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遠乃物語
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遠乃物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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著者デビュー作「クリスタルサイレンス」や「ハイドゥナン」、「深海シリーズ」などとは雰囲気が全く 異なっていて、「螢女」とも若干趣を異にする作品です。舞台は明治時代の岩手・遠野の町。現実と隣り合 わせの世界との境界に存在する世界に迷い込んだ二人、主人公伊能嘉矩と青年佐々木君の幻想的な民話の世 界の物語です。 遠野ではない「遠乃」の町並みや風の音など自然の描写が濃密に描かれています。と同時に主人公は意識 が飛んでいるのか周囲が変化しているのか現実感のない記憶に不安感と違和感を覚えます。また、この町を 何度か脱出しようと試みるが、その度元に戻ってしまう事たびたび。 神隠しやモンスケ婆、デンデラ野、河童、オシラサマなど理屈の通らない摩訶不思議な雰囲気を醸し出す 作品で、文学性にも優れている(★5)とは思いますが、好みか否かで評価して★2.5としました。 科学的根拠の乏しかった頃の古人たちは天変地異や人間の生死の不思議について「神」という絶対的な存 在を創造し、「神のなせる業」と無理無理納得していたのでしょう。民話の中には世の中の不条理や諦観、 残酷さ或いは歓喜などがたくさん散りばめられています。 しかし、科学的根拠及びその延長線上にある理論に基づいたSF作品を好む私にとって、納得しにくい分野 ではあります。それに物語の展開がもう少しアップテンポの方が好みです(明治時代の時の進み方を考慮さ れているのは分かりますが・・・)。 | ||||
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