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獄中記 地獄篇
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獄中記 地獄篇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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これほど面白くない獄中記も珍しい どうして獄中に入ったかの経緯も書いてないし 何食べたかだらだら書かれてもどうでもいいしw 100年前に書かれたワイルドの獄中記の100分の1も面白くない たぶん本業の小説も面白くないのだろう | ||||
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何が魅力的なんだろう。この作品。時々読み返したくなってしまう。閉鎖環境での人間関係?イギリスの刑務所事情?重罪犯が入れられる刑務所の受刑者たちの姿?議員にまでなって逮捕されて刑務所にぶち込まれても、緊張しながらも作家としての興味を持ち続け、もとはとったるでーといわんばかりのアーチャーのしたたかさ? スウェーデンの「ミレニアム」の作者がこの本読んでインスパイアされた?と思うエピソードもあり。 ジェフリー・アーチャー、この手記だけじゃなくて、刑務内で聞いた話をもとにさらに短編集を書いてるし、十分すぎるほどもとはとっているような気がします。 あとで移送された、より軽犯罪者の多い刑務所での生活を書いた「煉獄編」より、こっちのほうがおもしろいです。 | ||||
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獄中記ものが好きでブックオフで105円で売っていたのでタイトル買い。 イギリスの作家出身の政治家が、刑務所に入り、その始めの移送先であるベルマーシュ刑務所での3週間における記録。 その後の2年の記録が、続編、煉獄編、になるが どうもそちらは、ベルマーシュ刑務所での体験よりは、内容の薄いものの模様。 この本の魅力は、作者の刑務所生活そのものにあるのではなく 作者が接触した、受刑者の話にある。 一家全員が、麻薬売買に関わっている、ウィリアム・キーン たまたま付き合った女性の一家がマリファナ売買を商っていたトニー そして何より、フレッチ。 彼等の話こそ、この本の魅力といえる。 キーンの話を聞いてるときは、まるで独演会に魅了されている聴衆の気分になり、実に楽しかった。 購入額は1ドル足らず(105円)でも、内容は10ドルに値する一冊。 | ||||
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初めて読むジェフリー・アーチャー…知人に勧められて、でした。 ”イギリスの刑務所を実際に服役した人物が描いている”その事自体が興味深く、軽い読み物として面白く読みました。 作者は本人の弁によればまったくの冤罪である刑に服しています。 身近な人に裏切られ母親の死に目にも会えず、どれほどの心痛を奥底に秘めていることか…。 恨み骨髄…なんて言葉では足りず、また私ごときに理解できる感情でもないのですが 読み始めてまずその事に思いをめぐらせました。 刑務所内の自分の目にかなった人物を内閣のそれぞれの役割にたとえるなど いかにも政治家らしい発想に感心させられもしました。 アイルランド人に対する尽きせぬ不信感も ”こうやって書く事の出来る自分は出来ない人たちより幸せ”と思い込んでいる優越感も 包み隠さず発言しています。 ある意味本当に”オシアワセ”な人物だと思います。 識字障害であったりなんらかの理由で読み書きの出来ない人たちが 出来る人たちより必ず劣っていたり不幸であるとは限らないはずなのですが…。 今でこそ学習障害のある人たちが社会参加を進めるための手立てがわずかながらも存在します。 自分や世間の通念とは異なっていても 必ず生きる道はあるのだとたくさんの人たちが気がついているはずです。 ”犯罪者”や”ホームレス”が人生のどこかでつまずいた人たちである事が これほど明白である以上 完ぺきではなくてももう少し前に遡って 救いの手を差し伸べる事は可能なのではないか? 作者の心のどこかにも、そんな問いがあるはずだと思いました。 努力を続ける人たちに対する作者の熱い応援の気持ちや共感は伝わります。 でも頑張れなかったり、自分とは異なる生き方を生きる人たちに対する想像力の欠如も確かに感じました。 作者の言を借りれば警備に用いられる犬の”シェパードが狂暴化する”ほどの 粗悪な食事を遠ざけ周囲の人たちの手を煩わせてでも ミネラルウォーターとハムの缶詰とコーンフレークにこだわり続けた作者ですから 服役後は刑務所の環境改善に奮闘しているのも納得です。 ぜひとも実力者ゆえの重い責任をしょって軽やかに頑張って欲しいです。 | ||||
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獄中日記としては数々の書物が出版されているが、それらの作品と異なる点は、ただ作者が著名人であるということにすぎない。イギリスの牢獄事情を垣間みるには面白い作品かと思う。しかしながら、作者の数々の小説のファンとしての立場で読むと、どうしてもストーリー展開の迫力に欠け、またワクワク感、次のページをめくる楽しさ、といったものの薄さは否めない。まるでページ数を稼ぐかのような文章の書き方には、実際に牢の中で長い時間を過ごさざるを得ない作者の苦労が残念な形で表現されてしまったとしか思えない。まずは作者の作品をすべて読む事をお勧めします。 | ||||
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本書はイギリスの作家、ジェフリー・アーチャーの刑務所における自身の体験談を、地獄編・煉獄編・天国編の三篇に分けて、持ち前のユーモアと詳細な記録によって書きつづっているノンフィクションである。 罪の真偽はともかく、イギリスの刑務所の実情や犯罪の現状が、それまでそういうものに縁のなかったアーチャーの視点で描かれているため、我々一般人でも分かりやすい内容になっている 2003年に発売された本作品だが、2009の5月末日にアーチャーの最新作品、『誇りと復讐』が出版されるにあたり、無視できないほど重要度が高まった。 『誇りと復讐』の訳者あとがきにも書かれているとおり、かの作品の主人公ダニー・カートライトが収容されたベールマーシュは実際に存在しており、アーチャーが最初に入った重犯罪者(カテゴリーD)用刑務所なのである。 史上一度も脱獄犯を出したことのない刑務所の造りや、そこにいる人々(犯罪者・管理者・来訪者含む)の性格や犯罪暦が、刑務所内の描写やキャラクターに反映されているのである。 つまり、『誇りと復讐』と関連して本作品を読めば、刑務所のカテゴリーなどの今いちピンと来ない話も分かるようになり、二倍も三倍も面白くなるのである。 惜しむらくはこの作品、翻訳されているのが地獄編と煉獄編のみで、しかも両方とも絶版という憂き目にあっているのである。 今回は『獄中記』の中でも地獄編の内容のみがリンクしているが、今後の作品に煉獄編や天国編の内容が出てくることも十分に予想される。 (レビュアーはまだ読んでいないが、同作者のプリズン・ストーリーズにはその内容が出ているかもしれない) アーティストハウスパブリッシャーズでも角川文庫でも、今後の影響も考えて、今こそ完全版を出す時ではないだろうか。 アーチャーのファンであれば必ず引き込まれること請け合いの良作なのだから、しっかりとシリーズ完結してほしい。 | ||||
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獄中、って意外と自由。 というのが読んだ感想です。 受刑者が他の受刑者の部屋を訪ねていったり、支給される食事以外の食べ物を売店?で買ったり。受刑者にも人権を、ということなんでしょうけど、ちょっと意外でした。 いい悪いは別として日本の拘置所もこうなんでしょうか。 事実に基づいたノンフィクションだからこういうことを言うのも何ですが、スリリングな展開やエピソードがもう少しあればなぁ。 | ||||
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アーチャーは投資に失敗し破産したが、それを基にしたコン・ゲーム小説「100万ドルを取り返せ !」を書いて一躍ベストセラー作家になった。その後、国会議員に当選したが、その経験を活かして「めざせダウニング街10番地」を発表する等、波乱万丈の人生の中で"したたか"に生きている人物。今度は横領容疑で監獄に収容された経験を日記の形で綴ったもの。本当に転んでもタダでは起きない"したたか"な男である。 TV等でアメリカの監獄は良く紹介されるが、イギリスの監獄の様子は知られていないと思う。読むとアメリカの場合に似ていて、囚人は体育館や電話の利用等、かなりフリーに行動出来るようである。囚人はA〜Dにランク付けされていて(Dが模範囚)、Dは帰宅も出来るようである。囚人に麻薬関係者が多いと言う話は意外だった。この点でもアメリカ並みだったと言う訳で、イギリスに対する手前勝手なイメージが崩れた。Dで釈放間近な囚人が、仮釈放中にワザと犯罪を犯し、Aとして再投獄される点は、ランクを除けば日本と同様と思った。刑務所はいずこも暮らし易いと言う事か。アーチャー自身は獄中で割りと優遇されていたらしい。 しかし、出所後、出版する事を前提に獄中日記を綴るアーチャーの執念は凄まじい。老いて増々盛んなアーチャーが精力的にイギリス監獄を描いた異色ドキュメント。 | ||||
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作家としてでなく、人間として話題に事欠かない ジェフリー・アーチャーの獄中記シリーズの第一作。 最年少議員→株で破産→処女作でベストセラー作家に→政界復帰→スキャンダル→ スキャンダルを報じた相手に勝訴→一代貴族となり上院議員へ→ 先のスキャンダルの際の偽証罪で刑務所へ・・・ こんな『事実は小説より・・・』を地でいく作者の冷静な目が生きる、 なんとも不思議な刑務所日記です。 刑務所内の社会問題、人生(刑務所)を生き抜く術、 文盲だった囚人に見出す文才の輝きとの邂逅、偽証罪という微罪にも関わらず 無期懲役囚と同じカテゴリーに置かれる理不尽さ等を 稀代のストーリーテラー面目躍如の筆力で書き綴ってます。 刑務所内で執筆された『運命の息子』もそういう視点でみると、 そんな影響が垣間見られるような・・・。 個人的には『運命の息子』は過去の作品の焼き直しにも見えるのですが、 それも刑務所内での資料不足の為なのかなあと感じました。 しかし、この続編である『獄中期 煉獄篇』は既に絶版だそう・・・。 じゃあ、最終稿として予定されている天国篇?は、辞書と首っぴきか・・・? 皆さん、がんがん読んで出版社へアピールしてほしいなあと思います。 | ||||
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英国では国会議員まで務めた世界的ベストセラー作家ジェフリー・アーチャーの獄中記。投獄直後のわずか21日間を300頁以上も費やして詳細に描いています。 アーチャーは塀の内側で他の囚人たちとの奇妙な交流を結んでいきます。そして彼は時に心を潤されたり、または戦慄を覚えたりといった経験をするのですが、そうした事柄がこの著者ならではのシニカルなユーモアとともに綴られています。彼は英国閣僚の中にも何人か旧知の仲の人物がいて、刑務所の醜悪な現状について彼ら政治家に対する痛烈な皮肉の言葉を織り込みながら告発している箇所などは、大変興味深く読みました。 ですが、自らが何ゆえ囚人生活を送らざるをえなくなったのか、残念ながらその理由について著者は全く触れていません。英国の読者にとっては彼の偽証罪の経緯は周知のことなのかもしれませんが、日本の読者にしてみれば著者がその点については頬かむりを決め込んだという気がして、公正を欠いている気がしなくもありません。幸い「訳者あとがき」でアーチャー裁判の顛末が簡潔に記されているので、読者はまず巻末から当たることをお勧めします。 翻訳で気になる箇所がわずかにあります。アーチャーの代表的作品の表題を2箇所で誤表記しています。82頁と163頁で「ロマノフスキ家の娘」と繰り返し書いていますが、邦題は「ロスノフスキ家の娘 (上)」です。本書を手にする読者は私のようなアーチャーの熱心なファンが多いでしょうから、この誤りはすぐに目につくと思います。 またフランク・マコートの新作の表題を269頁では「アンジェラの祈り」と邦題で書いておきながら、直後の275頁では「ティズ」と原題で記しています。これはどちらも同じ作品(Tis: A Memoir)のことですが、まるで別の作品について触れているような印象を読者に与えます。マコートの作品も世界的ベストセラーです。私のように気がつく読者は多いでしょう。 | ||||
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目の覚めるような興奮からはや3年。この度、自らのムショ生活を包み隠さず明かした暴露本を出版したという。そりゃ、放っておくわけにはいかないね。ていうわけで、イギリス元下院議員にして、ベストセラー作家であるJアーチャーの初の自伝、おおっと、記念すべき獄中日記をさっそく読む。表紙からして、ウラ世界のムードがプンプン。ロシアマフィアのボスと、歌手のスティングを足して2で割ったような。要するに、「大物」ムードを醸している。中身はというと、貴族兼政治家兼大作家兼大富豪であるアーチャー卿が、「囚人アーチャー」になって繰り広げる珍道中。ウラ世界みちゃったもんね^0^0^---。もうこうなりゃ何でもネタにしちゃえ、っていうマスコミ根性がありありと伺える。よろしい。ここまでくりゃ、イラク従軍記者も、無期囚の密着取材も変わりない!?恒常的にヤバイ話を聞いてると、感覚が麻痺するらしい。彼が感じている仲間へのシンパシーはタダモノじゃない(誇張でないならば)。なぜだろう?あっちの世界とこっちも世界の線引きができなくなる危うさは。非日常を許されてこそ、マスコミ人の特権という話もあるが・・・。 | ||||
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現代最高のストーリーテラーによる自身の獄中期。牢獄の中での不自由に耐えるために書き始めた日記であるが、人間というものに対する深い洞察の記録となっている。ワイドショー的には、 ・イギリスのタブロイド誌が筆者に関する記事を書こうとして他の囚人をやその家族を買収したり、脅迫したりしていること・囚人による保守党政治家のダンカン・スミスやケネス・クラーク評 ・大列車強盗のロニー・ビックスやBBCのジル・ダンドーの殺人犯バリー・ジョーンズの登場など がイギリス人には、たまらなくおもしろいのだと思われる。日本との比較という意味では・保守党の要職にあった彼が、何人かの殺人者などに対しても、友人として接していること。そして何人かの文学的才能をたたえていること ・不自由な環境でも意外にしぶとく耐えていること ・彼が牢獄にぶちこまれたことに対する不満の対象が、警察や検事の取り調べではなく、裁判官に向かっている ことが、彼我の違いを感じさせる。とにかく、読み応え十分の一冊でした。 | ||||
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イギリスのベストセラー作家にして保守党政治家であるジェフリー・アーチャーが刑務所での生活を書いた日記。地獄篇とあるのはダンテの「神曲」と同様に煉獄篇、天国篇と続くからである。地獄篇は刑が決まって最初に収監されたベルマーシュ刑務所での22日間の日記形式の記録。淡々と綴っているのだが、著者の観察眼による叙述は興味深く読める。刑務所でもそれなりに秩序があり、無期刑囚は大人しく、囚人と刑務所との橋渡し役がいるなども明かにされている。また、刑務所運営の疑問点など政治家としての視点も随所に活かされている。地獄篇のハイライトはフレッチという受刑者の物語だろう。作者もそうセットしているのだが、やはり衝撃は大きい。 「ハイライフ」(河出文庫)という上流階級ネタコラムの作者であるタキのイギリスでの服役記「Nothing to declare」(未訳)にもあったが、服役者のほとんどが彼ら有名人や上層階級の人間に対して敬意を持ち、卑語を使うのを差し控える傾向があるのは面白い。日本でも最近「刑務所の中」というマンガが評判になり、映画化もされたがこうして本の中で比べる限り日本の刑務所運営における人権意識は低いようである。ただし、イギリスの刑務所ではシャワーの最中にメッタ切りにされる危険もあるようで、どちらもできれば避けたい経験であることは一緒のようだ。 | ||||
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J.アーチャー。日本でいえば作家都知事が牢屋に入れられたようなものだろうか。政治的な主張も似てないこともないし。あれはアーチャーがロンドン市長選に出るときだったか。ロンドンの街中にはホームレスが溢れ、角々辻々に物乞いがいた(今も?)。乞食を非合法化し、監獄にぶちこめ!とかいった公約?をこの御仁は述べ立てていたように記憶する。素晴らしきサッチャー路線、というべきか。 そんないけ好かない野郎が偽証罪で投獄された、と聞いたとき、ロンドンの物乞いのことエピソードを思い出し、自分が牢屋に入れられたらしょうがないだろ、と思ったものだ。 そんな偏見に満ち溢れた読者が読んだ感想-面白い! この種の人間にありがちな鼻持ちならなさが微塵もなく、英国の監獄制度、教育制度、社会問題の様々な負の側面を(日本で売れてる英国賛美本ではお目にかかれない)余すところ無く記述している。こんな人物が再度政界復帰を遂げたら、皮肉なしにいい仕事をするだろう、と思えた。 最近発刊された山本譲司元議員の獄中記と比較して読むのも一興だろう。 | ||||
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