■スポンサードリンク
探偵事務所ANSWER ~アンサーさんと都市伝説~
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
探偵事務所ANSWER ~アンサーさんと都市伝説~の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
電撃文庫からメディアワークス文庫に活動の場を移した折口良乃の新作。前作の 「カフェ・ルナール」は「MW文庫のカフェと探偵出せば良いと言う風潮」に従った様な 残念な出来だったが、個人的にはもっとやれる作家さんだと思いつつ拝読 物語は女子大生の綱島響子が雨の中、四ツ谷の古いビルで開業している探偵事務所を 訪ねる場面から始まる。事件性が無いと動けない警察やまともな探偵事務所に断られ 看板に「異常・怪奇・不可解請け負いマス」と書いた胡散臭い「探偵事務所ANSWER」に 頼らざるを得ない事情を抱えた響子を事務所で迎えたのは2メートルを超える長身を 燕尾服で包んだ執事スタイルの男・八戸だった。唖然とする響子を応接室に通した 八戸が呼んできたのは、それまで惰眠を貪っていた事が明らかな探偵・明石屋だった 初対面の響子にやたらと尊大な態度で接する明石屋は自分は犯罪の解決にも金儲けにも 関心が無く、興味があるのは「おかしな事件」だけだと言ってのける。そんな明石屋は 響子を見て「お前は『当たり』だ」と謎めいた言葉を口にする。明石屋に響子が持ちかけた 相談は「マンションで流星雨を見た夜以降、常に誰かの視線を感じる」という物だったが… ……少々女子力に難のある女子大生の一人称で語られるオカルトベースで連続短編の物語、 初対面の相手にもやたらと尊大な態度で接する服装が独特なオカルトの専門家による謎解き、 章タイトルにはその話で登場する怪異の名前でetc。これって同じMW文庫の人気作 「絶対城先輩の妖怪学講座 (メディアワークス文庫)」その物なのでは??? 予め断っておけば、本作は決して出来が悪い訳じゃない。前作に比べればまともに読める 作品には仕上がっている。ただ、その仕上げがあまりにも同じレーベルの作品と被り 過ぎて、「なんで同じレーベルでここまで似通った作品を出したんだ?」と首を傾げざるを 得ない内容だった事が問題 一応、各章で取り扱われる怪異が「マンションの一室の窓から見つめる女性」だったり 「メリーさんの電話」だったり「八尺様」だったり「ムラサキカガミ」だったりと 都市伝説に限定している辺りに「絶対城」との差別化を図ろうという意図は感じられるが 結局のところ、余計に類似した部分が強調される結果に終わった様に思われる 繰り返しになるかもしれないが、話の出来自体はそこそこ面白い。一応、各話では きっちりとオチが付く起承転結のメリハリが効いた構成になっているし、全体を貫く 伏線らしきものも散りばめている。ただ、その伏線の方も同じ物を伏せられたまま 繰り返し強調されているので若干「臭み」を感じるし、「人間に興味がある」という 明石屋自身の正体や、八戸の妹との過去など結構な数の伏線が「以下次号」で 終わっている部分も少々頂けない オカルトを扱うのは良いが、毎回各章で散りばめた伏線を終盤で一気に拾って 「びっくり生物学」とでも言うべきオチを見せてくれる「絶対城」ほどの完成度は 無いし、であれば読者としては完成度の高い方を読むと思うんだが…やっぱり 編集部がなんでこんな「被りまくり」の作品を書かせたのかという疑問が 拭えないまま終わった一冊だった PS 企画その物もお粗末だが、編集者は原稿チェックぐらいまともに仕事をしろ、と言いたい 物語序盤の28ページ目、なんで事件の現場となったマンションの部屋番号が 三行しか違わないのに「四〇五」と「五〇四」で食い違っているんだよ…こういう しょうもないミスが作品の価値を落とすのに。プロの編集者が作った本とは思えんわ | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!