虐殺器官

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評判

虐殺器官の評価:

4.03/5点 レビュー 369件。 B ランク

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平均点4.03pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全86件 41〜60 3/5ページ
No.46
(3pt)

もうちょっと器官の詳細を

凄惨な光景が多く見受けられる本作だが、主人公の視点が常にどこか冷めているので、割とすんなり読めてしまう。そういう意味では奇妙な爽快感のようなものがある。特に戦闘シーンは淡々とした中に確実に敵を仕留める殺意のようなものを感じ、素直にかっこいいと思った。

しかしながら、この作品はSF、ミリタリーなど、どのジャンルでとらえても中途半端な感じが否めない。
近未来という設定だが、あまり現代と変わっていないようにも見える。
また、「言語」が人々を先導するキーワードになっているが、例えばジョージ・オーウェルの「1984」のような言語の改変によって大衆を統制するといったような、具体性を伴った社会学、政治学的な解説がないので最後まで現実感のない設定に見えてしまった。その辺のディテールがもっとあれば、さらに重厚な作品になったかもしれない。

総じて面白かったのだが期待していたほどではなかった、と言うのが正直な感想です。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.45
(3pt)

もうちょっと器官の詳細を

凄惨な光景が多く見受けられる本作だが、主人公の視点が常にどこか冷めているので、割とすんなり読めてしまう。そういう意味では奇妙な爽快感のようなものがある。特に戦闘シーンは淡々とした中に確実に敵を仕留める殺意のようなものを感じ、素直にかっこいいと思った。

しかしながら、この作品はSF、ミリタリーなど、どのジャンルでとらえても中途半端な感じが否めない。
近未来という設定だが、あまり現代と変わっていないようにも見える。
また、「言語」が人々を先導するキーワードになっているが、例えばジョージ・オーウェルの「1984」のような言語の改変によって大衆を統制するといったような、具体性を伴った社会学、政治学的な解説がないので最後まで現実感のない設定に見えてしまった。その辺のディテールがもっとあれば、さらに重厚な作品になったかもしれない。

総じて面白かったのだが期待していたほどではなかった、と言うのが正直な感想です。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.44
(3pt)

凄いとは思うが、面白いかは別。

今までSFを読んだことがなかったため、新鮮な気持ちでページをめくることが出来ました。読み終えた感想としては、散りばめられた知識や、深いテーマなどから、凄い小説であることは分かりましたが、エンターテイメントとしては凡作だということです。主人公は殺し屋ですので、世界各地で敵と戦うわけですが、どうも緊迫感に欠ける気がします。文章が特徴的なのが原因なのか、それとも僕の理解力の問題なのか分かりませんが、展開が淡々としていて、読んでいて面白いと思うことは少なかったです。もちろん、虐殺器官というタイトルの意味もよく考えられていると思いますし、圧倒的な知識量で読者を小説の中に連れて行ってはくれますが、物語としては何かが足りない気がします。凄い作品ではあるので、賞を取ったことには納得出来ますが、普段SFを読まない人間にとっては苦痛かもしれません。小説を読むことすらないという人ならば、最後まで読み終えることにも一苦労でしょう。長々と書いてきて話が四方に逸れましたが、結局のところ、凄い小説ですが面白いと思えるかは人によるところが大きいということです。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.43
(3pt)

凄いとは思うが、面白いかは別。

今までSFを読んだことがなかったため、新鮮な気持ちでページをめくることが出来ました。読み終えた感想としては、散りばめられた知識や、深いテーマなどから、凄い小説であることは分かりましたが、エンターテイメントとしては凡作だということです。主人公は殺し屋ですので、世界各地で敵と戦うわけですが、どうも緊迫感に欠ける気がします。文章が特徴的なのが原因なのか、それとも僕の理解力の問題なのか分かりませんが、展開が淡々としていて、読んでいて面白いと思うことは少なかったです。もちろん、虐殺器官というタイトルの意味もよく考えられていると思いますし、圧倒的な知識量で読者を小説の中に連れて行ってはくれますが、物語としては何かが足りない気がします。凄い作品ではあるので、賞を取ったことには納得出来ますが、普段SFを読まない人間にとっては苦痛かもしれません。小説を読むことすらないという人ならば、最後まで読み終えることにも一苦労でしょう。長々と書いてきて話が四方に逸れましたが、結局のところ、凄い小説ですが面白いと思えるかは人によるところが大きいということです。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.42
(3pt)

母親以外に他者のいない作品かな

20万部超売れている作品で、評論家ウケも良いということで読んでみた。ナイーブでペダンティックな一人称語りで、近未来を舞台にしたSFというか、ミステリー的な作品。殺戮シーンなどはグロテスクではあるが、意図しているのか映像的で少し距離感がある。思想小説というか、作者の主張や「世界はこうだ」という語りを楽しむタイプの小説だと思う。そういうのが好きな人であればおすすめ。

 筋立て自体は、「地獄の黙示録」に似てると指摘している人がいるが、アメリカ軍の暗殺部隊の主人公が交通事故にあった母親の延命装置を外したことに悩みつつ、民族虐殺などの首謀者とされる男を追っていく、その謎を探っていく、といったシンプルな構成になっている。

 まあ、アメリカは世界の警察をやめようとしているし、ロシアのクリミア編入や中国の台頭など、大国が国際政治の主要なプレーヤーに戻りつつあるような感じもしつつ、中東の不安定な状態は変わらないわけだが、ブッシュ政権下のアメリカの先には、こういう未来もあったのかなという感じはある。

 言語学なり、文学(カフカとか)なり、脳科学なりのトリビアを含んだ会話の先に、「虐殺の文法」という本書の核となるアイディア(トリック)があるのだが、イマイチ自分はピンとこなかったのが残念。「万人の闘争」ホッブスを援用してみるなら、強大な力を持った国家が上にいるから人は暴力を控えるわけだが、逆に強力な国家がいない場合だと民兵なりテロなりが頻発する、そこまではいい。だが、それは何らかの利益のためだ。

 まあ、世界観にイチイチ突っ込むのも無粋か。あと、ジャンルは違うが中村文則になんとなく似ていると思った。ダイアローグの形式を借りた自問自答というか、主要キャラの主人公とポールとその情婦で会話がスムーズに成り立ちすぎているというか、人物としては同じような感じだ。そのあたりが、他者がいない感じがあり、かつ、「生死」なり「罪」や「罰」なりに対する問答など、案外、読者がかぶるんじゃないかとも感じた。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.41
(3pt)

母親以外に他者のいない作品かな

20万部超売れている作品で、評論家ウケも良いということで読んでみた。ナイーブでペダンティックな一人称語りで、近未来を舞台にしたSFというか、ミステリー的な作品。殺戮シーンなどはグロテスクではあるが、意図しているのか映像的で少し距離感がある。思想小説というか、作者の主張や「世界はこうだ」という語りを楽しむタイプの小説だと思う。そういうのが好きな人であればおすすめ。

 筋立て自体は、「地獄の黙示録」に似てると指摘している人がいるが、アメリカ軍の暗殺部隊の主人公が交通事故にあった母親の延命装置を外したことに悩みつつ、民族虐殺などの首謀者とされる男を追っていく、その謎を探っていく、といったシンプルな構成になっている。

 まあ、アメリカは世界の警察をやめようとしているし、ロシアのクリミア編入や中国の台頭など、大国が国際政治の主要なプレーヤーに戻りつつあるような感じもしつつ、中東の不安定な状態は変わらないわけだが、ブッシュ政権下のアメリカの先には、こういう未来もあったのかなという感じはある。

 言語学なり、文学(カフカとか)なり、脳科学なりのトリビアを含んだ会話の先に、「虐殺の文法」という本書の核となるアイディア(トリック)があるのだが、イマイチ自分はピンとこなかったのが残念。「万人の闘争」ホッブスを援用してみるなら、強大な力を持った国家が上にいるから人は暴力を控えるわけだが、逆に強力な国家がいない場合だと民兵なりテロなりが頻発する、そこまではいい。だが、それは何らかの利益のためだ。

 まあ、世界観にイチイチ突っ込むのも無粋か。あと、ジャンルは違うが中村文則になんとなく似ていると思った。ダイアローグの形式を借りた自問自答というか、主要キャラの主人公とポールとその情婦で会話がスムーズに成り立ちすぎているというか、人物としては同じような感じだ。そのあたりが、他者がいない感じがあり、かつ、「生死」なり「罪」や「罰」なりに対する問答など、案外、読者がかぶるんじゃないかとも感じた。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.40
(3pt)

ウェットなキャラクター

・母親の件でウジウジしすぎており、任務中極短期間にターゲットにゾッコン惚れ込んで
ほとんど依存症になり、同レベルの戦闘集団を前にすると怖気づく主人公には親しみやすさよりも
まず先に鍛錬された特殊部隊員という前提に疑問が沸く
・ジョンと終盤の主人公は相当過激なことをやるけどイマイチそうなる動機が頭デッカチで希薄
・緊迫した状況やそう必要とも思えないのに衒学的な薀蓄が語られドライブ感が途切れる
・先進国とそれに搾取される途上国の二極化が世界観のバックボーンとしてあってそのあたりは楽しめた
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.39
(3pt)

ウェットなキャラクター

・母親の件でウジウジしすぎており、任務中極短期間にターゲットにゾッコン惚れ込んで
ほとんど依存症になり、同レベルの戦闘集団を前にすると怖気づく主人公には親しみやすさよりも
まず先に鍛錬された特殊部隊員という前提に疑問が沸く
・ジョンと終盤の主人公は相当過激なことをやるけどイマイチそうなる動機が頭デッカチで希薄
・緊迫した状況やそう必要とも思えないのに衒学的な薀蓄が語られドライブ感が途切れる
・先進国とそれに搾取される途上国の二極化が世界観のバックボーンとしてあってそのあたりは楽しめた
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.38
(3pt)

伊藤版「地獄の黙次録」?

最近大森望さんの「21世紀SF1000」という書評集で高評価だったもので読みたくなり、手に取りました。
読みながら連想したのは「地獄の黙次録」、PKディック、ドーキンス(作中にも出てきますが)、「結晶世界」、「ブラッドミュージック」でした。

と過去の名作と言われる作品や問題作を書いた著者を上げたのですが、正直傑作になりそこねた話、という印象が否めません。
しょっぱな一人称の「ぼく」でつまずき(アメリカ人でこの職業の設定に合わないと思う)、内省的なパートが中途半端に長いので冗長、SF的なガジェットと世界観がうまくなじんでいない上、ガジェット自体古臭く感じる(カタカナのルビが余計)、世界そのものの作り方が中途半端、何より、核になるアイディアの説得力が弱く、それを固めるだけの描写が足りないので、ラストがどうも感動しきれませんでした。
若い頃はSFを読んでいましたが、最近のSFを読み付けてないので、うまく話に乗れなかったのかもしれません。
「機関」ではなくなぜ「器官」なのか、題名そのものに二重の意味があるかもしれない(あまり書くとネタバレになりそうですが)といったことを考えさせられたあたり、あとラスト近くの生物学的な観点からの考察は惹かれるものがありました。

もしこれを震災前に読んだらもう少し高い評価だったのかもしれませんが、今の日本はある種近未来SFのような状況だと思っているので、なまじのSFでは驚けないし、感動できない。SFの宿命かもしれませんが、それが一番この本の評価に影響したのかなとも思います。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.37
(3pt)

伊藤版「地獄の黙次録」?

最近大森望さんの「21世紀SF1000」という書評集で高評価だったもので読みたくなり、手に取りました。
読みながら連想したのは「地獄の黙次録」、PKディック、ドーキンス(作中にも出てきますが)、「結晶世界」、「ブラッドミュージック」でした。

と過去の名作と言われる作品や問題作を書いた著者を上げたのですが、正直傑作になりそこねた話、という印象が否めません。
しょっぱな一人称の「ぼく」でつまずき(アメリカ人でこの職業の設定に合わないと思う)、内省的なパートが中途半端に長いので冗長、SF的なガジェットと世界観がうまくなじんでいない上、ガジェット自体古臭く感じる(カタカナのルビが余計)、世界そのものの作り方が中途半端、何より、核になるアイディアの説得力が弱く、それを固めるだけの描写が足りないので、ラストがどうも感動しきれませんでした。
若い頃はSFを読んでいましたが、最近のSFを読み付けてないので、うまく話に乗れなかったのかもしれません。
「機関」ではなくなぜ「器官」なのか、題名そのものに二重の意味があるかもしれない(あまり書くとネタバレになりそうですが)といったことを考えさせられたあたり、あとラスト近くの生物学的な観点からの考察は惹かれるものがありました。

もしこれを震災前に読んだらもう少し高い評価だったのかもしれませんが、今の日本はある種近未来SFのような状況だと思っているので、なまじのSFでは驚けないし、感動できない。SFの宿命かもしれませんが、それが一番この本の評価に影響したのかなとも思います。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.36
(3pt)

崩れゆく世界における或る愛の物語

世界の崩壊と個人の在り処(作者の死生観といっても良い)の二重奏で読ませる一冊。

 21世紀の文学は、ラノベじゃない世界(本作は近未来ものだが、ガジェット満載というものじゃないのでSF度は低い)
でも、個>世界なのだということを実感。

 壊れゆく世界を描きながらも、最後は個人の在り処と愛の行く末に収斂している。それを「個人の集合体が世界なので是」
とするか「矮小な世界に行ってしまったと否」とするかで、この作品に対する評価は変わるだろう。

 最後に。タイトルになっている「虐殺器官」という設定は魅力的。こちらに傾けば「世界の崩壊」をメインにした
ハードSFになったと感じます。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.35
(3pt)

崩れゆく世界における或る愛の物語

世界の崩壊と個人の在り処(作者の死生観といっても良い)の二重奏で読ませる一冊。

 21世紀の文学は、ラノベじゃない世界(本作は近未来ものだが、ガジェット満載というものじゃないのでSF度は低い)
でも、個>世界なのだということを実感。

 壊れゆく世界を描きながらも、最後は個人の在り処と愛の行く末に収斂している。それを「個人の集合体が世界なので是」
とするか「矮小な世界に行ってしまったと否」とするかで、この作品に対する評価は変わるだろう。

 最後に。タイトルになっている「虐殺器官」という設定は魅力的。こちらに傾けば「世界の崩壊」をメインにした
ハードSFになったと感じます。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.34
(3pt)

ちょっと刺激がきついかも

話としては面白いし、この手の本を読み慣れている人には表現方法も納得できるが、万人に進められる訳ではないと思う。
特に女性や青少年には積極的に進められないな。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.33
(3pt)

ちょっと刺激がきついかも

話としては面白いし、この手の本を読み慣れている人には表現方法も納得できるが、万人に進められる訳ではないと思う。
特に女性や青少年には積極的に進められないな。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.32
(3pt)

初々しい、感じですか。。

50%過ぎてからようやく本題です。
すばらしいアイデアは散りばめられているものの、物語として整理しきれていない印象。
個人的には情報処理観点の脳と実存、のような観点が興味を引かれましたが、これも深堀りはされずチョイと出た程度。
とは言うものの、原発事故とかシリア情勢のニュースを見る度にこの本を思い出しますね。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.31
(3pt)

初々しい、感じですか。。

50%過ぎてからようやく本題です。
すばらしいアイデアは散りばめられているものの、物語として整理しきれていない印象。
個人的には情報処理観点の脳と実存、のような観点が興味を引かれましたが、これも深堀りはされずチョイと出た程度。
とは言うものの、原発事故とかシリア情勢のニュースを見る度にこの本を思い出しますね。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.30
(3pt)

筆力と細部の設定・描写で読ませる近未来軍事諜報SF

小松左京さんが指摘したように、SF小説としては根幹のアイデアの論理展開とプロットが弱いのが弱点だけど、筆力と細部の設定・描写で読ませる近未来軍事諜報SF。
グローバル化した世界資本主義における先進国・後進国間の命の価値の不均衡とか、自分達の生命や安全を守るために他者の命を蔑ろにすることの倫理的な罪の問題をテーマにした思索的な娯楽小説。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.29
(3pt)

筆力と細部の設定・描写で読ませる近未来軍事諜報SF

小松左京さんが指摘したように、SF小説としては根幹のアイデアの論理展開とプロットが弱いのが弱点だけど、筆力と細部の設定・描写で読ませる近未来軍事諜報SF。
グローバル化した世界資本主義における先進国・後進国間の命の価値の不均衡とか、自分達の生命や安全を守るために他者の命を蔑ろにすることの倫理的な罪の問題をテーマにした思索的な娯楽小説。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841
No.28
(3pt)

現実味がゼロでなさそうな所が怖い

絶望に打ちひしがれた挙句とはいえ、たった一人の人間が世界各地で
ジェノサイドを引き起こせた手段としては『虐殺の文法、言語』の説明
がフワッとし過ぎて、しっくりとは来なかった。況してや『それ』を
主人公に比較的簡単に引き継がせて新たなジョンポールとして今度は
アメリカを災厄の渦に叩き落とす…という皮肉めいた衝撃的なラスト迄
描いてしまっているのだから、やはりより具体的な理由づけは必要だった
と思う。細かい点について言えば1.登場人物たちの死生観などに関わる
会話シーンで説明的口調が過ぎていること2.極秘の軍事作戦においては
精緻さが要求される筈なのに、○○も標的だということを作戦部隊の核
である主人公が知らないということ等が気になった。ただ全体としては
スピード感とスリルのある内容で、ほぼ一気に読み終えることが出来たし、
映像化しても面白いと思う。他の著作も読みたいと思わせてくれる作品
だったので、作者の早逝は何とも残念でならない。
虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)より
4152088311
No.27
(3pt)

現実味がゼロでなさそうな所が怖い

絶望に打ちひしがれた挙句とはいえ、たった一人の人間が世界各地で
ジェノサイドを引き起こせた手段としては『虐殺の文法、言語』の説明
がフワッとし過ぎて、しっくりとは来なかった。況してや『それ』を
主人公に比較的簡単に引き継がせて新たなジョンポールとして今度は
アメリカを災厄の渦に叩き落とす…という皮肉めいた衝撃的なラスト迄
描いてしまっているのだから、やはりより具体的な理由づけは必要だった
と思う。細かい点について言えば1.登場人物たちの死生観などに関わる
会話シーンで説明的口調が過ぎていること2.極秘の軍事作戦においては
精緻さが要求される筈なのに、○○も標的だということを作戦部隊の核
である主人公が知らないということ等が気になった。ただ全体としては
スピード感とスリルのある内容で、ほぼ一気に読み終えることが出来たし、
映像化しても面白いと思う。他の著作も読みたいと思わせてくれる作品
だったので、作者の早逝は何とも残念でならない。
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)より
4150309841