遠乃物語
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著者デビュー作「クリスタルサイレンス」や「ハイドゥナン」、「深海シリーズ」などとは雰囲気が全く 異なっていて、「螢女」とも若干趣を異にする作品です。舞台は明治時代の岩手・遠野の町。現実と隣り合 わせの世界との境界に存在する世界に迷い込んだ二人、主人公伊能嘉矩と青年佐々木君の幻想的な民話の世 界の物語です。 遠野ではない「遠乃」の町並みや風の音など自然の描写が濃密に描かれています。と同時に主人公は意識 が飛んでいるのか周囲が変化しているのか現実感のない記憶に不安感と違和感を覚えます。また、この町を 何度か脱出しようと試みるが、その度元に戻ってしまう事たびたび。 神隠しやモンスケ婆、デンデラ野、河童、オシラサマなど理屈の通らない摩訶不思議な雰囲気を醸し出す 作品で、文学性にも優れている(★5)とは思いますが、好みか否かで評価して★2.5としました。 科学的根拠の乏しかった頃の古人たちは天変地異や人間の生死の不思議について「神」という絶対的な存 在を創造し、「神のなせる業」と無理無理納得していたのでしょう。民話の中には世の中の不条理や諦観、 残酷さ或いは歓喜などがたくさん散りばめられています。 しかし、科学的根拠及びその延長線上にある理論に基づいたSF作品を好む私にとって、納得しにくい分野 ではあります。それに物語の展開がもう少しアップテンポの方が好みです(明治時代の時の進み方を考慮さ れているのは分かりますが・・・)。 | ||||
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過去の特殊な出来事や伝承が「語られなくなる」もう一つの「とおの」。 そこでは、「語られないこと」が人々をまどろみに閉じ込めるとされます。 それは同時に「語り継ぐことで世の中に対して目を覚ます」ことの放棄でもあると。 書き下ろしである本書の出版は、あの3.11から1年と4か月後であり、舞台はまさに東北。 そう考えると、本書の後半で描かれる「語られないこと」と「目を覚ますこと」との意味が、大災害の記憶の風化に対する警鐘であるようにも読めます。 つまり、古い時代の伝承や怪異譚を題材にとりつつも、そこから、昔話が現代においても意味を持つことを示した物語なのかも。 そんなふうにも感じられる、けっこう奥の深いエンターテインメントです。 読みごたえもずっしり。 もちろん、田舎と妖怪が好きな方にもおすすめ。 | ||||
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柳田國男の遠野物語を読んでいないので、愉しめるかどうか不安でしたが面白かったです。学者(台湾から学術調査を終えて帰ってきた中年)と、地元の青年(若干体が弱いが地元の民話・伝承に明るい)のコンビが良い。骨太な(言ってみれば多分に男性的な)物語です。でも、読了後いまだに本家の遠野物語に食指が動かないのが不思議(笑) | ||||
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「クリスタルサイエンス」「ハイドウナン」の藤崎信吾は、米国メリーランド大学で海洋学を修めた本物の科学に裏付けされた本格的SF作家である。その著者が、本書では民話の故郷「遠野」における不思議な物語を巧みなストーリー展開と秀逸な表現力で描いている。 著者のことだから、民話の不思議な現象を科学的に解明するのか?と思い読み始めたが、淡々と民話の世界に入って行ったのは意外ではあったが、読後は科学を突き詰めた著者ならではのメッセージと妙に納得させられた。 SF作家藤崎信吾が、満を持して新た境地に挑戦した意欲作である。これからの著者の活動に大いに期待が高まる。 | ||||
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