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ハードボイルド・エッグ



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ハードボイルド・エッグの評価: 4.02/5点 レビュー 63件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.02pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全44件 21~40 2/3ページ
No.24:
(4pt)

惜しい

ハードボイルドな探偵に憧れる冴えない男と、その愉快な相方の珍騒動といった作品
全体的にノリがよくスラスラ読めるものの、やや冗長
ラストの流れはこういうノリの作品ではいただけない
唐突に新キャラが出ても、感情移入できていない分取って付けた感しかいなめないのが残念
だが良質な作品といえるレベル
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.23:
(5pt)

いろいろな意味で痛い、「ハードボイルド」な名作でした

フィリップ・マーロウを気取るも、仕事はペット探しばかりの私立探偵最上俊平。
彼の一人称で進む、まさにハードボイルドな物語です。
猫探し、イグアナ探し、そしてシベリアン・ハスキー探しと、体当たりでぼろぼろ、へとへとになって這いずり回る捜査法が笑えますが、最後の犬の事件が、より大きなやくざがらみの犯罪につながってゆきます。

おもしろさのひとつは、これがハードボイルド美学の二次創作というか、ハードボイルドをまねようとしているハードボイルドだ、という点です。マーロウだったらこう決めるのに、と思いながら、マーロウのセリフを口にしてみる主人公。言うなればハードボイルド「ごっこ」なのですが、ときに意外な人物から、同じマーロウのセリフを返されたりして、文学的に盛り上がったりも。
この生き方自体が、情けなさをかかえた、なかなかに「誇り高いハードボイルド」なのだと感じさせられました。

そしてもうひとつは、若い美女の秘書を募集したつもりが、八〇歳を越えた綾ばあさんが登場し、あざやかに簿記をつけはじめ、助手の座におさまってしまうという設定です。ハードボイルドへの辛辣なパロディですが、それに耐えて、さらなるへらず口で乗り切ろうとする主人公のハードボイルド精神の不屈さ。綾ばあさんとの絶妙のコンビで事件は活躍にいたるのですが、事件自体が人物も動物も、あちこち痛い後味をもっています。そして、綾ばあさんの存在も。

「あんたも自分の現実とおりあいをつけられなかったんだな」と、綾ばあさんのハードボイルド精神に敬意を表する主人公の言葉が深く胸にしみます。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.22:
(5pt)

綾おばあちゃん生き返って!

最上探偵事務所所長の私は現在33歳独身。いじめられっ子だった15歳の時、図書室で出合ったチャンドラーの探偵小説の主人公フィリップ・マーローから『孤独は悪ではない』ことを教わり同級生のパシリを辞めた。むろん生傷は増えたが…。以来探偵になるために生まれてきたと信じ、目指すは危険な犯罪捜査も辞さない私立探偵!しかし目下のところは八割方動物に関する仕事とあとの二割は浮気調査。依頼のイグアナの手配ポスターを作る際、恋のパートナーへと発展することも期待しつつ“秘書”の募集ポスターも作り街中に貼っていった。履歴書の写真のダイナマイトボディに目がくらんで採用した美人秘書は・・・。次の依頼のハスキー犬を捜索していくうちにデコボコ,トンチンカンのコンビは殺人事件に関わることに。自分の預けた犬が人を噛み殺してしまったのかと調べていくうちにヤクザ屋さんに追われ、訓練された闘犬に追われ、信頼していた知人夫妻の正体に愕然とする。大ナタを振りかざす追手からまさに二人して命を懸けた逃走を・・・。気づくと病院のベッド。そして秘書は正体を知られたと消えてしまう。暫らくして手にした休職届。今ではひと月か二月に一度くらい、仕事で近くに行く時はハードボイルドが理解できなかった秘書の綾さんに片ゆで卵を持って行く。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.21:
(4pt)

ニヒルな探偵の珍プレー好プレー

前知識なしに手に取ったのでおもしろかった。最初の数ページはホントにマーロウの世界…「エビセンベイ」までは!!!(笑)お婆ちゃん凄すぎですよ、ロープほどきの技。「人生はかたゆで玉子」ー片桐綾マーロウの世界にあこがれる、ニヒルな探偵の爆笑コメディ…なのかもしれないがホロリともさせられなくもない…話です。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.20:
(5pt)

生きる事の意義を笑いに包んで描いた傑作 !

多彩な作風を持つ作者が、題名の通り、フィリップ・マーロウに憧れる私立探偵最上を主人公として、ハードボイルド物のパスティーシュに挑み、笑いと感動をもたらせてくれる良質の作品。「深夜プラス1」も言及される事から、チャンドラーと言うよりはハードボイルド全体を対象にしていると思う。
マーロウに憧れ私立探偵になった最上だが、扱う主な事件はペット探し。秘書を応募すれば、やって来たのは得体の知れないハリキリ婆さんの綾。しかし、最上は飽くまでストイックに生きようとする。困った時の"へらず口"、人工的な比喩を用いた会話(これはロスマクの影響大)の用法が巧みで、綾との珍妙なやりとりと共に私は何度も声を上げて笑ってしまった。ストイックに生きる事が、限りなく滑稽に近い事をイヤと言う程味合わせてくれるし、後述の結末との照応が見事。ペット探しが暴力団絡みの事件に結び付く辺りは常道に近いし、真相もほぼ見えているが、アクション・シーンが自然に入ったり、その描き方が本当に巧い。
ストイックに生きる事が、実は狂気にも近い事を示す辺りに凄みがある。また、チョイ役で出て来るイジメを受ける少年、重要な役割を果たす天衣無縫のホームレスのゲンさん。生きる事の大切さを示すと共に、人それぞれの生き方が存在する事を教えてくれる。特にゲンさんの造形は秀逸。そして、チャンドラー「プレイバック」を引き合いに出して示される、人間の"生き甲斐"。感動的な結末である。作者の作品はかなり読んでいるが、一番感銘を受けた。生きる事の意義を笑いに包んで描いた傑作。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.19:
(4pt)

二人の素っ頓狂なコンビネーションでありながらも、なんかほっとさせるものを感じる。

主人公は、ハードボイルドを気取っているが、ハードボイルドになりきれていない最上とダイナマイド・ボディ(?)の秘書である老婆の片桐綾である。二人とも理想と現実がわかっていないようで、頼れるようで頼れない感じである。二人の素っ頓狂なコンビネーションでありながらも、なんかほっとさせるものを感じる。
最初は、動物探しと秘書探しとフィリップ・マーローの薀蓄ばかりでなかなか話が展開しなく、退屈であるが、中盤になってから探偵と秘書は「柴原アニマルホーム」の柴原の妻翔子の父相沢清一殺人の犯人を捜すのである。そこから話の展開がスピーディになる。二人のコンビネーションのおかしさで読み進めることが出来たと思う。最後は、殺人事件の結末であり、秘書のことであり、しんみりし、感慨深くなるのである。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.18:
(4pt)

読み終わると、タイトルの意味が二重に奥深くなります

タイトルの意味が途中でわかるんですけれど、ラストシーンで意味に深みがかかります。
今回のラストシーンは、登場人物のそれぞれの生き方というか、方向性がポツポツと示される形でつづられ、ちょっとセンチメンタルに、かなりシブイ終わり方。夕暮れ時のように静か過ぎてせつない。この作者のラストはいつもお洒落ですね。
主人公はフィリップマーロウ(チャンドラーはすばらしい)にあこがれて私立探偵になった男。
しかし実際の仕事は動物捜査と浮気調査がほとんど。
理想と現実のギャップにあえぐ気持ちはあれど、その気持ちをハードボイルド風にやり過ごしています。
ひょんなことから知り合いの父親が殺され、その犯人が動物であることから警察捜査は終わってしまいます。
自身も犯人に間違われた探偵は、友人のために犯人である犬を捜すことになるのです。
衝撃は大立ち回りが展開されるやくざに立ち向かうシーンではありません。
友人と奥さんが豹変するシーンこそがこのストーリーの本当の
山場です。
そこはあまりにも静かに物事が進み、それゆえにヤクザの比ではないほど恐ろしいです。
しかし、そのシーンのカーチェイスの書き方は、「こんだけ怖がらせといてこれかい?」と思うくらいに面白い!
「茶碗!箸!」のセリフには思わず笑いが!
全体的に片桐綾というおばあさんが、雰囲気を決めています。
主人公の決めきれないハードボイルドさが、綾のキャラクターで見事に生きてくることになるのです。
いやー、この作者は本当に弾力のあるお話を作りますね。
天才だなーって思いました。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
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No.17:
(4pt)

ユーモア満載だがミステリーとしても楽しめる

カッコつけてるのにカッコ悪い33歳の私立探偵を主人公にした小説。
ハードボイルドとは言えど、全然なり切れていないこの男の言動に、
やはり荻原さんらしいユーモアが満載で沢山笑わせてくれます。
それでいて少しミステリー色を打ち出してもいる、
なんともジャンル分けが困難な作品。
それにしても荻原さんの文章はものすごく読みやすいし、
キャラクターに愛情が込められているのがとてもよく伝わってきます。
人間味たっぷりでどいつもこいつも憎めない。
ダメ男の相棒(秘書)にああいうキャラクターを持ってきて、
カッコをつけたくてもつけられない設定にしたのもさすが!
事件そのものはたいしたものじゃないんですが、
ことごとく破られるハードボイルドの夢と理想にもめげず、
最後まで体を張り続ける主人公の姿にぐいぐいのめり込んで
一気に読んでしまいました。
ラストにはジーンとくるシーンがきちんと用意されているのも荻原流。
色々な要素が贅沢に盛り込まれた1冊です。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
4575233811
No.16:
(4pt)

憧れのキャラと現実のギャップを楽しもう!

「オロロ畑でつかまえて」「なかよし小鳩組」に続く三作目。登場人物のブットビ気味な会話やしぐさ,クライマックスでの大立ち回り,そしてホロッと泣かせるラストという,荻原作品を構成する要素はしっかり入ってます。
理想の人生を描けないなら,空想の中で自分を演じて生きてしまえばいい。読後にワタシが感じた作者のメッセージはこんな感じ。理想のキャラを演じる快楽と,現実のギャップ。俊平の生活はまさにその通りですが,ラストシーンでもう一つそのギャップを見せ付けられ,ハッとします。
痛快な展開では「神様からひと言」,ミステリという枠では「噂」に近いかな。どちらかを読んで面白かったと思う方にはオススメです。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454
No.15:
(5pt)

本格長編推理ハードボイルド小説(笑)

ユーモア小説の枠を越え、作者が挑んだ長編推理小説。
クールでニヒルな探偵 俊平と秘書募集の広告を見て応募してきた、ダイナマイト・ボディな秘書 綾が織り成す本格ハードボイルド作品です。
ハードボイルドでありながら何故か笑えて、泣ける。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
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No.14:
(4pt)

不覚にも。

カッコつけてるのにカッコ悪い探偵と、元気なバアサンと、くっさいホームレスのドタバタコメディだと思って読んでましたが、最後の一行で熱いものが頬を伝い、しばらく止まりませんでした。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454
No.13:
(5pt)

ハードボイルドエッグ

 おもしろかったです。主人公・俊平がフィリップマーロウにあこがれているせいか、文章が独特の文体でそれが逆に笑えます。 
 俊平が募集した秘書募集に広告を見て応募してきた綾とコンビを組んで殺人事件を解決するのですが、この二人がお互いの持ってないものを補い合いまさに絶妙です。この殺人事件の犯人にははっきりいって驚きます。当然ここでは書きませんが・・・
 最後の結末は泣けます。 涙あり、笑いありの荻原作品健在!って感じです。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
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No.12:
(5pt)

声に出して笑える!

本書の帯に『電車の中で読まないでください』とあったが・・・本当にそのとおり。抑える間もなく声に出して笑うこと数十回。どうしてこんなに面白い文章が書けるんだろう?ところどころ、ちょっとわかりにくい部分もあるにはあったが、最後までテンポよく読める。ミステリーとしてもなかなか。特に登場人物がよく描けており、愛着がわく。しかも、これほど笑わせておいて、本当に泣かされてしまうとは・・・。まいりました。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
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No.11:
(4pt)

あなどれないユーモアミステリー

笑いのセンス抜群ですが、そればかりでなくしっかりミステリーしている
ところがすごい。
ハードボイルドの代名詞、フィリップ・マーロウに憧れ、事あるごとにセリフ
を引用したり、真似してみたりするものの、相手が80過ぎのばあさんでは
締まらない。そんなユーモアがちょっと感動のラストに繋がったりもします。
軽いノリで最後まで行くのだろうなと思ったら、どんでん返しが用意されて
ました。あなどれませんこの作者は。術中にはまって他の作品も読み始めて
います。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
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No.10:
(4pt)

最後は・・・泣ける?

フィリップ・マーロウに憧れて探偵家業を始めた『私』
蓋を開けてみると
動物探しと浮気調査の日々。
そんな中、秘書を雇おうと張り紙をすると、
ダイナマイトボディの若い女性から電話が。
しかし、事務所にやってきたのは・・・80を超える老女だった・・・。
その二人が遭遇した殺人事件。
犯人は?動機は?
最初、猫を探したり、イグアナを探したり、
本編とは関係ない話が続くので、ちょっと冗長な感じがした。
核となる殺人に事件が起こってからはテンポ良く話は進んでいきます。
犯人は意外なところにいた人物。
こちらも裏をかかれてしまいました。
ただ老女の素性はなんとなく読めたけど、
最後はちょっと卑怯かな?
もう少し我慢して欲しかった。
犯人も切ないし、最後も切ない。
中盤から後半にかけて一気に読ませるのは
『さすが』といえる。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454
No.9:
(5pt)

傑作!

おそらくジャンル分けが困難であろうが、ミステリーになるのだろうか。
格好のつかない探偵という題材も面白いが、彼がことあるごとにマーロウを持ち出し、しかもそれがことごとく肩透かしをくうのが面白い。
話の展開も悪に対する正義という見せかけから、全てが主人公の逆へと転がっていく。
しかしそれに不快感、不条理感を伴わないのは、やはり作者の力だろう。
サブキャラクターもウィットにとんでおり、決して大活躍をするようなこともないが、存在感を確かに示してくれる。
そしてヒロイン(?)だ。
おそらくこの手の作品としては希有だろうが、彼女もまた大活躍をすることはない。驚くべき特技も持ち合わせてはいない。
しかし主人公を支える役目をしっかりとはたしていて、それが作品のラストにおいて、どこか切ないが悲しみだけで終わらない要素を醸し出している。
アウトローに徹しきれず、しかし救世主にもなれず、現実の冷たさを味合わせながら、しかし読後の清涼感を感じさせるこの作品はまさに傑作であろう。ハードボイルドではないけれど。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454
No.8:
(4pt)

最後まで読まないと分からない

タイトルとカバーに惹かれて読み始めました。
初めの方は、主人公と動物とのやり合いで少し退屈でしたが
最終的にはやっぱり最後まで読んでよかったなと思いました。
主人公と婆さんのやり取りはテンポがよくて素直に楽しめます。
時に笑えて、時にシリアスで、最後は涙…。
荻原さんの他の作品も読んでみたくなりました。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454
No.7:
(4pt)

七転八倒、抱腹絶倒の大活劇

最上俊平は33歳。レイモンド・チャンドラー原作のハードボイルド小説の主人公、私立探偵フィリップ・マーロウにあこがれ、彼のごとく渋く振る舞い、生きることを心情として探偵稼業を始めるが、依頼は飼い主から逃げたペット探しが8割、浮気調査が2割。他人からは「便利屋さん」とか「雑務代行業」と称されている。友達は、はやらないバーのマスターJとホームレスのゲンさんだ。
そんな彼のもとに秘書募集の貼り紙を見てやってきたのが、彼が夢想するようなダイナマイトボディの美女ではなく、80過ぎの片桐綾婆さん。
ふたりは逃げたペットの犬探しの折、本当の殺人事件に出くわす。彼らは事件解決に乗り出すが、そこは荻原浩の世界、ヤクザやアニマルホームの経営者夫婦と関って七転八倒、抱腹絶倒の大活劇が展開される。
最後にはほろっとさせる結末が用意されているのも荻原作品の常套だ。
さてこの作品は今まで4冊読んだ著者の作品の中でもミステリー色の濃い内容になっている。主人公の‘私’は、数々のドジを踏みながらも、危険な目に遭いながらも、着実に真相に近づいてゆく。‘私’や秘書の婆さんを初めとする登場人物たちの人物造形や、ストーリーの骨組みがしっかりしているので、単なる軽薄なユーモア小説とは一線を画した物語である。
ハードボイルド・エッグAmazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグより
4575233811
No.6:
(4pt)

主人公の魅力で、最後まで一気に読ませます

フィリップ=マーロウにあこがれて、探偵となったものの、ろくな仕事は来ない。でも、気分は、マーロウの私立探偵が、ダイナマイトな(??)相棒の女性と、本物の事件に遭遇、本物の私立探偵となれるのだろうか・・・?マーロウになろうと現実の中でもがく、主人公の姿が、時には滑稽であり、時には悲しく、そして清清しい。そんな、主人公と、その相棒の魅力で最後まで、一気に読ませる本です。最後に、ホロっとくる本です。プロットやトリックは、そんな複雑なものではないです。その分、主人公の一挙一動や心情が、丁寧に描かれている印象です。脇役も巧みな配置です。
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
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No.5:
(5pt)

今の内に読んどきましょう。

コンスタントに新作を発表してくれる作者ですが本格的なブレイクも近い気がします。早めに読んでおきましょう。で、本作ですが一応ミステリーなのかな。でも何よりもユーモアと愛情あふれる登場人物たちへの視線がたまりませんね。特に押しかけ秘書と主人公のやり取りがラストになって涙腺を直撃するのは確実かと・・・。私はソフトカバーで読んだのですが読み終えてから裏カバーのイラストを見直すと思わず号泣してしまいました(読んだ方ならお分かりなのではないでしょうか)。気持ちのいい作品です。是非っ!
ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:ハードボイルド・エッグ (双葉文庫)より
4575508454

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