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七つの会議
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七つの会議の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全292件 281~292 15/15ページ
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池井戸さんの作品、不自然で強引な展開のものがあるのですが、七つの会議はごく普通にありうる事が描かれており、最初別々の短編集ような3部がつながって1つのドラマを作り上げて行く所が非常に面白かったです。 | ||||
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またもや池井戸さんに、ノックダウン。 もうあっぱれとしかいうことができない快作です。 段々最後に向かって行くときは、もうページめくるのがもどかしかったです。 年末年始。 つまらないTVを見ている時間があったら、 是非これを読んでください!それくらい大プッシュです。 | ||||
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私は、この手の現実的な作品こそ、最も上質な小説だと感じる。 殺人や大事件など、非日常でセンセーショナルな場面設定に逃げていない。 会社における不正という、日常的に自らが遭遇しそうな設定の中で、個人の心理の葛藤が、実にリアルかつ巧みに描かれている。 登場人物ごとに、共感するキャラクターと、そうでない場合があるが、いずれも安易に善人、悪人に分かれていない。 その人の生い立ちや、性格が形成される過程の描写も丁寧で、悪事を犯してしまう人物に対しても憐憫の情をそそられたりする。 私自身も、会社の存亡と、自らの内面的な正義を通すことの是非を突き付けられた場合、どう判断するかを、常に自らに問いながら読み進んだ。 自らの「実生活」と、小説内で登場人物の心理をリアルに追体験できる「もう一つのワールド」と。 この小説を読んでいる間、2つのワクワク感が、いつも心の中に存在した感じになった。 同時代に、こんな秀逸な小説の書き手がいてくれることに、感謝したい。 | ||||
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たまたま、本屋に並べるために積まれていた本を手にとって買ってみた。 それぞれの立場と、それぞれの基準値が明らかにされていく中で、スカッとするわけでなく、「短期的に見れば」逃げ切れば勝ちかもしれないなという考えを覆すにいたるところまではいかない現実はありつつも、まぁ、主人公?の奥さんが物わかりがよくて救いであった。 続編ということではないが、それぞれの後日談というのがあってもよかったと思う。 敗者復活を認めるのか、贖罪をどう描くのかという点で。 (贖罪しないって気もするけれど) | ||||
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ずっと池井戸潤さんの作品は読んでいましたが、『空飛ぶタイヤ』を最高峰として、以降は低調だと思って いました(※個人の感想です♪)。 池井戸作品の魅力として、具体的な業務の詳細や現場の葛藤のリアルさがあると思います。だからこそ、 現場や業務のあれこれは違っても、それなりに経験のある社会人にとって登場人物に感情移入もし、先々 の展開に手に汗握る部分もあったのだろうと。 しかし、最近の『鉄の骨』や『下町ロケット』(それぞれ映像化もされましたね)、人気が高いシリーズの最新 作『ロスジェネの逆襲』などは、それらがいかにも弱く、定型的な業務の描写に、どこかで見たような勧善懲 悪のプロットで、中盤くらいで、誰が悪として懲らしめられるのか、見通せるような感じで、どうにも入り込めな いなと感じていました。 しかし、本作では、最近では弱いなと思っていた従来の池井戸作品の良さが戻ってきました。しかも、最後 まで一番悪い奴が誰かは闇の中だし、ヒーローとして立ち振る舞うのが誰かも定まらず(いや、本作にヒーロー はいないのかも)、これまでのように、早々に「会社」内での善玉と悪玉が色分けされるようなこともなく、久し ぶりに頁をめくる手が止まりませんでした。 読みながら、「これ、これ!」っていう感じを禁じ得ませんでした。 社会人の方には、自身の業務体験と照らして、ヒリヒリする感覚があるかとも思いますし、個々に述べられる 登場人物の背景には、世の中の広がりを示唆することで、テーマのひとつである「客を大事にしない商売は 滅びる」ということに、一層の厚みを与える効果もあると思います。 久しぶりに、(個人的に想定している)池井戸節を堪能して満足度は非常に高いです♪ 従来、池井戸潤氏のファンでありながら、最近の作品に、今一満足しきれないものを感じていたという読者 (そういう方がいらっしゃったとして)には、是非ともお手に取ることをお薦めします。 | ||||
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最近池井戸作品にはまって読んでます。 普通にありえるサラリーマンの世界で、感情移入もでき一気に読んでしまいました。 何故、人間は責任のなすりあい、嫉妬、あげあし取りなどするのだろうと冷静に考えさせられる作品です。 そして本編のテーマ隠蔽工作は、過去の作品にもありましたがリアルな映像が映し出されています。 私は、民間だけでなく、今の政界にもそっくり言えることであって自分が日々新聞を読むたびに感じる怒りを 作者は見事に描いていると思います。 池井戸作品は、日常のいろんな人間模様を描いていますが、その奥底には怒りや主張を読者が自由に想像できる魅力があります。 「空飛ぶタイヤ」に匹敵する秀作だと思います。 | ||||
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企業小説と呼ばれる作品は以前よりたくさんありますが、池井戸氏の小説がそれらとちょっと違うのは、単なるライバルとの出世競争や企業存続にかけた人々の戦いのような勝ち取るためのストーリーではなく、「何のために働くのか?」という命題に対して登場人物の誰もがそれぞれの立ち位置から自分なりの信念をぶつけ合うお互いの存在意義を問う勝ち負けのないストーリのためです。 本作品も企業のために何を犠牲にしていいのかという命題に対してそれぞれの立場や考え方によっるアプローチの違いがとてもリアリティがあり、自分だったらどうするのか?を問いかけながら読み進むこともできますので、単なる企業小説ではなくビジネス書としても楽しめます。おすすめです。 | ||||
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池井戸作品の魅力は、なんといっても、すべての登場人物が、「生きている」ということにあると思う。 生きていくということは、常にヒーローでいることはできない。 光と闇、そしてその中間、そのすべてがあって、「生きていく」ことだと思う。 本作の登場人物は、一見、ヒーローもしくは悪役に見える。 しかし、その本質は、「人間」なのである。 特に、本作では、企業の一部が隠蔽するある秘密に、登場人物はどう立ち向かっていくかが描かれている。 そして、それぞれの人物には過去があり、現在がある。 果たして、正さなくてはならないものとは、本当の罪とは何なのか。 企業に生きる人にはもちろん、それ以外の方にも、 何を「糧」として生きていくかを改めて考えさせられる一冊。 | ||||
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一気に読んでしまいました。 筆者らしいテーマであり、まさに日本の会社、サラリーマンの 在り方を生々しく描く確かな力量があると思います。 その中でも、私はそれぞれの家族、家庭の描き方が秀逸だと思いました。 (心がヒリヒリしました・・) ただ、少し構成に中途半端さも感じましたので★4としましたが 是非世の中のサラリーマンに読んでいただきたい作品です。 | ||||
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また1冊、秀逸な作品が生まれました。 強くなく、カッコよくない市井の人々が、自分にとっての「正義」を追いかけて必死にあがく姿は、 等身大のリアリティがあるストーリーです。 「空飛ぶタイヤ」を思い出させる、読み応え有る作品でした。 衛星のような7つのストーリーを読み継いで最後のセンテンスにたどり着いた時、 ピリリとスパイスが効いていて、でも爽やかな、硬質のシンパシーを感じる読後感が広がります。 欲を言えば、もっともっとディテールを書き込んでもらっても良かったなぁというぐらい。 池井戸さんのファンも、池井戸さんの本を初めて手にとる方にもお勧めの1冊。 池井戸さんの作品を初めて読むなら、「空飛ぶタイヤ」や「鉄の骨」、「下町ロケット」よりも 作品の世界に入り込みやすいかもしれません。 | ||||
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この本は、組織に働く方におすすめしたいです。 初めて池井戸さんの本を読んだのが、「下町ロケット」。 この本、賞もとり高評価ですが、私は、もう池井戸さんの本は読まないと思いました。 自分には、「下町ロケット」はあいませんでした。 でも「七つの会議」は違う。過去の池井戸作品をぜひ読んでみようと思います。 最初は、平坦な単調なはじまりで、やっぱりつまんないかなぁと思いながらも、次が気になり読み続け、 途中からは一気読みでした。 一人一人の話しが、一つにつながる。それが組織。 組織、その中で働き、食ってく不条理のようなものが、ぎりぎりきます。 これが池井戸作品なんだと分かりました。 今、実にシンプルな、誠実な商売、が人生をかたにわきにやられ、サラリーマンは外ではなく、内にばかり、数字にばかり目がいく結果が、 今の、日本の凋落に思えます。 これからサラリーマンになる学生に、ぜひ読んで欲しいです。 星が一つ少ないのは、これからもがんばって書いてくださいという、塗りあまりです。 | ||||
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池井戸氏の今年3冊目の小説ですから、読む前に「乱作ではないか」「質が落ちているのではないか」と案じましたが、まったく私の杞憂となりました。 中堅電機メーカーを舞台とした企業不祥事をめぐる物語です。8つの短編の連作なのですが通して読むと長編小説となります。この手法を池井戸氏は「シャイロックの子供たち」や「不祥事」「仇敵」で成功させていて、本作にはさらに凝った仕掛けが施されています。 若手の優秀な営業課長が部下の係長からパワハラを告発されます。大方の予想を裏切り、課長が営業部門から外され「人事部付」との厳しい処分が下ったために社内は騒然となります。やがてその処分の真相を探ろうとする者が現れて。 章ごとに異なる人物を軸として話は進んでいきます。無気力な働きぶりの万年係長、下請けの零細企業の社長、不倫で捨てられたOL、昇進志向の経理課員、叩き上げの営業課長、出世コースから外れた顧客相談窓口、親会社から送り込まれた副社長などです。いつもながら、敗れた人、弱い人、つまずいた人へ作者の優しい視線が注がれています。 厳しい競争にいかに勝つか、利益をどう出すのか、「組織の論理」に押しつぶされていいのか、自分を失わないためにどうすればいいのか、そもそも何のために働くのか。組織で働く上で避けることのできないこれらの問題に悩み、呻吟する人間を描かせたら池井戸氏を凌ぐ作家はいないでしょう。だからこそ彼の作品が多くのビジネスマンに共感されるのだと私は思います。 「客を大事にしないと商売はほろびる。高い志をもって誠実に生きよ。そうすれば必ず道は開かれる」 池井戸氏がかねてより繰り返すメッセージですが、今回も胸が熱くなりました。 | ||||
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