フラテイの暗号
評判
フラテイの暗号の評価:
4.00/5点 レビュー 4件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1〜3 1/1ページ
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フラテイの暗号の評価:
4.00/5点 レビュー 4件。 B ランク
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余談ですが、あちらにはパフィンという変わった形のくちばしをしたカラフルな鳥がいて、なかなか愛嬌があり、バードウォッチングで鑑賞するような鳥なんですが、その鳥やそれにカモメも煮込みにして食べるようでびっくりしました。また、北国らしく、アラスカのイヌイットのようにアザラシの生肉も食べるそうです。
真ん中あたりで、一応、主人公らしいキャルタンが何か怪しいかも?とは思い始めたのですが・・・ネタばれになるのであまり書けませんが。今回の2つの事件には、過去の出来事が大きく関係しているということがだんだんわかってきます。ミステリの体裁を取っていますが、人間模様が主なテーマで、純粋なミステリとは言えないかもしれません。荒れた海と風雨、雲ひとつない晴天が交互にやってくる北欧の夏。けれど夏なのに寒々とした風景が目に見えてくるようで、交通の便の悪さも相まって他のヨーロッパ諸国にはない独特の風土感があります。謎解きも興味深いですが、小説全体に漂う雰囲気が魅力的です。
それは合間にはさまれる北欧神話サーガとエッダから取られた「フラティの書」にも言えて、この小説に独特の雰囲気を与えています。とにかく戦いと殺し合いの血みどろの話ばかりです。ヴァイキングは船で近隣諸国を荒らしまわって残虐の限りを尽くしたといいますが、まさにそれが現れているようなえげつなさです。体を半分に引き裂いたとか、腸が飛び出してそれをぐるぐる巻きつけたとか、首をはねたとかそんな話ばかりなのです。サーガとエッダは昔、子供向けの本で読んだことがあるのですが、氷や雲や雨の風景をバックに雷神トールが活躍するほの暗い神秘的なイメージが鮮烈でした。そのような精神性がこの小説にも表れているような気がします。これらの神話もまた読み直してみたくなりました。