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いとしのヒナゴン
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【この小説が収録されている参考書籍】
いとしのヒナゴンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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また帰郷に合わせて重松清。帰りの新幹線、ハンカチ片手に、休み休みゆっくりラストを読む。もう還暦間近だけど、ヒナゴンに会ってみたいな。イッちゃんは無理だけど、ジュンぺや西やんになってみたい気もする。本当に、まったく、重松清中毒だ。もう着きます。ありがとう。 | ||||
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表紙の絵柄の女の子が可愛いくて買いました。面白く楽しかったです。 | ||||
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かつての悪ガキ少年時代の純粋さ、ふるさとへの想いは、本人にも忘れられかけながら、みんなの心の中に生き続けます。 そんな、ほんわかで甘酸っぱい大切な気持ちを、重松さんはヒナゴン珍騒動を通じて僕たちに呼び戻してくれました。ほんとうにありがとうございました。 | ||||
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重松作品のほとんどは片田舎か田舎。都会が舞台でも登場人物は地方出身だ。 かく言う私も田舎出身。イッちゃんみたいなキャラの人は居ないけど、その舞台はとてもリアルな作品だった。 この作品も、過疎とか村おこしとか田舎ゆえのドロドロした関係とか選挙の裏の泥臭さとかいろいろなものが潜んでいるが、そんなことより型破りすぎてもしかしたら広い日本のどこかにいそうな町長を軸にしたコメディとかんがえていいと思う。 暴走気味の町長とそれに振り回される周囲の人々、そこにヒバゴンが絡んできてもうシッチャカメッチャカ。 けどツボはしっかり押さえていて読後感はとても爽やかだ。 | ||||
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『エイジ』とともに重松作品の最高傑作である。 登場人物のキャラクターをきちんと造形し、そのキャラクターに従って重松氏の筆が動く。 無理に泣かせようとも笑わせようともしていない。そんな技は軽々と使うことのできる重松氏なのに放置しておく。 書きなぐっていた重松氏が再び故郷に戻ってきた、ファンとしてはうれしい一作である。 | ||||
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本作は、怪獣(?)ものと言う、重松清らしくない題材です。という事も あってか、登場人物のキャラが強烈で、ある意味漫画チックですらあります。 半分やくざの暴走族あがりの町長、正露丸が手放せない万年下痢の課長、 悪役度丸出しの前町長などなど…。普通だったら劇画的な話で終わってしまい そうなものだが、そこは著者の力量で、きちんと読ませる話になっています。 読後の感想としては…田舎暮らしをした事のない都会人にとっては、やっぱ 田舎があるって良いなあ…って感じです。特に最後の電車のシーンを想像して そう思いました。 | ||||
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その昔、中国地方のとある町役場に猿人類課が存在していた。 主な仕事は「ヒナゴン」の調査をすること。 そんなのどかな時代があった。 事実に基づいたフィクションである。 それにしても、愉快な人物ばかり登場してくる。みんな生き生きとしている。 これは現代の寓話ではないだろうか。 システムは進んでいっても、人の感情は進化するものではない。 そこに歪みが出来て、だから、物語が生まれる。 | ||||
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舞台は財政赤字に苦しむ地方の小さないなか町。(地方都市ではありません。) 若い人はほとんど町を出て行ってしまっている。 地方分権が進み、明るい見通しは持ちづらい。 そこでの、謎の類人猿ヒナゴンと町長選挙をめぐっての出来事が描かれています。 主な登場人物は地方に残る、もしくはUターンした20代半ばの若者3人(元同級生)、そしてガキ大将がそのまま大人になった町長と、その元同級生にして子分であった男たち。 20代半ばの若者たちは社会に出て、あるいは出る手前で、挫折を味わいはじめている。 町長とその同級生たちは40歳。負うものも増え、それぞれかなり…現実の厳しさに直面している。 そんな中でヒナゴンは象徴的な意味を持っています。ヒナゴンそのものより、皆の心の中のヒナゴンが意味を持っているというか。。 また、負け試合でも筋を通そうとする、男気のある町長イッちゃんのカリスマ性のあるキャラクターが魅力的に描かれています。 友情、郷土愛、信じる心、そんなものの大切さを書きたいという著者の思いが伝わってくるように思います。 それから、「星がきれい」で、「真上に上がる迫力のあるおなかに響く花火が打ち上げられ」、「家のすぐ裏には小川が流れている」、ふるさと。 首都圏で育ち、満員電車、渋滞にうんざりしている人間なので、そんなディテールにもあこがれてしまいます。 気になるところといえば、特に物語とは関係ないのに主人公である女性、ノブ(若者3人のうちの一人)の容姿が「一流半」と書かれているところでしょうか(笑)。 まあ女性にとって容姿は重要で、それを書かないと読者がノブのイメージが持ちづらいから、そのあたり(一流半)に位置づけたということかな。しかしなぜ二流でなく一流半なのだ。 あの強気、勝気な性格を書くための伏線だろうか。 | ||||
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最後にヒナゴンが現われてくれて、イッちゃんたちのヒナゴンを信じる心が報われてよかったと思いました。 下巻で登場した『文鳥』の坂本ちゃんも比奈の町の溶け込んでよかったです。 これから先、比奈が備北市と合併してしまっても、ヒナゴンが暮らしていける場所であってほしいと思いました。 | ||||
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類人猿課なる部署を作ってしまった比奈町長のイッちゃん。 曾おじいさんの無念をはらすために類人猿課で働くことになったノブ。 その同級生で、小学校の先生のジュンペ。教育委員会に勤務する西野くん。類人猿課の課長のドベさん。・・・ 子供のころガキ大将でそのまま大人になったイッちゃん。 衆議院と参議院の違いもわからない、政治ド素人の暴走族あがりのイッちゃんに振り回されながらも ノブたちと少しづつわかりあっていく様はさすがは重松清ですね。 続きが気になるので、下巻に進みたいと思います。 | ||||
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《イッちゃんになりたかった。 ふるさとを愛し,幼なじみを愛し,謎と不思議を信じつづける男でありたかった。 自分には無理だとわかっているから,イッちゃんの登場する場面ではなおさら力を込めてパソコンのキーボードを叩いた。 がんばれ,イッちゃん。僕は同い年のきみに憧れている。きみが憧れる矢沢永吉に,僕もまた,ずっと憧れている。「憧れる」ことと「信じる」ことって,たぶん,同じだよな。》(「文庫版のためのあとがき」) 重松清がここまで思い込んで作り上げたイッちゃん(悪ガキがそのまま大きくなって町長になってしまった人)だから,魅力的でないはずがない。周囲の声も聞かず,伝説のヒナゴンがいることを信じて,類人猿課を作ってしまう。備北市との合併やリコールなど後半生臭い話が出てきて,どうなるのかと心配したが,さわやかで気持ちのいい終わり方にまとめてくれている。 他方,クールで頭はいいけど,友だちがいなくて小学校ではあだ名もつけてもらえなかった西野くんも,魅力的に描かれていた。 読んでいて懐かしく,また,スカッとした気分になれる本だった。 | ||||
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表紙を見て諦め半分で読み始めましたが、実際は、ちゃちい表紙に似合わない内容の濃い作品でした。 この作品のタイトルは「いとしのヒナゴン」ですが、実際ヒナゴンの存在は、この作品のつけたしでしかありません。ヒナゴンを信じる心。それがこの作品の全てです。町長イッちゃんをはじめ、その仲間達がヒナゴンの存在を信じ、そのために働き続け、町を残そうと自分の立場を犠牲にしてまで戦う、言わば生き様みたいなものが熱く描かれています。ラストの展開には思わず泣きそうになりました。感動と言うより、何かの為に、ここまで頑張れる人って凄い!っていう素直な尊敬の気持ちでです。 ヒナゴンという夢をいつまでも信じ続けた人々の心温まるふるさとの物語です。 | ||||
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重松清さん著。題名に惑わされることなかれ。舞台は北海道備北。ここて゛沸き起こる騒動にさまざまな個性の強いキャラクターが行き交う。ほろ苦い和製現代版トムソーヤーを味わっているような気持ちになりました。 | ||||
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南国カラーのうきうきモードな表紙につられてジャケ借りしました! ヨッシーとか雪男とかそういうの懐かしいね〜。 廃れてしまった田舎町でも、みんな生活してる人がいるという当たり前の事実をちゃんと書いてくれました。 どの登場人物もキャラが濃くてニヤニヤさせられます♪ 特に、矢沢命のヤンキー上がりの市長がおかし過ぎ!ガキ大将のまんま大人になっちゃってるよ〜。でも、人間味があってステキ! 都会から田舎に戻ってきた年頃の女の子が主人公なので、共感できる方も多いのでは?と思います。 かなりエンターテイメント性溢れる作品!オススメ! | ||||
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どこにでもある小さな田舎町。その風景はおだやかだ。しかし現代は、そういう小さな町が単独で生き残れる状況ではない。合併か?自分の生まれたところの地名が消える・・・。誰もそんなことは望んでいない。しかし、厳しい現実が目の前にある。ヒナゴンは本当にいるのか?いると信じる心を失わない限り、どんな状況にも立ち向かっていける!そんな気がした。人の心のぬくもりが伝わってくるような、とてもいい作品だった。 | ||||
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重松清という人はにくい作家だ。 なぜ、こんなにも微妙な心の綾を突いてくるのだろう。 主人公達を見つめる冷徹さと暖かさのバランスが素晴らしい。 飯を抜いてでも読め!永倉万治が好きな人ならば、きっとツボです。 | ||||
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過疎地の問題の深刻さ、子どもの想像力、田舎の良さとずるい部分…中国山地を舞台とした、そこで生活する人々を市町村合併を題材として描かれています。 私も中国地方出身で、都会へ出たいと考えており、青年の気持ちが妙にリアルに伝わりました。 はちゃめちゃなおじさん達を筆頭に、楽しく読ませてもらいました。 | ||||
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少年時代に感じていたワクワク感やドキドキ感。そして、大人になって失われていく、そんな感情の揺れをもう一度呼び起こしてくれる一冊でした。イッちゃんの破天荒でいてとてつもない優しさ、いつもイッちゃんに振り回されながらも、心優しいドベ。不器用でもどこか心を許してしまうナバ。他にも沢山の愛すべき人間達が登場します。 もう一度、いや、何度でもふるさとに帰りたくなる一冊です。 都会に疲れている人たち、ふるさとをうっとおしくおもっている人たち。色んな人に栄養を与えてくれるサプリメントですね。 | ||||
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合併はなんのためにするのか。財政が厳しいから、行政の効率化をはからなければならない、このままでは生き残れない・・・。 理由はことごとくまっとうに聞こえるし、そうなのかも知れない。しかし、そこには町の歴史や伝統、文化であったり、将来の構想などはあまり聞こえてこない。だから一般の住民にとっては所詮どこか冷めている部分もある。 ヒナゴンという幻の生き物を求めて類人猿課まで立ち上げた町長さんはどこかヘンではちゃめちゃな感じはするけれど、夢を持ちつづけることで、頭の堅いような難しい理屈だけでまとめようとする連中に、はたしてそれだけなのか、という思いを伝えることができたのではないだろうか。 ラストのヒナゴンが出てくるシーンなどは思わず涙が出そうになるぐらいジーンとした一冊。 | ||||
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重松さんの作品は、ほとんど読みましたが、これもやっぱり重松さんだなと思わせる作品になっていると思います。今までの、親子の関係、思春期の子供、オヤジの物語でも無く架空?のヒナゴンをめぐる、憎めない人たちのストーリーです。普通の人たちを描かせると本当に上手だと思う。 | ||||
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