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(短編小説)
月の上の観覧車
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月の上の観覧車の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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8編の短編からなる本ですが、暗い話だなぁと思いながらも読み進め、ラストの3編にやられました。 その前の5編も読了後に振り返ればラストの話に向かって効いてくる印象に変わりました。いい作品でした。(表題作 実は号泣しました (^^; ) | ||||
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古本なのにたいへん綺麗な本でした。 また迅速に対応していただきほんとうにありがとうございます。 良い買い物ができたと喜んでおります。 | ||||
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珠玉の短編集と言っていいだろう。じっくりと自分と向き合いながら読むべき本。重く、苦い味がする。本の作り(装丁とか題字とか、紙質など)がとても内容に合っており、本としての質感も素晴らしい。全部で8篇あるのだが、そのほとんどで主人公に深いかかわりのある登場人物が死ぬ。誰も死なない2編も、ドタバタやユーモアの中に「喪失」が隠れている。決して陰鬱でも後ろ向きでもなく、全体を通して読後感がいい。 | ||||
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私も一人息子と息子と同いどしの甥を亡くしまだ二年。哀しみの中で日が過ぎて行きます 久生のおとうさんが たった13年しか生きれなかったけどお前は幸せだったのか。生んで良かったのか?同じことを私も毎日毎日思います。涙ながらに読ませてもらいましたが、人は自分だけではない、哀しみにもがきながら生きる人もいること。少し力が湧いてきます | ||||
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正直飽きる内容だった。 文章から音や画を頭の中で想像し、共鳴することで、その小説の中に自分が入り込んでゆく事が、小説などを読む面白みなのだけれど この作品では全くワクワクする様な、それから・・・どうなるの・・・などといった次のページにはせる思いにはならなかった。 調味料の全く効いていない、素材の味だけを楽しむ料理を食べ続けているみたいだった。 | ||||
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人々は皆、何らかの後悔や疑念を持って生きていると思います。 もちろん私自身もそうであるように、「あの時にこうしておけばよかった」、「こうしてあげればよかった」、「なんでこうなったのか」などなどいろんな過去の場面がぶり返してきます。 この本は8つの短編小説ですが、「月の上の観覧車」に連鎖したもので、読み方によってはすべて一貫性があると思います。 悲しい時、悔しい時、後悔の淵にいるときなど、この本を思い起こすと自分だけがそこに置かれているわけではないことで少しは気持ちが楽になれます。 のめり込むように3日間で読み終えました。久々にいい本に巡り合えた気がしています。 | ||||
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下手くそ ノスタルジーをナメている 腹が立つ イライラする 虫酸が走る | ||||
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どの話も、ほとんど感情移入ができなかった。 今を一生懸命、面白く、しんどく、楽しく、つらく生きている自分には、何を表現したかったのか響いてこなかった。 ちょっとしんどかった。 | ||||
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氏の短篇作品には、いつも笑わされ泣かされてきました。落語のような 絶妙な「サゲ」(笑いも涙も)に唸らされきたので、この本を読み進めると (短めの作品から着手)いつもの、いい意味での軽さはなく、「ブンガク」然とした 重量感を感じ、正直とまどいましたが、ゆっくり味わいながら読んでみると 実に味わい深い作品ばかりでした。どのお話もハッピーエンドではありませんが、 それだけに切なく、重く心に沁みました。 そして、相変わらずの言葉の輝き、比喩の巧みさ、文のキレに溜息です。 またその語彙の豊富さにも感心させられます。この人は「平易なことばを、 ちょっぴり重く難しい語に変換する優秀なPCソフトを持っているのでは などと思ってしまいます。 まだ未読の短篇集がありそうなので楽しみです。 | ||||
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短編小説です。どれも、自分の人生を振り返って、気持ちを整理していくような 物語です。 どんなに後悔しても前に進むしかない。どんな形であれ、一生懸命生きてきた。 そのときふと気づくこともある。 短編に登場する主人公は、すべてが幸せな人生になってはいないが、長く生きていればこそ、共感できる ポイントが詰まっている。 個人的には、彼氏遍歴をその時々に作ってきた料理とともに振り返る「レシピ」が 印象的だった。 昼間、雨がふって外に出られないときにゆっくりと家で読みたいような本です。 | ||||
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荻原浩の作品は、好きなほうなので読んでみたけれど、本作に関してはダメだった。 その度合いは、今ひとつ、より下の買ったことを後悔するほどだった。 ほとんどの作品が、大部分を過去を振り返ることに終始し、起承転結もなく、感動することもなく、教えられることもなく、ただつまらなかった。 購入を迷っている人には、買わないことをすすめる。 | ||||
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ずっと「お気に入り」に入れたまんまでした。 このまま。まんま状態でいるのもなぁで。検索したら 中古でありました。中古といってもとてもきれいな状態で 届きました。 荻原浩氏については何も知りませんでした。 一冊も読んだことなくて。お気に入りに入れたということは おそらく新聞の書評欄に載ったんだろうとおもわれます。 8篇の短編集ということで。激暑のなか読みました。 しみじみと。そしておもしろく。読みました。 一番感銘を受けたのは「ゴミ屋敷モノクローム」でした。 最後の1行に至るまで複線がはられていて。その一つひとつに 意味があり。最後にナルホドとおもわせる。作品が丁寧です。 他の作品にも通じるけれど。作者はにんげんのこころの襞というか とりわけ女性の女性特有の残忍さにも通じるおもいもかけない 行動とか生活形態とかに極知しているような。 作家ってすごいなぁと。「レシピ」読みながらもおもいました。 感心しながらおもいました。お料理詳しいのですね。 特段日のあたる華々しい場所で世界で生きているわけじゃあないけれど。 それぞれが一生懸命で。ときにしんみりして。ときにドキドキして ハラハラして。形あるもの。形ないもの。色々で。人生は観覧車 そのものかも。だんだんに残りの人生を。あとどれくらいあるのかを 推し量る時。じわっとこみ上げてくるものがあります。 「金魚」にほろ苦さをかんじ。「上海租界の魔術師」に発想のバツグンの おんもしろさを感じ。才ある作家なんだなぁと暑さを忘れて読みました。 ありがとうございました。 | ||||
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決してすっきりしたとか、爽やかというテイストの作品ではありません。 特段ハッピーエンドでもありませんし。 「人生ってこういうことがあるよなぁ・・・」とか、「あーこんなもん、こんなもんだよ人生って」などという 種類のシンパシーを感じながら読み進みました。 人生に於いて明るくピンスポットの当たっている部分から、少し外れた影の部分にありそうなストーリーというか。 人生の後半戦に入った大人の方が、人生の虚しさ、味気なさ、寂しさを感じた時に手に取ると良い気がします。 | ||||
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私は荻原浩の小説を楽しんできた。ここには少し違った荻原がある。退職し、自分がかって歩んできた道をそして今思うことを書き残そうと思っていた時、この本は私が書こうとしていたことをそのまま書き込んであり私は書くことをやめてしまった。 | ||||
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歳を重ねるとともに心に溜まっていくいく「あの時、こうしていれば」という想い。 その、心の底に沈殿した想いを優しくすくい上げ溶かしてくれるようです。 八つの短編の並びが秀逸で、短編集でありながら長い物語を読んでいた感覚になります。 こういう本を読むと、本は著者と編集者の二人三脚で作るものなのだなと納得できますね。 以前NHKの「週刊ブックレビュー」で児玉清さんが取り上げていたように記憶していますが(記憶違いかも)、ようやく読むことができました。 | ||||
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表題作を含む8作を収めた短編集。ドタバタ・コメディからサスペンス、人情物まで幅広い作風を持つ作者だが、本作は作者の代表作となり得る秀逸な出来だと思った。各編の主人公は心に何らかの傷を抱えて生きている。そんな主人公達の脆くて混迷した心理状態を、過去と現在、現実と幻想の混淆の中で静かに映し出している。主人公達の頭に去来するのは、あり得たかもしれない別の人生、あり得たかもしれない他者との異なった関係、あったであろう亡き人の思念......。 各編の構成は必ずしもハッピーエンド的ではなく、主人公達の苦悩が全て解決される訳でもないのだが、不思議と優しい読後感を味わえる。題名の「観覧車」を借りれば、主人公達の年齢・経歴は既に下りに差し掛かっている。頂点や上りをホロ苦く(あるいは甘く)回想する事は出来ても、現実には最早降りるしかない。しかしそれは、"決して絶望ではない"、というメッセージが強く込められているためだと思う。読者層としては、40歳代以上を想定しているのではないか。 奇しくも刊行されたのは東日本大震災直後(ただし、各編の執筆はそれ以前)。人と人との絆の大切さが謳われた時期である。本作はまさにそれに応えた様な作品で、心に傷を持った方を優しく包む滋味溢れた秀作だと思う。 | ||||
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全部で8つの短編集があるのだが、どの話にも共通して「あの時、こうしていたら…」と戻らない過去を思い返しながら、必死に今を生きようとする人間の想いが描かれていた。 どの話もよくまとまっていて読みやすかったし、何かを考えさせられるような気持ちになるのだが、個人的には短編数の数を少なくして、1つ1つの内容をより深く味わいたかった。 | ||||
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人生を振り返った時の逡巡と諦念が切なく描かれた短編集。 読者の年代にもよると思うのですが、アラフォーの私には身に沁みました。 誰の人生にも「あの時こうしていれば…」はあるものですが、年齢を重ねるほどその思いが重く感じられるものです。 そしてその思いを遠ざけようとするほどに、心の片隅で色濃くなっていく切なさ。 最後には受け止めることしかできないはずなのに…。 味わいのある作品ばかりですが、ぜひ短編ではなく長編で描いてほしい世界です。 | ||||
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8つはそれぞれ独立した短編小説ではあるのだけれど、私は何か「連作」に近い印象がある。人はどこかでなにかを選択しなければいけないし、その選択が正しかったかどうかは、すぐにわかることもあれば、今際の際に気がつくこともある。問いかけられているような気がした。「あなたなら?」「どちらを選ぶ?」「何を賭ける?」「そして、今からどうする?」と。 私はこの作品を読むことで「自分のささやかな証」みたいなものについて考えさせられた。この作品で、ぜひ直木賞を受賞して欲しい。そう念じている。 | ||||
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