ。神学、哲学、心理学、歴史学、神話が、ごだまぜになって、捻り出された教義は、難解この上ない。ディックの博覧強記ぶりに圧倒されるのみである。訳者である大瀧啓裕さんのAdversariaを読むと(理解しているわけではない)、ますます自分の知識の貧しさを思い知らされる。

一読しただけでは、撫でさすったぐらいでしかないだろう。言わんとするところの上澄みをペロっと舐めただけだ。かといって、熟読し、ディックの精神世界にのめり込むのも恐ろしい。なにせ宇宙の創世まで解き明かしてしまう勢いなのだから。

ファットは、二つの異なった時代に生きる自分自身を幻視し、ついにその神秘体験と符号する映画『ヴァリス』に出会う ・・・

あらすじなど、語っても意味はないのだろう。ディックの精神の旅を眺めていくだけ精一杯である。本作品は、全てを理解しようとすると、苦痛でしかない。自分の経験と重なり合うような、わずかな部分を感じ取るだけでよいのかもしれない。少なくとも、私は、ディックの諸作品に見られる現実の崩壊感の根源に触れたような気がする。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.21
(3pt)

ディックの博覧強記ぶりに圧倒され

女友達の自殺をきっかけに、狂気へまっしぐらとなったホースラヴァー・ファット=ディック。彼が、ピンク色の光線の照射によって、神からの啓示を受け、秘密教義を著していく過程がつづられていく。

あらすじを紹介することすら困難な、ディックの精神世界が開陳された作品だ。神学、哲学、心理学、歴史学、神話が、ごだまぜになって、捻り出された教義は、難解この上ない。ディックの博覧強記ぶりに圧倒されるのみである。訳者である大瀧啓裕さんのAdversariaを読むと(理解しているわけではない)、ますます自分の知識の貧しさを思い知らされる。

一読しただけでは、撫でさすったぐらいでしかないだろう。言わんとするところの上澄みをペロっと舐めただけだ。かといって、熟読し、ディックの精神世界にのめり込むのも恐ろしい。なにせ宇宙の創世まで解き明かしてしまう勢いなのだから。

ファットは、二つの異なった時代に生きる自分自身を幻視し、ついにその神秘体験と符号する映画『ヴァリス』に出会う ・・・

あらすじなど、語っても意味はないのだろう。ディックの精神の旅を眺めていくだけ精一杯である。本作品は、全てを理解しようとすると、苦痛でしかない。自分の経験と重なり合うような、わずかな部分を感じ取るだけでよいのかもしれない。少なくとも、私は、ディックの諸作品に見られる現実の崩壊感の根源に触れたような気がする。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.20
(4pt)

難解さに困惑しているとピンク色の光線が・・・

フィリップ・K・ディックの書いた
神学的三部作『ヴァリス』『聖なる侵入』
『ティモシー・アーチャーの転生』

作者本人が1974年2〜3月に体験した神秘体験を元に
書かれた作品として有名である。

本作ではキメテる主人公が
作者本人と符合している訳で、そこら辺を
理解して読まないと読み手の方がヤバイ。
一人称と三人称が入り乱れる故に混乱の度合いは
読むにつれて増していく。

グノーシス主義的アプローチがなされているが
興味無い人とかには正直難解なだけかもしれない。

V・A・L・I・S
Vast Active Living Intelligence System
巨大にして能動的な生ける情報システム

大滝氏の訳のなんと甘美な事か。
巻末の釈義も見逃せない。

本書を読むに中っては宗教的知識が
少々あった方が良いかと思われる。

女友達の自殺を止められず薬に走り
死にきれずに狂い始めた主人公ファットが
神と出会うというくだりから始まるため
どこまでが現実でどこからが妄想、幻覚
なのか分別がつかない所が読者を惹きつけるギミックだろう。

高校生の時には難解すぎて読破に三ヶ月かかったが
大人になった今もやはり難解である。

フィリップ・K・ディック自身の事も調べつつ
残る二部作も読破してはじめて全貌がおぼろげに見え隠れ
してくるのかもしれない。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.19
(4pt)

難解さに困惑しているとピンク色の光線が・・・

フィリップ・K・ディックの書いた
神学的三部作『ヴァリス』『聖なる侵入』
『ティモシー・アーチャーの転生』

作者本人が1974年2〜3月に体験した神秘体験を元に
書かれた作品として有名である。

本作ではキメテる主人公が
作者本人と符合している訳で、そこら辺を
理解して読まないと読み手の方がヤバイ。
一人称と三人称が入り乱れる故に混乱の度合いは
読むにつれて増していく。

グノーシス主義的アプローチがなされているが
興味無い人とかには正直難解なだけかもしれない。

V・A・L・I・S
Vast Active Living Intelligence System
巨大にして能動的な生ける情報システム

大滝氏の訳のなんと甘美な事か。
巻末の釈義も見逃せない。

本書を読むに中っては宗教的知識が
少々あった方が良いかと思われる。

女友達の自殺を止められず薬に走り
死にきれずに狂い始めた主人公ファットが
神と出会うというくだりから始まるため
どこまでが現実でどこからが妄想、幻覚
なのか分別がつかない所が読者を惹きつけるギミックだろう。

高校生の時には難解すぎて読破に三ヶ月かかったが
大人になった今もやはり難解である。

フィリップ・K・ディック自身の事も調べつつ
残る二部作も読破してはじめて全貌がおぼろげに見え隠れ
してくるのかもしれない。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.18
(5pt)

最高のユーモア小説。泣ける場面もある。

60年代末期の頭パラッパのブームから目が覚めると、そこには人生の落後者としての自分がいた。かつての仲間は病気と薬中で次々に死に、左翼と関係したカドで当局に目をつけられる。。。人格が分裂するほど追い詰められたディックはあるときヤクの売人にプレゼントされた壷のなかに「神」を見出すのだった。

 このように序盤のあらすじを書き出すと完全に電波系で実際にそうなのだが、文章の中にへんなユーモアが散見されスラスラと読める。楽しめる。

 現世に顕現した新たな救世主はあっけなく死に、世界は何も変わらない。絶望に打ちのめされたディックは。。。というラストの展開は「希望を求めること」「探求することをやめないこと」の大切さを読者に説いているようで、何度読んでも胸が熱くなる。

 解説の文章がマジになっているので、トーンダウンすることが問題か。

ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.17
(5pt)

最高のユーモア小説。泣ける場面もある。

60年代末期の頭パラッパのブームから目が覚めると、そこには人生の落後者としての自分がいた。かつての仲間は病気と薬中で次々に死に、左翼と関係したカドで当局に目をつけられる。。。人格が分裂するほど追い詰められたディックはあるときヤクの売人にプレゼントされた壷のなかに「神」を見出すのだった。

 このように序盤のあらすじを書き出すと完全に電波系で実際にそうなのだが、文章の中にへんなユーモアが散見されスラスラと読める。楽しめる。

 現世に顕現した新たな救世主はあっけなく死に、世界は何も変わらない。絶望に打ちのめされたディックは。。。というラストの展開は「希望を求めること」「探求することをやめないこと」の大切さを読者に説いているようで、何度読んでも胸が熱くなる。

 解説の文章がマジになっているので、トーンダウンすることが問題か。

ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.16
(5pt)

LOSTで

ベンが監禁されている時、読んでいた。もう読んだと言ったけど、再度読むと新しい発見があるだろうと言われていた。それをみて、久しぶりにDICKを読み返す。銀河の壷直しをピータゲイブリエルを聞きながら読みたくなる。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.15
(5pt)

LOSTで

ベンが監禁されている時、読んでいた。もう読んだと言ったけど、再度読むと新しい発見があるだろうと言われていた。それをみて、久しぶりにDICKを読み返す。銀河の壷直しをピータゲイブリエルを聞きながら読みたくなる。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.14
(4pt)

難解だけど

ディック晩年の作品。
あまりにも宗教がかっていて、昔読んだ時には受け入れられなかったけど、今なら分かるかと思いきや、やっぱり難解。
もう少し、勉強してからもう一度読もう。
しかし、今読んでも全く古びてないテーマだ。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.13
(4pt)

難解だけど

ディック晩年の作品。
あまりにも宗教がかっていて、昔読んだ時には受け入れられなかったけど、今なら分かるかと思いきや、やっぱり難解。
もう少し、勉強してからもう一度読もう。
しかし、今読んでも全く古びてないテーマだ。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.12
(5pt)

異色の宗教SF

カリスマSF作家、ディックがキリスト教の異端・グノーシス主義を元に造り上げた、異色の宗教SF。前衛的な手法を駆使した実験文学とも言えるが、私はむしろディックが《神》に対して捧げた、哀切な《祈りの書》として読んでいる。切なさが心地よい、ある意味、感動的な傑作です。
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.11
(5pt)

異色の宗教SF

カリスマSF作家、ディックがキリスト教の異端・グノーシス主義を元に造り上げた、異色の宗教SF。前衛的な手法を駆使した実験文学とも言えるが、私はむしろディックが《神》に対して捧げた、哀切な《祈りの書》として読んでいる。切なさが心地よい、ある意味、感動的な傑作です。
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
4488696058
No.10
(5pt)

ディックファンならこれを読みましょう!

SF作家として名高い著者 p.k.ディック 晩年の作品。異例な事にディック自身をモデルとして登場しています。内容としては道具立てが複雑・難解で読み始めはかなり戸惑うはず!この部分で引っかかって読まないのはあまりにももったいない作品。「宗教こそ究極の科学!」このテーマを掲げたディックに脱帽です!
ヴァリス (サンリオSF文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (サンリオSF文庫)より
438782509X
No.9
(5pt)

ディックファンならこれを読みましょう!

SF作家として名高い著者 p.k.ディック 晩年の作品。異例な事にディック自身をモデルとして登場しています。内容としては道具立てが複雑・難解で読み始めはかなり戸惑うはず!この部分で引っかかって読まないのはあまりにももったいない作品。「宗教こそ究極の科学!」このテーマを掲げたディックに脱帽です!
ヴァリス (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: ヴァリス (創元推理文庫)より
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