襲名犯

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評判

襲名犯の評価:

2.64/5点 レビュー 28件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点2.64pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全55件 21〜40 2/3ページ
No.35
(3pt)

まあまあです

すらすら読むことはできます。ただし、容疑者が簡単に二人に絞れます。そして、推理小説に慣れた人なら、簡単に犯人が特定できます。
そういった意味では、推理小説として、少々残念と言わざるを得ません。
ただ、司書の日々の仕事ぶりなどは、リアルでいいです。評者の場合、主に借りるだけですが、レファレンスのサービスに少し興味が湧きました。

選評は良くないですね。ただ、帯にかかれた東野圭吾の「プロなら逃げ出す題材だ」は、誉め言葉に思える。この矛盾はどういうことなのか(東野圭吾の選評も、高く評価しているとは思えない)。読者に対して、不誠実と言われても仕方ないでしょう。
ほかの文学賞もそうですが、「該当作なし」がほとんどないのは、文学賞が出版社の営業用だからなのでしょう。以前なら、「佳作」「次点」となり、刊行するにしても、編集者が協力して充分に時間をかけ、一定のレベルに仕上げていました(そういった意味では、東野圭吾の選評を実践して欲しかったです)。しかし、今はそういったこともなく、世に出てしまう。結果的に読者を失望させ、離反させていくような気がしてなりません。

なお、★に関しては、作品のみに対する評価です。決して優れた作品とは思いませんが、どうしようもない作品とは思いません。作者が抱く人間観には、それなりに賛同できる部分もあります。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.34
(3pt)

まあまあです

すらすら読むことはできます。ただし、容疑者が簡単に二人に絞れます。そして、推理小説に慣れた人なら、簡単に犯人が特定できます。
そういった意味では、推理小説として、少々残念と言わざるを得ません。
ただ、司書の日々の仕事ぶりなどは、リアルでいいです。評者の場合、主に借りるだけですが、レファレンスのサービスに少し興味が湧きました。

選評は良くないですね。ただ、帯にかかれた東野圭吾の「プロなら逃げ出す題材だ」は、誉め言葉に思える。この矛盾はどういうことなのか(東野圭吾の選評も、高く評価しているとは思えない)。読者に対して、不誠実と言われても仕方ないでしょう。
ほかの文学賞もそうですが、「該当作なし」がほとんどないのは、文学賞が出版社の営業用だからなのでしょう。以前なら、「佳作」「次点」となり、刊行するにしても、編集者が協力して充分に時間をかけ、一定のレベルに仕上げていました(そういった意味では、東野圭吾の選評を実践して欲しかったです)。しかし、今はそういったこともなく、世に出てしまう。結果的に読者を失望させ、離反させていくような気がしてなりません。

なお、★に関しては、作品のみに対する評価です。決して優れた作品とは思いませんが、どうしようもない作品とは思いません。作者が抱く人間観には、それなりに賛同できる部分もあります。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.33
(4pt)

江戸川乱歩賞選考委員の酷評に驚く

第59回江戸川乱歩賞受賞作。面白かった。死刑執行により忌まわしき連続殺人鬼ブージャムこと新田秀哉がこの世から消えたにも関わらず、再びブージャムによる連続殺人が発生。ブージャムを信奉する輩によるコピーキャットなのか…主人公の南條仁を巡り再び蠢く連続殺人鬼…その正体は…

海外のシリアルキラーをテーマにしたミステリーと肩を並べても恥ずかしくないほどの作品。シリアルキラーの深層心理も見事に描き、最後の最後まで緊張感に溢れる作品だった。

巻末に江戸川乱歩賞の選考経過の記載があるが、かなりの酷評。お前らにこういう作品が書けるのかと怒鳴りたくなるような内容だった。この賞は、大衆に愛された江戸川乱歩というエンターテイメント・ミステリー作家に因んだ賞であったはず。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.32
(4pt)

江戸川乱歩賞選考委員の酷評に驚く

第59回江戸川乱歩賞受賞作。面白かった。死刑執行により忌まわしき連続殺人鬼ブージャムこと新田秀哉がこの世から消えたにも関わらず、再びブージャムによる連続殺人が発生。ブージャムを信奉する輩によるコピーキャットなのか…主人公の南條仁を巡り再び蠢く連続殺人鬼…その正体は…

海外のシリアルキラーをテーマにしたミステリーと肩を並べても恥ずかしくないほどの作品。シリアルキラーの深層心理も見事に描き、最後の最後まで緊張感に溢れる作品だった。

巻末に江戸川乱歩賞の選考経過の記載があるが、かなりの酷評。お前らにこういう作品が書けるのかと怒鳴りたくなるような内容だった。この賞は、大衆に愛された江戸川乱歩というエンターテイメント・ミステリー作家に因んだ賞であったはず。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.31
(4pt)

貶すもよし 楽しむもよし 何れにしても値段相応の価値はある

本書は、江戸川乱歩賞の最新受賞作。

かつて日本中を震撼・狂乱させた連続殺人犯(通称ブージャム)の名を新たに名乗る者(襲名犯という題名はここに由来)の連続殺人が新たに発生。最初のブージャムと関わりのある主人公、プロファイリングを武器とする刑事、ブージャム崇拝者など主人公の友人・知人だけで構成された登場人物の多くが闇や謎を抱えることを明らかにしながら、襲名犯は誰なのか?という謎の答えが思わせぶりに二転三転した謎解きはラストまで続く。

先達レビューでは、本書が江戸川乱歩賞審査員から受賞作なのに批判が多かったことを根拠に、その批判内容をなぞるような酷評が目立つ。あるいは、昔の受賞作と比べて(というか昔の受賞作でのヒット作や大家となった過去受賞者と比べてだが)劣るとの酷評も結構ある。
確かにその通りだろう。プロの審査員の発言はその通りだし、無名の新人とベストセラー作家に大成した先達を比べれば前者は拙い。
これだけ気持ちよくかつ誤読との指摘を受けることもなく酷評できることは、アマチュア読者には格好の愉しみだろう。こんな受賞作もそうないわけで、その点では買う価値ありだろう。(注:本書の審査員からの酷評は受賞時点でミステリー好きの話題となっており、「つまらないから買わない」という選択肢を酷評する読者のうちミステリー好きは持てたという事実!)

ミステリー好きでもマニアでもない私の管見としては、犯人は誰か?が最後まで分かりづらいし、その真犯人を暴くラストも、とりあえず最後まで読む気になったし、確かに文章がダラダラしているが、脳内垂れ流しとか無駄な伏線乱発ということもないので、気楽に読めた。ついでにいえば、江戸川乱歩賞も「受賞作なし」で毎年やるのは大変なんだなとか内幕も楽しめた。

十分に値段見合いの愉しみが、酷評好きにもお気楽組にもあると思いますよ。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.30
(3pt)

ベテラン作家の雰囲気

江戸川乱歩賞受賞までに、1次・2次選考を其々1回通過しているだけあって、文章力は既に新人作家の域を超えているのではないでしょうか。

そのためか、状況説明や人物の心理描写が詳しすぎて、ちょっと読むのがしんどいと感じる所がありました。

ただ、猟奇殺人犯の模倣犯というその犯行の動機付けが難しいと思いますが、例え多数の読者の賛同が得られなくても、犯行に至った犯人の心理醸成は上手く描かれていたのではないでしょうか。

真相もそれなりに楽しめましたし、骨太の作品という印象でしたので、受賞後の次回作が楽しみです。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.29
(3pt)

ベテラン作家の雰囲気

江戸川乱歩賞受賞までに、1次・2次選考を其々1回通過しているだけあって、文章力は既に新人作家の域を超えているのではないでしょうか。

そのためか、状況説明や人物の心理描写が詳しすぎて、ちょっと読むのがしんどいと感じる所がありました。

ただ、猟奇殺人犯の模倣犯というその犯行の動機付けが難しいと思いますが、例え多数の読者の賛同が得られなくても、犯行に至った犯人の心理醸成は上手く描かれていたのではないでしょうか。

真相もそれなりに楽しめましたし、骨太の作品という印象でしたので、受賞後の次回作が楽しみです。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.28
(4pt)

言われるほど酷くない

Amazonレビューが悲惨だったので、あまり期待せずに読んだ。おかげで他の方たちよりは楽しめたように思う。
どうしても江戸川乱歩賞受賞作となると、読者側のハードルが高くなりすぎてしまうので、ちょっと可哀想かなと思う。しかも巻末の選評もボロボロなので、二重に作者が不憫。

確かにブージャムのカリスマ性は伝わらないし、犯人も途中で分かってしまう。凄惨な殺人の割りには生理的な嫌悪感が湧き起こらないし、ゾクゾクする恐怖感も感じない。当然、改善の余地はあるのだろうけれど、筋立ては魅力的だったし、何とも寂しげな地方都市の暗鬱な感じは出ていて、つまらないと感じることは無かった。今後への期待も込めて☆4つ。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.27
(4pt)

言われるほど酷くない

Amazonレビューが悲惨だったので、あまり期待せずに読んだ。おかげで他の方たちよりは楽しめたように思う。
どうしても江戸川乱歩賞受賞作となると、読者側のハードルが高くなりすぎてしまうので、ちょっと可哀想かなと思う。しかも巻末の選評もボロボロなので、二重に作者が不憫。

確かにブージャムのカリスマ性は伝わらないし、犯人も途中で分かってしまう。凄惨な殺人の割りには生理的な嫌悪感が湧き起こらないし、ゾクゾクする恐怖感も感じない。当然、改善の余地はあるのだろうけれど、筋立ては魅力的だったし、何とも寂しげな地方都市の暗鬱な感じは出ていて、つまらないと感じることは無かった。今後への期待も込めて☆4つ。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.26
(5pt)

面白かった!

ミステリー作品は、「嫌い」というわけではないが、読書家を自認する私が唯一読まないジャンルであった。

気まぐれで本作品を購入し、読むこととなったわけだが、一気に最後まで読み進んでしまった事に驚いた。
結論から言うと、私のようなミステリー初心者にとって、本作品は非常に楽しめるものであった。

思うに、「本作品のレベルが云々…」といったレビューを書く輩は、往々にして「ミステリー作品のレベルが落ちている」事を
嘆いているようだが、そういった批判がミステリー作品に挑戦しようという作家の層を薄くしているのではないか。

私のようなミステリーを読まない層にまで読者層を広げたということは、ミステリー界にとって大きな功績であると思うが、
レビューでエラそうに批判をする人間は、ミステリーの壁を高くし、「ミステリー作品に挑戦してみよう」(著者・読者ともに)
という層を遠ざけてしまう、極めて害のある連中だと考える。
私もアマゾンで批判的なレビューばかり見ていたら、読まなかったかも知れない。批判をしてエラそうにしている人間は、猛省して頂きたい。

もちろ厳しい目で批判を加え、「育てる」ことは重要であるが、少なくとも本作品に対する「批判」に愛は感じられないし、
その批判もピンとこない。
一方で、評価が高いレビューには、愛の感じられる批判(というより批評)が多いようである。

どうやら私は、ミステリーが嫌いなのではなく、「通ぶって」批判を加える連中が嫌いなようである。そして、そういった連中が
多く徘徊しているのもミステリーというジャンルなのではないだろうか。

どうか著者には、「批判することが楽しい」くだらない輩を相手にせず、今後もチャレンジして、楽しめる作品を世に送り出して
頂きたい。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.25
(5pt)

面白かった!

ミステリー作品は、「嫌い」というわけではないが、読書家を自認する私が唯一読まないジャンルであった。

気まぐれで本作品を購入し、読むこととなったわけだが、一気に最後まで読み進んでしまった事に驚いた。
結論から言うと、私のようなミステリー初心者にとって、本作品は非常に楽しめるものであった。

思うに、「本作品のレベルが云々…」といったレビューを書く輩は、往々にして「ミステリー作品のレベルが落ちている」事を
嘆いているようだが、そういった批判がミステリー作品に挑戦しようという作家の層を薄くしているのではないか。

私のようなミステリーを読まない層にまで読者層を広げたということは、ミステリー界にとって大きな功績であると思うが、
レビューでエラそうに批判をする人間は、ミステリーの壁を高くし、「ミステリー作品に挑戦してみよう」(著者・読者ともに)
という層を遠ざけてしまう、極めて害のある連中だと考える。
私もアマゾンで批判的なレビューばかり見ていたら、読まなかったかも知れない。批判をしてエラそうにしている人間は、猛省して頂きたい。

もちろ厳しい目で批判を加え、「育てる」ことは重要であるが、少なくとも本作品に対する「批判」に愛は感じられないし、
その批判もピンとこない。
一方で、評価が高いレビューには、愛の感じられる批判(というより批評)が多いようである。

どうやら私は、ミステリーが嫌いなのではなく、「通ぶって」批判を加える連中が嫌いなようである。そして、そういった連中が
多く徘徊しているのもミステリーというジャンルなのではないだろうか。

どうか著者には、「批判することが楽しい」くだらない輩を相手にせず、今後もチャレンジして、楽しめる作品を世に送り出して
頂きたい。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.24
(1pt)

この賞も眼を覆いたくなるほど、質が劣化したみたいです。

センスが無い。
誰かがすでに使っている材料を、使いまわしてつぎはぎした作品のように感じました。
退屈でつまらなくて、読むのを辞めようとしたくらいです。
若くても、このレベルの作品に賞をあげてはだめだと思いました。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.23
(1pt)

この賞も眼を覆いたくなるほど、質が劣化したみたいです。

センスが無い。
誰かがすでに使っている材料を、使いまわしてつぎはぎした作品のように感じました。
退屈でつまらなくて、読むのを辞めようとしたくらいです。
若くても、このレベルの作品に賞をあげてはだめだと思いました。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.22
(1pt)

ミステリーとは言えないほどヒドイ!!

今回はちょっと期待していただけに、
読後とても残念な気持ちになりました。

まず、読んでいてどの人物にも感情移入が出来ません。
物語も単調で、場面転換も粗く、なんでこの場面にと思い、
前後のページを何度も確認する始末。
動機の分からない連続殺人が街で起きているにも関わらず、警察及び、登場人物の描写、行動からは切迫感や恐怖は微塵も感じられません。
警察関係の記述でも疑問に思える箇所が・・・。読んでいて違和感を覚えます。

そもそも、なぜ襲名したのでしょうか?
襲名するほどプージャムこと、殺人鬼・新田秀哉に魅力がありません。
プージャムの魅力を伝えようとする作者の意思はまったく感じられません。

ミステリーとして、読者を惹きつける力もなければ
登場人物の魅力も薄く、結局、この作者は読者をどうしたいのか
どう楽しんでもらいたいのか、作者の意図も意思も感じることが出来ません。
読んでいてワクワクすることも、驚きもなくミステリー小説としてかなり欠陥のある作品だと思いました。

過去に江戸川乱歩賞受賞作した『完盗オンサイト』と同じ位
読んでいて怠く理解不能な作品でした。
とてもおすすめは出来ません。時間とお金の無駄でした。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.21
(1pt)

ミステリーとは言えないほどヒドイ!!

今回はちょっと期待していただけに、
読後とても残念な気持ちになりました。

まず、読んでいてどの人物にも感情移入が出来ません。
物語も単調で、場面転換も粗く、なんでこの場面にと思い、
前後のページを何度も確認する始末。
動機の分からない連続殺人が街で起きているにも関わらず、警察及び、登場人物の描写、行動からは切迫感や恐怖は微塵も感じられません。
警察関係の記述でも疑問に思える箇所が・・・。読んでいて違和感を覚えます。

そもそも、なぜ襲名したのでしょうか?
襲名するほどプージャムこと、殺人鬼・新田秀哉に魅力がありません。
プージャムの魅力を伝えようとする作者の意思はまったく感じられません。

ミステリーとして、読者を惹きつける力もなければ
登場人物の魅力も薄く、結局、この作者は読者をどうしたいのか
どう楽しんでもらいたいのか、作者の意図も意思も感じることが出来ません。
読んでいてワクワクすることも、驚きもなくミステリー小説としてかなり欠陥のある作品だと思いました。

過去に江戸川乱歩賞受賞作した『完盗オンサイト』と同じ位
読んでいて怠く理解不能な作品でした。
とてもおすすめは出来ません。時間とお金の無駄でした。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.20
(2pt)

10ページで破綻している小説

第59回江戸川乱歩賞受賞作品。
連続猟奇殺人犯の模倣犯の話です。

巻末にあった選考委員の桐野夏生氏の選評が非常に的確だった。
「問題は、ブージャムという犯罪者のカリスマ性が読者に伝わらないことにある」
最初の10ページはブージャムと呼ばれ、熱狂的な信奉者を生むほどのカリスマ性を持っている連続殺人犯の一人称で語られている。
この10ページにブージャムのカリスマ性がいかにして生まれたかがきちんと描かれていて、読者を納得させることができれば、
その後の展開にも説得力が出たはずである。しかし、この10ページで描かれていることに全く説得力がない。
セリフからも行動からもカリスマ性は見て取れない。
この小説はブージャムがカリスマ的な犯罪者であった、という前提のもとに構成されている。
登場人物も襲名する模倣犯もブージャムのカリスマ性を元に発言をし、街の雰囲気や警察の動きまでもがその前提で動いている。
つまり最初の10ページに説得力がないことで全てが破綻してしまっている。

作者は司書をしていると紹介に書いてあったが、主要登場人物に司書と小説家が出てくる。
二人が作者の投影であり、村上春樹のデビュー作をその二人に当てはめているのは明白だが、バーに入るといきなり村上春樹の世界に入るのはどうかと思う。
いきなり話し方も行動も気取っってしまっている。そこに違和感を感じた。
作者が自分を投影させ、お気に入りの小説を当てはめ、大事にしてしまっている。
自分を投影した人物は過去から日常、そして非日常まで詳しく書かれているのに、肝心のブージャムがきちんと描かれていない。
なぜ彼がこのような人物になったのか。なぜ猟奇殺人犯になったのか。そしてなぜその事件が社会現象になり信奉者を生むまでになったのか。
そこに説得力がないことで、後半のあらが目立ってしまっている。本来なら気にならなかったかもしれない部分が浮き出てしまっている。

話としては完成していると思う。ただ話になっているだけで説得力がない。
作中で小説家が小説にたいしてこう語っている
「リアリティ! 世界一嫌いな言葉だね。馬鹿は理解できない物すべてをリアリティで片付けたがる」
この作品にリアリティーはない。現実的である必要はないと思う。ただ非現実的な出来事にも説得力がいる。
そうでなければ、読者は本を投げ出してしまう。

次回作に期待する意味で星2つ。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.19
(2pt)

10ページで破綻している小説

第59回江戸川乱歩賞受賞作品。
連続猟奇殺人犯の模倣犯の話です。

巻末にあった選考委員の桐野夏生氏の選評が非常に的確だった。
「問題は、ブージャムという犯罪者のカリスマ性が読者に伝わらないことにある」
最初の10ページはブージャムと呼ばれ、熱狂的な信奉者を生むほどのカリスマ性を持っている連続殺人犯の一人称で語られている。
この10ページにブージャムのカリスマ性がいかにして生まれたかがきちんと描かれていて、読者を納得させることができれば、
その後の展開にも説得力が出たはずである。しかし、この10ページで描かれていることに全く説得力がない。
セリフからも行動からもカリスマ性は見て取れない。
この小説はブージャムがカリスマ的な犯罪者であった、という前提のもとに構成されている。
登場人物も襲名する模倣犯もブージャムのカリスマ性を元に発言をし、街の雰囲気や警察の動きまでもがその前提で動いている。
つまり最初の10ページに説得力がないことで全てが破綻してしまっている。

作者は司書をしていると紹介に書いてあったが、主要登場人物に司書と小説家が出てくる。
二人が作者の投影であり、村上春樹のデビュー作をその二人に当てはめているのは明白だが、バーに入るといきなり村上春樹の世界に入るのはどうかと思う。
いきなり話し方も行動も気取っってしまっている。そこに違和感を感じた。
作者が自分を投影させ、お気に入りの小説を当てはめ、大事にしてしまっている。
自分を投影した人物は過去から日常、そして非日常まで詳しく書かれているのに、肝心のブージャムがきちんと描かれていない。
なぜ彼がこのような人物になったのか。なぜ猟奇殺人犯になったのか。そしてなぜその事件が社会現象になり信奉者を生むまでになったのか。
そこに説得力がないことで、後半のあらが目立ってしまっている。本来なら気にならなかったかもしれない部分が浮き出てしまっている。

話としては完成していると思う。ただ話になっているだけで説得力がない。
作中で小説家が小説にたいしてこう語っている
「リアリティ! 世界一嫌いな言葉だね。馬鹿は理解できない物すべてをリアリティで片付けたがる」
この作品にリアリティーはない。現実的である必要はないと思う。ただ非現実的な出来事にも説得力がいる。
そうでなければ、読者は本を投げ出してしまう。

次回作に期待する意味で星2つ。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.18
(3pt)

がんばってね

乱歩賞、ということでなしに、現在の日本のミステリーの水準からいえば、十分及第点でしょう。決して駄作ではない。
 ただ、昨年や、何年か前のように、再デビューを狙う作家たちには、乱歩賞というのは、かなりおいしくなってきているのかなあ、と。もちろん、実力があってのことですが。
 個人的に、メフィスト賞が、もう鬱陶しくなってきているので、乱歩賞の折り目正しさ(一定の期待に応えられる作品を世に出すこと)が、親しみやすくなってきているところです。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680
No.17
(3pt)

がんばってね

乱歩賞、ということでなしに、現在の日本のミステリーの水準からいえば、十分及第点でしょう。決して駄作ではない。
 ただ、昨年や、何年か前のように、再デビューを狙う作家たちには、乱歩賞というのは、かなりおいしくなってきているのかなあ、と。もちろん、実力があってのことですが。
 個人的に、メフィスト賞が、もう鬱陶しくなってきているので、乱歩賞の折り目正しさ(一定の期待に応えられる作品を世に出すこと)が、親しみやすくなってきているところです。
襲名犯 Amazon書評・レビュー: 襲名犯より
4062185091
No.16
(5pt)

もう少し、小説を楽しんでみては。

かなり批判的なレビューが多いですが、読者メーターなどでは好意的な意見が多いですね。
当然乱歩賞という大きな賞のため、期待値も高いのは当然でしょう。
でも、私個人は凄く楽しめました。この小説の真髄は、登場人物の成長、それに尽きると思います。
語彙も豊富で、何より、著者が述べる「タチムカウ」という言葉。それが如実に表れています。
ダヴィンチなどで著者が述べていた通り、猟奇殺人という不条理に対して、人がどうタチムカウのかが、
丁寧に、しっかりと書かれています。
乱歩賞の作品は結構読んでいますが、毎年こういった「乱歩賞なのにつまらない」といったレビューを見ます。
乱歩賞は、新人発掘の場です。(例外もありますが)当然、粗はあります。それは選評委員の言った通りかもしれません。
ただ、重大なのはこの作者が世に出たこと。そして、少なくとも私はこの小説を読んで、登場人物と一緒に悩んだり、
自分に置き換えたり、最後はカタルシスを覚えました。もっと星をつけたいくらいです。

「乱歩賞だから、完璧な作品に違いない!」と思ったら、確かに落差はあるかもしれません。
でも私は素直に「面白い小説が読めた!」と思いたいです。
私は、南條仁という主人公を一生忘れません。タチムカウというその姿勢を、見習いたいです。
次作も楽しみです。
襲名犯 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 襲名犯 (講談社文庫)より
4062931680