神様ゲーム
評判
神様ゲームの評価:
3.65/5点 レビュー 139件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全344件 241〜260 13/18ページ
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神様ゲームの評価:
3.65/5点 レビュー 139件。 B ランク
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松尾芭蕉が言うところの「格に入りて格より出ざる時は狭く、格に入らざる時は邪道に走る。格に入り格より出でて初めて自在を得べし」だろう。
貴族探偵、隻眼の少女、メルカトルかく語りき、そしてこの神様ゲーム…麻耶雄嵩という作家は、「そもそも本格ミステリとはなんなのか?」とうい問に愚直に取り組んでいる作家なのだ。能でも本格ミステリでも、そこには目に見えないルールや不文律が多く存在している。だがそれをそのまま鵜呑みにしてたって同じような作品しか生まれないし、そこから逸脱しては芸がない。
「どんな推理も間違っている可能性がある」
これは、麻耶がずっと取り組んできた問題であり、ほとんどの作家、読者が目を背けてきたことである。
探偵が推理を語り、犯人を指摘する。この構図に誰も何も疑問を持たないが、実際は推理なんて穴だらけで、どんなに綿密に作られた(ように見える)推理小説でも論理の穴なんていくらでもあり、結末なんて作者の気分次第でころころ自由にどんでん返し。どんなに真実らしく見えても、それ以上の解答だっていくらでも存在する。だがどうしてそれで警察や読者が納得するかというと、それは探偵が「真実」として語るから。探偵はその小説の中の世界において、神様なのだ。「じゃあ、探偵がこいつが犯人!って言えば、そもそも推理なんて必要ないんじゃね?なんでミステリには推理が必要なの?」という限界ギリギリのラインを書いた本格ミステリ、それがこの「神様ゲーム」である。
もちろん、これが本格ミステリの枠にとどまっていられるのは、主人公が展開する綿密な推理があるからである。でないとこの小説はミステリではない。作者が自分で築き上げたガッチガチの論理を、何の論理もなくぶち壊すから狂気があり、意味があり、面白さがあり、芸がある。
言うなれば、この小説は子供向けでも大人向けでもなく、既存のミステリに読み飽きた玄人…淀みきった本格ミステリの中心で楽しめず、本格ミステリから外れたミステリも楽しめない、どうしようもなく舌が肥えてしまった哀れな人達のための本格ミステリ小説なのだ。