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(短編集)

失はれる物語



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【この小説が収録されている参考書籍】
失はれる物語
失はれる物語 (角川文庫)

失はれる物語の評価: 4.29/5点 レビュー 143件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全123件 41~60 3/7ページ
No.83:
(4pt)

表題とは裏腹に、「生きる事の希望」の物語を描いた作者の温かい眼差しが光る佳品

表題作を含む全8つの作品を収めた短編集。全編に作者の温かい眼差しが溢れている。各編の主人公は女子高生、会社員、小学生、高校生と多彩だが、いずれも過去・現在に負い目、疎外感や傷を抱えている。これを時にはSF的技巧を駆使しながら、表題とは裏腹に、「生きる事の希望」の物語へと変貌させている点が作者の手柄であろう。

ユーモア風味を強調した「手を握る泥棒の物語」、ミステリ・タッチの「マリアの指」も中々読ませるが、これも主人公の再生の物語ともなっているのである。奇想とも思える状況設定の巧みさとそれを「生きる事の希望」の物語に繋げる巧みさとが玄妙にマッチしており、作者特有の雰囲気を醸し出している。

主人公(状況)に合わせて文体は異なるが、テーマの一貫性が心地良い。読んでいて、作者の優しさが率直に伝わって来る佳品だと思った。
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No.82:
(5pt)

安い!

こちら乙一さんの作品。なかなか近くの書店では手に入らず・・Amazonで購入。
さすが、本の品揃えは最高です。
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No.81:
(4pt)

小説の内容を十分に楽しめる8つの作品集

表題作を含む8つの短編集。
悲しいもの、不思議なものなどバラエティに富んだ内容。

個人的には「Calling You」と「傷」が気に入ったが、
2編の超短編を除いて、どれも読みごたえあり。
小説の内容を十分に楽しめる作品集と言える。
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No.80:
(4pt)

なるほど

いつも自分が読んでいる本とはテイストがまた違って考えさせられる中身でした。
実際に経験したんじゃないかというくらいのリアルな描写が印象的でした。
読み応えはあります。心に染みるお話でした。
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No.79:
(5pt)

いつもの乙一

といっても私のイメージする、切ない物語を書かせた乙一なので、他のイメージをお持ちの方には微妙かもしれませんが。。
この本でも切なさ満点なので、私と同じイメージをお持ちの方には楽しめるのではと思います。
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No.78:
(5pt)

いい話!

乙一さんの作品は初めてだったけど楽しく読めました
文も難しくないのでとても読みやすかったです!
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No.77:
(4pt)

本当に本当に大事な一冊

なら何故星は4つなの?と問われたら、5つだと何だか嘘臭い感じに聞こえると思ったからですと、最初に述べておきます。
この本を読んだのは今から5〜6年くらい前になり、当時私は中学生でした。当時は中々学校に通えず、仲の良い友達はいたけれど傷付けてしまったり、自分の傲慢さ故に周りを痛め付けていると言う現実にちゃんと向き合えず、今ならそう解るんですけどその時は自分は悪くないとずっとずっと内に隠って攻撃的な日々で、そんな時にこの本に出会いました。
最初こそ軽い気持ちで読んでいました。けれど徐々に登場人物達の気持ちが自分の中に流れ込んできてその時の自分と重なったのです。公園で本を読むのが好きでその時も公園で読んでいたのですが、周りに人がいたと言うのに思わず号泣していました。

この作者は登場人物の全員を残らず助けだそうと、全ての作品で悪戦苦闘をしています。その優しさや器の大きさが、きっと色んな人達の傷に響いて涙が出るんだと思います、その時の私も多分そうだったんでしょう。各話の最後に主人公からメッセージがありますが、私は、傷、失はれる物語、しあわせは子猫の形、マリアの指が好きなんですが、そのメッセージはどれも全て作者から読者、登場人物達への素直なエールだと思います。本当にお気に入りはしあわせは子猫のかたち、です。

表題作の失はれる物語はストーリーとしては、ジョニーは戦場へ行ったと似ています。この作者なりの当作品への解釈だと捉えて読むと面白いです。潜水服は蝶の夢をみるも似ているように思います。

今ではすっかり大好きな作者で、他の作品も読んでいますが、どの作品もやはりみんな優しさで溢れている。見捨てる事はしない、みんな助け出してやる、その作者なりの溢れだして駄々漏れの優しさが辿り着いた、この作品は集大成。大好きです。
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No.76:
(5pt)

失われる物語

これを読んだら解る。『あ。こんな大切なものをもらった。。』ってね。
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No.75:
(5pt)

たとえ殺されても、この世界が「好き」、そう言えますか?

失はれる物語、(中断)、傷、(中断)、ボクの賢いパンツくん、マリアの指、(中断)、ウソカノ、(中断)、Calling You、(中断)、手を握る泥棒の物語、しあわせは子猫のかたち
読んだ順と必要だったインターバルをメモ。我ながら驚く中断量wかように、この一冊は打ちのめしてくれた。いや、打ちのめすというか、「星の王子さま」の狐言う「馴染み」深させいゆえの、身に覚えありすぎる記憶来襲に耳を塞ぎたくなったため、というか。
失はれる物語からしてそうだが、傷のあたりで、この作家さんはもしかしてクリスチャン?という考えが過ぎる。傷(=傷み)を「代わりに」請負う少年を、まんまナザレのイエスと連想するのは短絡過ぎるかもしれないが、失はれ〜の絶対孤独にあるはずの絶望がさほど、というかあまり感じられない穏やかさは、前ローマ法王=ヨハネ・パウロ2世の言った必ずしも孤独を否定しない(≠悪しきもの)推奨しうる「状態」アティチュードとして認識もできるように思えてならないのだが、いやどうなんだろうか、穿ちすぎか。
無音の音楽という矛盾は文字ゆえにその行間が五線譜となって奏でるという荒業で展開される失はれ〜は、カフカの変身やシオドア・スタージョンのシジジイにも通ずる隔絶感、映画「ジョニーは戦場へ行った」・「潜水服は蝶の夢を見る」の周囲には死と見られなくてはならない生きている肉塊の無抵抗の抵抗等、一種ホラーともいえる否応ない「孤」のイメージはもはや実験小説のレベルで、ふと気付くと何も音のしないどこかぼんやりとした薄暗さと感じるはずのない仄かな温かさに包まれているようで、なぜかそれがひどく心地よかったりする。この瑣末が前法王言うところの「孤独の利点」ではないとは思うのだが、当たらずとも遠からずと思いたいことは確か。個人的に、主人公に届いた無音楽の美しさは、映画「戦場のピアニスト」のシュピルマンがナチから隠れ潜伏先の飢餓生活において、空腹に勝る音楽への渇望から空想の鍵盤に向かって慣れ親しんだショパンの旋律を思いのまま弾く場面にも通じるほど。「安らか」という現代を生きる者にはついぞ馴染み浅い状態を、奇妙に思い出させてもくれる。
そしてマリアの指は谷崎潤一郎やバタイユの「眼球譚」を思わせ、太宰の「女生徒」風に始まるCalling YouはやがてS・キングのファンタジーに重なるようで、パンツくんとウソカノで幸福な子供時代(あるいは虚構捏造に不合理のない時代)との別離をリリカルに描き、もはや死者となった魂に「それでもこの世界を好き」だと言わしめる。
この読書旅行は、ある意味過去への博覧会鑑賞にも似て、正直読み終えたくない代物だった。その淡々とした文体に中毒性はないが、なんでもない一文に何かひっかかり、もしくは既視感に似たものを見いだしてしまって、気になってしょうがない。キアロスクーロの文学、とは大げさだが、光射すところに影あり、の逆で、翳ったその瞬間によって意識されうる光の存在を、これら短編に共通する「救い」の在りように見いだすことも可能だ。
だから中断しながら、「息も絶え絶え」(これは太宰だがw)になりながら、続きを、物語の結末を見ずにはいられなかったように思う。なるほど、手を握る〜は少しテイストが異なるが(そして少しホラーwなラストだが)、その他はどの語り手or主人公たちも、もはやこれまでデッドエンドという状況下から脱出し、どうにかこうにか「現実」との折り合いを付けられている(ように見える)。そして改めて、こうした良い意味での意外性のなさに自分の嗜好は向かい、志向したいと気付かされる。あまりの懐かしさにはしゃいで手を取り合うことはもう無理だから、そうした無邪気を遠くからただ眺めていたいような、そんな安堵感との再会とも。
この世界が好きかどうかは、まだ終われていないので明言はできないが、在る現実を前に唾し続ける愚を許される未熟はやはり疎ましく感じる身として、受容れ難くともせめて寄り添っていけたらいい、とは思う、「好き」と言えるにこしたことはないけれど。

この作家さんは自分は初読みなのだが、こちらのレビューを読むのもまた楽しい。世代を選ばずに支持されているのがとても良くわかる。そして「平易」と「簡潔」がいかに「読ませる」ことの前提として必要かもとても良くわかる作風だと思うし、それにとても長けている方だと思いました。
機会を本当にありがとうね。私設図書室に収蔵することに決まりました。
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No.74:
(5pt)

哀しい

乙一さんの特徴として、ホラー色の強い作品を書くのがとても巧く、そして、短編を書くのに優れている。
『失はれる物語』も短編集ですが、ホラーではありません。
なお、『GOTH』のように連作短編集ではございませんのでご注意ください。
ただ、連作短編集を期待して購入されたとしても損をすることはないかと思います。
収録話のうち、表題作と「Calling You」が素晴らしい。
どんな作品も内容は知らずに読むのがいいと思うので触れませんが、この2作品だけで、☆5つ。
その他の作品も質の良い作品です。
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No.73:
(5pt)

乙一さんの世界

乙一さんの作品を読むたびに考えさせられる。
文学で一番優れている物ってなんだろう・・・。
自分が小説を好きになったきっかけは、小学生の時に読んだ『夏と花火と私の死体』で、以来すっかり乙一ファンになりました。中でもこの本は一番のお気に入りです。
文学で一番優れている物は、難しい文体でしょうか。美しいストーリーでしょうか。複雑な日本語でしょうか。
乙一さんの作品は、どれもわざと読者に分かりやすい文章で書いてある。簡単な漢字でもひらがなに直したり、短い文で想像しやすいようになっている。
小説を好きになって以来、堅苦しい内容や、難しい古文等を読んできましたが、自分にはやはり原点である乙一さんの作品が一番です。
これは結局好みの問題になってしまいますが、よく知り合いに『乙一さんは面白いけど、文が幼稚だから』と言われますが、そんなことはないと思います。
文学は、難しい文章で書かれているから優れているわけではないし、分かりやすい文章で書かれているから劣っているわけはないと思います。
どれだけ人の心に響かせるかが大事ではないでしょうか。
少なくとも自分の中で、今まで読んだどんな本よりも心に残っています。

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No.72:
(5pt)

感動&涙する

この本は私が乙一に夢中になったきっかけの本です。

この本は今まで私が読んだ本の中で1番泣けた。
どの短編を読んでもほろ苦く、そして切なく、涙せずにはいられない。

この一冊は、あなたの人生で心に残った究極の一冊になるでしょう。
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No.71:
(4pt)

人生に一筋の光

それぞれの物語の共通項は、主人公が心に何かしらの闇を抱えているということ。でも、物語を通して、その闇が払拭されるとまではいかないかもしれないけど、ほんの一筋の希望の光が見えてくる。世の中そんなに捨てたもんじゃないよって言われてるみたいです。生きる勇気を与えてくれる、そんな作品です。
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No.70:
(5pt)

乙一さんの世界が好き

乙一さんの
ふんわり

切なさ
が詰まった作品

優しさと切なさと少しのやるせなさに、
ふんわりするんだけどどこか物悲しい

読み終わった後に本を胸にため息ついちゃう
そんな本です

幸せは子猫の形が好き

君にしか聞こえないは切なすぎる
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No.69:
(5pt)

傑作揃い

乙一の作品は女性の登場キャラがどれも魅力的すぎます。
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No.68:
(4pt)

感動するようなこういう方向が一番いいのでは

こちらの乙一作品は結構ストライクな作品でした。乙一作品は「GOTH」「ZOO」と読みましたが、黒い作品ではなく感動するようなこういう方向が一番いいのではないでしょうか。乙一の書く女性がストライクなことが多い・・・。(あだち充の書く女性って感じです。)
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No.67:
(4pt)

感動するようなこういう方向が一番いいのでは

こちらの乙一作品は結構ストライクな作品でした。乙一作品は「GOTH」「ZOO」と読みましたが、黒い作品ではなく感動するようなこういう方向が一番いいのではないでしょうか。乙一の書く女性がストライクなことが多い・・・。(あだち充の書く女性って感じです。)
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No.66:
(5pt)

知らなかった

デビュー作の「夏と花火と私の死体」で興味を持ち、「GOTH」で断念(犬を殺す時点でダメでした)。なんせ残虐系がダメなんです。

しかし、ここのレビューを見てこの作品を思いきって購入。そして感動。平坦な文章に変わりはないのですが、読後感がまったく違う。ちょっと寂しいんだけど心に残る温かさのようなものがあります。
自分の中で著者のイメージが180度変わった一冊でした。オススメです。

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No.65:
(4pt)

ハズレのない短編集

短編集というと大抵いいのと悪いのとが混ざっていたりするものだけど、この本は『Calling You』『失はれる物語』『傷』『しあわせは子猫のかたち』『ボクの賢いパンツくん』『マリアの指』『ウソカノ』の七作すべて良かった。
とくに『Calling You』『失はれる物語』『ウソカノ』はキレイです。
最初の話である『Calling You』を読み始めたときには、ああ、これもありがちな救いようのない暗い話かなと勘違いし、読むのをしばらくやめていたのですが、気が変わって読み始めると、全然違いました。読んでよかったです。希望をもらえました。
『ウソカノ』もいい。いじめや孤独を扱った話の多くでは、(例えば重松清の話〔『ナイフ』とか『疾走』とか]は)読み終わった後、深い絶望感を味わうのですが、この人の話には光がある。主人公が行動している。人気のあるかわいらしい女の子に向かって、冴えない主人公の男の子が正当な抗議行動に出ている。素晴らしい勇気だ。乙一、かっこいい!

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No.64:
(4pt)

一緒に聴いてほしいCDがあります

『しあわせは子猫のかたち』
読む前でも読んだ後でもいい。
ハンバートハンバートの『おなじ話』という曲を是非聴いてみてください。
後半、自然に私の頭の中で流れてきました。

おなじ話
失はれる物語 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:失はれる物語 (角川文庫)より
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