(短編集)

ビタミンF

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評判

ビタミンFの評価:

3.98/5点 レビュー 146件。 B ランク

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Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全287件 241〜260 13/15ページ
No.47
(4pt)

佳作!

Fは家族、ファミリーのF。 重松清作品らしい、現代の家族を正面から描いた佳作! 単行本が出た頃に、一度読んだが、今回、文庫になったのに合わせて、もう一度、読み返してみた。久しぶりに読み返して思い出したのは…それは重松清がこの作品で直木賞をとった頃、どこかの雑誌に載っていた書評。 「直木賞を獲るために書いた一冊。重松ファンとしてはこの作品で獲って欲しくなかった」 その書評は確か座談会形式だったと記憶しているのだが、どの雑誌で、誰の発言だったのか、まったく覚えていない。ただ確かにこの作品は重松清のなかでは異質なように感じる。キレイなのだ。 しかし、さすがは直木賞。しっかりと楽しめた。2度目でも。 ただ、私が読んだこの他の重松作品は、もっともっとおもしろい!この本で「いい」と思った人は、ぜひ、他の作品も読んでみて欲しいです。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.46
(4pt)

若者よ、両親に感謝しよう。

言わずとしれた重松清の直木賞受賞作。と言っても、僕は本屋で見るまで知らなかったのですが…。
 家族をベースに結婚・離婚・子供のいじめ・老い…等のやるせない、どうしようもない問題を現代的に描いている。
 
 僕自身はまだ家族も持たず、ぶらぶらと一人身であるが、結婚生活への不安や子供への接し方をふと考えることがある。この小説を読むと、
「未来って暗ぇな、おい。」
なんて思ってしまう。
 だからこそ自分の両親を尊敬してしまう。ここまで育ててくれた両親に感謝せねば。  親父の男っぷりをコミカルに描く「ゲンコツ」、また出てきたか無口な工員の親父!と思うがそこにはやっぱり切なさがあった「はずれくじ」。この二つは男臭さがいいですね。 「父さんなズボン穿いたままウンチ出来ないんだ」
頑張り屋の父にうっとおしさを感じ続け、ついに爆発した息子を前にこんな恥ずかしい告白をすることにより家族の危機を乗り切る「かさぶたまぶた」。
 上記三つは親父って大変だなって思わせます。 自分もこんな苦労をするのかとブルーになってきますが、小説としては泣ける部類の上位ランキングですね。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.45
(4pt)

若者よ、両親に感謝しよう。

言わずとしれた重松清の直木賞受賞作。と言っても、僕は本屋で見るまで知らなかったのですが…。
 家族をベースに結婚・離婚・子供のいじめ・老い…等のやるせない、どうしようもない問題を現代的に描いている。
 
 僕自身はまだ家族も持たず、ぶらぶらと一人身であるが、結婚生活への不安や子供への接し方をふと考えることがある。この小説を読むと、
「未来って暗ぇな、おい。」
なんて思ってしまう。
 だからこそ自分の両親を尊敬してしまう。ここまで育ててくれた両親に感謝せねば。  親父の男っぷりをコミカルに描く「ゲンコツ」、また出てきたか無口な工員の親父!と思うがそこにはやっぱり切なさがあった「はずれくじ」。この二つは男臭さがいいですね。 「父さんなズボン穿いたままウンチ出来ないんだ」
頑張り屋の父にうっとおしさを感じ続け、ついに爆発した息子を前にこんな恥ずかしい告白をすることにより家族の危機を乗り切る「かさぶたまぶた」。
 上記三つは親父って大変だなって思わせます。 自分もこんな苦労をするのかとブルーになってきますが、小説としては泣ける部類の上位ランキングですね。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.44
(2pt)

ちょっと嘘くさい

重松清は同年代の作家であるが、奥田英朗ほどの共感と感銘が無かった。『ゲンコツ』・『せっちゃん』など確かに面白く、感銘も受けたが、どこか何かが嘘臭く感じられ、腹に快く落ちてくれない。同世代のおじさんたちがちょっとスマート過ぎて、リアリティを持たないのだ。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.43
(2pt)

ちょっと嘘くさい

重松清は同年代の作家であるが、奥田英朗ほどの共感と感銘が無かった。『ゲンコツ』・『せっちゃん』など確かに面白く、感銘も受けたが、どこか何かが嘘臭く感じられ、腹に快く落ちてくれない。同世代のおじさんたちがちょっとスマート過ぎて、リアリティを持たないのだ。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.42
(3pt)

心に効くビタミン

「このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。」(オビより)
この作品には7つの短編が載っているが、どれも心温まるような話で、どんな時でも自分を朗らかな気分にしてくれます。
是非どうぞ。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.41
(3pt)

心に効くビタミン

「このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。」(オビより)
この作品には7つの短編が載っているが、どれも心温まるような話で、どんな時でも自分を朗らかな気分にしてくれます。
是非どうぞ。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.40
(5pt)

ビタミンFは日常に存在する

「家族」をテーマにしたものはあったけれど、こんな小説は今まで無かった。
著者が描きたかったものは、「家族と共に生活し、人生の折り返し地点を
迎えた男性像にとっての絆」なのかな、と個人的に思う。
社会人として日常を生きる中で、些細なきっかけで起こる、
表面上は大した事の無い男性の迷いや苦悩。しかし、それは、人それぞれの実存に関わる、とても深いテーマだ。
だからこそ、読んでいて深い共感を覚える。
彼らが抱える問題は解決しない。解決しないけれど、問題さえも優しく
包み込んでしまう何かが、7つのストーリーそれぞれに存在する。
変わらない日常を愛せるようになる、不思議な本。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.39
(5pt)

ビタミンFは日常に存在する

「家族」をテーマにしたものはあったけれど、こんな小説は今まで無かった。
著者が描きたかったものは、「家族と共に生活し、人生の折り返し地点を
迎えた男性像にとっての絆」なのかな、と個人的に思う。
社会人として日常を生きる中で、些細なきっかけで起こる、
表面上は大した事の無い男性の迷いや苦悩。しかし、それは、人それぞれの実存に関わる、とても深いテーマだ。
だからこそ、読んでいて深い共感を覚える。
彼らが抱える問題は解決しない。解決しないけれど、問題さえも優しく
包み込んでしまう何かが、7つのストーリーそれぞれに存在する。
変わらない日常を愛せるようになる、不思議な本。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.38
(3pt)

いい小説、巧い小説。しかし何かもの足りない

重松清はいまや売れっ子作家、中堅作家として不動の地位にあると言ってもいいでしょう。
7編からなる短編小説はどれも中年にさしかかる年齢の男にまつわる家族、父親と子供がテーマになっています。
とりわけ、「なぎさホテルにて」は面白く読めました。以前、NHKで温水洋一が主人公でドラマ化されました。

しかし読み終えて、何か物足らないというか、不全感といいましょうか、そんな思いがして、それは一体なんなのか考えてある結論に達しました。私より上の世代で学生運動に傾倒していた人たちが、よく使っていた 「 プチブル的 = 小市民的 」 という言葉に行き当たりました。そうです。ごく日常的なありふれた出来事ゆえに、それ以上世界が広がっていかないという気がするのです。
一個人において家族とは、否応なく関わり合わざるえない最小単位の社会であって、喜怒哀楽の感情も家族から生み出されます。時には骨肉の争いにまで発展する危うさのうえで、家族というものは成り立っている訳ですね。

かつて、「家庭は諸悪の根源」と述べた作家も、避けて通れぬ運命を背負わされつつ生きていく苦悩を、その言葉に込めたのです。そうした家族(社会)の持つ危うさに、真っ向から対峙しないとするのが「小市民的」の意味だと解釈します。

当短編は、自分の生活の延長線上でいつ起こりえるかもしれない視点で書かれています。本書について高い評価をされたレビュアーさんたちは、そこに主人公への親近感を覚え、感情移入ができたのでしょう。私はちょっと違って、日常的な、あまりに日常的な。そうした生活の描写にかえって重松清の小説の限界みたいなものを感じました。偉そうなこと言いまして申し訳ありませんが…。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.37
(3pt)

いい小説、巧い小説。しかし何かもの足りない

重松清はいまや売れっ子作家、中堅作家として不動の地位にあると言ってもいいでしょう。
7編からなる短編小説はどれも中年にさしかかる年齢の男にまつわる家族、父親と子供がテーマになっています。
とりわけ、「なぎさホテルにて」は面白く読めました。以前、NHKで温水洋一が主人公でドラマ化されました。

しかし読み終えて、何か物足らないというか、不全感といいましょうか、そんな思いがして、それは一体なんなのか考えてある結論に達しました。私より上の世代で学生運動に傾倒していた人たちが、よく使っていた 「 プチブル的 = 小市民的 」 という言葉に行き当たりました。そうです。ごく日常的なありふれた出来事ゆえに、それ以上世界が広がっていかないという気がするのです。
一個人において家族とは、否応なく関わり合わざるえない最小単位の社会であって、喜怒哀楽の感情も家族から生み出されます。時には骨肉の争いにまで発展する危うさのうえで、家族というものは成り立っている訳ですね。

かつて、「家庭は諸悪の根源」と述べた作家も、避けて通れぬ運命を背負わされつつ生きていく苦悩を、その言葉に込めたのです。そうした家族(社会)の持つ危うさに、真っ向から対峙しないとするのが「小市民的」の意味だと解釈します。

当短編は、自分の生活の延長線上でいつ起こりえるかもしれない視点で書かれています。本書について高い評価をされたレビュアーさんたちは、そこに主人公への親近感を覚え、感情移入ができたのでしょう。私はちょっと違って、日常的な、あまりに日常的な。そうした生活の描写にかえって重松清の小説の限界みたいなものを感じました。偉そうなこと言いまして申し訳ありませんが…。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.36
(4pt)

受け入れること

いじめをうけている娘とその両親,離婚を考えている両親とその子供たちなど,家族のそれぞれが,家族にこそいいづらい秘密を抱えて苦しんでいる。器用な解決方法など見あたらない。でも,少しずつでも心を開いてうち明けて,問題を共有し合うとき,現実の受け入れが始められていく。 誰かとともに,現実を受け入れるとき,問題はなにひとつ解決されなくても,解消していく,そんなことを思わせる短編集だと思う。 個人的には,別れた恋人からのタイムカプセル=手紙が届く,「なぎさホテル」がとくに好きになった。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.35
(4pt)

受け入れること

いじめをうけている娘とその両親,離婚を考えている両親とその子供たちなど,家族のそれぞれが,家族にこそいいづらい秘密を抱えて苦しんでいる。器用な解決方法など見あたらない。でも,少しずつでも心を開いてうち明けて,問題を共有し合うとき,現実の受け入れが始められていく。 誰かとともに,現実を受け入れるとき,問題はなにひとつ解決されなくても,解消していく,そんなことを思わせる短編集だと思う。 個人的には,別れた恋人からのタイムカプセル=手紙が届く,「なぎさホテル」がとくに好きになった。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.34
(5pt)

「ビタミンF」を摂取する。

恥ずかしい話、読んでいると、涙がじわじわと滲み出てきてしまいました。
号泣でもなければ、ホロリでもない、
“じわじわ”という言葉がぴったりなのです。
“泣かせる本”と一言でいっても、
その泣かせ方にはいろいろあると思うのですが、
たとえば、ノン・フィクションの感動物もあれば、
シェイクスピアの悲劇物、あるいは浅田次郎氏などがお得意の“お涙頂戴”ものがたり・・・等など。
「ビタミンF」はそのいずれにも当てはまりません。
それでも、収められている短編一つ一つを読み進めているうちに、
涙腺が“じわじわ”と緩められていくのです。学生の頃、一緒に遊びほうけてばかりいた友人が、
子供のことで悩み抜いていたりします。辛いとき、当たり前のように愚痴っていた仲間が
実は同じような悩みを抱えながら生活をしていたことに
思わずはっとさせられてしまいます。
大人になればなるほど、日常の悩みを相談できる人が
少なくなってくるように思うのは私だけでしょうか。
家族でもない、上司でもない、悩みを打ち明けられる仲間、たとえ解決の糸口が見つけられなくても話を聞いてくれる仲間、
そんな友人がより必要になってくるにもかかわらず、
悩み事が増え続けるのに比例して孤独感は増していくばかりです。
そういう時期に、いわば「同士」として語りかけてくれるのが、
この「ビタミンF」という本のように思われました。どうぞ、40歳前後の、子持ちの男性の方は、何をさておいてもこの本を手にとってくださいませ。
他の世代の方は結構です。
この年齢、この時期に、
出会うことがかならずや有意義になる本です。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.33
(5pt)

「ビタミンF」を摂取する。

恥ずかしい話、読んでいると、涙がじわじわと滲み出てきてしまいました。
号泣でもなければ、ホロリでもない、
“じわじわ”という言葉がぴったりなのです。
“泣かせる本”と一言でいっても、
その泣かせ方にはいろいろあると思うのですが、
たとえば、ノン・フィクションの感動物もあれば、
シェイクスピアの悲劇物、あるいは浅田次郎氏などがお得意の“お涙頂戴”ものがたり・・・等など。
「ビタミンF」はそのいずれにも当てはまりません。
それでも、収められている短編一つ一つを読み進めているうちに、
涙腺が“じわじわ”と緩められていくのです。学生の頃、一緒に遊びほうけてばかりいた友人が、
子供のことで悩み抜いていたりします。辛いとき、当たり前のように愚痴っていた仲間が
実は同じような悩みを抱えながら生活をしていたことに
思わずはっとさせられてしまいます。
大人になればなるほど、日常の悩みを相談できる人が
少なくなってくるように思うのは私だけでしょうか。
家族でもない、上司でもない、悩みを打ち明けられる仲間、たとえ解決の糸口が見つけられなくても話を聞いてくれる仲間、
そんな友人がより必要になってくるにもかかわらず、
悩み事が増え続けるのに比例して孤独感は増していくばかりです。
そういう時期に、いわば「同士」として語りかけてくれるのが、
この「ビタミンF」という本のように思われました。どうぞ、40歳前後の、子持ちの男性の方は、何をさておいてもこの本を手にとってくださいませ。
他の世代の方は結構です。
この年齢、この時期に、
出会うことがかならずや有意義になる本です。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.32
(3pt)

楽しめた

微笑ましいかったり、ハラハラしたり、父親って子供に対しては損だなーと思ったり、バカだなーと思ったり、実生活と比較して読むことができました。後半までは星4つの気分でしたが減点。最後の短編の元義兄の稚拙な言い分を主人公にすんなり納得させてしまっているのはそれが作者の理屈でもあるのだろうか。これは保護者からの視点・親元から旅立つ子に対する想い、未来へ羨望や寂しさを語るときに初めて意味が生じる理屈であって、子供の成長過程においての「巣立ち」と大人になれない人間の「逃避」、「旅立つ」ことと「棄てる」ことを混合してはならないし、成人の言い訳として許してはならないこと。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.31
(3pt)

楽しめた

微笑ましいかったり、ハラハラしたり、父親って子供に対しては損だなーと思ったり、バカだなーと思ったり、実生活と比較して読むことができました。後半までは星4つの気分でしたが減点。最後の短編の元義兄の稚拙な言い分を主人公にすんなり納得させてしまっているのはそれが作者の理屈でもあるのだろうか。これは保護者からの視点・親元から旅立つ子に対する想い、未来へ羨望や寂しさを語るときに初めて意味が生じる理屈であって、子供の成長過程においての「巣立ち」と大人になれない人間の「逃避」、「旅立つ」ことと「棄てる」ことを混合してはならないし、成人の言い訳として許してはならないこと。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.30
(5pt)

最近心が少しお疲れの方、ビタミンFを処方します

7編収録の直木賞受賞作。著者のあとがきを読んで思わず膝を叩いてしまった。「ビタミンF」の“F”には、Father、Friend、Familyなど各編のテーマが隠されていたのだ。目次を開いて読み終えたばかりの作品を反芻してみると、確かにそれぞれのテーマがほんのりと浮かび上がってくる。読みやすい平易な文体が今回も駆使されているが、著者はかなりの技巧派である。でも技巧派だと思わせないところがすごいと思う。作品の結末部分において、ドラスティックな大団円が待っている訳ではないが、希望の予感みたいなものが胸にすうっとやさしく染み込んでくるのだ。照れくさいけれど「人生は厳しい。だが人生は捨てたものでもない」と素直に信じることができる。
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035
No.29
(5pt)

最近心が少しお疲れの方、ビタミンFを処方します

7編収録の直木賞受賞作。著者のあとがきを読んで思わず膝を叩いてしまった。「ビタミンF」の“F”には、Father、Friend、Familyなど各編のテーマが隠されていたのだ。目次を開いて読み終えたばかりの作品を反芻してみると、確かにそれぞれのテーマがほんのりと浮かび上がってくる。読みやすい平易な文体が今回も駆使されているが、著者はかなりの技巧派である。でも技巧派だと思わせないところがすごいと思う。作品の結末部分において、ドラスティックな大団円が待っている訳ではないが、希望の予感みたいなものが胸にすうっとやさしく染み込んでくるのだ。照れくさいけれど「人生は厳しい。だが人生は捨てたものでもない」と素直に信じることができる。
ビタミンF (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ビタミンF (新潮文庫)より
4101349150
No.28
(4pt)

パンドラの箱

「人には開けてはいけないパンドラの箱がある」この言葉が印象的です。「もし、結婚する相手が違っていたら」「もし違う会社で働いていたら」「もし、進学出来たら」人生にはその都度節目があり、決断をするのは自分ひとり。「これが自分の人生なのか」時々、過去を振り返る事もあるでしょう。もちろん、思い出箱を開き、現実にしようと試みる事もできる。しかし、思い出は綺麗な思い出のままに、、過去にすがりつくほど、まだ生きていないもの。人生は、楽しい事より辛い事の方が多い、辛いと感じる事が出来るのは、生きてる証拠・・・
ビタミンF Amazon書評・レビュー: ビタミンFより
4104075035