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百年法
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百年法の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全129件 61~80 4/7ページ
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永遠に生きられる事が可能になった世界がとてもリアルで、そんな世界に生きてるかのような錯覚をおこす。読み進めば進むほど、生と死とは何か、幸せとは何かを考えさせられた。政治的な難しい内容も読みやすく、その人の深い心情まで読み取ることができ、とても面白かった!!!! | ||||
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不老長寿(不老不死ではない)社会を実現するため国民に施した施術が、結果として国民を病死させたという皮肉なストーリーが面白い。 現実の世界で国民が不老になれば、重い病気になる可能性は低くなるし、いつまでもバリバリ働けるから、医療・介護・年金などの負担は大幅に軽減されるだろう。 しかし、そうした問題に代って、現在は予想もできない重大な問題が発生するかもしれない。人が老化しない社会は、必ずしもバラ色の社会ではないと思う。 天皇に関する記述が全くないのは、この物語に天皇を登場させた場合、天皇は不老の施術を受けたのか、なぜ施術を受けた(受けなかった)のか、天皇も100年経てば死ななければならないのか、天皇制が廃止されていたのならその理由等を書かなければならなくなり、天皇制談義になってしまって、物語の趣旨から外れるからではないかと思う。 | ||||
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(本レビューは、上巻のみの内容に関して、上巻のみ読んだ時点でのものです) 本書は、SFあるいはシミュレーション小説としても十分エンターテイメント性を有しており、約400頁の上巻を読んでも、全く飽きることも疲れることもなく、むしろ、下巻を読みたいという気持ちでいっぱいだ。 しかしながら、本書を単なるSFあるいはシミュレーション小説だけに止めることなく、作品に散りばめられた含意や寓意を読み取ってこそ、本書の真の価値に迫ることが出来るのではないだろうか。 一例を上げるなら、 「原爆を6発落とされて敗北し」「共和国となった日本」という設定からは、戦後の日本人が精神的支柱とした存在つまり皇室が失われていることが読み取れる。当時の日本人の中で永遠の象徴であった存在を失いながら、日本共和国は奇跡の復興を遂げている。そこでは、永遠の象徴に代わり、個々の国民が実質的な不死を手に入れているということを考え合わせると、この設定の重さが分かるのではないか。 「阿那谷童仁」という名前は、読み方を変えることで、アナグラム的な複数の意味が浮かび上がるのではないか。この点は、「秋水」という苗字(注:名前ではない)の登場人物の役割と重ね合わせると、一層深みを増してくるだろう。 気まぐれな大衆のデモ、右顧左眄する政権などは、単行本執筆当時の民主党政権下の日本を射抜くところだ。しかし、それを単なる時事ネタで終わらせないところが、著者の大きさだろう。含意や寓意は一つではない。一つの暗喩が視点を変えることで、複数のことを指しているのではないかと意識することで、本書は単なる社会だけでなく、個々の人生観にまで訴える力を持っていることに気付くだろう。 本書は、4部構成で、異なる時間を描き、トータルでは百年近い21世紀の日本を描いている。クロニクルという言葉に相応しく、こうした大きな流れを描き出しているところでは、「嫌われ松子の生涯」を彷彿とさせる。 (下巻のレビューに続きます) | ||||
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下巻は、第3部・第4部から構成されるが、上巻とは一変して、2098年を舞台の大半にして、政治サスペンスの色合いが途中までは強くなる。正直に言えば、上巻での緻密な設定は脇に置かれた感じの”一気読み”一直線な部分には、やや興ざめした。しかし、そこから著者が読者に向けたストレートなメッセージが打ちだされる終盤に至り、己の不明を恥じた。 不老不死の薬、国家が国民の命を奪う法律、低賃金労働者でも呑気に暮らせる制度、力強い指導者や国家権力。 本作品の設定は、敢えて現実にはあり得ない内容とすることで、実は現代日本と私たちひとりひとりが直面する問題・人生を問うていることが、最後に改めて実感される。 ある人物がある人物に語ったことを引用したい。「ライフラインと物流は、国を動かす両輪である。この二つが機能する限り、国が死ぬことはない。宗教や思想、主義、哲学、生き甲斐、人生観、価値観、そういった精神的なものは、国民一人一人だけに任せておけばよい。」 敢えて、独裁との批判を受けた者だからこそ、この言葉は読者の心に強く響く。本書の発行前後に、独裁志向をにやにや笑って語る方や、国民に任せるべき精神を優先する方が、私達の次の選択肢とならざるを得なくなった。本書は100年先のことを話すが、問うているのは現在の私達であると、そこは外して欲しくない。(本書の発行は、民主党政権が断末魔と化した2012年末。その後の救世主か?独裁者か?という総理閣下の是非はさておくとして、著者の彗眼は評価しておきたい) しかし、本書はそうした硬いところだけでなく、魅力ある人物が脇をしめている。脇の脇のある登場人物が、意外な形で下巻にも登場しての他の登場人物とみせる巧い掛け合いは、怒涛の展開一本としない上手い添え物。また、終盤最大のドンデン返しを起こす、意外な二人のその後の生き方は、本書を単なるヒーロー劇にしない深いものだ。 なお、上巻時点での感想のひとつとして、本書の世界には天皇制がないこと、それは終戦前後に何らかの出来事があったのではと書いた。 しかし、下巻において、内務省とは別に、警察を所管する保安省が戦前からあって、内務省とライバル関係にあるとの設定が出てくる。実際の戦前の日本には、内務省が国家警察も一元的に掌握し、強い支配力を有していた。したがって、本作においては、戦前の日本にも架空の部分があるので、天皇制自体が(少なくとも近代国家となって以降)存在していないという、つまり、天皇陛下万歳!とか皇室を心のよりどころにするというメンタリティも記憶もないのが、本作の日本共和国なのかもしれない。(とりあえず、取り戻す過去がない国というのは、アイロニーあるアナロジーとして興味深い) | ||||
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読み終えて、本書の主人公は未来の日本と日本人だったのだと理解する。そして、未来の日本の再生を描いた物語だったのだ。不老化処置を受けた国民は百年後に死を迎え入れなければならないという『百年法』を巡る壮大なドラマがついに完結。 いきなり2048年の日本を舞台に始まった近未来SFのような突飛な設定の物語は我々に様々な問題を見せてくれるだけではなく、最後には希望の光までも見せてくれた。これだけ大きなスケールの物語を最後まで楽しませてくれる山田宗樹の手腕はお見事。 | ||||
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物語は、いきなり2048年から始まる。近未来SFのような幕開けなのだが、テーマは非常に深刻である。 不老化処置を受けた国民は百年後に死を迎え入れなければならないという『百年法』巡る政治の舞台と、それに翻弄される人びと… 最初は山田宗樹作品としては、あまりに突飛な設定に戸惑いを覚えるのだが、読み進むうちに現実味を帯びて来る。それだけ物語の設定が素晴らしく、ストーリー展開も非常に面白いのである。 現代日本でも高齢化は国の財政負担を増大させると同時に核家族化による孤独死など深刻な社会問題になっている。本書に描かれる不老化技術が浸透する未来の日本は、まるで現代日本の高齢化問題をディフォルメしているかのようだ。 下巻では果たしてどのような結末が待っているのだろうか… | ||||
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これはおもしろいSFです。 超高齢化社会で引き起こされるであろう問題が、次々に明らかになっていきます。 これはSFの世界なのか?現実なのか?考えさせられる一冊です。 | ||||
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大変重くしかもある意味現実的なテーマを扱っていて、面白く読ませていただきました。 ただ、途中不自然に場面が切り替わったり、略されていたりして???という感じを持ちました。 山田さんのものをはじめて呼んだのでそう感じただけなのかもしれませんが・・・。 | ||||
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永遠の若さを保てるようになればなったで国家は衰退する・・・ それを防ぐには100年目の死。 SFではありますが、 少子高齢化がどんどん進む現代とリンクする部分が多々あり、 読んでいて結構現実味がありました。 死・・・寿命についてじっくりと考えるきっかけになるかもと思います。 | ||||
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永遠の若さを保てるようになればなったで国家は衰退する・・・ それを防ぐには100年目の死。 SFではありますが、 少子高齢化がどんどん進む現代とリンクする部分が多々あり、 読んでいて結構現実味がありました。 死・・・寿命についてじっくりと考えるきっかけになるかもと思います。 | ||||
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死ぬことに恐怖を感じるのが普通であろうが、幼年時から「日々の身体的苦痛を伴う病気」におかされている場合などうなるんだろう?と考えてしましました。 もしくは精神面での病気で生きる事を放棄する場合も「死ぬ場所」には入れるのかな…。 いずれにせよ「合法的に自分が生きる時間を選べる」「死亡時に苦痛が伴わない」事はぜひとも実現して欲しい、と思考が広がりました。 | ||||
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廃止せざるを得ない状況になってしまったのには正直、オチはそっちか…と思わざるを得なかったのですが、上下巻一気に読みました。 読後、山田氏作で「病人が駆逐される」タイプのお話が読みたいな~、書いてくれないかな~…などと埒もない事を考えてしまってました。 | ||||
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近未来の出来事で、いかにもありそうな事だと思った。 永遠の命はともかく、安楽死のやり方は現実に実行できそうな内容だ。 段階の世代が80台に突入する前に検討してほしい。 | ||||
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なにをかいてもネタバレになりそうなので、読んでみてください! | ||||
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最高なう! こげな面白い小説に会ったのは久し振りなう! 下巻楽しみー | ||||
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人間の死というものを先延ばししてきた人類(日本)に転換期が訪れ 国民一人一人が、否が応でも死と向き合わざるをえなくなる。そんな作品。 一般市民、革命家、医療現場、官僚などといった様々な視点から描きつつ、一本にまとまっていくのが見事。 何より心にズシンと来るのは、「期日を決められた死」が、人の精神をどう変えるかという点を これでもかと掘り下げているところ。 | ||||
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現実の日本と同じところ、違うところのある日本が舞台で、現実同様に戦後である1949年に、現実とはことなりHAVIという不老不死の技術が実現、広く導入された数十年後が世界が舞台のSF 何年経っても変わらない体を得た人は何を思うか、社会はどうなるか、誰も知らない話がリアリティをもって書かれていて作者の力量に感服しつつあっというまの上巻読了。 嫌われ松子もすごかった記憶があるけど、これほどに違う作品を出す人は珍しい。 | ||||
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飛行機の中で一気に読みました。 着陸態勢でKindleを閉じることになり、続きが読みたくてイライラしました! | ||||
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今日、理化学研究所が「万能細胞」の作製に成功したという嘘のようなニュースが飛び込んできた。 順調に研究が進めばノーベル賞級の発見だ。 作製した小保方リーダーによると、人類の夢である若返りが可能になるかもしれないと会見で話した。 このニュースを聞いて、昨年読んだ本書がまず頭に浮かんだ。 SFだと割り切って読んだが百年法の世界が実現する時代が来るかもしれない。 久しぶりに夢のあるニュースを聞いてワクワクした。 それでは、おやすみなさい。 | ||||
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人の命のあり方を考えさせられて面白い。下巻でどうなるか楽しみ | ||||
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