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東京大洪水(ジェミニの方舟)
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東京大洪水(ジェミニの方舟)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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高嶋さんの「THUNAMI」を震災後に読んだのがきっかけで、本書も読んでみました。 本当に東海地震、東南海地震、南海地震を体験した方が描いたようなリアルさの「TSUNAMI」に比べると、ちょっと物足りない気がしたのですが、今年(平成25年)の日本を襲ったさまざまな風水害を経験してから改めて読み直すと、本当にリアルで、年に何回も、どこにでも起きうる事象としてはかなり身近な恐怖であると実感しました。 私個人としては、日本人すべてに、特に政治家の方や教育者の方々に広く深く読んでいただきたい本です。 | ||||
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2008年初版。災害列島日本には様々な災害がある。そしてその裏には何千と言うドラマがあるのだ。私達は安全な処に居ながら、ニュースで災害地の映像を見る事が多い。しかし、こう言う本を読むと、ご飯なんか食べながらニュースを見られなくなる...見てはいけない。 ニュース映像だけ見ている分には感情はあまり動かないが、ストーリーの中に入ると感情移入が行われ、ああした映像の向こうには涙も枯れ果てた人達がいるに違いない、と推測する事が出来る様になる。映像を見る事にあまりにも狎れてしまった人間には、其処に起きている事を自分の事として捉えられなくなる。本は自分の世界を作れるから、本を通して他人の悲しみ、苦しみを、譬え体験が無くても、其処に描かれた登場人物を通して感じる事が出来る。 自然災害の描写だけがお好きな方は、災害ニュース映像だけご覧になった方が満足度が高いのではないだろうか。或いは直接災害ボランティアでもされて見ると良い。作者が何に動かされて本を書いたのか、読者に何を伝えたいか、が初めて分ると言うものだ。 2008年、ある夕刊に“銀座も6−7メートルの水底”、と言う記事があった。新聞記事を読んで浮かんだのは、担当していた取引先の店舗ビル(銀座)が水に囲まれている絵であった。新聞を読む限り、水は単なる水としか当時の私は想像出来なかった。しかし、実際に水害に遭われた方はお分かりの様に、光のない処で見る水は、立ち木や壊れて運ばれてきた家、ありとあらゆる瓦礫を流れに乗せ、物凄い勢いが付いた、黒く渦巻く濁流なのだ。正にモンスターで、とても水とは見えない、恐ろしいものだ。 災害が起きたら、地下に居てはリスクが大きい、とは分っていても、“何故”が分からなければ、人は動かないだろう。しかし、この本にも描写されている様に、東京は地下鉄網が張り巡らされている。都民にとっては足として大変便利な交通手段ではあるが、一度東京に洪水が起きたら、地下鉄網は洪水を瞬く間に広げ、更には地盤を緩める凶器となりかねないのである。しかし、災害は恐がっていてはいけない、と思う。 ここの所、地震、火山等の災害について色々読んで来て、自分にとって何かが足らない、と感じていた。数字と事実はそうした本に沢山書かれている。しかし、事実を事実として知って、それが何なのだろう、と言う虚しさに似た物を、増える情報とは別に、感じ始めていた。その事実が防災なり、減災なりに役立たなければ意味が無いのではないか?本書は、これまで読んで来た地震、火山、津波等の本に出ていた事柄を総合的に、立体的に、そして感情的にも見せて呉れた。 TVを付けて電話で注文をすれば、防災グッズが手元に届く時代だ。しかし、人の作った防災グッズで自分の地域のライフラインの復活まで持ち堪えられるのか、その中に入っている美味しそうなレシピの非常食で本当に良いのだろうか。M8そしてジェミニの方舟を読んで考えさせられたのは、如何に自分の力で(他の人と助け合いながら)生き抜けるか、と言う事だった。物質面だけの準備ではなく、きちんとした知識がないと無意味な流言飛語に惑わされる事もある。そうした事がこう言う本を読み、災害と真正面から向き合う事が出来る様になれば凄い、と思う。 | ||||
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接近しつつある台風という時間との戦いの中、緻密な考察で被害を防ごうとする技術者とメンツ保持に傾く役所の間の駆け引きと葛藤がよく描かれています。 | ||||
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自然災害をテーマにしているので、それに興味を持って読んでいる人にとっては、登場人物の様々な「人間模様」はやや「蛇足」っぽく感じてしまします。 もちろん、中々の人物描写であり、それだけで小説になりうる作品かもしれませんが・・・・・・・ 石黒さんの作品もそうですが、登場人物やその物語に「欲張り過ぎ」のような気がします。 やはり、「得意分野」の自然災害の詳細や防災・避難に集中してもらったほうが、すっきりして読みやすいと思いました。 これも、読者の「欲張り」と言われれば、それまでなのですが・・・・・ | ||||
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「M8」「津波」を東日本大震災後に読んで、作者の慧眼に恐れ入った。そして、この災害三部作の最後の作品「ジェミニの方舟」を手に取った。 前の地震関連の2作品を読んだ後では、台風を扱った「ジェミニの方舟」の内容を絵空事とはとてもではないが言うことが出来ない。 荒川と隅田川にはさまれた地域が海抜0メートル地帯であることも初めて知った。 そんな洪水になるほどの超大型台風なんて来ないでしょ?と、言いたいところではあるけれど、東日本大震災の津波で経験したように、自然の力は人間の予想を遥かに超えてしまうことがある。東京都内が大洪水に見舞われない保証なんて、どこにも無いのだと空恐ろしくなった。 地震同様に台風からも逃れることが出来ない日本列島。私たちに出来るのは被害を最低限に抑える努力と、災害にあった時の適切な対処を日頃から学んでおくことなのだなと思う。 | ||||
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2つの台風が合体、超大型化し最大風速80m超の台風となり東京直撃が避けられなくなった。 気象学者の玉城孝彦が『荒川防災研究』でまとめた荒川破堤・氾濫が現実のものに。 玉城の妻恵子は一級建築士として荒川沿いに3棟の超大型マンションを建設中。 それぞれに奔走する2人だが… 東京大洪水を描いた近未来サスペンス。 偶然、おりしも現実に接近しつつある台風のさなかに読んだだけに臨場感は抜群だった。 家族愛、登場人物たちにせまる緊迫感、打算などもよく描かれているが、 状況設定や展開にややムリな強引さがうかがえるか。 しかしおしなべてよく描かれています。 | ||||
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著者得意の自然災害を題材にしたパニック小説です。 今回は超巨大な台風。二つの台風が合体して首都圏を直撃するというスリルと恐怖感を感じさせられる内容です。 著者自身がいろいろと取材を通じてシミュレーションしただけのことはあって、その内容にはリアリティがあり、この際読者に災害について学んで貰いたいと訴えているようにも感じられます。 この小説に登場する主人公・玉城孝彦はじめいろいろな人物たちの人間模様も描かれており、それぞれの行動力や思考などにドラマ性が生まれていて、他の安っぽい作品とは違って重みが感じられます。 只、これだけの大きな台風を取り上げながら、場面がポイント的に決められた所しか描かれてないのが残念です。また、最大瞬間風速80メートル以上の凄まじい台風の割には、その被害模様が少なく感じられる気がします。 | ||||
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パニック小説。パニック映画。どちらも大好きである。こういった小説は夢中になって読めるだけでなく、生の体験が少なくなり、危険を感じることの少ない安全な国ニッポンで「リアル」な恐怖を感じさせてくれる。どれだけ場面が緊迫しようとも、そこは架空の話、のんびりとストーリーを楽しめる。これぞ小説の醍醐味。 降りしきる雨。近づく異様に大きい台風。日本列島を縦断することもなく、無事に通り過ぎるのだが、自然の力とは恐ろしい。その台風は、予想もつかない動きをし、そして東京は… 簡潔でムダのない文体。乾いた文体、と言ってもいいだろう。パニック小説を書くにはぴったりである。淡々とした語り口が、かえってリアリティーを感じさせる。緊迫感が行間から伝わってくる。フィクションとはいえ、その描写には迫力があり、ハラハラさせられる。しかし、どこかでそういうスリルを望んでいる自分がいるのも確かだ。 「たかが台風…」この物語の中の人々は大半がそう考えているようだ。そして、気づいた時には手遅れになっている。地震、津波、台風…日本は災害大国なのだということを改めて思い知らされる。阪神大震災の時、政府の対応はかなり遅れた。国ももちろんだが、私たち一人ひとりが災害に対する意識を高めることで、状況はかなり変えられるはずだ。天災は防げないが、それに伴う二次災害は防げる。 途中から面白くなり、最後のほうは一気に読んでしまった。こんなことは久しぶりである。力のある小説であることは間違いない。 | ||||
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パニック小説。パニック映画。どちらも大好きである。こういった小説は夢中になって読めるだけでなく、生の体験が少なくなり、危険を感じることの少ない安全な国ニッポンで「リアル」な恐怖を感じさせてくれる。どれだけ場面が緊迫しようとも、そこは架空の話、のんびりとストーリーを楽しめる。これぞ小説の醍醐味。 降りしきる雨。近づく異様に大きい台風。日本列島を縦断することもなく、無事に通り過ぎるのだが、自然の力とは恐ろしい。その台風は、予想もつかない動きをし、そして東京は… 簡潔でムダのない文体。乾いた文体、と言ってもいいだろう。パニック小説を書くにはぴったりである。淡々とした語り口が、かえってリアリティーを感じさせる。緊迫感が行間から伝わってくる。フィクションとはいえ、その描写には迫力があり、ハラハラさせられる。しかし、どこかでそういうスリルを望んでいる自分がいるのも確かだ。 「たかが台風…」この物語の中の人々は大半がそう考えているようだ。そして、気づいた時には手遅れになっている。地震、津波、台風…日本は災害大国なのだということを改めて思い知らされる。阪神大震災の時、政府の対応はかなり遅れた。国ももちろんだが、私たち一人ひとりが災害に対する意識を高めることで、状況はかなり変えられるはずだ。天災は防げないが、それに伴う二次災害は防げる。 途中から面白くなり、最後のほうは一気に読んでしまった。こんなことは久しぶりである。力のある小説であることは間違いない。 | ||||
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パニック小説。パニック映画。どちらも大好きである。こういった小説は夢中になって読めるだけでなく、生の体験が少なくなり、危険を感じることの少ない安全な国ニッポンで「リアル」な恐怖を感じさせてくれる。どれだけ場面が緊迫しようとも、そこは架空の話、のんびりとストーリーを楽しめる。これぞ小説の醍醐味。 降りしきる雨。近づく異様に大きい台風。日本列島を縦断することもなく、無事に通り過ぎるのだが、自然の力とは恐ろしい。その台風は、予想もつかない動きをし、そして東京は… 簡潔でムダのない文体。乾いた文体、と言ってもいいだろう。パニック小説を書くにはぴったりである。淡々とした語り口が、かえってリアリティーを感じさせる。緊迫感が行間から伝わってくる。フィクションとはいえ、その描写には迫力があり、ハラハラさせられる。しかし、どこかでそういうスリルを望んでいる自分がいるのも確かだ。 「たかが台風…」この物語の中の人々は大半がそう考えているようだ。そして、気づいた時には手遅れになっている。地震、津波、台風…日本は災害大国なのだということを改めて思い知らされる。阪神大震災の時、政府の対応はかなり遅れた。国ももちろんだが、私たち一人ひとりが災害に対する意識を高めることで、状況はかなり変えられるはずだ。天災は防げないが、それに伴う二次災害は防げる。 途中から面白くなり、最後のほうは一気に読んでしまった。こんなことは久しぶりである。力のある小説であることは間違いない。 | ||||
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この作家の地震を扱ったM8、津波を扱ったTSUNAMIと読み進んできて、三作目の台風を扱ったジェミニの方舟となり、読む前は台風だったら家に閉じこもってじっとしていて通り過ぎるのを待っていればいいだけだろうから、災害の規模としては前二作と較べてどうなのよ、だいたいジェミニの方舟というタイトルの意味もよく分からないし、と思っていましたが、どうしてどうして、読み進むうちに前二作に勝るとも劣らない作品だし、ジェミニの方舟という表題の意味もああそういうことか、と分かってきたりして、一気読みしてしまったよい作品だと思います。 | ||||
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この作家の地震を扱ったM8、津波を扱ったTSUNAMIと読み進んできて、三作目の台風を扱ったジェミニの方舟となり、読む前は台風だったら家に閉じこもってじっとしていて通り過ぎるのを待っていればいいだけだろうから、災害の規模としては前二作と較べてどうなのよ、だいたいジェミニの方舟というタイトルの意味もよく分からないし、と思っていましたが、どうしてどうして、読み進むうちに前二作に勝るとも劣らない作品だし、ジェミニの方舟という表題の意味もああそういうことか、と分かってきたりして、一気読みしてしまったよい作品だと思います。 | ||||
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本書は北日本新聞に掲載されたインタビュー記事で知りました。 「ぜひ読んで欲しい。」と語る著者の言葉に、購入を決意しました。 綿密な科学的検証に基づく、リアルな描写。 空想ではなく、現実に私たちに迫っている危機。 久しぶりに、「小説」を夢中で読み進みました。 そして、本作で語られているテーマは災害への警鐘に加えて ・命・と・家族・であると感じとりました。 『1人でも亡くなれば、その家族にとっては人類滅亡と同じだ』 この言葉から、 阪神大震災を経験した著者から発せられる「命の重み」 を切々と感じました。 | ||||
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大雨続きでたっぷり水を含んだ首都を、二つの台風が合体した超巨大な台風「ジェミニ」が襲う!!荒川の氾濫によって引き起こされた大洪水によって、東京の半分が機能停止に陥る!! 超リアルなシミュレーションと身に迫る恐怖、日本の小説としてはなかなか出会うことのない傑作です。 著者の同ジャンル作で、すでに文庫化されている『M8』もそうでしたが、とにかく膨大なデータと資料をもとに設定された“未曾有の大災害”シチュエーションには圧倒的な説得力があります。 遭遇時間や被害エリアが事前に想定しづらく“突然にやってくる”地震に比べて、台風の場合は進路、時間、規模をリアルタイムで把握することが可能ですが、それだけに「史上最大の巨大台風」が迫ってくるという恐怖は、物語のサスペンスを刻々と盛り上げていきます。 シミュレーション中心の小説と言うと、どうしてもドラマ部分が取って付けた様になりますが、本作は災害に遭遇した登場人物たちのリアクションも自然で、エンターテインメントとしても一気に読める極上のサスペンスになっています。 かといって、根性や奇蹟に頼らないで登場人物たちが状況に対処していくところは、さすが“理系”の作家、というところでしょうか。 自分が物語の舞台となっている荒川・隅田川のそばに住んでいるためか、単なる読み物を超えて身に迫る恐怖として感じながら読んでしまいました。 異常な豪雨や大きな地震が日本中で起きているかのような昨今、まずはエンターテインメントとして楽しみ、そのあとで自分の周りの防災対策のことを考えてみるきっかけにしてみてはいかがでしょう。 読後の感想としては「星5つ」ですが、あまりに身近なネタゆえかとも思いひとつ減らして「星4つ」です。 | ||||
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大雨続きでたっぷり水を含んだ首都を、二つの台風が合体した超巨大な台風「ジェミニ」が襲う!!荒川の氾濫によって引き起こされた大洪水によって、東京の半分が機能停止に陥る!! 超リアルなシミュレーションと身に迫る恐怖、日本の小説としてはなかなか出会うことのない傑作です。 著者の同ジャンル作で、すでに文庫化されている『M8』もそうでしたが、とにかく膨大なデータと資料をもとに設定された“未曾有の大災害”シチュエーションには圧倒的な説得力があります。 遭遇時間や被害エリアが事前に想定しづらく“突然にやってくる”地震に比べて、台風の場合は進路、時間、規模をリアルタイムで把握することが可能ですが、それだけに「史上最大の巨大台風」が迫ってくるという恐怖は、物語のサスペンスを刻々と盛り上げていきます。 シミュレーション中心の小説と言うと、どうしてもドラマ部分が取って付けた様になりますが、本作は災害に遭遇した登場人物たちのリアクションも自然で、エンターテインメントとしても一気に読める極上のサスペンスになっています。 かといって、根性や奇蹟に頼らないで登場人物たちが状況に対処していくところは、さすが“理系”の作家、というところでしょうか。 自分が物語の舞台となっている荒川・隅田川のそばに住んでいるためか、単なる読み物を超えて身に迫る恐怖として感じながら読んでしまいました。 異常な豪雨や大きな地震が日本中で起きているかのような昨今、まずはエンターテインメントとして楽しみ、そのあとで自分の周りの防災対策のことを考えてみるきっかけにしてみてはいかがでしょう。 読後の感想としては「星5つ」ですが、あまりに身近なネタゆえかとも思いひとつ減らして「星4つ」です。 | ||||
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