■スポンサードリンク


人形(ギニョル)



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
人形(ギニョル)

人形(ギニョル)の評価: 3.52/5点 レビュー 31件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.52pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(3pt)

SMを美しくとらえるとこうなる

本作品は、「SM」「同性愛」「売春(?)」と3つのタブーが織り込まれていますが、嫌らしさはまったくありません。悲しい愛の物語です。
ストーリー自体は、アンダーワールドからの使いであるギニョルに恋焦がれ、いつしか平凡な日常から非凡な世界へ落ちていく、、といったいわば「定石」ものです。
しかし、本作品の優れているところは、アンダーワールドへ落ちていく主人公に、
ごくごく平凡な男でなく、男色家でSM小説を書くといういわばアングラな生活を送っている男をあてこんだことです。
アンダーグラウンドで生活しているかのように見える主人公に、本物の変態であるギニョルをあてつけることで、
逆にいかに主人公が平凡でつまらない日常を送っているか、、、をわからせてしまう筆力には参ってしまいました。
SM系の小説は、古くは「O嬢の物語」などが有名ですが、この作品も同様に、徹底してディテールを排除しています。
まるで団鬼六氏の対極にあるかのように、具体的で猥雑な描写を徹底的に排除しています。
恋焦がれたギニョルを見つけ出し、わけもわからずギニョルをベルトで叩きまくるシーンでは、その心情やそこに至った経緯、興奮等は一切抜け落ち、夕日の中で泣きくれます。
SMの世界観の表現としてはとても不十分です。
さらに実際の描写は、せいぜい指を切り落とす程度で、
猟奇的なSMとしてはまったく持って成立しないくらいに軽いモチーフではありますが、
物語の作りこみ、、、ようは人形回しである「ギニョル」の徹底した作りこみによって「なんだかとんでもないすごいこと」が行われているようなゾクゾクとした気にさせます。
その時点で作者の試みは成功といえるでしょう。
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014
No.5:
(3pt)

SMを美しくとらえるとこうなる

本作品は、「SM」「同性愛」「売春(?)」と3つのタブーが織り込まれていますが、嫌らしさはまったくありません。悲しい愛の物語です。
ストーリー自体は、アンダーワールドからの使いであるギニョルに恋焦がれ、いつしか平凡な日常から非凡な世界へ落ちていく、、といったいわば「定石」ものです。
しかし、本作品の優れているところは、アンダーワールドへ落ちていく主人公に、
ごくごく平凡な男でなく、男色家でSM小説を書くといういわばアングラな生活を送っている男をあてこんだことです。
アンダーグラウンドで生活しているかのように見える主人公に、本物の変態であるギニョルをあてつけることで、
逆にいかに主人公が平凡でつまらない日常を送っているか、、、をわからせてしまう筆力には参ってしまいました。

SM系の小説は、古くは「O嬢の物語」などが有名ですが、この作品も同様に、徹底してディテールを排除しています。
まるで団鬼六氏の対極にあるかのように、具体的で猥雑な描写を徹底的に排除しています。
恋焦がれたギニョルを見つけ出し、わけもわからずギニョルをベルトで叩きまくるシーンでは、その心情やそこに至った経緯、興奮等は一切抜け落ち、夕日の中で泣きくれます。
SMの世界観の表現としてはとても不十分です。
さらに実際の描写は、せいぜい指を切り落とす程度で、
猟奇的なSMとしてはまったく持って成立しないくらいに軽いモチーフではありますが、
物語の作りこみ、、、ようは人形回しである「ギニョル」の徹底した作りこみによって「なんだかとんでもないすごいこと」が行われているようなゾクゾクとした気にさせます。
その時点で作者の試みは成功といえるでしょう。
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014
No.4:
(3pt)

描写は巧い・・・。

SMや男娼などの設定が全面に押し出されていますが、セックスシーンなどがある訳でもなく、別にいやらしい小説ではありません。状況描写なども秀逸ですし、頭の中に鮮やかにイメージ出来る場面が多かったのには感心しました。ただ、なまじ描写が巧いだけにストーリーをもう少し練りこんで欲しかった。あんなにはっきりと状況が想像出来るのに、肝心のギニョルやストーリーが消化不良で、終盤にさしかかるにあたり頭の中に?マークが浮かぶ事しきりでした。
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014
No.3:
(3pt)

赤川次郎とか「コンビニララバイ」とか

無駄な説明も多いが、文体はとても読みやすく、構成もなかなかで新人とは思えない。「ギニョルはどうなるのか?」と気になってどんどん先を追ってしまう。だが、主人公のイノさんのキャラの魅力が薄すぎ、ちょっと感情移入は出来なかった。この作者もきっと中年男性なのだろう。なんかダサいんだよね、という感じ。例えて言うなら、「巧いのはわかるけど、おじさん心理は私には面白くないよ」と思ってしまう赤川次郎作品のような読後感だった。勿論、両者の作風が似ているとかそういうわけではないが。
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014
No.2:
(3pt)

本当にぬるいの?

男娼という言葉に引かれて買った、あっちの世界に興味のある女性も多いと思います。しかし、内容はストレートのオジンが少年をいたぶるだけなのでそっちの世界はあまり望めません。気分が悪くなるほどのSMかと思ったら、よほどトパールの方が気持ち悪い。さあこれから虐めるぞと、気分が盛り上がるとさらりとかわす少年の言葉が気分を削ぎます。まあ、それでホッとするかも。どこか後ろめたい行動がどうも生ぬるく優しすぎて、最後の手紙も何故か私には少年からのSOSに思えました。ぼやかしすぎて、少年がどうしてこうなったのか、さっぱり分かりませんでした。でも、それがプロの技かも・・
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014
No.1:
(3pt)

「生ぬるさ」が成功の秘訣

傷だらけの美少年を監禁して「あちらの世界」に踏み込んだ主人公ですが・・・。ギニョルが作中でつぶやいたように、この作品もページを繰るにつれて「生ぬるく」なります。きっと、これが商業的に成功する秘訣なのでしょう。第3回ホラーサスペンス大賞も、作者のこのバランス感覚のよさによるものかもしれません。しかし、冒頭の太った男や、仲間に加わった人形作りの2人の影が薄いこと薄いこと、フグ刺しもこれほど薄ければ名人芸です。
人形(ギニョル)Amazon書評・レビュー:人形(ギニョル)より
4104577014

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!