シューマンの指

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評判

シューマンの指の評価:

3.74/5点 レビュー 110件。 D ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.74pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全84件 1〜20 1/5ページ
No.84
(4pt)

緊張感

後半に進むにつれ濃さの種類が多面的、心地よい緊張感で読めました。作者とは別の方による解説は堅苦しくて苦痛。解説最後の頁の文面を解説最初に持ってきたらいいのに、と思いました。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.83
(4pt)

緊張感

後半に進むにつれ濃さの種類が多面的、心地よい緊張感で読めました。作者とは別の方による解説は堅苦しくて苦痛。解説最後の頁の文面を解説最初に持ってきたらいいのに、と思いました。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.82
(4pt)

シューマン賛

私は日頃、全くミステリを読まないのですが、『シューマンの指』というタイトルに惹かれて読んでみました。シューマンの楽曲はかなり好きで、特に「幻想曲」は雄大な高揚と繊細な陶酔を兼ね備えた傑作で、好んで聴く楽曲だったからです。
読後、まず脳裏によぎったのは「エキセントリック」という言葉。確かにこれはシューマンの音楽の中にある性質の一面であって、ときに鼻につくような気取りがあるかと思えば率直にやさしくなったり、英雄的な雄々しさを見せていたその次の瞬間に冷たい孤独に沈潜したり……これは青年期の人間の心の動くさまを、やや誇張した所もあるもののよく反映しているように思われます。
ミステリとしての出来栄えを云々する資格は私にはありません。しかしこの作品は、シューマンに対するオマージュとしては、非常に良いものだと思います。登場人物たちによる芸術に関してのやや青臭い議論も、青臭いがゆえのリアリティと懐かしさがありました。
夏の暑いさなかでも、一気に読める面白さでした。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.81
(4pt)

シューマン賛

私は日頃、全くミステリを読まないのですが、『シューマンの指』というタイトルに惹かれて読んでみました。シューマンの楽曲はかなり好きで、特に「幻想曲」は雄大な高揚と繊細な陶酔を兼ね備えた傑作で、好んで聴く楽曲だったからです。
読後、まず脳裏によぎったのは「エキセントリック」という言葉。確かにこれはシューマンの音楽の中にある性質の一面であって、ときに鼻につくような気取りがあるかと思えば率直にやさしくなったり、英雄的な雄々しさを見せていたその次の瞬間に冷たい孤独に沈潜したり……これは青年期の人間の心の動くさまを、やや誇張した所もあるもののよく反映しているように思われます。
ミステリとしての出来栄えを云々する資格は私にはありません。しかしこの作品は、シューマンに対するオマージュとしては、非常に良いものだと思います。登場人物たちによる芸術に関してのやや青臭い議論も、青臭いがゆえのリアリティと懐かしさがありました。
夏の暑いさなかでも、一気に読める面白さでした。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.80
(4pt)

推理小説でしょうか?

シューマンについての記述がオリジナルか出典のあるものか分かりませんが、その部分を楽しめなければ、成立しない作品だと思います。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.79
(4pt)

推理小説でしょうか?

シューマンについての記述がオリジナルか出典のあるものか分かりませんが、その部分を楽しめなければ、成立しない作品だと思います。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.78
(5pt)

幻想文学的腐臭の漂う、大胆不敵なトリックのミステリ

かなりクセのある作品だが、音楽的素養が皆無の私でも、腐臭の漂う異様なムードに酔わされ、シューマンについての蘊蓄や独断的議論を、興味深く読むことが出来た。腐臭と書いたが、精神を病んだ男らしい女性嫌悪が強烈で、男色へ傾倒する主人公の心情が生々しく表現されていたと思う。
  恐らくこの腐臭に毒されていたのだろう。ラストのどんでん返し連発に、私は素直にアッと驚き仰天した。レビューを書くため思い返すと、そりゃあないよ、という手法なんだけど、読書中に覚えた興奮を、素直に評価したい。
  本書は幻想文学的腐臭の漂う、大胆不敵なトリックのミステリである。万人向けではない。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.77
(5pt)

幻想文学的腐臭の漂う、大胆不敵なトリックのミステリ

かなりクセのある作品だが、音楽的素養が皆無の私でも、腐臭の漂う異様なムードに酔わされ、シューマンについての蘊蓄や独断的議論を、興味深く読むことが出来た。腐臭と書いたが、精神を病んだ男らしい女性嫌悪が強烈で、男色へ傾倒する主人公の心情が生々しく表現されていたと思う。
  恐らくこの腐臭に毒されていたのだろう。ラストのどんでん返し連発に、私は素直にアッと驚き仰天した。レビューを書くため思い返すと、そりゃあないよ、という手法なんだけど、読書中に覚えた興奮を、素直に評価したい。
  本書は幻想文学的腐臭の漂う、大胆不敵なトリックのミステリである。万人向けではない。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.76
(5pt)

圧巻の最終章

主人公の最後の告白、事件の真相の証明に驚かされるが、その先にはさらに大どんでん返しが待っている。音楽サスペンスを超えたまさに虚構の舞台を見たという思い。何も解決されていないようにも見えるが、そこで生きたあるいは存在したように見えた人物の一人一人に命があり、分裂、錯乱しながらも共存を許されたことは、通奏するテーマであるシューマンの人生への評価に裏打ちされているからではないだろうか。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.75
(5pt)

圧巻の最終章

主人公の最後の告白、事件の真相の証明に驚かされるが、その先にはさらに大どんでん返しが待っている。音楽サスペンスを超えたまさに虚構の舞台を見たという思い。何も解決されていないようにも見えるが、そこで生きたあるいは存在したように見えた人物の一人一人に命があり、分裂、錯乱しながらも共存を許されたことは、通奏するテーマであるシューマンの人生への評価に裏打ちされているからではないだろうか。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.74
(5pt)

推理小説です

音楽の素晴らしさみたいな、ことを確認できる、筆者の豊富な含蓄に裏打ちされている音楽談義が、好きです。筆者と友達なら喫茶店で音楽について喋りたい。出てくる僕の大好きなグレングールドの、そこの意見は合いませんね、とか、言いたいなあ
そして、推理もある。音楽のものと、理数系が同居しております。しかし日本人初のフィールズ賞を取った数学者はピアノが大変得意であったように、まあ、同じですわな。弦と弦の間の相対距離を正確に描けば描くほど、完璧に美しいものができる。
で、推理の部分も、話せばネタバレなんすけど、
松本清張。点と線、とかでないけども、なんか、現代の人間の苦しみみたいなものが入っていて、このトリックが!とかでない、妙に深く、直裁でいて複雑、哀しく切ないものがあります。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.73
(5pt)

推理小説です

音楽の素晴らしさみたいな、ことを確認できる、筆者の豊富な含蓄に裏打ちされている音楽談義が、好きです。筆者と友達なら喫茶店で音楽について喋りたい。出てくる僕の大好きなグレングールドの、そこの意見は合いませんね、とか、言いたいなあ
そして、推理もある。音楽のものと、理数系が同居しております。しかし日本人初のフィールズ賞を取った数学者はピアノが大変得意であったように、まあ、同じですわな。弦と弦の間の相対距離を正確に描けば描くほど、完璧に美しいものができる。
で、推理の部分も、話せばネタバレなんすけど、
松本清張。点と線、とかでないけども、なんか、現代の人間の苦しみみたいなものが入っていて、このトリックが!とかでない、妙に深く、直裁でいて複雑、哀しく切ないものがあります。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.72
(4pt)

シューマンを聴き直したくなる

シューマンを聴き直したくなった、CD買ってしまった
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.71
(4pt)

シューマンを聴き直したくなる

シューマンを聴き直したくなった、CD買ってしまった
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.70
(5pt)

再読

以前図書館で借りて読んでいたのを忘れて購入。途中で既読であることに気が付いたけど、面白く一気に最後まで読み切ってしまった。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.69
(5pt)

再読

以前図書館で借りて読んでいたのを忘れて購入。途中で既読であることに気が付いたけど、面白く一気に最後まで読み切ってしまった。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.68
(4pt)

『シューマンの指』のテーマは「才能」である。

主題の上に主題を重ね、虚構の上に虚構を重ねるこの物語を要約し、感想を言うのは容易ではない。ぼくは本書を「才能をめぐる物語」として読んだ。才能とはその瞬間に<だけ>光るわけではない。それに向かって進んでゆけばいいのだ。

音楽活動もするという奥泉氏の音楽への造詣の深さには驚嘆させられた。いやその知識ではなく、音楽を通じた人物造形の凄さにである。病気で演奏活動をやめたピアニストを母にもつ永嶺修人が、本書を貫く音楽、シューマンの調べと共に描かれてゆく。

「シューマンが求めているのは、本当に、本気で、可能な限り速く弾くことなだから」
「(コーダは)弾けなくていいんだ。シューマンは限界を超えることを求めているんだ」

彼は鍵盤を高い位置から弾き、シューマンの楽譜に配された言葉まで表現する早熟の天才ピアニストである。本書の語り部である里橋優は、二学年下の修人と音楽室や下校途中で語り合う。修人は繰り返し言う。

「音楽はすでにここにあり、わざわざ演奏される必要はないんだ」

優はこの意味を訝しむ。ではピアニストは何をするのだ?彼は才能ある修人を崇めて、自分もピアノで音大を目指すのだが、自身の才能の乏しさも見切っている。だが将来を嘱望され、著名なピアノ教師に付いている修人は、奇妙なことにコンサートでは、その才能が響かなかった。優にはそう聴こえた。演奏後、優は修人にこう告げる。

「君の演奏には音楽がなかった」

君はちゃんと弾いていないーでは彼が「すでにある」と言った音楽は、どこにあるのだろうか?才能とは譜面にあることを自分のものにすることなのか?では才能とは何なのか?芸術とは何なのか?

修人の溢れる才能は、「すでにある音楽」を超える演奏は、一度あった。あの夜、学校の音楽室で、修人がある行為をしたあとの演奏である。真のシューマンを弾かせたのはその時の<激情>から。命と音楽を交換して悪魔になった瞬間に生まれた。

一方〝凡人〟である優はこう考える。音楽とは何かを「表現」するものだと考えずに、音楽に奉仕すること。一歩でも音楽に近づき、美しい裳裾(もすそ)に触れること。音楽に向かって進んでゆけばいいと。

才能とはそのどちらかではなく、どちらもあるのだと思う。素晴らしい作品に出会えた。しかし奥泉教授、ここまでどんでんどんでんと、ひっくり返すこともなかったような気もします…(笑)
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446
No.67
(4pt)

『シューマンの指』のテーマは「才能」である。

主題の上に主題を重ね、虚構の上に虚構を重ねるこの物語を要約し、感想を言うのは容易ではない。ぼくは本書を「才能をめぐる物語」として読んだ。才能とはその瞬間に<だけ>光るわけではない。それに向かって進んでゆけばいいのだ。

音楽活動もするという奥泉氏の音楽への造詣の深さには驚嘆させられた。いやその知識ではなく、音楽を通じた人物造形の凄さにである。病気で演奏活動をやめたピアニストを母にもつ永嶺修人が、本書を貫く音楽、シューマンの調べと共に描かれてゆく。

「シューマンが求めているのは、本当に、本気で、可能な限り速く弾くことなだから」
「(コーダは)弾けなくていいんだ。シューマンは限界を超えることを求めているんだ」

彼は鍵盤を高い位置から弾き、シューマンの楽譜に配された言葉まで表現する早熟の天才ピアニストである。本書の語り部である里橋優は、二学年下の修人と音楽室や下校途中で語り合う。修人は繰り返し言う。

「音楽はすでにここにあり、わざわざ演奏される必要はないんだ」

優はこの意味を訝しむ。ではピアニストは何をするのだ?彼は才能ある修人を崇めて、自分もピアノで音大を目指すのだが、自身の才能の乏しさも見切っている。だが将来を嘱望され、著名なピアノ教師に付いている修人は、奇妙なことにコンサートでは、その才能が響かなかった。優にはそう聴こえた。演奏後、優は修人にこう告げる。

「君の演奏には音楽がなかった」

君はちゃんと弾いていないーでは彼が「すでにある」と言った音楽は、どこにあるのだろうか?才能とは譜面にあることを自分のものにすることなのか?では才能とは何なのか?芸術とは何なのか?

修人の溢れる才能は、「すでにある音楽」を超える演奏は、一度あった。あの夜、学校の音楽室で、修人がある行為をしたあとの演奏である。真のシューマンを弾かせたのはその時の<激情>から。命と音楽を交換して悪魔になった瞬間に生まれた。

一方〝凡人〟である優はこう考える。音楽とは何かを「表現」するものだと考えずに、音楽に奉仕すること。一歩でも音楽に近づき、美しい裳裾(もすそ)に触れること。音楽に向かって進んでゆけばいいと。

才能とはそのどちらかではなく、どちらもあるのだと思う。素晴らしい作品に出会えた。しかし奥泉教授、ここまでどんでんどんでんと、ひっくり返すこともなかったような気もします…(笑)
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.66
(4pt)

クラシック音楽の意匠を借りた青春小説

なんと美しい小説だろうか・・・。作中に幾つもの音楽が頭の中で鳴り響く現象が記されているが、これは僕にも経験がある。音楽の天才であればの現象なのかもしれないが、僕の様な凡人にとってそれは単なる思考の輻輳だ。
 とにかく音楽を語る---ある種の蘊蓄か---文章が非常に華麗で美しく明晰だ。僕はクラシック音楽に全く興味が無く、知らない楽曲ばかりが語られていたが、曲を知らない僕にその素晴らしさを伝えて来るだけの明晰さを孕んだ奥泉光さんの文章の力は相当なものだ。
 ラストのオチがメタフィクションなのかどうなのかという議論は色々あるだろうが、この作品は兎に角美しい。例え主人公の妹の告白が本当だとしても、そこを突くのは野暮だろう。
 僕は本作を読みながら映画『アマデウス』を思い出していた。
 修人と主人公の関係はモーツァルトとサリエリの関係に酷似していると感じた。天才と凡人の残酷なほどに埋めがたい差・・・・。それが青春小説としての核でありテーマにもなっている。
 同じ音楽をテーマにした作品にリチャード・パワーズさんの『オルフェオ』があるが、未知の音楽の素晴らしさそして演奏の華麗さを伝える言葉はパワーズさんを超えていると思う。
 洗練され華麗な作品を読み、大変満足している。
シューマンの指 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (講談社文庫)より
4062773856
No.65
(4pt)

クラシック音楽の意匠を借りた青春小説

なんと美しい小説だろうか・・・。作中に幾つもの音楽が頭の中で鳴り響く現象が記されているが、これは僕にも経験がある。音楽の天才であればの現象なのかもしれないが、僕の様な凡人にとってそれは単なる思考の輻輳だ。
 とにかく音楽を語る---ある種の蘊蓄か---文章が非常に華麗で美しく明晰だ。僕はクラシック音楽に全く興味が無く、知らない楽曲ばかりが語られていたが、曲を知らない僕にその素晴らしさを伝えて来るだけの明晰さを孕んだ奥泉光さんの文章の力は相当なものだ。
 ラストのオチがメタフィクションなのかどうなのかという議論は色々あるだろうが、この作品は兎に角美しい。例え主人公の妹の告白が本当だとしても、そこを突くのは野暮だろう。
 僕は本作を読みながら映画『アマデウス』を思い出していた。
 修人と主人公の関係はモーツァルトとサリエリの関係に酷似していると感じた。天才と凡人の残酷なほどに埋めがたい差・・・・。それが青春小説としての核でありテーマにもなっている。
 同じ音楽をテーマにした作品にリチャード・パワーズさんの『オルフェオ』があるが、未知の音楽の素晴らしさそして演奏の華麗さを伝える言葉はパワーズさんを超えていると思う。
 洗練され華麗な作品を読み、大変満足している。
シューマンの指 (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: シューマンの指 (100周年書き下ろし)より
4062163446