点と線

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

点と線の評価:

4.11/5点 レビュー 191件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.11pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全76件 1〜20 1/4ページ
No.76
(3pt)

日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品。

松本清張(1909~92年)氏は、広島市又は福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)生まれの、戦後日本を代表する小説家。1953年に『或る「小倉日記」伝』で芥川賞を受賞し、その後しばらく、歴史・現代小説の短編を多く執筆したが、1958年に『点と線』を発表して社会派推理小説ブームを起こすと、以後、『ゼロの焦点』、『砂の器』などもベストセラーとなった。その他、日本古代史、近現代史を扱った作品やノンフィクションなど、広い領域での創作活動を行った。
私は基本的に新書や(単行本・文庫でも)ノンフィクションものを好むのだが、最近は新古書店で目にした有名小説を読むことが増え、本書もその中の一冊である。
本作品は、1957~58年に雑誌「旅」に連載、1958年に出版(1971年文庫化)された、所謂「時刻表トリック」を扱った古典といえる作品で、英語やフランス語をはじめ世界10ヶ国語以上に翻訳され、日本を代表するミステリーとなった。尚、時刻表トリックは、日本の鉄道の正確な時刻表・運行時間を前提とした独特なもので、同じ鉄道ミステリーでも、英国等海外のものは、鉄道の密室空間を利用したトリックなどが多い。(アガサ・クリスティーの『オリエント急行殺人事件』等)。
読み終えて、なるほど日本の社会派ミステリーの古典と言われるだけあって、当時の世相をよく表し、かつ緻密に計算された作品で、60年前の作品であることを前提に読むには十分に楽しめる。ただ、肝心の移動手段について、警察側がなかなか発想の転換ができないことなど、今読むと違和感を覚える部分もあり(当時は日本全国どこへ移動するにも鉄道が大半だったのだろう)、純粋に面白さという点では、移動手段でも通信手段でもその他のテクノロジーでも、最も現在に近いものを取り入れた、新しい作品の方が上なのではないかという気もする。(例えば、ハードボイルド・ミステリーの古典中の古典といわれるギャビン・ライアル『深夜プラス1』(1965年)なども、やはり古さを拭えない)
日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品と言えるだろうか。
(2023年3月了)
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.75
(3pt)

日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品。

松本清張(1909~92年)氏は、広島市又は福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)生まれの、戦後日本を代表する小説家。1953年に『或る「小倉日記」伝』で芥川賞を受賞し、その後しばらく、歴史・現代小説の短編を多く執筆したが、1958年に『点と線』を発表して社会派推理小説ブームを起こすと、以後、『ゼロの焦点』、『砂の器』などもベストセラーとなった。その他、日本古代史、近現代史を扱った作品やノンフィクションなど、広い領域での創作活動を行った。
私は基本的に新書や(単行本・文庫でも)ノンフィクションものを好むのだが、最近は新古書店で目にした有名小説を読むことが増え、本書もその中の一冊である。
本作品は、1957~58年に雑誌「旅」に連載、1958年に出版(1971年文庫化)された、所謂「時刻表トリック」を扱った古典といえる作品で、英語やフランス語をはじめ世界10ヶ国語以上に翻訳され、日本を代表するミステリーとなった。尚、時刻表トリックは、日本の鉄道の正確な時刻表・運行時間を前提とした独特なもので、同じ鉄道ミステリーでも、英国等海外のものは、鉄道の密室空間を利用したトリックなどが多い。(アガサ・クリスティーの『オリエント急行殺人事件』等)。
読み終えて、なるほど日本の社会派ミステリーの古典と言われるだけあって、当時の世相をよく表し、かつ緻密に計算された作品で、60年前の作品であることを前提に読むには十分に楽しめる。ただ、肝心の移動手段について、警察側がなかなか発想の転換ができないことなど、今読むと違和感を覚える部分もあり(当時は日本全国どこへ移動するにも鉄道が大半だったのだろう)、純粋に面白さという点では、移動手段でも通信手段でもその他のテクノロジーでも、最も現在に近いものを取り入れた、新しい作品の方が上なのではないかという気もする。(例えば、ハードボイルド・ミステリーの古典中の古典といわれるギャビン・ライアル『深夜プラス1』(1965年)なども、やはり古さを拭えない)
日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品と言えるだろうか。
(2023年3月了)
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.74
(3pt)

日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品。

松本清張(1909~92年)氏は、広島市又は福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)生まれの、戦後日本を代表する小説家。1953年に『或る「小倉日記」伝』で芥川賞を受賞し、その後しばらく、歴史・現代小説の短編を多く執筆したが、1958年に『点と線』を発表して社会派推理小説ブームを起こすと、以後、『ゼロの焦点』、『砂の器』などもベストセラーとなった。その他、日本古代史、近現代史を扱った作品やノンフィクションなど、広い領域での創作活動を行った。
私は基本的に新書や(単行本・文庫でも)ノンフィクションものを好むのだが、最近は新古書店で目にした有名小説を読むことが増え、本書もその中の一冊である。
本作品は、1957~58年に雑誌「旅」に連載、1958年に出版(1971年文庫化)された、所謂「時刻表トリック」を扱った古典といえる作品で、英語やフランス語をはじめ世界10ヶ国語以上に翻訳され、日本を代表するミステリーとなった。尚、時刻表トリックは、日本の鉄道の正確な時刻表・運行時間を前提とした独特なもので、同じ鉄道ミステリーでも、英国等海外のものは、鉄道の密室空間を利用したトリックなどが多い。(アガサ・クリスティーの『オリエント急行殺人事件』等)。
読み終えて、なるほど日本の社会派ミステリーの古典と言われるだけあって、当時の世相をよく表し、かつ緻密に計算された作品で、60年前の作品であることを前提に読むには十分に楽しめる。ただ、肝心の移動手段について、警察側がなかなか発想の転換ができないことなど、今読むと違和感を覚える部分もあり(当時は日本全国どこへ移動するにも鉄道が大半だったのだろう)、純粋に面白さという点では、移動手段でも通信手段でもその他のテクノロジーでも、最も現在に近いものを取り入れた、新しい作品の方が上なのではないかという気もする。(例えば、ハードボイルド・ミステリーの古典中の古典といわれるギャビン・ライアル『深夜プラス1』(1965年)なども、やはり古さを拭えない)
日本の高度成長期に社会派ミステリーというジャンルを作った古典として、一読しておいていい作品と言えるだろうか。
(2023年3月了)
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.73
(3pt)

肝心のトリックが…【ネタバレあり】

まあまあ面白かった。点と線はテレビドラマで何度かやってるし、時刻表を使った、アリバイ崩しの名作ということは度々耳にしていたので一度は読んでみないと、手に取った

 設定はちゃんとしている。官僚の汚職に絡み、トカゲの尻尾切りで若い官僚が殺される。出入り業者が一計を企てる。どう考えても疑わしいのに、どうしてもアリバイが崩せない。不可能に思われることをしている。アリバイ崩しは読者の知的好奇心をかき立てる。私もわくわくしながら読み進めたが、飛行機にここまで気付かない刑事ってどうなんだろうと思ってしまった。

 汽車と思い込まされるミスリードはもちろん、犯人の入念な仕込みがあったわけだが、疑わしい犯人が既にいて、何らかの作為があるのではと考えればすぐに空路の可能性には思い至るのではないか。いっそのこと上司や他の刑事でもいい。そこに気付いてほしいと思った。

もちろん、フィクションである。推理小説なのだから、そこにすぐ気付いちゃあ話が成り立たない。娯楽にならない。ただ、トリック以外の時代背景や描写にリアリティがあるからこそ、トリックがどうしても陳腐に見えてしまう。釣り合っていない。

無論、当時の時代背景がある。長距離移動といっても鉄路が当たり前。空路はまだ一般には浸透していなかった時代なのだろう。小説としての完成度は高いが、推理小説としてはいまひとつ。飛行機が飛び回っている現代に娯楽小説として読むと、どうしても結末に物足りなさを覚えてしまうだろう。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.72
(3pt)

肝心のトリックが…【ネタバレあり】

まあまあ面白かった。点と線はテレビドラマで何度かやってるし、時刻表を使った、アリバイ崩しの名作ということは度々耳にしていたので一度は読んでみないと、手に取った

 設定はちゃんとしている。官僚の汚職に絡み、トカゲの尻尾切りで若い官僚が殺される。出入り業者が一計を企てる。どう考えても疑わしいのに、どうしてもアリバイが崩せない。不可能に思われることをしている。アリバイ崩しは読者の知的好奇心をかき立てる。私もわくわくしながら読み進めたが、飛行機にここまで気付かない刑事ってどうなんだろうと思ってしまった。

 汽車と思い込まされるミスリードはもちろん、犯人の入念な仕込みがあったわけだが、疑わしい犯人が既にいて、何らかの作為があるのではと考えればすぐに空路の可能性には思い至るのではないか。いっそのこと上司や他の刑事でもいい。そこに気付いてほしいと思った。

もちろん、フィクションである。推理小説なのだから、そこにすぐ気付いちゃあ話が成り立たない。娯楽にならない。ただ、トリック以外の時代背景や描写にリアリティがあるからこそ、トリックがどうしても陳腐に見えてしまう。釣り合っていない。

無論、当時の時代背景がある。長距離移動といっても鉄路が当たり前。空路はまだ一般には浸透していなかった時代なのだろう。小説としての完成度は高いが、推理小説としてはいまひとつ。飛行機が飛び回っている現代に娯楽小説として読むと、どうしても結末に物足りなさを覚えてしまうだろう。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.71
(3pt)

肝心のトリックが…【ネタバレあり】

まあまあ面白かった。点と線はテレビドラマで何度かやってるし、時刻表を使った、アリバイ崩しの名作ということは度々耳にしていたので一度は読んでみないと、手に取った

 設定はちゃんとしている。官僚の汚職に絡み、トカゲの尻尾切りで若い官僚が殺される。出入り業者が一計を企てる。どう考えても疑わしいのに、どうしてもアリバイが崩せない。不可能に思われることをしている。アリバイ崩しは読者の知的好奇心をかき立てる。私もわくわくしながら読み進めたが、飛行機にここまで気付かない刑事ってどうなんだろうと思ってしまった。

 汽車と思い込まされるミスリードはもちろん、犯人の入念な仕込みがあったわけだが、疑わしい犯人が既にいて、何らかの作為があるのではと考えればすぐに空路の可能性には思い至るのではないか。いっそのこと上司や他の刑事でもいい。そこに気付いてほしいと思った。

もちろん、フィクションである。推理小説なのだから、そこにすぐ気付いちゃあ話が成り立たない。娯楽にならない。ただ、トリック以外の時代背景や描写にリアリティがあるからこそ、トリックがどうしても陳腐に見えてしまう。釣り合っていない。

無論、当時の時代背景がある。長距離移動といっても鉄路が当たり前。空路はまだ一般には浸透していなかった時代なのだろう。小説としての完成度は高いが、推理小説としてはいまひとつ。飛行機が飛び回っている現代に娯楽小説として読むと、どうしても結末に物足りなさを覚えてしまうだろう。
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.70
(3pt)

今に通じるものが・・・

汚職の張本人、また、事件の黒幕とも言える官僚が、出世という顛末は、昔も今も変わらないんだなぁ、と改めて思い知りました。代表作で、気になっていた作品でしたが、敷居が高く、初清張でした。読み応えがありました。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.69
(3pt)

今に通じるものが・・・

汚職の張本人、また、事件の黒幕とも言える官僚が、出世という顛末は、昔も今も変わらないんだなぁ、と改めて思い知りました。代表作で、気になっていた作品でしたが、敷居が高く、初清張でした。読み応えがありました。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.68
(3pt)

今に通じるものが・・・

汚職の張本人、また、事件の黒幕とも言える官僚が、出世という顛末は、昔も今も変わらないんだなぁ、と改めて思い知りました。代表作で、気になっていた作品でしたが、敷居が高く、初清張でした。読み応えがありました。
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.67
(3pt)

官僚の汚職と女性の執念。松本清張のエッセンスが詰まった代表作

1958年に刊行された松本清張の推理小説の代表作。東京駅で遠くのホームを見渡せる4分間の空白を狙ったトリックはあまりにも有名。どす黒い執念を覗かせる女性と、保身のために部下や業者を利用する腹黒い官庁の幹部が鉄壁のアリバイ崩しの伏線になります。インターネットや携帯電話もなく鉄道が主たる交通手段の時代。犯人が飛行機を移動の手段として使ったことを思いつくタイミングが遅いところなどに時代を感じるところはあります。しかし時刻表に目を通して空想の世界で旅行する感覚はよく理解できるもので、時代を超えて読み継がれる小説の資格を備えていると感じられます。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.66
(3pt)

官僚の汚職と女性の執念。松本清張のエッセンスが詰まった代表作

1958年に刊行された松本清張の推理小説の代表作。東京駅で遠くのホームを見渡せる4分間の空白を狙ったトリックはあまりにも有名。どす黒い執念を覗かせる女性と、保身のために部下や業者を利用する腹黒い官庁の幹部が鉄壁のアリバイ崩しの伏線になります。インターネットや携帯電話もなく鉄道が主たる交通手段の時代。犯人が飛行機を移動の手段として使ったことを思いつくタイミングが遅いところなどに時代を感じるところはあります。しかし時刻表に目を通して空想の世界で旅行する感覚はよく理解できるもので、時代を超えて読み継がれる小説の資格を備えていると感じられます。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.65
(3pt)

官僚の汚職と女性の執念。松本清張のエッセンスが詰まった代表作

1958年に刊行された松本清張の推理小説の代表作。東京駅で遠くのホームを見渡せる4分間の空白を狙ったトリックはあまりにも有名。どす黒い執念を覗かせる女性と、保身のために部下や業者を利用する腹黒い官庁の幹部が鉄壁のアリバイ崩しの伏線になります。インターネットや携帯電話もなく鉄道が主たる交通手段の時代。犯人が飛行機を移動の手段として使ったことを思いつくタイミングが遅いところなどに時代を感じるところはあります。しかし時刻表に目を通して空想の世界で旅行する感覚はよく理解できるもので、時代を超えて読み継がれる小説の資格を備えていると感じられます。
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.64
(3pt)

役人もサラリーマンも

推理小説としてより、実務はしないが出世はする上司、実務に長けているが出世はしない課長補佐、この人間模様が気になりました。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.63
(3pt)

役人もサラリーマンも

推理小説としてより、実務はしないが出世はする上司、実務に長けているが出世はしない課長補佐、この人間模様が気になりました。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.62
(3pt)

役人もサラリーマンも

推理小説としてより、実務はしないが出世はする上司、実務に長けているが出世はしない課長補佐、この人間模様が気になりました。
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.61
(3pt)

気づくのが遅いのではないだろうか

非常に読みやすい作品である。しかし、旅客機のことを思い付くのがあまりに遅く、「そんなことは早い段階で疑うべきことだろう」とそこで一気に興ざめしてしまった。情死のことも他殺や第三者の存在を疑うならば、死体は運ばれてきた可能性を真っ先に考えると思うのだが、死体が寄り添っていったことで最後の最後まで情死と決めつけている。期待していただけに残念であるが、次はずいぶん昔に読んだ事のある「砂の器」で名誉挽回してもらおうと思う。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.60
(3pt)

気づくのが遅いのではないだろうか

非常に読みやすい作品である。しかし、旅客機のことを思い付くのがあまりに遅く、「そんなことは早い段階で疑うべきことだろう」とそこで一気に興ざめしてしまった。情死のことも他殺や第三者の存在を疑うならば、死体は運ばれてきた可能性を真っ先に考えると思うのだが、死体が寄り添っていったことで最後の最後まで情死と決めつけている。期待していただけに残念であるが、次はずいぶん昔に読んだ事のある「砂の器」で名誉挽回してもらおうと思う。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184
No.59
(3pt)

気づくのが遅いのではないだろうか

非常に読みやすい作品である。しかし、旅客機のことを思い付くのがあまりに遅く、「そんなことは早い段階で疑うべきことだろう」とそこで一気に興ざめしてしまった。情死のことも他殺や第三者の存在を疑うならば、死体は運ばれてきた可能性を真っ先に考えると思うのだが、死体が寄り添っていったことで最後の最後まで情死と決めつけている。期待していただけに残念であるが、次はずいぶん昔に読んだ事のある「砂の器」で名誉挽回してもらおうと思う。
点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4)) Amazon書評・レビュー: 点と線―長編推理小説 (カッパ・ノベルス (11-4))より
4334030041
No.58
(3pt)

30数年ぶりの再読

確か・・・小学校高学年か中学生の頃読んだまま、今回30数年ぶりに読みました。
当時は当然のことながらインターネットなど存在せず、必然的にレビューサイトなどもありません。周囲には松本清張を読んでいる子供もおらず、かと言って大人と話をすることもなく、ただ風の噂で評判だったので図書館(図書室だったか?)で借りて読みました。

子供ですから時代背景も知らず、「なんで◯◯◯使わんの?」とか思っててそれがトリックネタだった時に衝撃を受けたのを覚えております。

今回50才目前にして再読。

もちろん、時代背景も把握しています。

しかし、なんというか。うーん。
やはり時代なのか。

どこが面白いのか、今ひとつ把握できず。
おそらく犯人についてはほとんどの人が早い段階でわかったと思います。となると残る小説としての面白さは、アリバイ崩しと人間関係にあると言っていいでしょう。

アリバイ崩しについては◯◯◯がトリックネタの一つですが、現代ではあまりにもありふれており、そこに至るまでが長すぎる。また取引のある官庁の人間が出てくるのも興ざめ。口の固い共犯者というのは推理小説をつまらなくするものでしかない。◯◯◯の利用以上にこれが致命的に残念でした。

また人間関係についても、そこまで人間が描けているのか。病弱なあの人の出番がもう少し欲しかった。夫婦関係とかね。

おそらくは現実感に薄い大掛かりなトリックばかりで、トリックのための殺人事件ばかりだった推理小説に対するアンチテーゼとして、リアリティのある推理小説の登場がこの点と線の真骨頂なのだと思う。

「本格派に対する社会派ミステリー。大人が読める推理小説の登場」だったのだろうが、草分けであるがゆえにその部分を取り除いてしまうと完成度にやや不満が残る。

反論は多々あるかと思いますが、年月の経過により風化してしまった部分があるのは否めない。もちろんそれで松本清張の偉大さが失われるものではありません。
発売当初の評価が高かったのは当然だろうと思います。

他にも松本清張の本はたくさんありますので、また色々読むつもりです。

まあ、現在の政治批判を無理やりこじつけてしまうような頭の固い読み方は、松本清張に大変失礼だと思いますのでとにかく純粋に小説として楽しみます。
点と線 Amazon書評・レビュー: 点と線より
4334950108
No.57
(3pt)

30数年ぶりの再読

確か・・・小学校高学年か中学生の頃読んだまま、今回30数年ぶりに読みました。
当時は当然のことながらインターネットなど存在せず、必然的にレビューサイトなどもありません。周囲には松本清張を読んでいる子供もおらず、かと言って大人と話をすることもなく、ただ風の噂で評判だったので図書館(図書室だったか?)で借りて読みました。

子供ですから時代背景も知らず、「なんで◯◯◯使わんの?」とか思っててそれがトリックネタだった時に衝撃を受けたのを覚えております。

今回50才目前にして再読。

もちろん、時代背景も把握しています。

しかし、なんというか。うーん。
やはり時代なのか。

どこが面白いのか、今ひとつ把握できず。
おそらく犯人についてはほとんどの人が早い段階でわかったと思います。となると残る小説としての面白さは、アリバイ崩しと人間関係にあると言っていいでしょう。

アリバイ崩しについては◯◯◯がトリックネタの一つですが、現代ではあまりにもありふれており、そこに至るまでが長すぎる。また取引のある官庁の人間が出てくるのも興ざめ。口の固い共犯者というのは推理小説をつまらなくするものでしかない。◯◯◯の利用以上にこれが致命的に残念でした。

また人間関係についても、そこまで人間が描けているのか。病弱なあの人の出番がもう少し欲しかった。夫婦関係とかね。

おそらくは現実感に薄い大掛かりなトリックばかりで、トリックのための殺人事件ばかりだった推理小説に対するアンチテーゼとして、リアリティのある推理小説の登場がこの点と線の真骨頂なのだと思う。

「本格派に対する社会派ミステリー。大人が読める推理小説の登場」だったのだろうが、草分けであるがゆえにその部分を取り除いてしまうと完成度にやや不満が残る。

反論は多々あるかと思いますが、年月の経過により風化してしまった部分があるのは否めない。もちろんそれで松本清張の偉大さが失われるものではありません。
発売当初の評価が高かったのは当然だろうと思います。

他にも松本清張の本はたくさんありますので、また色々読むつもりです。

まあ、現在の政治批判を無理やりこじつけてしまうような頭の固い読み方は、松本清張に大変失礼だと思いますのでとにかく純粋に小説として楽しみます。
点と線 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 点と線 (新潮文庫)より
4101109184