夢のなかの夢

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夢のなかの夢の評価:

4.09/5点 レビュー 11件。 B ランク

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平均点4.09pt

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全9件 1〜9 1/1ページ
No.9
(2pt)

期待外れ

現代イタリアの作家タブッキ(1943ー2012)が、歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢を想像し作品化した連作短編集、1992年。



夢にまつわる著述家というと、真っ先に思い浮かぶのは『夢判断』のフロイトと『夢の本』のボルヘスの二人。しかし、この二人では夢に関心を向ける動機、夢から先への進み方が全く異なっているように感じられる。

フロイトは、夢を性的なものと結びつけて解釈しようとする、夢を足掛かりにして人間の内部に向かって沈潜していこうとする。夢というもののなかに、夢見る当人の存在が高密度の一点として凝縮されてしまっている感がある。

それに対してボルヘスは、夢を人間の外部へと通じる秘密の抜け穴のようなものとして捉えているのではないかと思われる。人間の外部にある《永遠客体》へと通じていく回路として。それは、ボルヘスの文章を読んでいて感じる、人間のスケールを超えて時間的にも空間的にも遠くに高まっていく「高度の感覚」、その「高度」において人間が自己という一個性を消失して中空に発散していってしまうような感覚、に通じるのではないかと思う。

ではタブッキの本書。率直に言って、読んでいて想像の広がりが惹き起こされることはあまりなかった。「歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢」の作品化という試みからして、夢へのボルヘス的なアプローチを期待して読んでしまったのだが、読後感はあの「高度の感覚」「消失と発散の感覚」とは異なるものだった。「夢」の内容が巻末「この書物の中で夢みる人びと」の略歴をなぞるようなものであったこと、いくつかの「夢」に露骨な性的描写が含まれていたこと、がその理由かもしれない。その意味では期待外れであったし、期待を裏切る面白さというのも感じることができなかった。
夢のなかの夢 (岩波文庫) Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢 (岩波文庫)より
4003270614
No.8
(2pt)

期待外れ

現代イタリアの作家タブッキ(1943ー2012)が、歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢を想像し作品化した連作短編集、1992年。



夢にまつわる著述家というと、真っ先に思い浮かぶのは『夢判断』のフロイトと『夢の本』のボルヘスの二人。しかし、この二人では夢に関心を向ける動機、夢から先への進み方が全く異なっているように感じられる。

フロイトは、夢を性的なものと結びつけて解釈しようとする、夢を足掛かりにして人間の内部に向かって沈潜していこうとする。夢というもののなかに、夢見る当人の存在が高密度の一点として凝縮されてしまっている感がある。

それに対してボルヘスは、夢を人間の外部へと通じる秘密の抜け穴のようなものとして捉えているのではないかと思われる。人間の外部にある《永遠客体》へと通じていく回路として。それは、ボルヘスの文章を読んでいて感じる、人間のスケールを超えて時間的にも空間的にも遠くに高まっていく「高度の感覚」、その「高度」において人間が自己という一個性を消失して中空に発散していってしまうような感覚、に通じるのではないかと思う。

ではタブッキの本書。率直に言って、読んでいて想像の広がりが惹き起こされることはあまりなかった。「歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢」の作品化という試みからして、夢へのボルヘス的なアプローチを期待して読んでしまったのだが、読後感はあの「高度の感覚」「消失と発散の感覚」とは異なるものだった。「夢」の内容が巻末「この書物の中で夢みる人びと」の略歴をなぞるようなものであったこと、いくつかの「夢」に露骨な性的描写が含まれていたこと、がその理由かもしれない。その意味では期待外れであったし、期待を裏切る面白さというのも感じることができなかった。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
4791755995
No.7
(2pt)

期待外れ

現代イタリアの作家タブッキ(1943ー2012)が、歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢を想像し作品化した連作短編集、1992年。



夢にまつわる著述家というと、真っ先に思い浮かぶのは『夢判断』のフロイトと『夢の本』のボルヘスの二人。しかし、この二人では夢に関心を向ける動機、夢から先への進み方が全く異なっているように感じられる。

フロイトは、夢を性的なものと結びつけて解釈しようとする、夢を足掛かりにして人間の内部に向かって沈潜していこうとする。夢というもののなかに、夢見る当人の存在が高密度の一点として凝縮されてしまっている感がある。

それに対してボルヘスは、夢を人間の外部へと通じる秘密の抜け穴のようなものとして捉えているのではないかと思われる。人間の外部にある《永遠客体》へと通じていく回路として。それは、ボルヘスの文章を読んでいて感じる、人間のスケールを超えて時間的にも空間的にも遠くに高まっていく「高度の感覚」、その「高度」において人間が自己という一個性を消失して中空に発散していってしまうような感覚、に通じるのではないかと思う。

ではタブッキの本書。率直に言って、読んでいて想像の広がりが惹き起こされることはあまりなかった。「歴史上の芸術家がかつて見ていたかもしれない夢」の作品化という試みからして、夢へのボルヘス的なアプローチを期待して読んでしまったのだが、読後感はあの「高度の感覚」「消失と発散の感覚」とは異なるものだった。「夢」の内容が巻末「この書物の中で夢みる人びと」の略歴をなぞるようなものであったこと、いくつかの「夢」に露骨な性的描写が含まれていたこと、がその理由かもしれない。その意味では期待外れであったし、期待を裏切る面白さというのも感じることができなかった。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
479175333X
No.6
(1pt)

夢のなかの夢

表現が露骨で顔をしかめて読む文面が多々あった。 文体としては美しく参考になった。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
4791755995
No.5
(3pt)

偉人達が見たに違いないシュールな夢

マヤコフスキー、チェーホフ、ヴィヨン、コウルリッジなど、各界の偉人達がある特別な夜に夢を見たとしたら、こんな夢だったのではないかという20のショートショートな夢物語。最初の一話だけは架空の人物が主人公というのがお洒落。
 最初に良く知っている人の話を読むことをお勧めします。例えば絵に詳しい人であればロートレック、カラヴァッジョ、心理系の人であればフロイト、音楽好きな人であればドビュッシーなど。ダイダロスに詳しい人はさすがに少ないのでは。
 個々の物語の題名も、「他人の夢の解釈者、ジークムント・フロイト博士の夢」など、なかなか粋です。

 それぞれの話は事実に基づいているらしい精神分析的な寓意であり、偉人達の夢を勝手に物語るというのはテーマとして素晴らしく面白い。が、如何せん短すぎて深みに欠ける。また本の表題は、「夢のなかの夢」なのではあるが一度目覚めるだけで夢から覚めてしまう。ということは彼等の人生そのものも夢だったのか、あるいは彼らの人生は夢に過ぎなかったということであり、実際、夢だった方が良かった人もいるような気もするし、この本の表題自体が若干失礼な気がしないでもない。

 最後に「この書物のなかで夢見る人々」として、全員のプロフィールを簡単に紹介しているが、これも皮肉っぽいところが何故か興味を引く。

  
 幻想的なジョークのお好きな人にはお勧め。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
4791755995
No.4
(1pt)

夢のなかの夢

表現が露骨で顔をしかめて読む文面が多々あった。 文体としては美しく参考になった。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
479175333X
No.3
(3pt)

偉人達が見たに違いないシュールな夢

マヤコフスキー、チェーホフ、ヴィヨン、コウルリッジなど、各界の偉人達がある特別な夜に夢を見たとしたら、こんな夢だったのではないかという20のショートショートな夢物語。最初の一話だけは架空の人物が主人公というのがお洒落。
 最初に良く知っている人の話を読むことをお勧めします。例えば絵に詳しい人であればロートレック、カラヴァッジョ、心理系の人であればフロイト、音楽好きな人であればドビュッシーなど。ダイダロスに詳しい人はさすがに少ないのでは。
 個々の物語の題名も、「他人の夢の解釈者、ジークムント・フロイト博士の夢」など、なかなか粋です。

 それぞれの話は事実に基づいているらしい精神分析的な寓意であり、偉人達の夢を勝手に物語るというのはテーマとして素晴らしく面白い。が、如何せん短すぎて深みに欠ける。また本の表題は、「夢のなかの夢」なのではあるが一度目覚めるだけで夢から覚めてしまう。ということは彼等の人生そのものも夢だったのか、あるいは彼らの人生は夢に過ぎなかったということであり、実際、夢だった方が良かった人もいるような気もするし、この本の表題自体が若干失礼な気がしないでもない。

 最後に「この書物のなかで夢見る人々」として、全員のプロフィールを簡単に紹介しているが、これも皮肉っぽいところが何故か興味を引く。

  
 幻想的なジョークのお好きな人にはお勧め。
夢のなかの夢 Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢より
479175333X
No.2
(1pt)

夢のなかの夢

表現が露骨で顔をしかめて読む文面が多々あった。
文体としては美しく参考になった。
夢のなかの夢 (岩波文庫) Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢 (岩波文庫)より
4003270614
No.1
(3pt)

偉人達が見たに違いないシュールな夢

マヤコフスキー、チェーホフ、ヴィヨン、コウルリッジなど、各界の偉人達がある特別な夜に夢を見たとしたら、こんな夢だったのではないかという20のショートショートな夢物語。最初の一話だけは架空の人物が主人公というのがお洒落。
 最初に良く知っている人の話を読むことをお勧めします。例えば絵に詳しい人であればロートレック、カラヴァッジョ、心理系の人であればフロイト、音楽好きな人であればドビュッシーなど。ダイダロスに詳しい人はさすがに少ないのでは。
 個々の物語の題名も、「他人の夢の解釈者、ジークムント・フロイト博士の夢」など、なかなか粋です。

 それぞれの話は事実に基づいているらしい精神分析的な寓意であり、偉人達の夢を勝手に物語るというのはテーマとして素晴らしく面白い。が、如何せん短すぎて深みに欠ける。また本の表題は、「夢のなかの夢」なのではあるが一度目覚めるだけで夢から覚めてしまう。ということは彼等の人生そのものも夢だったのか、あるいは彼らの人生は夢に過ぎなかったということであり、実際、夢だった方が良かった人もいるような気もするし、この本の表題自体が若干失礼な気がしないでもない。

 最後に「この書物のなかで夢見る人々」として、全員のプロフィールを簡単に紹介しているが、これも皮肉っぽいところが何故か興味を引く。

  
 幻想的なジョークのお好きな人にはお勧め。
夢のなかの夢 (岩波文庫) Amazon書評・レビュー: 夢のなかの夢 (岩波文庫)より
4003270614