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イビサ
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イビサの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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記載通りで満足です | ||||
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感性だけを能力総動員でぶっ飛ばして、極限にまで至る物語。 まず、娯楽としての密度がすごかった。独特の表現はジェットコースターのように緩急を持ちながら感覚の極限を表して、5時間半もの間空腹すら忘れて集中状態で読んでしまった。それはセンチメンタルではなく、作者自身が言うようにリミッターを外した感情体験。新しい読書体験かもしれない。 言わば理性ゼロの感覚だけで限りない極限を目指したストーリー。周りから見たら破滅的に狂った人生に思えるが、彼女は間違いなく幸せだし、自分の感覚を100%信じ切る姿はエンパワーされるものを感じた。ただ、そこに理性だけが存在しない。いやもしかしたら存在するのかもしれない。でもそれは一般概念で言う理性ではない。彼女の中だけでの完全合理性。でも、もし彼女が実際に存在していたら、親友になりたいと思った。 他の人の感想を見てみると、読んだ人のほとんどが理解できておらず、イメージだけを楽しんでいる。いや、俺も理解できていない。でもこれはある意味で完全に合理的な物語。 | ||||
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村上思想の中でも核となる概念が語られる、非常に重要な一冊だ。 進化と、「階級」と、自由について、精神の限界に近いところまで踏み込んで、しかも極めて厳密に、そして妬けるくらい闊達に、書けている。ある人々にとっては、救いとなりうる本だろう。 バリアという概念。ガイドという概念。進化の促進因子としての『逃亡力』というコトバ。村上龍の小説の中でもあまり見慣れない言葉が、きらめきワードとして紙面から跳び出し、あなたのために嵐の舞いを舞う。 生きること、ただ生きること、それに飽きてきたなら、読むべし。 ワレワレは、いま、海に飽きた魚たちが陸地を探したように、新しい棲息地を探し始めた。私見ではそれは次元の彼方にある。想像力を駆使しなければたどり着けないような場所。 | ||||
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贅沢な旅を約束されてパリに訪れた主人公。背徳で堕落した生活に導かれていく破壊的ストーリー。旅をする中で自己の存在意義について問いかけを行い始める。自己を客観視することは非常に困難であり、正当化しようとする事で余計に空虚なものであることに気づいてしまいます。 「自分は何者か?などと問うてはいけない。自分の中に混乱そのものがあるから、ではなく、全く何もないからだ。」 | ||||
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自身の欠如を自覚し、全く異にするもので補う、それ自体は自覚しないことが既に、革命的な要素を含むことを、本書を読み、学んだ。 | ||||
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地域 民族 宗教 国家などの閉じて固まった共同体ではなく、 未だ定まった形を持っていない共同性の物語。としても読める。 | ||||
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破滅的ストーリーとありますが、なぜか悲惨な感じがしないです。 精神病院から見るキウイ畑や天文台、タンジールの崖のくだりがすごく好き。 あの文体がたまらない!ずっとこの世界にいたい!! と思わせる一冊です。 | ||||
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「あとがき」で著者が書くようにまったくもってじつに“破滅的なストーリー”でした。主人公はある声に導かれるように破滅へと向かっていく。一読者として、つまり傍観者としてこれを読むとき、それは単に他人の破滅への道程でしかなくて、彼女はただただ自らの意志で自滅してくだけのように見える。しかしこの主人公は常に明るさを失わないし、いつだってしあわせそうだ。どんなピンチも自分の持てる能力を総動員して、恥も外聞もなしに、あらゆる人の助けを借りて軽々と切り抜けていく。そして物語も最後になって、主人公は傍目には(読者目線的には)完全に破滅し切っているにも関わらず、なんだかしあわせそうだ、というより、おそらく彼女はしあわせだ。真偽のほどはともかく、少なくともそのように描かれている。 終盤、マシンガンの連射のように書かれた数頁の中、智恵と恐怖とイマジネーションについて述べられた一節が、わたしの頭にこびりついて離れない。 | ||||
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破滅的ストーリーであるが、どこかこの本は私を奮い立たせた。性的描写もさることながら、村上龍の表現能力にはただ圧倒されるばかりである。この本は、紛れも無く村上龍の最高傑作である。 | ||||
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心の底はどうなっている?私の長年の疑問だった。その答えがこの書の中にあった。空っぽだったのだ。「きっと混沌としているのではないか?」と思っていた私の予想は外れてしまった。空っぽだという解答に納得してまった。 この物語のヒロインのように破滅的に生きようとは思わない。心の底が空ならば自分で何かを構築すればいい。この書を読みそう思った。 | ||||
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とにかく私はもう何度も読んだ 私が1番好きな本 この本が理解できない人は可哀想であると同時に結局 村上龍の本の良さがちっともわかってないとも言える ニーチェのこの人を見よと同じぐらい好き | ||||
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生きる事をこんなにまでマジメに書くなんて、書いた村上龍もしんどかっただろうなぁと思ってしまった。その作業が何やら大変そう。笑どんな状態であれ、生きていること。 存在確認のために、そのためにわざわざいろんな事をしている私たち。そこには温度しかない。と村上龍は書いたけど、、、 温度すら、、、無い気がした。内側も外側も、温度もない無。 その中で夢になって生きる女の物語。 私は好きだった。彼女が。 | ||||
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いくら読み進めても、これと言った盛り上がりもなく、読むペースが上がらず眠くなってきたら、最後の最後があまりにも衝撃的で、思わず目が覚めたといった感じです。「村上龍が渾身をこめて描く究極の破滅的ストーリー」とのことですが、自滅的ストーリーと言ってもいいと思います。 | ||||
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「イビサ」とはなにか?それは地中海に浮かぶスペイン領の小さな島の名にすぎない。そこになにがあるというわけではない。いわば「イビサ」とは空虚の象徴でしかないのだ。村上龍はアメリカに打ちのめされた作家として出発したが、本書で村上龍が立ち向かうのは巨大なカテドラルのような文化と伝統に裏打ちされたヨーロッパという他者だ。セックスとドラッグに色取られた旅は、ヒロインを感覚の極限へといざなっていく。自意識は破壊され、錯乱の扉は開かれる。そのとき、人は気付くのだ。他者が地獄であること、そして自分は空っぽであることに。無意識過剰の想像力がフルスロットルで噴出する本書、「イビサ」は間違いなく村上龍の最高傑作である。 | ||||
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