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ここはボツコニアン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ここはボツコニアン
ここはボツコニアン 1 (集英社文庫)

ここはボツコニアンの評価: 2.86/5点 レビュー 22件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.86pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

ゲームが舞台。ただ今後に期待。

「わたしもゲーム女のはしくれ」と帯にあるようにゲームを題材にした作品。
会話も多くザクザクと読み進められる形。

わかる人は思わず笑ってしまうようなゲームや映画のネタが含まれている。
(個人的に『ファイアーエンブレム』の件は声を出して笑ってしまったw)

所謂”メタ発言”のような表現が頻繁に出てくる。(「作者もよくやります」だとか「著作権使用料が発生する!」など)
それも「ボツネタが集まった世界だから」という設定ゆえに、一応、許せる?
ただし、あまりに頻繁なので人によっては「うるさい!」と鬱陶しくなるかもしれない。

「あの『ICO』を小説化した宮部さんがゲームを題材にした小説を書いただって!?」と、
宮部みゆきファン&ゲーマーの方が、「さてどんなコユい作品になっただろうか!?」と期待をしてしまうと、
それほどネタが濃いわけでもないので、ちょっと物足りなく感じるかも。

そう考えてみると、読者の対象がよくわからない。
ゲームのネタも有名どころのものばかりだし、映画のネタはコア?なものが多い。
かといって、「一般的なゲームの基礎」がわからないと作品にも入りづらい……。

ただ、作者さんが好きなものを楽しんで書いたという感じは伝わってきた。
宮部みゆきファンの方なら、それで十分だと思わなくもないかもしれないけど。今後に期待。
ここはボツコニアンAmazon書評・レビュー:ここはボツコニアンより
4087714381
No.3:
(3pt)

究極の私小説?

ゲーム、特撮大好きの宮部みゆきさんが、
大好きなゲームの世界をパロィ(愛?)たっぷりに書いた一冊、
ある意味宮部さんのゲーマーとしての歴史を語った究極の私小説と言えるのではないでしょうか。
ゲームの世界がよくわからない人にとってはただの置いてきぼり小説となってしまうような気もします。
ここはボツコニアンAmazon書評・レビュー:ここはボツコニアンより
4087714381
No.2:
(3pt)

楽屋落ちと注釈満載の「メイキング・オブ・ファンタジーゲーム」

最初、けっこうとまどいました。
 主人公が12歳の誕生日に、枕元に長靴があらわれ、選ばれた存在であることが明らかになる・・・
 で、RPGゲームのノベライゼーションかと思うと、作者がしょっちゅう「わたしもそうでした」とか「チュートリアルとはこういうものです」とか外部から注釈をつけます。おまけに「世界のトリセツ(取り説)です」と名告る植木鉢があらわれ、相棒として出てきた少女を、突然、主人公の双子であると説明し、ふたりの旅の目的を告げるほか、あちこちで映画による楽屋落ちを入れたり、脱力系の笑いをとったりします。

「オレたちが双子なら、どうして今まで別れ別れになってたんだ?」
「その方が、こうして巡り合ったとき盛り上がるからです」
 というようなぐあい。

実はこの世界は、「本物の世界」でボツになったゲームねたの溜まり場で、出来損ないの世界でした。ふたりは「この世界の成り立ちを変えて、この世界を本物の世界にするため」と植木鉢に言われて、旅に出ることになります。

どうやらこの世界は、作者が建設中のゲーム世界でもあるので、作者目線で読めば、自分のゲーム体験の思い出や失敗譚があちこちにちりばめられた回想記にもなっています。
そして主人公の双子目線で読むと、最初からふたりはここがゲーム世界で、しかもしょうもないボツねたが満載であることを知っているうえ、「本物の世界」から時折お告げも受けてしまうので、冒険に切実さと悲壮さがありません(笑)。

 同じ人物が違う場所で二役をやっているのに出くわしたり、安直な便利アイテムがすぐ手に入ったり、頼みのトリセツが重要なときに、某有名ゲームをやっていて役に立たなかったりと、ふたりの行く世界は既視感と楽屋落ちとメタなつっこみに満ち満ちています。

地下迷宮、宝地図、忍者の群れ・・・と章を追って、冒険は定番どおり進み、この世界を作るはずの作者は、やる気があるのかないのか、映画やゲームを引用したり参照したりと、自分が楽しんでしまい(この気持ちよさそうなトーンがいいです)、お約束ごとに満ちたゲームの中をゲームと知りつつ行く双子の冒険の行方はいかに?(全然先が見えず、次巻に続く)

 なんとも不思議なジャンルです。もしかしたら、ゲームをめぐるとてもゆるいエッセイなのかもしれず、あるいは物語とゲームを架橋して、連想と注釈と複数の語りでまとめあげるまったくあたらしい形式の小説(ジョイスの『ユリシーズ』風?)なのかもしれず。
 作者が構想中のゲームについてとりとめなく語る「メイキング・オブ・ゲーム」裏話というのが一番近い線かも知れません。
 そのあたりを納得してから読み始めれば、宮部ファンでなくても、読者側の経験に応じて(私のようにゲーム経験が浅くてもそれなりに)楽しめます。
ここはボツコニアンAmazon書評・レビュー:ここはボツコニアンより
4087714381
No.1:
(3pt)

予備知識の違いで面白さが変わります

宮部みゆきさんが好きなので購入しました。
本作はゲームがキーワードとして描かれています。
そのため作中に何度も実際のゲームの話や、それに関する小ネタ、あと映画についての用語も出てきます。
知ってる人はニヤリとできるんじゃないでしょうか。どっぷり楽しめるかもしれません。

ただ、裏を返せばそれらにまったく疎い人
たとえば「モンハン?FF?何それ美味しいの?」という人やゲームをまったくやらない人は戸惑うかもしれません。
面白さも半減すると思います。
ストーリー自体は本当にいい意味で力の抜けたもので、壮大な展開とか伏線なんかはありません。
完全にエンターテイメントという印象です。宮部さんが楽しんで書かれたんだろうなあという感じ。

私はゲーム自体はしますが詳しくなく、RPGをほとんどやったことがないので、そこそこ、といった印象でした。
文章がポップで読みやすいのでさっくり読むことはできました。
続編も出るみたいですが、小ネタで笑えないのでおそらく購入はしません。
ある程度予備知識がある人向きです。
ここはボツコニアンAmazon書評・レビュー:ここはボツコニアンより
4087714381

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