図書館の魔女
評判
図書館の魔女の評価:
4.26/5点 レビュー 140件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全142件 41〜60 3/8ページ
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図書館の魔女の評価:
4.26/5点 レビュー 140件。 A ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
現実から物語世界にトリップしてわくわくしたい、かつ面白ければ分量や硬さは気にならない(むしろ楽しめる時間がそれだけ増えて歓迎な)読書好きにはうってつけでした。
本作は自分にとっては、「娯楽に徹するあまりご都合展開で、結果として読み捨ててしまうラノベ」と、「不条理と嫌な結末を容赦なく突きつけて奈落の底に突き落としてくる、心に余裕があるときしか読めない純文学」の間にある、非常にありがたい存在です。読後も心に残って生活や世界の見方を変える力があると思います。特定の属性の人にステレオタイプな役回りを押し付けないという、配慮と意思がはっきり感じられる点もよいです(この辺も上橋・小野・ローリング作品と共通)。
そしてさすが作者は言葉のプロですね。言語とは何か、を読み手に考えさせる作りであるとともに、登場人物の言葉遣いが非常に練られています。主役のマツリカは、実在の少女が言わないように、「~だわ」「~なのよ」とか言わないのでとても自然。登場人物の容貌や能力に関する安易な既述がなく、具体的な描写を重ねて表現しているので、人物に厚みが出ていると思います。
敢えて難癖をつけるなら、重厚な設定に、キャラがはっきりした(若干ラノベ寄りの)登場人物を載せていることで、両者の釣り合いが取れていない感覚も受けました(上橋作品でもそう感じたことがあります。嗚呼、現実にはこんなに魅力的な人物がてんこ盛りになることはない)。しかし、人が知恵と勇気を絞って協力し、世界を拓くというのは古来からのファンタジーの王道であり、その意味では本作は正しくファンタジーの本流にあり、そしてこれ以上登場人物の造形をリアルにすると娯楽性が失われるので、これはこれでよいのだと思いました。
もう一つの難癖は、本作は明らかに実在あるいは歴史上の国・言語をモデルにし、かつ、色々つぎはぎしているので、うっかりすると本作内の時空間や習俗にねじれやワープがあるように見えてしまう点。ここは、現実世界に引きずられないよう、気にしないよう、割り切って読む必要があります。
このようにすぐれたファンタジーが増えていて、人生の楽しみが増えてありがたい限りです。続編「烏の伝言」も早速読了したところですが、次回作にも大期待です。