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遠乃物語



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【この小説が収録されている参考書籍】
遠乃物語

遠乃物語の評価: 4.50/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(5pt)

記憶の風化に対する警鐘にも読める怪異譚

過去の特殊な出来事や伝承が「語られなくなる」もう一つの「とおの」。
そこでは、「語られないこと」が人々をまどろみに閉じ込めるとされます。
それは同時に「語り継ぐことで世の中に対して目を覚ます」ことの放棄でもあると。
書き下ろしである本書の出版は、あの3.11から1年と4か月後であり、舞台はまさに東北。
そう考えると、本書の後半で描かれる「語られないこと」と「目を覚ますこと」との意味が、大災害の記憶の風化に対する警鐘であるようにも読めます。
つまり、古い時代の伝承や怪異譚を題材にとりつつも、そこから、昔話が現代においても意味を持つことを示した物語なのかも。
そんなふうにも感じられる、けっこう奥の深いエンターテインメントです。
読みごたえもずっしり。
もちろん、田舎と妖怪が好きな方にもおすすめ。
遠乃物語Amazon書評・レビュー:遠乃物語より
4334928366
No.2:
(5pt)

あまりにも有名な

柳田國男の遠野物語を読んでいないので、愉しめるかどうか不安でしたが面白かったです。学者(台湾から学術調査を終えて帰ってきた中年)と、地元の青年(若干体が弱いが地元の民話・伝承に明るい)のコンビが良い。骨太な(言ってみれば多分に男性的な)物語です。でも、読了後いまだに本家の遠野物語に食指が動かないのが不思議(笑)
遠乃物語Amazon書評・レビュー:遠乃物語より
4334928366
No.1:
(5pt)

SF作家の藤崎信吾が、新境地に挑戦!

「クリスタルサイエンス」「ハイドウナン」の藤崎信吾は、米国メリーランド大学で海洋学を修めた本物の科学に裏付けされた本格的SF作家である。その著者が、本書では民話の故郷「遠野」における不思議な物語を巧みなストーリー展開と秀逸な表現力で描いている。
著者のことだから、民話の不思議な現象を科学的に解明するのか?と思い読み始めたが、淡々と民話の世界に入って行ったのは意外ではあったが、読後は科学を突き詰めた著者ならではのメッセージと妙に納得させられた。
SF作家藤崎信吾が、満を持して新た境地に挑戦した意欲作である。これからの著者の活動に大いに期待が高まる。
遠乃物語Amazon書評・レビュー:遠乃物語より
4334928366

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