螢
評判
螢の評価:
3.24/5点 レビュー 68件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全156件 121〜140 7/8ページ
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螢の評価:
3.24/5点 レビュー 68件。 A ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
では、以下、感想(多少ネタバレ的かも)
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○ 綾辻氏の館シリーズは、全てではありませんが叙述トリックが特徴的です。この小説も、とどのつまりはそうなのですが、全く技術不足と言わざるを得ません。
叙述トリックで重要なのは、最後まで叙述トリックだとは気づかせず、ラストで明かされた時に「あれが(叙述の)伏線だったのか」と気づく事だと思います。しかしこの小説は、それがバレバレです。わざとバレバレにしておいて、その裏をかくという手法もありますが、この小説は違います。
クローズドサークルものですので、登場人物は限られます。自ずと比較的ハッキリとした性格分けがされ、各々の(小説内での)役割が振られます。しかし全然目立たない、というかほとんど描写されないキャラがいるのです。これでは気づくなと言う方が無理でしょう。
また作者が読者に錯誤させようとするキャラがいるのですが、そのやり方が本当に不自然です。小説好きには釈迦に説法でしょうが、小説には大きく分けて「一人称視点」「三人称視点」「神の視点」があります。大抵はこのどれかの視点で統一されます。たとえ叙述トリックでもそれは例外ではなく、意図的に混合される以外はやはり統一されるのが普通です。
もちろんこの場合も読者に気づかせないのが通常ですし、そうでない場合はワザと気づかせてその裏をかくものなのですが、この小説は稚拙にそれらが織り交ぜられています。かなり最初の時点から「この語り手は誰なんだ?」と疑問が噴出します。作者が錯誤させたいキャラが語り手だとすると、明らかにおかしな書き方が多すぎるのです。
これが、小説の書き方のイロハもしらない中学生が初めて書いた作品ならば、逆に騙されていたかも知れません。しかし曲がりなりにも商業出版されているわけですから、明らかに不自然な書き方が目に付くのは推理作家失格という気もします。決定的なのは「あまりの主語のなさ」といったところでしょうか。
つまり最初から「この小説は叙述トリックが使われていて、キャラAをキャラBだと錯覚させようとしている」という事がわかってしまうのです。
○ 最後の方でメンバーが「あの人の事を、てっきり○○○だと思っていた」という場面があり、それが真犯人追求の決め手になるのですが、彼らがそう思っていた明確な伏線が見あたりませんでした。読者にはそれが最初からわかっているので「読者はそれを当然だと思って読み進めていたのだろうが、登場人物たちはそれを知らなかった。つまり読者の思い込みを利用したのだ」と作者は言うかも知れませんが、それこそ作者の勝手な思い込みだと思います。
私の同級生にも○○○なのに自分の事を○○と呼ぶ人はいましたし、ドラマやアニメでも時々出てきます。また、「こういう状況で、○○○の中に一人だけ○○○がいるというのは、通常あり得ない」というかも知れませんが、前年に訪れた際、あの人も一人だった可能性を否定する描写を見つけられませんでしたし、戦後まもない頃ならともかく、今時、○○○の中に○○○一人というのは普通にあると思います。特に若い人の間なら尚更です。
また、小説とはいえ、それなりの長い時間一緒に過ごしているのに、○○○かどうか判別できないのは、明らかに不自然です。SFやファンタジーものなら別でしょうが、この小説は違うのですから。
○ 物語中、過去や現在の幾つかの事象の謎が解明されていくのですが、色々な意味で、かなり重要な役割を担った人物の犯行動機や犯行にいたる過程が全く示されません。これは大変なマイナスです。
○ 過去・現在と様々な謎が後半になって怒濤のごとく暴かれていきます。しかし、ハッキリ言って詰め込みすぎだと思います。そのせいで、一つ一つの謎解きが唐突すぎる印象が否めません。読者の興味を引くために色々とバラマいてしまったので、仕方なく足早に回収した感じです。
○ 物語のトリックやオチとしての人間関係、人物構成が本当に「館シリーズ」そっくりです。もう少し工夫のしようがなかったのでしょうか。
○ ラストは賛否あるかも知れません。この小説には多分にホラーサスペンス的な要素が含まれていますが、それにしても最後に生き残ったのが誰かをハッキリさせないのはどうかと思いました。示唆程度でも「あいつが生き残っちゃったの?」のようなものがあれば、よかったのに。
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このあと同作者の本を3〜4冊読んで似たような感じなら、早くも麻耶雄嵩は卒業といったところでしょうか。