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降霊会の夜



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【この小説が収録されている参考書籍】
降霊会の夜

降霊会の夜の評価: 3.98/5点 レビュー 43件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.98pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

追憶

社会の繁栄が個人の幸福を約束するのではない。戦後の復興、高度経済成長の中で、個人には個人の物語がある。浮世に想いを残す霊たちと、人生の黄昏を迎えた者との、若き苦き日々の追憶交歓会。
降霊会の夜Amazon書評・レビュー:降霊会の夜より
4022509503
No.6:
(3pt)

素晴らしい前半と、それほどでもない後半

本作は大きくふたつに分かれている。(以下ネタバレを含む)

前半は、主人公の背景、キヨとのエピソード、さらに事件にかかわった人物の視点で語られていき、ラストに収束していく構成が素晴らしく、これまで読まなかったことを後悔した。浅田次郎氏は初めて読んだが、他の本も読みたい。
他のレビューにもあるように、日本という国のせいにしすぎるのは違和感もある。
しかし現代においても、自己責任では言い尽くせないほどの転落、絶望はある。
どうしようもないほど浮き上がれなくなったキヨの父と、それを深く理解するキヨ、そして妻の想いが胸を衝く。
ひとつの貧しい家族が、時代に取り残されて、哀れな結末を迎える。すべての歯車が狂った、いびつな家族のラストシーン、そして長らくの時を経て一同に介する場面は、とても美しく哀しい。

しかし後半は、主人公を含めてほぼ全員が独りよがりで、感情移入ができず、前半ほど面白くはなかった。
特に主人公について、キヨとの少年時代は仕方ないと思えたが、大学以後は彼は無力ではないため、愚かかつ、コールドハートである。(しかしそう言った真澄も真澄でどうかしている)
梶は真澄へ片想いをしていたので、真澄の肩をもつわけもわかる。だが真澄が主人公を好きな理由はついぞわからなかったし、邦子の言も、「主人公なぞ、最初からこの程度の人物では?」としか思えなかった。
主人公がクールなのはわかったが、格好悪いだけなのだ。格好良いクールさがない。
そして百合子のような感覚の女が多数派で、真澄のような一途な女に想われて……を表したかったのだろうが、百合子が悪いわけでもないどころか主人公の生き様が全面的に悪いし、真澄は常に他力本願(子供のことは頼んだから聞いてくれただろうが、さよならを言って!察して!みたいなのは、相手がテレパスでもない限り、無茶振りだろう)で、その恋心にいたってはアメリカに帰る前からすでに異常者である。女はもっとドライでなければ、生きていけない。という意味では、彼女は死んでも仕方ない。
真澄については、主人公が「知らねえよ」と吐き捨てる気持ちは十二分に理解できる。読み手も同じだ。
しかし、「主人公」だというのならば、知らないでは済まされない。
後半が面白いと思えないのは、当事者意識が薄いまま終わるからだろう。

語られなかった主人公の現状(それほど豊かには書かれていない)は人格の愚かさ、冷淡さの、結末なのかもしれない。
そう思うと、溜飲が下がる。

個人的には、前半のみの短編でもよかった。もしくは、もうあと何話かで、少年・青春・壮年などで読みたかった。
降霊会の夜Amazon書評・レビュー:降霊会の夜より
4022509503
No.5:
(3pt)

面白いのですけどね

「地下鉄に乗って」と似たお話です。
浅田次郎さんは好きで、たくさん本を買っていますけどちょっと微妙でした。
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4022509503
No.4:
(3pt)

浅田節の本領発揮

泣かせるストーリということで、浅田次郎の一連の感動ものの系列に入ると思うが、少々構成が出来すぎた感もして私としては☆3つにしました。しかし、浅田次郎のこのストーリー展開が堪らないのだという人には読みごたえのある作品になるのでしょう。
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4022509503
No.3:
(3pt)

震災の影響か

後半は、「メトロに乗って」に非常に近いテイストであり、のめりこめる。ただし結論がないというか、煮え切らないまま終了。
そして全体を貫く基本思想は、文壇にありがちな文明・社会批判、物質的な豊かさへの問題提起。けれど、著者の小説にそんな主張を求めている読者はそれほど多くないのではないか。他の作家のように、自己主張が強くなって作品が面白くなくなることだけは回避してほしいと切望。
降霊会の夜Amazon書評・レビュー:降霊会の夜より
4022509503
No.2:
(3pt)

前半は良かった。

前半と後半、2つの話が軸になっています。しかし、私としては、前半にとても強く引き付けられたせいか、後半にあまりのめりこめませんでした。前半と後半はリンクすることのない別ものの話です。この内容であれば、交霊会に参加した数人のオムニバス形式の話でも良かったんではないかと・・・。もしくは1人の老人の人生の悔悟がテーマなのであれば、もう1つぐらいエピソードがあっても良いかと思いました。2つのエピソードというのは、話が途中で真っ二つに分断されているような印象を受けました。後半の話があまり後味が良くないと感じたので、そういった印象を受けたのかもしれません。もう少し自分が年齢を重ねるとまたこの本に対する印象も変わるのかもしれませんが。
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4022509503
No.1:
(3pt)

今まで出版された本のリサイクル作品?

はじめはファンタジーのような、
昭和30年代 高度成長期 戦後からの復活 そこに潜む栄華と影
昭和40年代 学生闘争時代のボンボン 恋愛 駆け引き 友情

そんな事柄を初老の男が後悔、懺悔するが それはすべてが夢幻か?

いろんな要素がありながら、なぜか今まで著者が書かれてきた小説に
どこかしらかぶる。

なんか今までの作品をところどころくっつけたリサイクル作品のような印象です。
降霊会の夜Amazon書評・レビュー:降霊会の夜より
4022509503

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