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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全678件 261~280 14/34ページ
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仕事場の女の子が、感動して泣きました、と言うので読みました。 有名なので、詳細は省きます。 かつての天才、数学教師。現在はボロアパートに住んでいる。ひょんなことから 愛する隣人が関わる殺人事件に巻き込まれ。出会ったのは、昔その実力を認め合った 主人公。意外なトリックは、途中に見られる景色の一つを利用して。 安定した文章で、安定した展開。安心して読める。 例え、数学教師が何の因果で隣のおばさんを好きになるかなあ、とか。理学部の 数学科と、物理学科でそんなに会話するかなあ、とか。おばさんと娘が尋問に耐えられた 理由がちょっと、とか。色んな矛盾というか、設定のおかしさはあるんですが。 小説ですから。 それにしても、最後のトリックというか、ごまかしと言うか、その部分は東野圭吾 らしかったですね。 直木賞は、この作品で受賞でしたが、この作品のみの評価ではないと思います。これまで 全体の作品を通じての評価ですよね。 個人的には、昔の東野作品の方が、訳が分からなくても好きでしたけどね。 とても多くの方の高評価がある作品です。間違いありません。とにかく安定しています。 お勧めします。80点かな。 | ||||
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私は今まで推理小説というものを殆ど読んだことがありませんでした。 理由としては、私の小説、推理小説に対する先入観が主です。 私は芸術―と一言で括れるものばかりではありませんが―を楽しんだことがなく、芸術の一部として語られる事の多い文学作品、つまりは小説を遠ざけている節がありました。 とはいえ、芸術には興味はないものの娯楽作品はよく嗜んでいて、漫画や大衆小説はある程度読んでいます。 娯楽作品として見た時に、推理小説は基本的に殺人事件が多く、その時点で話が限定されてしまいエンターテインメント的には少し弱いのではないか、と勝手に思っていたのだと思います。 まあ、テレビの二時間テレビなどを眺めているとその点はほとんどの小説でも表れているのだろうな、とは思いますが。 しかし、エドガー賞の候補に選ばれたというニュースを見て、気まぐれで読んでみたのです。もちろん、東野さんやこの作品が高い評価を受けていることは知っていました。 このように前置きを置いた時点で、私がこの小説は私の推理小説に対する先入観を覆したと言いたいという事が分かって頂けると思います。 コロンボや古畑任三郎と同じ形式と思いきや、面白い展開で舌を巻きました。 ただ、それだけではここまで衝撃を受けなかったでしょう。 私は娯楽作品を好む、と先述しましたが、私が傑作と思う作品には魅力的なストーリーと魅力的なキャラクターが欠かせません。 そして、小説で魅力的なキャラクターを描くというのは並大抵のことではないと思うのです。 漫画やアニメであれば、キャラクターの見た目や声を魅力的なものにしていればキャラクターを気に入るという事はあるでしょうが、小説ではそういうわけにはいきません。いわゆるライトノベルなどでは挿絵という手がありますが… しかし、この本ではキャラクターが非常に素晴らしく、物語の中で踊っているようでした。これは一重に東野さんの力量によるところなのか、私のフィーリングにあっただけなのか、恥ずかしながら活字に慣れていない私に判断出来るところではありませんが。 駄長文失礼しました。 一行で要約すると、ストーリーとキャラクターが自分にとって素晴らしく感じられ、とても面白かった、ということです。 | ||||
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この賞はアカデミー賞に匹敵するアメリカの推理小説界でもっとも権威ある賞です。 ノミネートされた日本人作家では「OUT」の桐野夏生氏以来2人目だそうです。 受賞すれば日本人初の快挙ですね。 各界で日本人の活躍が目立ち、震災で打ちひしがれた日本にとって希望が、そして頼もしい話題です。。。 数年前に読みましたのでおぼろげにストーリを反芻しています。 彼の作品では最高位に当たると思います。 一気に読めました。悲しくも気高い。 もう一度読み返したく、書庫を探しています。 話題になりましたので読みたい方が増えると思いますがお薦め致します。 | ||||
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言わずと知れた東野圭吾の直木賞受賞作。しかし直木賞をとろうがとるまいが、この作家が押しも押されぬミステリー界の人気作家であることは誰もが知っている。そこで気になるのは、この作品が直木賞にふさわしいのかどうかという点だ。映画化もされたし、たしかに見事な作品ではあるにしても、必ずしもこの作家の代表作とか最高傑作と呼ぶようなものではないのではないか。 面白さは相当なもので、あらためてこの作家の才能を感じる。頭がいい。 気の毒な立場にある女性が犯してしまう偶発的な殺人。その女性に惚れた「天才」(石神)が彼女を守るために企てる完全犯罪。そしてその犯罪と奇しくも向き合い、対決することになったのは、かつてその「天才」を知る別の天才(湯川)だった、という設定がまず魅力的だ。 いわゆる倒叙もので犯人ははっきりしており、石神が仕組んだ完全犯罪を湯川がどう解くか、というのが主な興味だが、その対決への興味というだけでなく、トリックの見事さが用意されていてあっと驚く。 しかしそのトリック自体はどこかで似たようなものを知っている気もしなくはない。真に驚くべきは、トリックの内容ではなく、むしろそのトリックが人間石神をめぐる悲劇性とそのまま直結することではないかと思う。そうして人の心の問題に深く入り込めるのもこの作家の特質のひとつである。エンディングも、それを見事なドラマ性のうちに示して優れたものだ。 というわけで見事な作品には違いないのだが、文句なしの傑作とは言い切れない思いがある。何となく全体に筆致が軽い。おそらくそれは、作者があまりにも自由にアイデアを駆使できているがゆえに、かえって扱う素材の悲劇性が薄れている、ということではないかと思う。まず天才的名探偵対その好敵手、という構図、それがまた敵であると同時に友人でもあり、そのジレンマに悩むという構図。元夫につきまとわれる女が殺人、というクリーシェ。石神の、数学は天才だが見た目はぱっとしない、他のことには興味がない、などの人物造型のステレオタイプ。その癖一目惚れでその女に人生を捧げるという飛躍。というわけで見ようによっては図式的ゲーム的な、つまるところとことんエンターテインメントなのだ。だから前に読んだ『秘密』などに比べても、石神の心の深い絶望と、それと裏腹の犠牲、という痛切な問題設定があるにも関わらず、心理の掘り下げが物足りないもどかしさがある。 その後の作品を見ても、東野圭吾の想像力はいよいよ奔放に展開しているようにみえる。だがもしその自在な筆ゆえにリアルなものから離れてしまう恐れがあるとするなら、それは一方では人間の魂に食い込もうとするこの作家にとって、なかなか厄介な問題なのかもしれない。 | ||||
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僕はamazonで505件もレビューが投稿されているこの作品はどうせミーハー好みで流行に乗っているだけで娯楽性が強くて暇つぶしにはなるが、為になることは何もない無意味な小説だろうけど取り敢えず気になるから俺様が特別に読んで賜ってやろうという見下した気持ちで手に取った。最後の最後まで読んだ時にこの期待は良い意味で見事に裏切られた。平伏した。僕がこの小説の中で最も素晴らしいと感じた要素は、「人の優しさ、親切心、正直さ、人間性といった本来美徳であるはずの性格が却って人を傷つける」という矛盾や不条理さを鮮明に描き出していることである。この作品は森鴎外『高瀬舟』や「囚人のジレンマ」、「戦後の闇市を利用せずに法律を遵守したために餓死した山口判事」、Oヘンリー『賢者の贈り物』、三浦綾子の『塩狩峠』『氷点』、カミュ『異邦人』、更には例えばあなたの周りにいる正直で勤勉実直で親切な好い人だけどそれが原因で却って人に怒鳴られたり、トラブルに巻き込まれたり、適当に手を抜けずに苦労したりする生き方の不器用な人を連想しないだろうか?僕は連想した。だからこそ東野圭吾は凄い作家だなと感心した。以下に理由を書くがネタバレを書くので未読の人はどうかここから下記は読まないで下さい! . . . . 僕は最後に石神が「うおううおううおう」と雄叫びを上げるところが強烈に印象に残った。 靖子の正直で優しく親切な人間性故に逆に数学者石神が強烈に傷つけられ裏切られる場面である。石神にとって靖子が無罪になるためのトリックが成立することは方程式が成立するような数学的美学があり最も好ましい結果だった。完全犯罪の成立は彼の数学者としての自尊心を最高潮にさせ、人間性の面でも彼自身は自己犠牲のヒーロー的な美学に酔い痴れていただろう。石神の頭の中のゲーム理論には靖子が助かることにこそ最大の利得があり、靖子が有罪になることは最大の損失であった筈だ。靖子が自首するのであれば石神が別の殺人をした意義が全く無くなってしまう。しかし、靖子は石神に同情する(人間性の美徳)によって自首してしまい、逆に石神が殺人犯となった意義を根刮ぎ無意味なものにして石神を失意のどん底に自ら突き落としたのである。数学的な完璧主義、自己犠牲のヒロイズム、畢生の献身をした達成感に酔い痴れて最高潮にあった人を。こうした人の親切が人を傷つけるという悲しい矛盾をどう言葉で表現したらいいだろうか?それが石神の「うおううおううおう」と雄叫びに凝縮されていると思う。不条理さ、失望、絶望、虚無感、悲嘆、混乱の入り交じった名状しがたい感情の発露だと思う。この雄叫びを挿入した作者の筆致に僕は脱帽だ。石神と靖子はきっと神様に斟酌され天国に行けるかも知れない。だけど、現実ではこの両者の相互理解の齟齬を弥縫したり斟酌したりはできない。囚人のジレンマの囚人だったら2人とも「ざまあみろー!」で笑って済ませられるんだけどね。 | ||||
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評判を真に受けて過度に期待をすると大概は面白いけど言われているほどではなかったという結果になりがちですが、この作品は過度に期待をしてもその期待を裏切りません。 正直どの作品が最高傑作かは人それぞれですが、この作品を最高傑作という意見が多いのも納得できます。 東野圭吾作品を読んだことがない方はもちろん、普段本を読まない方にもオススメします。 | ||||
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ミステリーとしてもなかなかの作品だと思います。 もちろん、人間ドラマとしても最高峰な作品です。 東野圭吾さんの作品の中でも最もインパクトがあり、 この作者さんの本を読んだことのない方にも安心してオススメできる内容と言えるでしょう。 ミステリー入門にもよいのでは。 | ||||
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「ガリレオ」としてテレビドラマ化された著者の長編推理小説。そのドラマはおろか推理小説自体小学生の時に読んだ以来という私であったが、この本を読み始めたら先が読めない展開にどんどん吸い込まれていった。 物理学者で警察の捜査の助言をする「ガリレオ」こと湯川、隣に住んでいた母子の殺人を完全犯罪にするために手を貸す天才数学者の石神。この二人が旧友で捜査の過程で再会していく。読んでいながらどうやって湯川がその謎解きをしていくかが気になって止まらない。 最後の展開には読んでいて鳥肌が立ってしまう。完全に著者のファンになってしまい、他のシリーズも読んでみようと思った。 | ||||
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おとといの晩、十時から読み始め、朝の六時に読み終わりました。それほどの引力を持った小説だと思いました。 小説内ではとある殺人事件が起きます。殺人犯とその娘、それを擁護する天才数学者、謎を追うガリレオ、という構造。 読み終えてまず、これは傑作、と思いました。普段はいわゆる純文学ばかりを読んでいたので敬遠していた作家ですが、なるほどこれは読まれるわけだと感嘆しました。この時点では星は五つだろうと考えていました。 というのも、本作はミステリーとしてほとんど非の打ちどころがない作品だったからです。ラストまであと少しのページになったとき、ここからどうやって謎を解き明かしていくのだろう…?と思わずページ不足を気にしたのですが、杞憂でした。トリックを一行で示されたとき、「え?」と思わず呟き、何項かページを前にめくってん?ん?え?と戸惑ってしまったくらいです。謎解きは破綻がなく、二重三重に張り巡らされた伏線が一気に回収されていくとき、強烈なカタルシスを感じました。 ところが、直後に読んだ直木賞受賞作家の選考委員の選評ページで、なるほど確かに…と思わされる意見が。それはキャラクターの人物造形の浅さ、また、適格とは言えない心理描写などなどでした。確かにそうなんです。人物があまりにも極端なキャラとして確立してしまったがゆえに、そこまで彼らをたらしめる要因が分からないのです。 そこでさらに逆に言うと、それほどミステリーとして破綻のないものだったため、人間心理の部分のあらが目立ってしまったためとも言えるのではないか、そう思いました。 結局、ミステリーとしての完成度の高さに寄り添うほどの心理描写がなかった、と言うことで、星は四つにしました。 | ||||
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著者の直木賞受賞作。 内容、ストーリー、ラストなど全ては完璧です。まさに東野ワールド。 読んでいて全然飽きないし、続きが気になるので途中で止められない。 読みやすいけど、なんだか物足りない。 それは東野さんだから普通よりどうしても必然的に期待値が上がってしまうからでしょう。 やはり個人的には「悪意」の方が直木賞には向いているかと思います。 あれは越えられない。色んな意味で。 「ガリレオ」シリーズ=東野初心者、「加賀恭一朗」シリーズ=東野中級者な気がする。 | ||||
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面白かった。全然飽きなかった。謎作りが理知的で巧妙。意外性溢れる物語の展開。息の抜けない緊張感が最初から最後までずっと続いた。 この種のストーリーを読むと、犯人に追求の手が伸びないようにと願う自分がいる。犯罪者に対して何故そのような気持ちになるのか不思議だ。ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだ時もそんな気持ちになった。 | ||||
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物語の終わりに近い部分に、石神がなぜここまでの「献身」をしたかを示す1行があります。(最後の最後の取ってつけたような「泣かせ」の部分ではありません) この1行だけでこの小説に出会えてよかったと思えます。そんな珠玉の1行をさりげなく書けてしまう −あるいは、さりげなく書いたように見せてしまう− この作家の力量に感服します。 | ||||
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探偵ガリレオシリーズが何故好評なのかが分かる一冊です。 同級生の数学者が,高校の数学の教師をしている。 なぜ,隣室の女性の殺人をごまかそうとしたのか。 なぜ,殺人の偽装が成功するのか。 なぜ,数学で身を立てないのか。 なぜ,なぜ,なぜ。 最後にそれぞれのなぜに対する回答を出している。 用意周到な作品。 同級生の刑事に,友人であるか刑事であるかの選択を迫る。 探偵ガリレオが自分自身に,友人であるかどうかを迫っているのだと思われる。 | ||||
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初めて東野圭吾さんの本を読みました。物語が進むにつれてどんどん主人公に同情してはらはらどきどきしていきました。 結末は悲しすぎるほどでした。 余韻が今でも残っています。 | ||||
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私は最低ランクの歯車には 絶対になりたくない と思いました。 | ||||
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私にとって、初めての東野作品。 恥ずかしいことに、直木賞作家であることも、そしてその受賞作であることも知らずに手に取った。 ミステリーの王道、ミステリーの中のミステリー、という感じ。 奇をてらわない平易な文章、煩わしさを感じない語彙でスルスルと読ませてくれる。 物語の最初に犯行場面が描写されるので、これは謎解きやトリックというより、心理戦を描く作品なのかなぁと読み進めていったが、最後に明らかになる真実に、震えました、心が。 作者は、理系出身とのこと。 私も理系卒のためか動機、感情移入という点でも違和感なく、素直に受け止めることができた。 「完全犯罪」まであと一歩至らなかった犯人、その犯行を暴いた者、告発せざるを得なかった者、隠蔽に耐えられずに心が折れてしまった者。そして、捜査する側。いずれの苦悩もわかるような気がするし、物語の中の人物たちの、その後の幸せを願ってしまった… 今更私が書くまでもなく、間違いなく第一級の推理小説。 蛇足だがよくよく考えると、本筋とは全く離れて注目されないところに、非常に気の毒な人物がいる。そのことが気になってしまう自分が、おかしくもあった。彼は数学の犠牲者なのだろうか? | ||||
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この作者さんの話は、いくつか読んでいるが、 特に選んで読むほど好きではないので、 家にあるのは知っていたけれど、ずっと読まずに放っておいた本を、 今回古本屋さんで、定価の20%オフで買取と聞いたので、 読んで売ってしまおう、と手に取った。 面白くてサクサク読めた。 テレビや映画になっているシリーズもののようで、 私でも、1回くらいはテレビで見たことがあるようで、 なんとなく、画が目に浮かんだ。 読者は犯行や犯人は知っている状態で、 詳細の部分だけを知らずに読み進む形式で、自分も推理しつつ読める。 面白かったけれど、やっぱり、 「手元に置いておいてまた読みたい」とは思わないお話。 途中の推理の部分が面白いだけだからなのか。 ラストはあっけないし、ワンパターンな気はする。 でも、面白く最後まで読める。 今回飛行機の往復で読んだが、そういうときにオススメと思う。 | ||||
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推理小説は割と好きで、西村京太郎とか赤川次郎とか内田康夫とか何冊も読んできました。 東野圭吾も有名なので何冊か読んできました。 今まで基本的に推理小説は頭の体操というようなイメージでした。 トリックがあって、さらにそれを支えるようなストーリーがあって。 また、ガリレオの1巻、2巻も好きでした。 推理だけでなく、科学的な仕掛けが織り込まれており、 楽しく読むことができました。 ですが、この容疑者Xの献身は、そうした推理小説像を打ち破るものでした。 緻密なトリックや描写はもちろんですが、とにかく 最後に明かされるトリックとそれを行った登場人物の思いに、 心が強く揺さぶられました。 今までの推理小説で、認識というレベルでトリックあかしで驚いたことはありましたが、 心情まで動かされるようなものはありませんでした。 ガリレオの1巻と2巻が、この小説を彩るための前座ではなかったのかと 思われるほどです。 単なる推理小説では終わらないこの小説は、 今まで私が読んできた推理小説でも、珠玉のものだと思います。 | ||||
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物語がいいのはもちろんですが、前二作(探偵ガリレオ、予知夢)では深く知ることができなかった湯川の本質を理解することができたのが何より楽しめたところです。天才とか言われてもやはり人間味がないと探偵は務まりませんよね。 東野さんの本は安定して面白いです。 | ||||
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今年の1月に同名の映画が放映され、TVシリーズ版の映画には正直期待していませんでした。しかし、堤真一さんや松雪泰子さんの演技に引き込まれ、ずっと原作を読みたいと思っていました。他に読んでいた本があったことでずっと先延ばしにしていたのですが、原作を購入できる機会に恵まれ、今日の朝読みきることができました。 映画で筋を知っていたので多分淡々と読んでいくことになるだろうなと予想していましたが、ラスト30頁からは私は不覚にも泣いてしまい、読書で泣くという経験がなかったものですから、正直今でも戸惑っております。原作を読まなかったら、この作品の奥深さはわからなかったでしょう。読み終わってから、またDVDで映画を見ましたが、完全に石神に感情移入してしまい、やはり号泣してしまいました。 だから、映画を観て作品に興味を持ち、原作を読んでいない方がいらっしゃいましたら是非よむべきだと思います。私が本作で印象深かったところは「誰かに認めてもらう必要はないのだ。」というところです。個人的に私は仕事を一人で進めなければいけな箇所についており、他人からの評価を気にしていたのですが、ここを読むとどうしても涙が出てしまいます。男なのにだらしないですね。でも自分でいいと思えばそれで良いのですよね。正直私も石神のように、人付き合いが下手な部分がるので、共感できるところが多々ありました。この作品のテーマは無償の愛であり、そのテーマからは少々ずれた感想になってしまいましたが、興味ある方は是非お読みください。 | ||||
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