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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全678件 581~600 30/34ページ
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恋愛とは儚いものかもしれない。しかし、それこそが生きている証だともいえるのだろう。そういう感覚が無ければ、この話は成り立ちはしない。このトリックを人間性から考えると、やはり純愛から考えなくてはならない。僕はやはり問題を解くより、問題を作る人間に敬意を表したい。そもそもミステリーが無ければ、これほど感情的に楽しむことはできなかった。必ずしも読後感の良い話ではないかもしれないけれど、見事にしてやられたものである。 それにしても残酷な話を作るものだ。人間の想像力は恐ろしいと思う。翻弄されたのは架空の人物かもしれないが。彼らは著者の想像力から逃れられない。これほどの思いをさせられるために生み出されたことを考えると、同情を禁じえない。そして、僕はただ泣くより仕方が無いのであった。 | ||||
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直木賞の受賞対象作品に推理小説はあまり含まれないらしいので、同賞受賞作品を久しぶりに読んでみた。 文学には軽薄な知識しか持ち合わせてないが、作者の東野圭吾の文体とアリバイ崩しは、どことなく松本清張に似ている気がしてならない。小生の頼りない直感であるが。それに文章は流麗(りゅうれい)で、物語構成の骨格もしっかりしている。 天才数学者でありながら一介の高校教師に甘んじている主人公の石神は、隣に住む女を密かに愛していた。 彼は女とその娘が元主人殺しを察知し、その遺体処理に自ら積極的に加担する。その後も親子のアリバイ作りに献身的に尽くし、女を必死で守るために完全犯罪を目論む。 アリバイ崩しは単純で、さほど難しくはないように見えるが、犯行を隠蔽(いんぺい)するために主人公は、死体処理に絡めて別の殺人を犯していたことには驚愕(きょうがく)する。そのトリックは、いつどこでなされたのか、、、、。結末は主人公の単なるはかない愛だったのか、、、。 著者は理系の出身なので、物語展開の随所に数学理論が出てきて読者には理屈っぽく感じる向きもあろう。 どこの本屋を垣間見ても著者の諸作品が単行本であれ、文庫本であれ、書棚はいうに及ばず,客の目につきやすい所に平積みされているのは壮観ですらある。著者の力量には感服する。読みやすいので週末の読書におすすめしたい一冊だ。 | ||||
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普段は文庫にならないと読まないのですが、直木賞受賞作ということもあり購入して読みました。私は大学で数学を学んでいるので、親しみやすく一気に読めました。数学というのはエレガントで誰が見ても分かるような答えを良しとする。その単純さ故に答えに辿り着くことが途轍もなく難解になり得る学問だと思います。そんな数学者が愛する者を守るために導き出した解法は... また、二人の天才が描き出す緻密な理論対決も見ものですよ。 | ||||
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普段ほとんど本を読まなく漫画くらいしか読まない私ですが、暇を利用して直木賞受賞だからまあつまんなくはないだろうという程度の期待で読んだのですが、ここまでのめり込んで読めるとは思わなかった。普段本を手に取らない方にぜひ読んでほしい。この物語はいわゆる頻出の、 ただの謎解きの推理が真にメインの話ではなく、ただの恋愛の話ではなく、読んでいて哲学してしまう作品であった。変に聞こえると思うがぜひ期待しないで読んでほしい。ラストに感動するからだ | ||||
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展開が面白くて、あっという間に一気に読んでしまった。 きっと最後は悲しい結末なんだろうな・・・と分かりつつも、主人公と その愛する女性&娘を「捕まらないで!」と応援しながらハラハラした。 でも、他の皆さんも指摘しているように、主人公の深い献身的な愛、と いうのは、全く感じられなかった。確かに、本のタイトルにも「献身」 とあるのだが、「献身」による事件というより、単に主人公が変質者に 近い変わり者で事件を引き起こした、という印象。 最後の数ページを読んで初めて「え?この主人公ってそんなにこの女性を 愛しているっていう設定だったの?」とビックリし、思わず本のタイトル を再確認してしまった。 同じような設定でも、『オペラ座の怪人』などは、主人公の悲しみや愛が 伝わってくるのだけど。 純愛小説ではなく、単純にミステリー小説として読む分には凄く面白い。 | ||||
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良いミステリーというのを最近読んでない気がしていた。東野圭吾の本は結構好きだし、このミスなども受賞しているので、間違いないかなと思い読んでみた。 期待以上。本当に凄いと思った。あまりトリックとかを明かすわけにはいかないけれど、読んだ後、全てを知って納得。始めは、設定的に、話が広がりを持たないのではないかと思ったけれど、話の展開の仕方や、お馴染みの物理学者などのおかげか、傑作と呼べるものに仕上がっていると思う。 それにラストはかなり感涙ものだ。思わず私も泣いてしまった。 本当に、この作品は素直にお勧めしたい。読んで損はしないと思う。 | ||||
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天才数学者であるが高校教師に甘んじている石神が 心底愛している母親とその娘が犯した殺人を ちょっと意外なトリックでかくまってあげるというもの。 天才数学者と物理学者の戦いみたいに書いてあったので、 もうちょっと理系っぽいお話を期待していたのですが、 そんな箇所はほとんどなかった。 理論的で完璧な証明であるという以外は。 そんなに華々しい感じのお話ではないが、 最後の靖子の涙は悲しすぎて美しかったと思います。 純愛といえるかどうかは・・・人それぞれかな。 | ||||
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頭脳明晰でオタクで、太っていて、禿げていて… 変わり者の主人公が、一人の女性を思う気持ちは、常人には理解できない結果を生みます。 また、彼は盲目的な性格が産む行動を、純愛と勘違いします。 打出した方程式は、そこに人の感情が入り込み、計算どおりに運ばず、 そこが面白い部分であったと思うのですが、結果的に計算ミスを犯してしまいます。 しかし、そこまでするほどの「動機」が薄いと感じるのは、愛する女性を守ろうとする石神の行動の「数学者的本能」 を自分が理解できないためでしょうか。 主人公に共感できるところはありませんが、 逆にそこが、やや違和感のある設定に現実味を出し、 キャラクターを引き立たせているのかもしれないと思います。 数学者の頭脳で打ち出したトリックは、単純だけどスッキリした面白さがありました。 最後まで一気に読める軽さなので、読んでみて損はないと思います! | ||||
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直木賞受賞が決まる前に読んだ。 一気読みできて、おもしろかった。 ただ、東野作品の中で好きな部類に入らないと思う。 読んだあとの切なさみたいなものがなかった。 理由は石神が母子を守ろうとする動機のところが あっさりしすぎで、感情移入できなかったからだと思う。 「献身」ということは、「献身」をするだけの 動機が必要だと思うが・・・。 どうでもいいが、直木賞は今回のような推理ものではなく、 「白夜行」とか「秘密」の方があってると思う。 まぁ、内容はおもしろかったので★4つ。 | ||||
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この本を勧めてくれた人から 「ラストは絶対予想できないよ!」と聞いていたので 絶対に騙されないぞ、と意気込んで読んだのですが …駄目でした。 全く予想もしてなかったラストでした。 どんでん返しのどんでん返し。 裏のまた裏、そんな感じです。 推理が好きな人にはちょっと…という感じですが あたしはミステリーものを久々に一気読みしました。 それくらい面白かったです。 | ||||
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数学さえあれば他には何もいらない・・・そんな天才数学者である石神が、自分の愛した女を守るために完全犯罪を目論む。そしてその謎を友人である天才物理学者、湯川学が紐解く。この2人の天才の対決。果たして勝つのはどちらか・・・。 まず個人的にミステリの中で「天才」の犯罪者が大好きだ。特にこの作品の石神のようにすべてのパターンを想定しながら理論的に物事を構築していくタイプの犯罪者にシビれます。 石神が「愛する女性を守るために」周囲を欺いたトリックが素晴らしかった。そして同時に彼の一途で、そして真っ直ぐな気持ちに心打たれた。彼の持つ「愛情」の形は決して正しいものではないだろうが、それを歪んだものだと言うことも僕にはできない。後半は読みながら石神に対してかなり感情移入してしまった。 最後に石神のとったのは彼にとっても苦肉の策だったのだろうけれど、この犯罪が彼にとって「幸福」だったのか「不幸」だったのか。それは読んだ人がそれぞれで決めて下さい。 | ||||
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一気に読みました。350ページあるのですが、 とても短く感じ、「もっと読んでいたい」と思いました。 全く予期していなかったトリックに驚くのと同時に、 天才的な数学者の想いに切なくなります。 読後に「献身」の意味を調べてみて、 ますます切なくなってしまいました。 帯にあるように、紛れもなく「純愛」だと思う。 発現の仕方は特殊かもしれないけど、 こんな風に人を愛し愛されることが羨ましくもあり、 自分には…と自問してしまいました。 胸に残るラストでした。 | ||||
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私は、以前から東野さんのファンですが初めて彼の本を読む人にもおすすめの本です。読みやすい文体ながら、ストーリーがいろいろな展開になるので惹きつけられます!!改めて彼の才能の素晴らしさを実感した作品です。自分の推理とは、かけ離れた結末で読み応えたっぷりです。 推理小説苦手な方も是非読んでみてください。 | ||||
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『コロンボ』と同じで初めに殺人が起きて、謎を探偵役が解明していくという筋立てである。追われる側は天才数学教師、追う側は天才物理学者。どっちも天才的な学才の持ち主である。 謎解き自体よりも、数学教師のキャラクターが非常に印象に残る。 『博士の愛した数式』が100万部を超えて売れているし、藤原正彦の著書もろもろがたくさん売れているし、どうやら、数学者は日本の出版界で人気のキャラクターらしい。『容疑者Xの献身』は、作品の結構もよくできていると思うが、うまく時代の感覚を捉えてヒットしたのかもしれない。 学者は、一般人とはちょっと違った悩みを持っている。『容疑者X』の石神はリーマン予想の証明で悩み、『博士の愛した数式』の博士はフェルマーの定理の証明で悩む。お金とか男女の仲とか下流とか上流とか南とか北とか中東の話とか、そういう生々しくてときに鬱陶しい話題に飽きた現代人にとって、こういうキャラは貴重で新鮮で、おもしろく映るのだと思う。 | ||||
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「運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪。これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。」と帯にありますが、これが純愛か?という感じですね。ちょっと違うと思いますが。でも作品自体はすごく面白いです。どんどん読ませます。ストーリー展開も良いし、登場人物も良く描かれています。探偵役の物理学者対友人の数学の先生。完璧な犯罪計画を打ち破れるのか?倒叙ミステリの傑作です。「思い込みによる盲点を突つく。たとえば幾何の問題に見せかけて、じつは関数の問題である。」見事なミスディレクションです。やられたという感じです。特にどうってことはないトリックなのですが、見事にだまされました。ただの倒叙ミステリと思って読み進めていると、やられてしまいます。 | ||||
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最近直木賞を受賞した「容疑者Xの献身」(東野圭吾、文芸春秋社刊)を詠む。日本の推理小説を読むのは久しぶり。結論からいえば、さすが直木賞を受賞しただけのことはあり、読み応えがある。 いわゆる倒叙サスペンス(刑事コロンボや古畑任三郎シリーズと同じ)で、数学者である犯人が緻密に作り上げた計画を、同じ大学の同期生である優秀な物理学者が推理を働かせて見破っていくストーリーだが、最後のところにもう一段の工夫がある。タイトルに「献身」とあるので、書いてもかまわないと思うが、容疑者Xの自己犠牲的愛がこの話のバックボーンになっていて、最後のところがちょっとほろりとさせる。税込み1,680円を損したとは思わせない傑作と思う。 | ||||
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一言で言うと『愛』って感じ。人は他人をどこまで愛せるのか。これまで深い愛が世の中に存在することを知らなかった。まるで、本と同じコトを言っているが、それ以外に感想が思いつかないくらい、愛を感じる作品です。 | ||||
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図書券もらったので久々に本を読もうかと思い本屋さんに行ったのですが、なぜかこの本に強烈に惹かれて購入しました。読み始めたら、いきなり引き込まれて一気に読みきってしまいました。推理の面白さと最後の切なさがなんとも言えなく良かったと思います。 | ||||
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私は面白かったです。 ミステリーとかあまり好きではないのですが、直木賞とったんだからまぁ読んでみるかという軽い気持ちだったのですが、泣いてしまいました…。 数学だけが生甲斐だった彼に生きる希望を与えたのが彼女。 どんなに彼女の事を愛していたか…。風に乗って入ってくるかすかな声は、石神にとって最高の音楽だった。その光景が浮かんで再度涙が溢れました。 最後は切ない気持ちでいっぱいになりました。 評価を一つ下げたのは、中間にもうひとつ何かあったらなと思ったので。 | ||||
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この作品で直木賞とは、一ファンとしては違和感があります。 技術は相変わらず素晴らしいし、数学者と物理学者の 対比も鮮やかです。 が、感動や涙を期待する人は肩透かしを食うと思います。 「純愛」がテーマに持ち上げられていますが、 あくまでも本書は本格ミステリーであって、泣かせるような 作品ではありません。 うまいなぁ。すごいなぁ。とは思いますが心打たれるわけでは ないです。それがいい悪いではなく、そういう性格の作品では ないということです。 内容的にみて、賞は白夜行の方がふさわしいと 個人的には思います。 | ||||
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