夏と冬の奏鳴曲
評判
夏と冬の奏鳴曲の評価:
7.30/10点 レビュー 10件。 B ランク
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全4件 1〜4 1/1ページ
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夏と冬の奏鳴曲の評価:
7.30/10点 レビュー 10件。 B ランク
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間違いなくマイベスト3に入る一冊。
美術手法の「キュビズム」と音楽手法の「無調性」を物語のベースに、過去に真宮和音という女優の魅力にとりつかれ孤島で共同生活を送っていた人々が20年後に再び孤島に集うことで起こる崩壊(と、おそらく再生)を描いた物語で、ラストの大崩壊からのメルカトルの一言によるカタルシス(謎が一つ明かされただけなのに!)は、唯一無二の得がたい読書体験です。
また事件の大枠はなんとなく、フワっとモヤっと分かった気にはなるものの、いまだに細かい点、例えば黒猫や鈴の意味、同一人物に対するゴルゴンの印象の相違、あるいは作中で詳述されるキュビズムと異なり説明がほぼない無調音楽の作中での役割(音楽用語の和音(わおん)に関連するものだと思うのですが)など不明な点も多く、何度も読み返してしまう魅力があります。
ついに新装改訂版が刊行。
といっても今回の改訂で「無調音楽」の説明の追加等を期待していたのですが、そういう大幅改訂は別の一箇所くらいしかなく謎の解明に直接的に繋がるようなものはない印象です。気になる細かい改訂はちょこちょこありましたけどね。その代わりになのか、法月綸太郎氏が新たな解説で「無調音楽」の説明をざっくりして下さってますが、やっぱり自分に音楽的な基礎知識がないせいか本作品に落とし込める形でそれを理解する事はできませんでした。
▼以下、ネタバレ感想