神無き月十番目の夜

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評判

神無き月十番目の夜の評価:

4.59/5点 レビュー 41件。 A ランク

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平均点4.59pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全132件 41〜60 3/7ページ
No.92
(5pt)

凄い。ただただ凄い。

飯島和一に外れなしとどこかの書評で見かけたので読んでみましたが、外れどころか凄い小説でした。決して読みやすい方ではないかもしれませんが物語の雰囲気や登場人物の心理がとても伝わって来ました。作者はこの小説を書くのに相当の心血を注いだのだろうと思います。本当に凄い小説です。他の作品も読んでみたいです。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.91
(5pt)

凄い。ただただ凄い。

飯島和一に外れなしとどこかの書評で見かけたので読んでみましたが、外れどころか凄い小説でした。決して読みやすい方ではないかもしれませんが物語の雰囲気や登場人物の心理がとても伝わって来ました。作者はこの小説を書くのに相当の心血を注いだのだろうと思います。本当に凄い小説です。他の作品も読んでみたいです。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.90
(5pt)

先祖から伝え聞いた話とちょっと違う

私はこの作品の舞台になっている地域にずっと住んでいる者です。

生瀬の村人の皆殺し事件は代々話し継がれてきて、私も聞いたことがあるのですが本書とは違う内容でした。

役人を装った無頼の徒が生瀬村の年貢米を騙し取り、後にそれを知った村人は怒り心頭、
今度また来たら叩き殺してやる、となった。

しかし、次にやってきたのは本物の役人で、それを知らず、村人は役人を殺害してしまい、徳川の兵隊が押し寄せ村は壊滅した。

というのが伝え聞いた話です。
いったい真相はどうだったのか、これから先調べていこうと思っています。

歴史小説では吉村昭さんのものを多く読ませてもらっていますが、、本書は吉村作品を越えたかもしれません。
それほど引き込まれる作品でした。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.89
(5pt)

先祖から伝え聞いた話とちょっと違う

私はこの作品の舞台になっている地域にずっと住んでいる者です。

生瀬の村人の皆殺し事件は代々話し継がれてきて、私も聞いたことがあるのですが本書とは違う内容でした。

役人を装った無頼の徒が生瀬村の年貢米を騙し取り、後にそれを知った村人は怒り心頭、
今度また来たら叩き殺してやる、となった。

しかし、次にやってきたのは本物の役人で、それを知らず、村人は役人を殺害してしまい、徳川の兵隊が押し寄せ村は壊滅した。

というのが伝え聞いた話です。
いったい真相はどうだったのか、これから先調べていこうと思っています。

歴史小説では吉村昭さんのものを多く読ませてもらっていますが、、本書は吉村作品を越えたかもしれません。
それほど引き込まれる作品でした。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.88
(5pt)

先祖から伝え聞いた話とちょっと違う

私はこの作品の舞台になっている地域にずっと住んでいる者です。

生瀬の村人の皆殺し事件は代々話し継がれてきて、私も聞いたことがあるのですが本書とは違う内容でした。

役人を装った無頼の徒が生瀬村の年貢米を騙し取り、後にそれを知った村人は怒り心頭、
今度また来たら叩き殺してやる、となった。

しかし、次にやってきたのは本物の役人で、それを知らず、村人は役人を殺害してしまい、徳川の兵隊が押し寄せ村は壊滅した。

というのが伝え聞いた話です。
いったい真相はどうだったのか、これから先調べていこうと思っています。

歴史小説では吉村昭さんのものを多く読ませてもらっていますが、、本書は吉村作品を越えたかもしれません。
それほど引き込まれる作品でした。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.87
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.86
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.85
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.84
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.83
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.82
(5pt)

小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ

山川菊栄著『覚書幕末の水戸藩』は、この小説の題材ともなった生瀬の農民騒動から書き起こされています。それによるとこの百姓一揆の原因となったのは、年貢とりの役人が数日も置かず二度も来たので、村人は二度目の役人をニセ役人と思い込み惨殺。ところがこのニセ役人が本物で、これに激怒した家老芦沢伊賀守は兵を率いて小生瀬を襲撃、300人とも500人とも言われる村人を皆殺しにしてしまったという話です。この農民騒動は徳川の治世下約300年の間封印され、公になったのは明治も終わりになってから。史実がどうであったか今となっては検証は困難です。このことは著者も小説の最後の部分で述べています。小説はこの言い伝えとはだいぶ異なったものとなっており、そもそも単に検地の役人が殺されただけのことで村の住民を皆殺しにするとは、いかに封建時代のこととはいえ正気の沙汰とは思えません。小説家として著者はそこに重大な「何か」を感じ取ったのでしょう。歴史小説の本質が、虚構でしかない小説をそれがあたかも歴史上の史実かのようにいかに読者を騙すか、ということにあるとするならば、本書はまさに歴史小説中の歴史小説。わずかの疑義も差し挟む余地のない完璧な展開は、歴史上の新たな真実を読む者に突きつけているかのよう。改めて小説家の想像力、構想力とはスゴイものだ、と感心させられた一冊でした。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.81
(5pt)

混乱の時代、追い詰められた農民の姿

漠然としたイメージのある一揆とは違う。
江戸時代のもっと後になって追い詰められた農民が主体の物とはおそらくありかたも全く異なっていると思う。
時代物が好きでいろいろと読みあさっていますが、そのほとんどは大小、有名無名有れどもその時代の英雄達の物語。江戸時代の物語では一揆という単語は頻繁に出てくるけれど、背景として語られるだけで、そこにスポットを当てた小説は今まであまり読んでいなかった
この小説は違う。
戦国の世では半農半士であり、誇りを持って人として生きているけれど、それでも無名の人々の物語。
情報伝達に何日もかかるような時代。関ヶ原の混乱の直後、為政者側としては例外を認めない統一の条件の下でで政に臨まなければいけない事情もわかる。
このような時代、臨機応変の対応はおそらく現地で指揮する人間にかかっていると思うが、ちょっとしたズレから事態は最悪の方へ転がっていく悲劇。
スポットの当て方が少し似ている?吉村昭さんの本も好きですが、飯島さんの他の本も読んで見たいと思います。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.80
(5pt)

混乱の時代、追い詰められた農民の姿

漠然としたイメージのある一揆とは違う。
江戸時代のもっと後になって追い詰められた農民が主体の物とはおそらくありかたも全く異なっていると思う。
時代物が好きでいろいろと読みあさっていますが、そのほとんどは大小、有名無名有れどもその時代の英雄達の物語。江戸時代の物語では一揆という単語は頻繁に出てくるけれど、背景として語られるだけで、そこにスポットを当てた小説は今まであまり読んでいなかった
この小説は違う。
戦国の世では半農半士であり、誇りを持って人として生きているけれど、それでも無名の人々の物語。
情報伝達に何日もかかるような時代。関ヶ原の混乱の直後、為政者側としては例外を認めない統一の条件の下でで政に臨まなければいけない事情もわかる。
このような時代、臨機応変の対応はおそらく現地で指揮する人間にかかっていると思うが、ちょっとしたズレから事態は最悪の方へ転がっていく悲劇。
スポットの当て方が少し似ている?吉村昭さんの本も好きですが、飯島さんの他の本も読んで見たいと思います。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.79
(5pt)

混乱の時代、追い詰められた農民の姿

漠然としたイメージのある一揆とは違う。
江戸時代のもっと後になって追い詰められた農民が主体の物とはおそらくありかたも全く異なっていると思う。
時代物が好きでいろいろと読みあさっていますが、そのほとんどは大小、有名無名有れどもその時代の英雄達の物語。江戸時代の物語では一揆という単語は頻繁に出てくるけれど、背景として語られるだけで、そこにスポットを当てた小説は今まであまり読んでいなかった
この小説は違う。
戦国の世では半農半士であり、誇りを持って人として生きているけれど、それでも無名の人々の物語。
情報伝達に何日もかかるような時代。関ヶ原の混乱の直後、為政者側としては例外を認めない統一の条件の下でで政に臨まなければいけない事情もわかる。
このような時代、臨機応変の対応はおそらく現地で指揮する人間にかかっていると思うが、ちょっとしたズレから事態は最悪の方へ転がっていく悲劇。
スポットの当て方が少し似ている?吉村昭さんの本も好きですが、飯島さんの他の本も読んで見たいと思います。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.78
(5pt)

今さらですが名作です

10年ぶりに再読しましたが、時を経ても色あせることのない傑作です。
正史から抹消された小生瀬の一揆に題材を得て、
綿密な取材の上に、縦横無尽に想像力を広げ、
あたかも見てきたかのような現実感のある小説世界が展開されています。
女子供も含め、村人全員が惨殺されるに至る経緯が描かれるのですが、
「ボタンの掛け違い」といってしまうには、あまりに悲劇的な齟齬の積み重ねです。
心ある者たちの思いは通じず、思慮分別のない愚か者の愚行が、
倍々ゲームで事態を悪化させていきます。
その構成は物語を徐々に加速し、端正な人物描写と相まって、
スリルとリアリティを生み出しています。
実に誠実に書かれた小説だと思います。
「ハズレなし」と言われるのもうなずけます。

その上でですが、あえて、あえてどうしても言いたいことがあります。
気にしない人は気にしないんでしょうが、私はどうしても気になるんです。
この著者の他の作品でも見受けられるのですが、
「誰が話しているのかわからない」描写が時々あることです。
全般に三人称の独白の視点で語られ、それが移動するのですが、
描写の途中で相手の心理描写が入りこんできたり、
話者が交代したことが明示されなかったりします。
いわゆる「神の視点」でもなく、著者が話者でもない、
非常に曖昧な叙述が散見され、そこで感興が冷めてしまいます。
それだけが残念でなりません。
緻密な著者だけに、なぜそうなのか不思議でなりません。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.77
(5pt)

今さらですが名作です

10年ぶりに再読しましたが、時を経ても色あせることのない傑作です。
正史から抹消された小生瀬の一揆に題材を得て、
綿密な取材の上に、縦横無尽に想像力を広げ、
あたかも見てきたかのような現実感のある小説世界が展開されています。
女子供も含め、村人全員が惨殺されるに至る経緯が描かれるのですが、
「ボタンの掛け違い」といってしまうには、あまりに悲劇的な齟齬の積み重ねです。
心ある者たちの思いは通じず、思慮分別のない愚か者の愚行が、
倍々ゲームで事態を悪化させていきます。
その構成は物語を徐々に加速し、端正な人物描写と相まって、
スリルとリアリティを生み出しています。
実に誠実に書かれた小説だと思います。
「ハズレなし」と言われるのもうなずけます。

その上でですが、あえて、あえてどうしても言いたいことがあります。
気にしない人は気にしないんでしょうが、私はどうしても気になるんです。
この著者の他の作品でも見受けられるのですが、
「誰が話しているのかわからない」描写が時々あることです。
全般に三人称の独白の視点で語られ、それが移動するのですが、
描写の途中で相手の心理描写が入りこんできたり、
話者が交代したことが明示されなかったりします。
いわゆる「神の視点」でもなく、著者が話者でもない、
非常に曖昧な叙述が散見され、そこで感興が冷めてしまいます。
それだけが残念でなりません。
緻密な著者だけに、なぜそうなのか不思議でなりません。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.76
(5pt)

今さらですが名作です

10年ぶりに再読しましたが、時を経ても色あせることのない傑作です。
正史から抹消された小生瀬の一揆に題材を得て、
綿密な取材の上に、縦横無尽に想像力を広げ、
あたかも見てきたかのような現実感のある小説世界が展開されています。
女子供も含め、村人全員が惨殺されるに至る経緯が描かれるのですが、
「ボタンの掛け違い」といってしまうには、あまりに悲劇的な齟齬の積み重ねです。
心ある者たちの思いは通じず、思慮分別のない愚か者の愚行が、
倍々ゲームで事態を悪化させていきます。
その構成は物語を徐々に加速し、端正な人物描写と相まって、
スリルとリアリティを生み出しています。
実に誠実に書かれた小説だと思います。
「ハズレなし」と言われるのもうなずけます。

その上でですが、あえて、あえてどうしても言いたいことがあります。
気にしない人は気にしないんでしょうが、私はどうしても気になるんです。
この著者の他の作品でも見受けられるのですが、
「誰が話しているのかわからない」描写が時々あることです。
全般に三人称の独白の視点で語られ、それが移動するのですが、
描写の途中で相手の心理描写が入りこんできたり、
話者が交代したことが明示されなかったりします。
いわゆる「神の視点」でもなく、著者が話者でもない、
非常に曖昧な叙述が散見され、そこで感興が冷めてしまいます。
それだけが残念でなりません。
緻密な著者だけに、なぜそうなのか不思議でなりません。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
430901156X
No.75
(5pt)

飯嶋和一 すごい

ある書評で飯嶋和一さんの事を知り『神無き月十番目の夜』を読んでみました。
これは主人公のいない時代小説というより 正論を阻害してしまう愚かな気質の人の愚かな行動、誠実で能力もあるが視野の狭さから誤った行動に走ってしまう人、さらには自己保身に走る人によって、立場の違う有能な人同士の知恵で避けられたかもしれない悲劇的な結末がもたらされてしまう。
まさに何時の時代でも、現在でも繰り返される人間世界の姿を戦国時代の終焉の時を舞台に描いている素晴らしい傑作です。
神無き月十番目の夜 (小学館文庫) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (小学館文庫)より
4094033149
No.74
(5pt)

飯嶋和一 すごい

ある書評で飯嶋和一さんの事を知り『神無き月十番目の夜』を読んでみました。
これは主人公のいない時代小説というより 正論を阻害してしまう愚かな気質の人の愚かな行動、誠実で能力もあるが視野の狭さから誤った行動に走ってしまう人、さらには自己保身に走る人によって、立場の違う有能な人同士の知恵で避けられたかもしれない悲劇的な結末がもたらされてしまう。
まさに何時の時代でも、現在でも繰り返される人間世界の姿を戦国時代の終焉の時を舞台に描いている素晴らしい傑作です。
神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション) Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜 (河出文庫―文芸コレクション)より
4309405940
No.73
(5pt)

飯嶋和一 すごい

ある書評で飯嶋和一さんの事を知り『神無き月十番目の夜』を読んでみました。
これは主人公のいない時代小説というより 正論を阻害してしまう愚かな気質の人の愚かな行動、誠実で能力もあるが視野の狭さから誤った行動に走ってしまう人、さらには自己保身に走る人によって、立場の違う有能な人同士の知恵で避けられたかもしれない悲劇的な結末がもたらされてしまう。
まさに何時の時代でも、現在でも繰り返される人間世界の姿を戦国時代の終焉の時を舞台に描いている素晴らしい傑作です。
神無き月十番目の夜 Amazon書評・レビュー: 神無き月十番目の夜より
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