夜の国のクーパー

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評判

夜の国のクーパーの評価:

3.67/5点 レビュー 86件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.67pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全161件 141〜160 8/9ページ
No.21
(2pt)

なんだかなあ

愛と詩的要素が欠落しちゃった、『西瓜糖の日々』か、村上春樹氏のできの悪い方の短編小説をむりくり長編小説にしてしまったような、、、

寓話 としても、稚拙ですね。 PKをどうじに読みましたが、あちらは、星3つにします。

ファンとしては残念ちゃんです。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.20
(2pt)

なんだかなあ

愛と詩的要素が欠落しちゃった、『西瓜糖の日々』か、村上春樹氏のできの悪い方の短編小説をむりくり長編小説にしてしまったような、、、

寓話 としても、稚拙ですね。 PKをどうじに読みましたが、あちらは、星3つにします。

ファンとしては残念ちゃんです。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.19
(4pt)

トム君のシンプルで正直な言動

「確実に帰れるのでなければ、行かないのか?」
物語のある場面で、猫のトム君が”私”に尋ねるシーン。

いつだってシンプルで正直なトム君が素朴な疑問を投げかけた一言が、深く心に響いた。

もしかしたら今まで大切にしてきた場所にはもう帰ってこれないかもしれないけれど、
勇気を出して一歩踏み出してみよう。

そんな爽やかな読後感を味わえる、素敵な一冊でした。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.18
(2pt)

伊坂作品で読み終わるのに一番時間がかかった

「誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。」
だそうです…

多少なりとも作者のファンなら読みたくなること間違いなし。
私もこのアオリを見た瞬間に予約しました。

が、伊坂さんの作品で、読み終わるのにこれだけ時間がかかるのはなかった。
ぶっ飛んだ設定は(好みのわかれるところだが)まぁいいとして、前半の動きの少なさ、
舞台設定・登場人物の名前・セリフなどいちいち「これは何かの暗喩か伏線か、寓話的な意味があるのか」
と思わせぶりな感じが気になって気になって快調に読み進められなかった。

伊坂作品の魅力を、登場人物がいいヤツも悪いヤツもヘンなヤツもいきいきとして、セリフが面白い
と思うひとには向かないでしょう。
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4488464025
No.17
(4pt)

トム君のシンプルで正直な言動

「確実に帰れるのでなければ、行かないのか?」
物語のある場面で、猫のトム君が”私”に尋ねるシーン。

いつだってシンプルで正直なトム君が素朴な疑問を投げかけた一言が、深く心に響いた。

もしかしたら今まで大切にしてきた場所にはもう帰ってこれないかもしれないけれど、
勇気を出して一歩踏み出してみよう。

そんな爽やかな読後感を味わえる、素敵な一冊でした。
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4488024947
No.16
(2pt)

伊坂作品で読み終わるのに一番時間がかかった

「誰も一度も読んだことのない、破格の小説をお届けします。ジャンル分け不要不可、渾身の傑作。」
だそうです…

多少なりとも作者のファンなら読みたくなること間違いなし。
私もこのアオリを見た瞬間に予約しました。

が、伊坂さんの作品で、読み終わるのにこれだけ時間がかかるのはなかった。
ぶっ飛んだ設定は(好みのわかれるところだが)まぁいいとして、前半の動きの少なさ、
舞台設定・登場人物の名前・セリフなどいちいち「これは何かの暗喩か伏線か、寓話的な意味があるのか」
と思わせぶりな感じが気になって気になって快調に読み進められなかった。

伊坂作品の魅力を、登場人物がいいヤツも悪いヤツもヘンなヤツもいきいきとして、セリフが面白い
と思うひとには向かないでしょう。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.15
(4pt)

エンターテインメントの要素は薄れていても

伊坂幸太郎さんの(たぶん)10作目となる長編書き下ろしです。
「鉄国の兵士」に脅かされるある国の話。
トムという猫に話しかけられ当惑する人間の話。
そこにクーパーと呼ばれる動く樹の話が加わり、
伊坂作品ならではの交錯と収斂を重ねながら物語が展開します。

この作品には短い「あとがき」がつけられていて、そこで伊坂さんは、
「完成までに二年半近くがかかり、思い入れを語りたい欲望もあるのですが、
長く、みっともないことになりかねないため、やめておきます」
と、書いていらっしゃいます。

その「思い入れ」が形となったのかどうかは不明ですが、
この「夜の国のクーパー」は、従来の伊坂作品よりも、
エンターテインメント色が薄く(もちろん楽しいですが)、
従来よりもメッセージ色が濃いように感じました。

ここからは多少ネタバレになってしまうかもしれません。
物語の核となる「私たちの国vs鉄国」になぞらえて、
「猫と鼠」の関係性を興味深く提示して見せたくだりは、
「卵と壁」の比喩で世界にまつわる問題に対峙してみせた、
村上春樹さんのエルサレム賞受賞のスピーチを彷彿させました。

たぶん伊坂さんの主眼はメッセージにはなく、
あくまで物語の面白さにあるのだと思います。現在も今後も。

ただ奇しくも村上さんが上記スピーチでおっしゃっていたのはこんな話でした。

「私がここに来たのは、政治的なメッセージを届けようということではありません。
でも、もちろん善悪を判断しようとするのが小説家の重要な責務の一つです」
「夜の国のクーパー」にも伊坂さんの善悪に対する厳然な姿勢が表れていると思いました。

正直に言うと、冒頭から4分の1くらいは冗長にも感じます。
登場するキャラクターにいつもほどの強い個性は感じられません。
それでも、物語の可能性を信じている小説家の意志のようなものが伝わってきました。
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4488464025
No.14
(4pt)

猫とネズミと世界の理

猫のアイコンで封切られ,猫目線ではじまる物語は,現実の世界のようでどこか違う世界の匂い.
そうしている内に,猫との人間の会話になり,その人間は現代の日本から迷い込んだ様子が描かれ,
その後も,歩く樹木の化け物,透明になる兵士など,まるでおとぎ話,ファンタジのように進みます.

が,実際には『寓話』に近く,語られる節々から,政治家や近隣諸国とのあれこれを連想したり,
そんな様子を他人事に見ている我々への,警鐘は大げさまでも『気づき』を促されている印象です.
その反面,ファンタジとしての盛り上がりや,曖昧な部分への物足りなさが湧いてしまうのは否めず,
驚きはあるものの,そちらへの期待が大きくなるほど,いささか拍子抜けの感が残ってしまいそうです.

それでも,穏やかでも飽きさせないやり取り,場面転換の多用で引っ張る流れにはやはり惹かれ,
他にも猫たちの仕草,誰もが一度は見たことがあるはずの,アニメのような場面では思わずニヤリ.
読み終えたあと,大国と小国,猫とネズミの追いかけっこ,はたまた呑気に過ごす彼らを浮かべつつ,
当たり前に思っていたこと,物事へ一方的な見方,そして『世界の理』のことをふと考えてしまいます.
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4488464025
No.13
(5pt)

最後に、グッと来る小説。

伊坂幸太郎氏書き下ろし10作品目ということで、
とても期待しつつページを繰りました。
様々な評価があろうかと思いますが、ひとつの事柄を
いろんな視点からじっくりと落としこんで書き進む
伊坂氏の手法は、どの小説をとっても同じなのではないかと思いました。

この作品について見ると、全体的にのんびりと物語が進む中、
大事な落とし所はキッチリと抑えて書かれてあり、全て読み終えてから
振り返ると「なるほど」と感心する部分が多かったです。
それは伊坂氏の小説の書き方全てに共通するものなのだと感じました。
そこが、彼の作品が単なる娯楽作品に止まらない奥の深さを感じる所以なのではないでしょうか。

物語の先が気になって気になって・・・と、作品に対するワクワク感、高揚感は無くとも、
読み終えた後振り返るとグッと来る作品を読みたいという方には、お薦めの小説です。
私はこの作風が好きなので、評価は5つ星にさせて頂きました。
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4488464025
No.12
(4pt)

エンターテインメントの要素は薄れていても

伊坂幸太郎さんの(たぶん)10作目となる長編書き下ろしです。
「鉄国の兵士」に脅かされるある国の話。
トムという猫に話しかけられ当惑する人間の話。
そこにクーパーと呼ばれる動く樹の話が加わり、
伊坂作品ならではの交錯と収斂を重ねながら物語が展開します。

この作品には短い「あとがき」がつけられていて、そこで伊坂さんは、
「完成までに二年半近くがかかり、思い入れを語りたい欲望もあるのですが、
長く、みっともないことになりかねないため、やめておきます」
と、書いていらっしゃいます。

その「思い入れ」が形となったのかどうかは不明ですが、
この「夜の国のクーパー」は、従来の伊坂作品よりも、
エンターテインメント色が薄く(もちろん楽しいですが)、
従来よりもメッセージ色が濃いように感じました。

ここからは多少ネタバレになってしまうかもしれません。
物語の核となる「私たちの国vs鉄国」になぞらえて、
「猫と鼠」の関係性を興味深く提示して見せたくだりは、
「卵と壁」の比喩で世界にまつわる問題に対峙してみせた、
村上春樹さんのエルサレム賞受賞のスピーチを彷彿させました。

たぶん伊坂さんの主眼はメッセージにはなく、
あくまで物語の面白さにあるのだと思います。現在も今後も。

ただ奇しくも村上さんが上記スピーチでおっしゃっていたのはこんな話でした。

「私がここに来たのは、政治的なメッセージを届けようということではありません。
でも、もちろん善悪を判断しようとするのが小説家の重要な責務の一つです」
「夜の国のクーパー」にも伊坂さんの善悪に対する厳然な姿勢が表れていると思いました。

正直に言うと、冒頭から4分の1くらいは冗長にも感じます。
登場するキャラクターにいつもほどの強い個性は感じられません。
それでも、物語の可能性を信じている小説家の意志のようなものが伝わってきました。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.11
(4pt)

猫とネズミと世界の理

猫のアイコンで封切られ,猫目線ではじまる物語は,現実の世界のようでどこか違う世界の匂い.
そうしている内に,猫との人間の会話になり,その人間は現代の日本から迷い込んだ様子が描かれ,
その後も,歩く樹木の化け物,透明になる兵士など,まるでおとぎ話,ファンタジのように進みます.

が,実際には『寓話』に近く,語られる節々から,政治家や近隣諸国とのあれこれを連想したり,
そんな様子を他人事に見ている我々への,警鐘は大げさまでも『気づき』を促されている印象です.
その反面,ファンタジとしての盛り上がりや,曖昧な部分への物足りなさが湧いてしまうのは否めず,
驚きはあるものの,そちらへの期待が大きくなるほど,いささか拍子抜けの感が残ってしまいそうです.

それでも,穏やかでも飽きさせないやり取り,場面転換の多用で引っ張る流れにはやはり惹かれ,
他にも猫たちの仕草,誰もが一度は見たことがあるはずの,アニメのような場面では思わずニヤリ.
読み終えたあと,大国と小国,猫とネズミの追いかけっこ,はたまた呑気に過ごす彼らを浮かべつつ,
当たり前に思っていたこと,物事へ一方的な見方,そして『世界の理』のことをふと考えてしまいます.
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.10
(5pt)

最後に、グッと来る小説。

伊坂幸太郎氏書き下ろし10作品目ということで、
とても期待しつつページを繰りました。
様々な評価があろうかと思いますが、ひとつの事柄を
いろんな視点からじっくりと落としこんで書き進む
伊坂氏の手法は、どの小説をとっても同じなのではないかと思いました。

この作品について見ると、全体的にのんびりと物語が進む中、
大事な落とし所はキッチリと抑えて書かれてあり、全て読み終えてから
振り返ると「なるほど」と感心する部分が多かったです。
それは伊坂氏の小説の書き方全てに共通するものなのだと感じました。
そこが、彼の作品が単なる娯楽作品に止まらない奥の深さを感じる所以なのではないでしょうか。

物語の先が気になって気になって・・・と、作品に対するワクワク感、高揚感は無くとも、
読み終えた後振り返るとグッと来る作品を読みたいという方には、お薦めの小説です。
私はこの作風が好きなので、評価は5つ星にさせて頂きました。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.9
(3pt)

なんだかちょっと……

完全に作者買いです。
伊坂さんの新作でしかも書き下ろしで長編で。
ときたら買うでしょ、というだけです。

それだけにすっごい面白い話を期待しちゃうのは
作者への信頼なんですが……

もちろん書き口は悪くないし、猫の視点、人の視点
が入り交じる構成もグッドなんですが、なんだろう、
おはなしそのもののおもしろさ、先読みを裏切られる感じ、
それをがらっと結末で彩りを変えてくれる感じ、
そういうものが感じられませんでした。
ちょっと読んでいても途中でぐいぐい来る感じが
薄くて、正直、止めちゃおうかなと思ったくらいです。
でもでも最後にくるからね、と思っていたので、
これには凡作である、という評価をせざるを得ませんでした。

次に面白い話を書いてください!!
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.8
(4pt)

敵だと思ったら味方だったりする

なかなか狩りに成功しない母親ライオン。ひもじい鳴き声をあげる子ども達をテレビで見た私たちは狩りの成功を心から願う。産まれたばかりのインパラの子供を狙うライオンの群。必死に我が子を守ろうとする親をテレビで見た私たちは子供の無事を心から願う。 見方を変えれば敵だと思ってた"モノ"がいとも簡単に見方になったりします。 はたして正義とは何か? 壮大なテーマに挑んだ作品だと思います。「もののけ姫」を少し思い出しました。 決して難しくないありふれた言葉を並べただけなのに何故こんなに個性的な文章になるのでしょうか?やっぱり僕は伊坂幸太郎の作品は読まずにはいられません。
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4488464025
No.7
(3pt)

なんだかちょっと……

完全に作者買いです。
伊坂さんの新作でしかも書き下ろしで長編で。
ときたら買うでしょ、というだけです。

それだけにすっごい面白い話を期待しちゃうのは
作者への信頼なんですが……

もちろん書き口は悪くないし、猫の視点、人の視点
が入り交じる構成もグッドなんですが、なんだろう、
おはなしそのもののおもしろさ、先読みを裏切られる感じ、
それをがらっと結末で彩りを変えてくれる感じ、
そういうものが感じられませんでした。
ちょっと読んでいても途中でぐいぐい来る感じが
薄くて、正直、止めちゃおうかなと思ったくらいです。
でもでも最後にくるからね、と思っていたので、
これには凡作である、という評価をせざるを得ませんでした。

次に面白い話を書いてください!!
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.6
(4pt)

敵だと思ったら味方だったりする

なかなか狩りに成功しない母親ライオン。ひもじい鳴き声をあげる子ども達をテレビで見た私たちは狩りの成功を心から願う。産まれたばかりのインパラの子供を狙うライオンの群。必死に我が子を守ろうとする親をテレビで見た私たちは子供の無事を心から願う。 見方を変えれば敵だと思ってた"モノ"がいとも簡単に見方になったりします。 はたして正義とは何か? 壮大なテーマに挑んだ作品だと思います。「もののけ姫」を少し思い出しました。 決して難しくないありふれた言葉を並べただけなのに何故こんなに個性的な文章になるのでしょうか?やっぱり僕は伊坂幸太郎の作品は読まずにはいられません。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.5
(2pt)

『夜の国のクーパー』が想像以上に......。

おもしろくなかった...。

結構な期待はずれでした。
猫好きの人は好きかも。

上手く出来てるなぁという感じではあるんですけどね。

伊坂幸太郎だから!と言って飛びつくのはやめたほうがいいです。
詳しくは
 伊坂幸太郎最新作『夜の国のクーパー』が想像以上に......。 ゆあさ社長
で検索してみて下さい。
きっと参考になると思います。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025
No.4
(2pt)

『夜の国のクーパー』が想像以上に......。

おもしろくなかった...。

結構な期待はずれでした。
猫好きの人は好きかも。

上手く出来てるなぁという感じではあるんですけどね。

伊坂幸太郎だから!と言って飛びつくのはやめたほうがいいです。
詳しくは
【伊坂幸太郎最新作『夜の国のクーパー』が想像以上に......。】
で検索してみて下さい。
きっと参考になると思います。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.3
(1pt)

がっかりです

がっかりしました。
ネタバレなので詳しく書きませんが、最後まで読むと某海外の小説と設定がまるかぶりです。ピンと来る人もいることでしょう。
正直、なーんだパクリか という感想しか出てきません。読者をなめてませんか?
伊坂さん、ちょっとひどいですよ、これ。
夜の国のクーパー Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパーより
4488024947
No.2
(3pt)

初の完全ファンタジー作品ですが……

最初の数十ページを読んで、伊坂さんのデビュー作「オーデュボンの祈り」を思い出しました。
ごく普通の男が謎の島にたどり着くという。あの島には未来を予知する案山子がいて、
今回はしゃべる猫「トム」が登場します。
猫が住む国は鉄国という国との戦争に敗れ支配下に置かれる。
そんな国家の危機を猫と鼠の関係も交え、猫目線で描いています。
登場人物の命名についてはあとがきで大江健三郎さんの作品を手本にしていると明かしていますが、
それにしても変わった名が多い。
国王・冠人、その愚息・酸人、
弦(げん)、号豪(ごうごう)、医医雄(いいお)、
枇枇(びび)→(ワンピースのネフェルタリ・ビビをイメージしてしまいました!)ら国民、
そして、トム、クロロ、ギャロ、グレ、ヒメら猫たち。

伊坂さんとしては初めての、完全に日常から離れたファンタジー作品のため、
400Pある中で最初の100Pほどはなかなか設定が頭に入りにくかったです。
全体の3分の2ほどでようやくトム君と島にたどり着いた「私」が行動に移ります。
それまで延々と背景を飲み込むので精いっぱいで、いささか疲れました。
にもかかわらず、最後の80Pほどで明かされる世界の秘密(鉄国との戦争・クーパーの兵士の真実)がすべて
セリフ語り、つまり事後説明されるため、臨場感が乏しいままに読み終えることになります。
もっと登場人物たちとともに行動し、危機を迎え乗り越えるような高揚感がほしかった。
猫視点で仕方ないことですが。

「PK」でも触れられた国家感が今回は前面に打ち出されていますが、
最後の「私」に関する仕掛けが、現実と虚構をないまぜにしすぎていてちょっとすっきりしません。
「ゴールデンスランバー」くらいの塩梅がちょうどよかった気がします。

説明的過ぎたのが惜しいところですが、全体として、視点や着想はさすがです。
1からここまでの世界観を構築できるあたりはやっぱりすごい。
夜の国のクーパー (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜の国のクーパー (創元推理文庫)より
4488464025