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風来忍法帖
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【この小説が収録されている参考書籍】
風来忍法帖の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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面白かった。忍城関連から風来忍法帖にたどり着きました。 山田風太郎は気になっていたのですが、なかなか手が出なかったので。ページ数ありますがあっという間です。笑いあり泣きありエロスあり。もちろん残虐性もあり。 山田風太郎ってこんなにも面白かったのですね。今頃ハマりました。 あまりにも面白かったので、柳生忍法帖も読んでみました。コレもいい。 | ||||
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やっぱり山田風太郎はすごい。 何度読んでも独特の世界に引きずりこまれます。 麻也姫のような女性に尽くせるなら男なら本望なのかな、と思いながら読み終わりました。 現代の感覚では差別用語となるような言葉もありますが、歴史や作品世界の雰囲気をこわさないために、あくまでも昔の、今とは別の世界の言葉として、このままにしておいてほしいです。 | ||||
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これほどまでに美しいラストシーンを私は寡聞にしてこの他に 知りません。 | ||||
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忍法帖の中でも指折りの面白さと人気を誇る本作は、『のぼうの城』と同じ忍城の戦いを舞台にしている。 『のぼうの城』と同じ登場人物も出てくるが、甲斐姫を麻也姫と名前を変えているのは、姫の行動、行く末が史実と異なるからか。(風太郎はフィクション・エンタテイメントの人だけれど、司馬遼よりはるかに歴史小説における「歴史そのままと歴史離れ」の意識を持っていたと思う) 『外道忍法帖』や『忍者月影抄』のように忍者が多数出てきてバタバタ殺し合うのと違って、本作では敵味方ともキャラクター描写が丁寧に深くなされている。そのため最初は本当にろくでもないと感じられた香具師一行が、終盤の激闘の中で一人また一人と命を落としていくのに、いつの間にか感情を動かされるようになっている。 忍法帖の中では長めだけれど、一読巻を置く能わざる極上のエンタテインメント小説。 (風太郎の忍法帖がkindleで安く手軽に読めるようになったのは嬉しい限りだけど、同じ小説が複数の出版社からkindle化されていて値段が違うので、書名でサーチするとよい。あと上下合本版の方が大体安い) | ||||
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風太郎センセはこの作品をB評価にしていたようですが… Sでいいじゃん!(当時はAが最高ランクだったようですが…時代ですね) 前半で香具師7人のキャラクターや、ろくでなしから忍者見習いくらいの力を付ける過程を 書いているので、素人が本物の忍者に対抗できるわけないじゃん…と 冷めることなく最後まで読み切れました くのいち7人のキャラがちょっと弱かったか?というところが残念ですが 最期の麻也姫が切なくもあり、美しい… 個人的には屈指の名作! | ||||
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「おれは香具師の悪源太助平。おれの投げ槍は、空飛ぶ鳥さえ落とす」 「おれは昼寝睾丸斎、女の腹の上でつらつら案ずれば、その軍略は諸葛亮孔明もはだし。」 「おれは七郎義経。仲間で一番いい男」 「おれは陣虚兵衛。スリをやらせれば日本一だが、世の中はつまらん」 「おれは弁慶、力は十人力。南無阿弥陀仏」 「おれは夜狩りのとろ盛。女を抱いて、いいところへゆくとおれは泣く」 「おれは馬左衛門。見ての通りだ。おどろいたか」 周りが必死に戦っている小田原北条戦で、7人の愛すべき風来坊の香具師逹が繰り広げるくだらなすぎるハチャメチャ忍法帖。この7人が読者を抱腹絶倒させ、そして泣かせる。天才・山田風太郎の自己評価は低いが、傑作の1つである事は間違いない。 | ||||
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忍法帖長篇の第9作、文庫で688頁ある一大長篇。しかし週刊誌で連載されたせいか読みやすく、すいすい読める。 秀吉の小田原攻めとそれに続く石田三成の忍(おし)城水攻めの史実を背景に、忍城城主に輿入れした麻也姫と7人の香具師が主人公で、風魔忍者3人衆が敵役。 輿入れ直前の姫と出会った天衣無縫な香具師たちが、邪心を起こして姫をつけ狙ううち忍城の籠城戦に巻き込まれる。いつしか姫を守るナイトに変身した彼らは、姫を誘拐して秀吉に献上しようとたくらむ風魔3人衆と命を賭して対決する。 前半の2/3はノーテンキな香具師7人組の大活躍が明るく軽快に描かれるが、後半1/3はムードが一変し、超絶的な忍法を操る風魔と、風魔を裏切ったくノ一7人衆の協力を得て戦う香具師7人組との、壮絶かつ残酷な死闘に突入する。対決シーンは忍法帖のパターンである一対一ではなく、風魔一人対複数の香具師+複数のくノ一という、ちょっと変わった組み合わせになっている。 風魔3人衆が操る忍法の凄まじさはシリーズ中でも屈指と思われ、死闘は陰惨残虐を極める。何の技も持たない香具師たちは相討ちによる死だけに希望を託して風魔に挑む・・・ この一作はシリーズ随一の感動感涙ファンタジーだ。 麻也姫が二匹の大きな犬の背に乗って武蔵野の大草原を駆け去るラストシーンはカラフルかつ動的で、しかも哀切な感覚にあふれて美しい。 講談社のこの文庫シリーズには巻末エッセイがついている。多彩な人たちが「忍法帖はなぜこれほど面白いのか」を分析していて、それを読むのも楽しみの一つ。 この巻ではSF作家・評論家の新巻義雄が「風太郎=日本初のマニエリスム作家」論を展開していて非常に参考になった。 マニエリスムはもともと美術の概念で、15世紀古典主義=自然の模倣に対する反発として16世紀にメインストリームとなった手法。人間の主観を強調し、極端な洗練、不自然な用法、アレゴリー(寓意、暗示)表現、過剰な装飾といった特徴を持つ。文学上のマニエリスム例としては、ハムレット(過剰な知と懐疑)やドンキホーテがある・・・ なるほど、確かに風太郎はマニエリスムだと納得した。 | ||||
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ページ数は多いですが一気読み出来ます。 忍法帖シリーズでは人気作品ですが噂に違わず面白いです。 それぞれの香具師達の個性が立っていて笑いあり泣き(悲しみ?)あり読んで後悔はないと思います。 | ||||
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20年前に読んだのですが当時の表紙でもう一度読みたかったので。純愛小説です。 | ||||
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とても面白かったです。 読後これほど感動するとは読み始めには想像も付きませんでした。 前半と後半の雰囲気がかけ離れています。 しかし、ちぐはぐな構成をしている訳では無く、前半があってこその後半の盛り上がりです。 物語の舞台が「のぼうの城」と同じく忍城です。そちらで興味が湧いた方にもお勧めです。 | ||||
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忍城攻防戦がメインではないけれど、そこにあったかもしれない if(というより法螺話)に悪漢、忍者、姫様、ヒロイズム、 お下劣、そしてカタルシスを叩き込み書き上げたものです。 「のぼうの城」のレビューだと先輩諸氏が厳しくて、せっかく 時代小説に興味を持った若い読者の芽を摘むような評価も多々 あったけれど、大丈夫、風太郎先生は読者にはやさしい。 荒唐無稽に見えても史実を踏まえ発想の翼を広げて面白い話を 読ませてくれます。 | ||||
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この作品だけでなく、次々と山田風太郎作品を取り寄せて、夜討ち朝駆けで読み続けています。「忍法もの」の最初に読んだのがこれで、おなじみの時代の歴史をなぞりながら、こんなにも自由奔放の物語が有ったかと、人生観が変わるほどの衝撃を味わいました。 | ||||
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忍法帖シリーズに外れはない、と言われ読んだのはもう10年も前の学生の頃。 本当にどの作品も奇想天外、楽しませてくれる作品ばかりで、 当時の講談社シリーズで全部集めてしまったことを思い出します。 その中でも今思い出してまた読みたいなぁ、と思ったのが『風来忍法帖』でした(他にもあるけど・・・)。 最初は香具師どものとんでもなさに笑い、麻也姫との出会いから始まるストーリーのめくるめく展開に酔い、笑い。いつの間にか巻き込まれた女忍たちが登場し、後ははらはらしながら泣けてしまって泣けてしまって。 忍法帖の中でもちょっと下系の描写は多い方の作品ですが、シリーズ中数少ない純潔のヒロイン、麻也姫とそれをとりまく香具師たちを中心とした後半の物語展開は、初めて読む人にも受け入れやすい作品なんじゃないかなと思います。 | ||||
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山田風太郎先生は、それほど気に入ってなかったみたいですが、充分すぎるほど面白い作品です。 戦国時代に、香具師として生きる『ろくでなし』七人達の破廉恥で、豪快で、悪漢そのものの生き様に最初は驚かされますが、底抜けに明るい彼等に、不思議と魅力を感じる作品です。 自分達のやっている事を棚に上げ、恥をかかされたと言って、麻耶姫を逆恨みし、彼女の貞操を奪おうとする彼等。 姫を守るは、魔人の如き風摩忍者の三人。 しかし、何の悪戯か、姫を守る側と、姫を奪う側が逆転し、『ろくでなし』達が姫を守る立場に。 この逆転が面白く、また、麻耶姫に対する感情が徐々に変わっていく『ろくでなし』達も熱く書かれています。 ストーリーの面白さ、ヒロインの麻耶姫もかなり魅力的で、最後まで一気に読んでしまう作品です。 最後の哀しくも、拍手を送りたい『ろくでなし』達の生き様に、涙…… | ||||
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史実に八犬伝的ファンタジーをふんだんに盛り込んだような作品。ヒロインの麻也姫には「甲斐姫」という実在のモデルがあるが、風太郎はこの日本のジャンヌダルクを更に魅力的なキャラクターにしている。本当の主人公は下々の世界でたくましく生き抜いてきた7人の香具師で、この作品が長いのは前半で彼らの生き様を詳細に描写することによって、読者に感情移入しやすいように準備しておくためだ。 本来とうてい交わることのない二つの身分が、運命的出会い、突然生まれる強い人間的な情、一念の成就にかける執念と行動力、多くの悲しい出来事を共に乗り越えるうちに生まれる共感を通じていつのまにかその垣根が消え、最後に一つになるのが感動的だ。憎らしいまでに強い風摩忍者に力を合わせて立ち向かう香具師と(その中の一人悪源太にメロメロの)7人のくの一といつの間にか読者は一心同体となり、連帯感と悲哀をわがことのように感じてゆく。明るさと悲しさが同居したラストは得も言われぬ余韻を残す。 あらゆるものに恵まれ安全な環境で長生きを(おそらく)する現代のわれわれは、その長い人生の中で、彼らが見た生命のきらめきをたった一度でも経験することがあるだろうか。 | ||||
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シリーズ中Aランクの作品だと思います。 忍者対香具師のチーム戦といった様相の本作。 正直、どうみても武芸に素人の彼らに歩があるとは思えない。 しかも麻也姫と出会う前の彼らの所業は現代ではギャングまがいの悪行三昧(しかし、愛嬌はありますよ) そんな彼らがアイディアと勇敢さを以って立ち向かう様は痛快且つ悲壮的。 シリーズ中、ボリュームは最たる部類の本書だが、テンポが良いので2・3日あれば充分読破できる分量かと思います。 そして、相変わらずラストには思わず涙。 | ||||
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~忍法帖の中でもひときわ人気のある今作。 前半は香具師たちの痛快珍道中、そして後半は想像を絶する死闘の開幕。長編小説と短編小説の構成の違いを見せつけてくれます。 最強の風摩忍者三人に、凡人の香具師七人はどう立ち向かうのか?!個性派ぞろいの香具師たちに初めは何なんだこいつらと思いながらも、姫君を命がけで守る彼らの姿は勇敢であり、無惨で~~あり、滑稽ですらあります。 底抜けに明るい話に、これほど涙したことはありません。~ | ||||
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役立たず・カス・チンピラ・不良が最期に良いことをせざるを得ない羽目に追い込まれ、死んでいくパターンの物語にも古今東西ありますが、「忍法八犬伝」と並び風太郎ではこれでしょう。 これだけ荒唐無稽な小説でありながら、史実そのものは歪めていない点もすごいです。 おそらく、風魔忍者の3人がストーリー進行と共にだんだん存在価値がなくなっていく点で作者が不満足なため、作者本人の評価ではBランクですが、そんなことは全体の面白さの中ではたいして気になりません。 | ||||
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