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悪の教典
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悪の教典の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全260件 1~20 1/13ページ
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| この作品は3つの階層を成している。この作品の真価は作者との知的なゲームを楽しむ作品である。 まず第1階層。 主人公の鮮やかで魅力的な悪、その一挙手一投足に魅了される。 ここアマゾンレビューでも、この段階で止まっている読者が非常に多いことが勿体ない。 次に第2階層。 この物語を批評的に見てみよう。すると意外とこの物語には「穴」が多い。 まず主人公の行動がちっぽけなのだ。気に入らない生徒を排除したり、女子生徒と性的関係を持ったり。 更に主人公がの行動が非常に場当たり的であり計画性が無い。気に入らない生徒の排除方法も非常に稚拙であり、容易に生徒に看破されている。 更に更に物語のクライマックスも、主人公の自滅と言う結末である。あまりカタルシスが無い。 この階層に来た読者はこう思うのだ。「あれ?この主人公、結構バカだな。この物語、大した事ないな」 この階層に至る人間ですら全体からすると少数である。この段階に来れなかった読者よ。ちょっとは自省したほうがいいぞ。もうちょっとよく読め。 この物語に低い星をつけているレビューは恐らくこの段階の読者であろう。 そして最終第3階層。 この「間抜けな悪の主人公」が作者による意図的なものだったという考察に至るのだ。 つまり「悪とは自己と周りを顧みず、自己愛に溢れていて、間抜けで、自滅するものである」ということを意図的に作者が描いているのだ。 そんな「悪の愚かさ」を記しているので、「悪の教典」、というわけである。 ここまで来るともはや読書ではない。単純に物語を読むという段階は第2階層で終了しているからだ。 以上、私の個人的考察。 | ||||
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| サイコパスの定義というのは非常に微妙である。 "精神障害の一種であり、社会に適応することが難しい恒常的なパーソナリティ障害。精神病(妄想・幻覚・乱雑な思考と発語・非現実的で奇妙な行動などの症状)と健常との中間状態" (ウィキペディアより) だとか、「情緒的共感性を持ち合わせていない」などと表現される。つまり、一般的に「サイコパス」という言葉で連想されるところの所謂「ヤバい奴」というような定義はなく、わりと曖昧なのである。 よくサイコパスは頭が良いと勘違いしている人がいるが、そんなことはない。サイコパスの中で頭が良い者が特に注目を浴びるというだけの話だ。例えば世間を震撼させたシリアルキラーの多くはサイコパス気質があると診断されているが、テッド・バンディのような天才もいればアンドレイ・チカチーロのように常人よりIQがかなり低いと診断された者もいる。 さて、本作の主人公であるハスミンこと蓮実聖司は、そんな頭のいい部類のサイコパスだ。それも並の秀才ではなく、その上身体能力も抜群というチートキャラである。蓮実は幼い頃から徹底的に読み漁った心理学の知識を駆使して、自分が受け持つクラス、ひいては学校全体を裏から操り、自らの「王国」を築き上げようとする。そして、その邪魔になる者は徹底的に排除していく。 生徒であろうが教師であろうが関係ない。親も恩師も関係ない。自分にとって危険だから排除する。邪魔だから排除する。排除することが自分の描いたシナリオに必要だから排除する。 徹頭徹尾、サイコパスである。 サイコパスの特徴として私が勝手に定義しているのは、 1.目的達成のための(自分なりの)最大効率を、道徳や人情(時には法律までも)を度外視して実行する。 2.自分の計画や行為を一つの作品として見ており、それが邪魔されたり、他人の手柄だと言われると激怒する(たとえそれが悪事であっても)。 まあ勝手な解釈ではあるが、いずれも共感性の著しい欠如を起因とする特徴であるから、大きく外れてはいないだろう。 2について印象的な場面がある。ある女子生徒の父親がいわゆるモンスターペアレンツで、蓮実は彼の排除を決める。蓮実は周到に準備をし、女子生徒の家に火をつけて全焼させる。蓮実は生徒の父親を殺すつもりは無かったのだが、父親は焼死してしまい、偶然家におらず助かった女子生徒に疑いが掛かる。警察が生徒を疑っていると聞いて激怒する蓮実を見た者は「なんて生徒思いなんだ」と感動するのだが、それは違う。蓮実は自分が周到に計画して成功させた放火を、他人の手柄にされたことで激怒しているのだ。この場面にそういった説明はないが、見事にサイコパスの特徴を描いた一場面だと思っている。 さて、この作品はいわゆるピカレスクものである。あくまで主人公はハスミンであり、彼を追い詰める生徒や刑事はあくまで脇役。ただしダークヒーローではない。あくまで蓮実聖司は胸糞の悪いクソ殺人者である。全編通して胸糞は悪い。ただ、被害に遭う人間がだいたいクズとモブばかりなので、そこまで胸は痛まないのが救いである。この辺りは貴志祐介の書き方も上手い。 書き方が上手いといえば、ラストのどんでん返しだ。雄一郎と怜花が火災用の避難袋を使ったと見せかけて友人の死体を降下させ、蓮実に狙撃させ、蓮実は2人が死んだと思い込む。如何にもありがちな仕掛けであり、読者にもそうと分かるように書いてあってちょっとガッカリなのだが、実は蓮実を追い詰める彼自身のミスはもう一つあるのだ。そしてこれは文中にハッキリ書いてあるにも関わらず、恐らく殆どの読者が気付かない。秀逸である。 そして追い詰められた蓮実は、「自分は神の声を聞いてやったのだ」という苦し紛れの演技を始める。文中に書いてあるように、牢獄ではなく精神病院に入れられれば脱出出来ると計算しているのだろうか。それとも、あくまで怜花と雄一郎の心に敗北感を植え付け、二人が蓮実の影に怯えて暮らすことでゲームを続行とするつもりなのか。いずれにせよ、どんでん返しと見せかけてスッキリしない嫌なラストである。そんなふうに読者を鬱々とした気分にするところも含めて、この本は「悪の教典」なのかもしれない。 | ||||
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| 面白かった | ||||
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| 是非読んでください | ||||
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| 下巻はなかなかの緊張感だった。 一度読むと手が止まらず二日ほどで読んでしまった。ここまで早く小説を読み切ったのは初めてである。とにかく見事でした。 ここから少しネタバレ 冷静に考えたら監視カメラがあるとはいえ一人で学校全体を制圧は難しいような気がする、すごく小さい学校か?? あとあんなに暴れ倒してたら流石に久米先生になすりつけは難しいような笑 | ||||
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| タイトルから重苦しい話しと思ったら、意外にもテンポよく犯罪犯していく軽快なストーリーだった。見方を変えたら熱血教師物でもある笑 会話が多くテンポも早いので読み出したら止まらなくなる。それにしても蓮見くんバレたいとしか思わないくらい排除しすぎ笑 個人的にはホラーいうかギャグに近いような気がする笑 他レビューでも書いてあったがある意味ではアホである笑 初めて貴志祐介さんの本を読んだが会話が多く読みやすかった。別の本も読んでみたい | ||||
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| 敬称略 貴志祐介の『悪の教典 上』は、現代の教育現場を舞台にしたサスペンス小説で、読者を魅了する緊張感あふれる作品です。 本作は、表向きは優秀な教師だが、裏では冷酷な殺人者である主人公・蓮見隆一を中心に展開します。 蓮見は生徒や同僚に対して表面上は親しみやすい人物を演じながら、自己の利益のためには平然と人を殺める冷酷な二面性を持っています。 物語の序盤では、蓮見のカリスマ性とその裏に潜む狂気が徐々に明らかになっていきます。 彼の計画的かつ残忍な行動により、読者は次第に恐怖感と緊張感を募らせていきます。 また、貴志祐介特有の詳細な心理描写と緻密なプロットは、物語に深みとリアリティを与えています。 蓮見の行動や思考に共感することは難しいものの、その異常性が次第に浮き彫りになっていく様子は、一種の迫力を持って読者を引きつけます。 さらに、本作は現代社会の問題点や教育現場の闇を鋭く描き出しています。 教師という立場を悪用する蓮見の存在は、読者にとって現実離れしていながらも、どこか現実的な恐怖を感じさせるものがあります。 このような社会的なテーマとサスペンス要素が巧みに絡み合うことで、物語は一層の緊張感を持って展開します。 『悪の教典 上』は、スリリングでありながらも深いテーマ性を持つ作品です。 蓮見隆一というキャラクターの異常性と物語の緻密な構成により、読者はページをめくる手を止められなくなる。 続編を期待させる終わり方も秀逸で、全体を通して非常に完成度の高いサスペンス小説と言えます。 | ||||
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| 入念な取材によるものなのか、猟奇殺人鬼の心理描写がリアル、気付けばデスノートのキラのように主人公に憧れ感情移入してしまう。機械仕掛けのオレンジのようなカリスマ性もある。 | ||||
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| 貴志祐介の「悪の教典」は、平穏な学園生活の裏に潜む狂気を描いた衝撃作です。教師の蓮見広臣は、表向きは生徒に慕われる優れた教師ですが、その裏には恐ろしい本性が隠されています。物語が進むにつれ、彼の真の姿が徐々に明らかになり、読者はその冷酷さに震え上がります。 特に印象に残ったのは、蓮見の二面性が巧妙に描かれている点です。彼の優しさと狂気が交錯する場面は、読んでいて息を呑むような緊張感を生み出します。また、物語の展開が予測不可能であり、最後まで目が離せません。次々と明かされる驚愕の事実とともに、緊張感が増していくのを感じました。 登場人物たちの描写も秀逸で、それぞれが抱える悩みや葛藤がリアルに伝わってきます。特に、生徒たちが蓮見に対する不信感を募らせていく過程は、共感と恐怖を同時に感じさせるものでした。 全体を通して、読者を引き込む力が強く、一気に読み進めてしまいました。結末に至るまでのサスペンスと緊張感は圧巻で、久しぶりに心拍数が上がるような読書体験を味わいました。 | ||||
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| 貴志祐介の「悪の教典」は、平穏な学園生活の裏に潜む狂気を描いた衝撃作です。教師の蓮見広臣は、表向きは生徒に慕われる優れた教師ですが、その裏には恐ろしい本性が隠されています。物語が進むにつれ、彼の真の姿が徐々に明らかになり、読者はその冷酷さに震え上がります。 特に印象に残ったのは、蓮見の二面性が巧妙に描かれている点です。彼の優しさと狂気が交錯する場面は、読んでいて息を呑むような緊張感を生み出します。また、物語の展開が予測不可能であり、最後まで目が離せません。次々と明かされる驚愕の事実とともに、緊張感が増していくのを感じました。 登場人物たちの描写も秀逸で、それぞれが抱える悩みや葛藤がリアルに伝わってきます。特に、生徒たちが蓮見に対する不信感を募らせていく過程は、共感と恐怖を同時に感じさせるものでした。 全体を通して、読者を引き込む力が強く、一気に読み進めてしまいました。結末に至るまでのサスペンスと緊張感は圧巻で、久しぶりに心拍数が上がるような読書体験を味わいました。 | ||||
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| 過激な内容で楽しめる作品でした | ||||
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| 過激な内容で楽しめる作品でした | ||||
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| 単行本で買ったら辞書みたいなデカさでした。 同じデザインの表紙の文庫版があったら良かったのですが、なぜかハードカバーかペーパーバックしかなかったのでちょっと残念です。 貴志祐介さんなので内容はもちろん面白いです。 | ||||
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| 素晴らしい 引き込まれる 漫画の補足になる またこのような話を読みたい | ||||
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| 主人公の悪意のなさが一番恐ろしく感じられた。 自己利益のため合理的に判断し、犯罪を平然と犯す。バレなければ大丈夫だ、という感覚で行動しているところに同じ人間とは思えない恐ろしさがあります。 共感力の欠如だけでこんな恐ろしいことができるのかと、サイコパスの生々しさを感じました。 サスペンス好きにはおすすめの本です。 | ||||
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| 内容に触れているので未読者注意⚠️ 「ぶっ飛んだ話だった。」が読み終えて最初に思った感想です。 ハスミンの人に対する思考は邪魔者の排除それだけです。 標的にされた人が職や学校を追われるくらいなら全然ラッキーで、同僚だろうが教え子だろうが男だろうが女だろうが容赦なく殺されます。あんまり簡単に殺人を行うのでこちらの感覚が麻痺してしまいます。 そんな悪の権化とも見えるハスミンですが、懇願されれば無理矢理借りたポルシェを元の持ち主に返してあげたり、人を昏倒させる為に使うブラックジャックも地球環境を考えて使い捨てしないで再利用したりするし、日本における猟銃の杜撰な保管の仕方を憂いて自分が猟銃で事件を起こす事で銃規制を巡る論議に一石を投じてくれたらと願ったりします。それにお気に入りだったスクールカウンセラーの水落聡子に至っては自分が大量殺人を犯す事により彼女の仕事を増やしてしまう事をすまなく思う心も持っています (笑 ハスミンは捕まってしまいますが、精神異常者を装っていたので上手くすれば刑を喰らう事なく病院に収容されるでしょう。そして病院関係者を皆殺しにして脱走してもらいたいものです。殺し損ねた3人の高校生はもう良いからアメリカに何とか潜入してジミー・モルゲンシュテルンを殺して欲しいです。ハスミンが敗北したままは似合わないですから (笑 貴志さん続編是非お願いします。 | ||||
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| 内容に触れている⚠️ので、未読の方は注意してください。 前半の最大の山場は何と言っても釣井教諭でしょう。小出しで名前が出てくるから何かあるな、この人にはと思っていましたが、まさか妻殺しの殺人者とは正直驚きました。しかも校長を共犯者に巻き込んで恐喝するというタチの悪いおまけ付き。 タイトルに殺人者vsサイコパスシリアルキラーと書きましたが、その実はvsと書くのが憚れるくらいのサイコパスの圧勝です。もうレベルが違います。 対抗心など持たずにこれまで通り我関せず的な態度を取っていれば良かったものを相手が悪過ぎましたね。 あんまりあっさり退場となったので笑ってしまいました。 | ||||
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| ぜひ読んでください | ||||
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| 大量の虐殺の場面なのですが ハスミンはちゃんと先生でした。 描写も細かくとても面白かったです。 映画も観たくなりました。 | ||||
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| 上巻を読み終わってすぐに 下巻を読みたくなる。とても引き込まれる内容でした。 | ||||
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