7月のダークライド

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7月のダークライドの評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

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No.1
(7pt)

落ちこぼれ青年がヒーローに生まれ変わる成長物語

2019年の翻訳ミステリー大賞を受賞した「11月に去りし者」から5年ぶりの新刊。最低賃金の仕事でダラダラ暮らしている若者が、ふと見かけた虐待の跡が残る幼い姉弟を救うために奮闘する青春ハードボイルドである。
ディズニーのまがいものの遊園地で最低賃金の仕事に就き、友人とマリファナを吸って日々を過ごしている23歳の負け犬・ハードリーは、市役所の窓口で並んでいる時に、足にタバコの火傷の痕が残る幼い姉と弟を見かけた。気になったハードリーは児童保護サービスに伝えるのだが、彼らの反応は鈍く、ほとんど動こうとしない。役人の怠慢にうんざりしたものの、そのまま見過ごせないと思ったハードリーは自分で調査を開始する。姉弟の母親の名前を探り出し、高級住宅地にある家を突き止め、弁護士である父親がDVを行っているのではないかと結論つけた…。
落ちこぼれの23歳の若者が不幸な親子を助け出すヒーローに成長する素人探偵ストーリーだが、王道のP.I.ものとは異なって、主役が頼りないのが読みどころ。さらに主人公を助ける周囲の人物たちがそれぞれに個性的で魅力的。特に前半はコミカルなエピソード続きでユーモア小説風なのだが、終盤になると一気にサスペンスフルになる展開の妙が上手い。物語の幕引きはやや唐突で、賛否両論あるだろうがインパクト大である。
現代を感じさせる、軽めのハードボイルド好きの方にオススメする。

iisan
927253Y1