照柿

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

照柿の評価:

4.00/5点 レビュー 109件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全130件 41〜60 3/7ページ
No.90
(4pt)

人間の正常な思考が失われていく様を独自の緻密さで描く

「照柿」とは何だろうというのが、本書を始めて見たときに感じたことだが、読んでいくと、夕日に照らされた熟柿の色だということが分かる。本書では夏のうだるような暑さ、熱処理炉の暑さによって、登場人物の脳の中に異変が起き、人間の正常な思考が失われていく様が描かれている。
物語は、主人公の刑事合田雄一郎が、青梅線拝島駅ホームで人身事故を目撃する場面から始まる。その後、野田達夫が勤務する金属部品工場の細かい描写がある。毎日毎日繰り返される灼熱の現場作業を監督する立場の達夫のやり切れなさ、苛立たしさが伝わってくるほど緻密な描写である。達夫は人身事故現場に居合わせた美保子と関係があるのだが、合田刑事の幼なじみでもある。
巡査の息子で出来の良かった合田は、司法試験を受けたが不合格となり、一介の刑事となった。上の命令には背けない組織の中での息苦しさが描かれている。達夫は、裕福な地主の長男だが、素行が悪くいわゆる非行少年だった。高校卒業後は金属部品工場に就職し18年間まじめに勤めており、中学教師の妻との間に息子もできた。一応まともな生活をしているのだが、別にアパートの部屋を借り彫刻に没頭するなどの芸術的才能も持っている。これは父に似たのであろう。
色々な偶然か必然かわからない何かに導かれるように達夫は殺人を犯す。美保子も達夫によって階段から突き落とされ醜い姿になってしまう。合田雄一郎は、捜査のためとはいえ、賭場に通い数百万円もつぎ込んでしまい、美保子に対して歪んだ感情を抱いてしまう。著者のデビュー作の「マークスの山(上) (講談社文庫)」から「レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)」にも登場する。
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.89
(4pt)

人間の正常な思考が失われていく様を独自の緻密さで描く

「照柿」とは何だろうというのが、本書を始めて見たときに感じたことだが、読んでいくと、夕日に照らされた熟柿の色だということが分かる。本書では夏のうだるような暑さ、熱処理炉の暑さによって、登場人物の脳の中に異変が起き、人間の正常な思考が失われていく様が描かれている。
物語は、主人公の刑事合田雄一郎が、青梅線拝島駅ホームで人身事故を目撃する場面から始まる。その後、野田達夫が勤務する金属部品工場の細かい描写がある。毎日毎日繰り返される灼熱の現場作業を監督する立場の達夫のやり切れなさ、苛立たしさが伝わってくるほど緻密な描写である。達夫は人身事故現場に居合わせた美保子と関係があるのだが、合田刑事の幼なじみでもある。
巡査の息子で出来の良かった合田は、司法試験を受けたが不合格となり、一介の刑事となった。上の命令には背けない組織の中での息苦しさが描かれている。達夫は、裕福な地主の長男だが、素行が悪くいわゆる非行少年だった。高校卒業後は金属部品工場に就職し18年間まじめに勤めており、中学教師の妻との間に息子もできた。一応まともな生活をしているのだが、別にアパートの部屋を借り彫刻に没頭するなどの芸術的才能も持っている。これは父に似たのであろう。
色々な偶然か必然かわからない何かに導かれるように達夫は殺人を犯す。美保子も達夫によって階段から突き落とされ醜い姿になってしまう。合田雄一郎は、捜査のためとはいえ、賭場に通い数百万円もつぎ込んでしまい、美保子に対して歪んだ感情を抱いてしまう。著者のデビュー作の「マークスの山(上) (講談社文庫)」から「レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)」にも登場する。
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X
No.88
(3pt)

終盤の展開に難あり

ホステス殺人事件と駅での飛び込み、これに付属して美保子を中心にした野田と合田の確執、
答えの無い事件に苦悩する合田、いつ崩壊してもおかしくはない劣悪な仕事場での事情、
前編から引き続きそういった様々な要素を散々引っ張ったわりには、
それぞれかなり雑にまとめられてしまいかなりガッカリ
ホステス事件は何となく解決し、野田を貶めようと画策した合田の行動もいつのまにかお流れ、
何でこんな奴という人物が殺され、何かどたばたして終わり
さすがにこれは満足できる内容ではなかった
特に合田と美保子との間に関係という物が全く存在しないのと、そもそも美保子の描写が薄いのが
一番の問題だろう
いい年した中年刑事が夢中になるほどの何かを美保子には見せて欲しかった
ホステス事件は他の作品に回し、駅での事件と野田と合田の話一本でいっていればと思ってしまう一冊だった
照柿〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈下〉 (新潮文庫)より
4101347220
No.87
(3pt)

終盤の展開に難あり

ホステス殺人事件と駅での飛び込み、これに付属して美保子を中心にした野田と合田の確執、
答えの無い事件に苦悩する合田、いつ崩壊してもおかしくはない劣悪な仕事場での事情、
前編から引き続きそういった様々な要素を散々引っ張ったわりには、
それぞれかなり雑にまとめられてしまいかなりガッカリ
ホステス事件は何となく解決し、野田を貶めようと画策した合田の行動もいつのまにかお流れ、
何でこんな奴という人物が殺され、何かどたばたして終わり
さすがにこれは満足できる内容ではなかった
特に合田と美保子との間に関係という物が全く存在しないのと、そもそも美保子の描写が薄いのが
一番の問題だろう
いい年した中年刑事が夢中になるほどの何かを美保子には見せて欲しかった
ホステス事件は他の作品に回し、駅での事件と野田と合田の話一本でいっていればと思ってしまう一冊だった
照柿(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(下) (講談社文庫)より
406275259X
No.86
(4pt)

工場の描写が細かく、長く、重苦しい

いつも暗雲がたちこめているようで、重苦しく、蒸し暑く、鬱々とした状態が最後まで続く中で、男二人と女一人が繰り広げる愛憎劇という感じ。特に熱処理工場の長く、細かい、リアルな描写は、山崎豊子バリに読者もそこにいるかのような気持ちにさせる。
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.85
(4pt)

工場の描写が細かく、長く、重苦しい

いつも暗雲がたちこめているようで、重苦しく、蒸し暑く、鬱々とした状態が最後まで続く中で、男二人と女一人が繰り広げる愛憎劇という感じ。特に熱処理工場の長く、細かい、リアルな描写は、山崎豊子バリに読者もそこにいるかのような気持ちにさせる。
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X
No.84
(5pt)

理解不能な男の情念の愚かさ

高村作品のなかでも最もドラマに満ち満ちた作品と思う。真紅のスーツの若い女が照柿色に染まった環状線に飛び込む冒頭の鮮烈なシーンを皮切りに物語は多くの個性豊かな人物を巻き込みつつ主旋律、副旋律が混じり合いながら最後は究極の悲劇に邁進していく。それにしてもこの女流作家の金属やら鉱物が詰まった工場群での男どもの生態に向けるまなざしのなんと精緻でしつこいことよ。所謂、リケジョのはしりでしょう。
照柿 Amazon書評・レビュー: 照柿より
4062069024
No.83
(5pt)

さすが、高村薫さんです!

読むチャンスを逃してた本なのですが、この機会に読もうと思い買いました。
一言でいえば、大変面白かったです!
さすがです!納得の一冊です。
照柿 Amazon書評・レビュー: 照柿より
4062069024
No.82
(3pt)

忍耐がいる作品

何回も途中で止めようと思いましたが,結局最後まで読み通しました.娯楽性を持った警察小説を期待していたので完全に裏切られました.しかし,描写は細かく,印象に残ることは確かで,読んだことを忘れてしまうようなことはないと思います.ずっと頭重感を持つ主人公の心境に同調しましたが,僕がこの種の本に求めてる心地よい刺激とは違います.高村薫は当分読まないと思います.
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.81
(3pt)

忍耐がいる作品

何回も途中で止めようと思いましたが,結局最後まで読み通しました.娯楽性を持った警察小説を期待していたので完全に裏切られました.しかし,描写は細かく,印象に残ることは確かで,読んだことを忘れてしまうようなことはないと思います.ずっと頭重感を持つ主人公の心境に同調しましたが,僕がこの種の本に求めてる心地よい刺激とは違います.高村薫は当分読まないと思います.
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X
No.80
(4pt)

主人公の警察官と幼馴染の会話のやり取りが実に面白い

原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。
例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。
最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、
女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。
余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。
ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。
これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。
照柿〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈下〉 (新潮文庫)より
4101347220
No.79
(4pt)

主人公の警察官と幼馴染の会話のやり取りが実に面白い

原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。
例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。
最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、
女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。
余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。
ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。
これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.78
(4pt)

主人公の警察官と幼馴染の会話のやり取りが実に面白い

原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。
例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。
最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、
女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。
余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。
ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。
これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。
照柿(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(下) (講談社文庫)より
406275259X
No.77
(4pt)

主人公の警察官と幼馴染の会話のやり取りが実に面白い

原文中の会話は、とても難しいが、中身が面白みがあり、小説を読んでいても、とても夢中になる場面が出てきていると思う。
例えば、単なる小説でも、所々に警察業界で使う隠語、読者が想像しても手に取るように理解できました。
最近、著者がメディアに出ているので、どんな人がこの小説を書いているのだろう、と思っていましたが、TVで拝見させて頂きました所、
女性だとわかり、驚きました。実は、冷血も週刊誌でたまたま見つけて、読みふけってしまった事もあります。
余談ですが、本文中に稀に難しい漢字が出てくるので、ルビをふっていただけたら幸いです。
ちなみに、その本をワードの練習用に利用させてもらっています。高村 薫さんの本に出会ってから、2年になります。
これからも、よい小説をたくさん書いて下さい。楽しみにしております。
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X
No.76
(3pt)

人間の崩壊物語

重苦しい。暑苦しい。暗い陰鬱な描写が続き、自分までが不眠と頭痛で朦朧としているような気がしてきます。この小説には、ほとんど嫌な部類の人間しか出てきませんが、鏡に映せば、自分も似たようなものかもしれません。圧力を増していく堰がいつ切れるのか、最初から緊張しっぱなしですが、それが起きるのは下巻の最後近く。長いです。この世の大多数の人間は似たような経験をしながらも崩壊までには至らない、その境を越えてあっち側に行ってしまった人間の崩壊物語のひとつ。
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.75
(3pt)

人間の崩壊物語

重苦しい。暑苦しい。暗い陰鬱な描写が続き、自分までが不眠と頭痛で朦朧としているような気がしてきます。この小説には、ほとんど嫌な部類の人間しか出てきませんが、鏡に映せば、自分も似たようなものかもしれません。圧力を増していく堰がいつ切れるのか、最初から緊張しっぱなしですが、それが起きるのは下巻の最後近く。長いです。この世の大多数の人間は似たような経験をしながらも崩壊までには至らない、その境を越えてあっち側に行ってしまった人間の崩壊物語のひとつ。
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X
No.74
(3pt)

精神鑑定

野田さんは頭がおかしいのですか?
 合田すらおかしい。
 精神鑑定したら無罪になっちゃうの?
 こんなわけの分からない理由でころされたら堪ったもんじゃない。
 無理ありすぎでしょ、高村さんミステリー辞めて正解。

照柿〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈下〉 (新潮文庫)より
4101347220
No.73
(3pt)

精神鑑定

野田さんは頭がおかしいのですか?
 合田すらおかしい。
 精神鑑定したら無罪になっちゃうの?
 こんなわけの分からない理由でころされたら堪ったもんじゃない。
 無理ありすぎでしょ、高村さんミステリー辞めて正解。

照柿(下) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(下) (講談社文庫)より
406275259X
No.72
(5pt)

私の苦手なタイプ、合田刑事なんだけど、、、

読み応えある一冊です。「マークスの山」から引き続き私の苦手な合田刑事。重くて、陰にこもって、人と交わらない孤高の男。苦手だけど、またまた惹き込まれる、、、。 幼なじみの男との 関係、感情、言葉のやりとり、殴り合い。私にはよく理解できるのです。あの危ない関係が。お互い惹きあいながらも暴力的な行為で心を交わし合う。ふたりの間にひとりの女性が入ることで、相手を攻撃しながらも 余計にお互いが相手の存在を確かなものにしていく。そう、この物語はサスペンスの体をなしながらも、実は男の心をえぐる物語なんだ。
照柿〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿〈上〉 (新潮文庫)より
4101347212
No.71
(5pt)

私の苦手なタイプ、合田刑事なんだけど、、、

読み応えある一冊です。「マークスの山」から引き続き私の苦手な合田刑事。重くて、陰にこもって、人と交わらない孤高の男。苦手だけど、またまた惹き込まれる、、、。 幼なじみの男との 関係、感情、言葉のやりとり、殴り合い。私にはよく理解できるのです。あの危ない関係が。お互い惹きあいながらも暴力的な行為で心を交わし合う。ふたりの間にひとりの女性が入ることで、相手を攻撃しながらも 余計にお互いが相手の存在を確かなものにしていく。そう、この物語はサスペンスの体をなしながらも、実は男の心をえぐる物語なんだ。
照柿(上) (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 照柿(上) (講談社文庫)より
406275245X