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十字屋敷のピエロ



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十字屋敷のピエロの評価: 7.13/10点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.13pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(5pt)

十字屋敷のピエロの感想

いわゆる犯人探しのミステリー小説である。
卒なくまとまった感じで、引き込まれるように読み進めるというようなスピード感は無かった。
犯人の背後関係や動機・心情等は有触れており、陳腐である。
ピエロの扱いは斬新ではあったが、結局、役割はあれだけであった。
しかしながら、面白く無いわけではなく、筆者の力量でほどよくまとめられた一冊になっている。
当方、いわゆる本格ミステリーと呼ばれる小説はあまり好まないので、こんな感想になってしまったのかもしれない。
お好きな方には、大変面白い1冊だと思う。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.7:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

これぞ推理小説!

本作は、これまでの作者の推理部分を除外しても楽しめるヒューマンドラマから較べると、かなり本格的な推理小説と言っていいだろう。
もちろん、デビューからこれまでの作品で推理を前面に押し出した作品は何作かあったが、題材がマニアックであったり、青春物的な雰囲気であったり、「魔球」のように少々、猟奇的であったりと
なんとなく若さ、よくいうと自由奔放さが感じられ、重厚な推理小説とは感じられなかった。
今まで読み進めて来た中で、本作が一番、本格推理小説として面白く、一気に読破してしまった。
嘘をつかないピエロの目を通して客観的な目の前で起こる出来事を要所要所で語らせるというのも面白いアイディアであり、一種の防犯カメラ的な存在として画期的な役割を果たしているのが面白い。
読者の卓越したアイディアだと思う。
最初は登場人物の関係を掴むのに苦労したが、だんだん面白くなり(以下ネタバレ)


▼以下、ネタバレ感想

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mustang
PCGQIQ4X
No.6:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ちょっと期待値を高くしすぎたかもしれません

十字型という奇妙な形をした屋敷で発生する殺人事件。持ち主に不幸を招くという呪われたピエロ人形というオカルト要素。そしてそのピエロの視点から物語が描かれるという奇抜な構成。そんな設定を料理するのは安定して良作を量産し、どんでん返しにも定評のある東野圭吾氏。

という否が応でも期待せざるを得ない要素が揃っていた作品でしたが、やや期待はずれでした。
それなりに面白く、それなりに斬新で、それなりに良く出来ており、決して悪い作品ではないとは思うのですが、ハードルを上げすぎてしまいましたかね。
仮に東野圭吾氏の作品ではなく、知らない作者の作品を設定に惹かれて読んだならば「なかなかの掘り出し物だった」と満足していたかもしれません。



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マリオネットK
UIU36MHZ
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ピエロは見方か敵か

 
 十文字の形をとった十字屋敷で殺人事件に邂逅す・・・。
本作の妙趣な点はやはりピエロの人形でしょう。 本来語れるはずのない道化師が我々読者にだけ事件の展望を述べてくれます。
しかしそこは道化師、その記述は私たちを真相から遠ざけるのか近づかせるのか・・・。

屋敷物で読者への挑戦という趣を持って大変自分好みな作品でした。このパズルは種を知っても猶何回も楽しめるようですよ、★は8

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りーり
9EDFH0HC
No.4:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

まさに神経衰弱をしているかのよう

東野圭吾はただでは転ばない、これが読後の率直な感想だった。
読者を楽しませるのにこれほど貪欲なのかと改めて感嘆した次第。あくの強い押しでぐいぐい迫るクーンツのエンタテインメント性とは違い、淡々と物語を綴りながらも最後に思いもかけない真相が作者の手元から次々と現れてくる。
正にこれはトランプの神経衰弱に似たカタルシスだ。数字の判らない同じマークのトランプを徐々に捲る事で、何がどこに隠されているかが次第に解り、ゲーム終盤、怒涛の如く、バタバタバタと裏返っていく、あの気持ちのよさに似ている。

題名が示すように物語の舞台は十字屋敷と呼ばれる奇妙な作りの館と悲劇を呼ぶピエロの人形が物語を彩る。正に本格ミステリの舞台設定ど真ん中である。
2ヶ月前の不可解な死、四十九日のために一同集まった中で起こる殺人事件。密室でもない殺人事件。しかもピエロの一人称描写の段落で語られる事件の顛末から正直今回の内容は小粒だと思っていた。

しかし、東野圭吾はやはり只者ではなかった。ページ数にして320ページの長さながらもかなりの満腹感を提供してくれた。
特にデビュー以来、何かと作中で登場するピエロの存在を今回は物語の中心に据えたことからも作者の企みに期待していたが、きちんと応えてくれている。ピエロの人形の一人称という奇抜な設定に面食らい、多少の不安は感じたが、雲散霧消してくれたし、この企みがきちんと成功していることを付記しておこう。

数ある東野作品の中において、ベストに挙げられる作品ではないものの、一読忘れがたい余韻が残る良作だ。
出版後、18年以上経って今なお重版されるにはやはりそれなりの訳があるのだ。

Tetchy
WHOKS60S
No.3:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

十字屋敷のピエロの感想

竹宮水穂はオーストラリアから帰国し、約1年半ぶりに十字屋敷を訪れた。
十字屋敷では数ヵ月前に竹宮グループ社長であり、水穂の伯母の頼子がバルコニーから飛び降り自殺した。
水穂の来訪は頼子の一人娘で、生まれつき足の不自由な佳織を心配してのことだった。
佳織は水穂の予想に反して着丈だったが、1年半ぶりの十字屋敷は微妙に様相を変えていた。
新たな人間の出入りと浮かび上がる歪み。
そして新たな美術品。
その一つがピエロの人形だった。
ある日悟浄と名乗る人形師が訪ねてきた。
悟浄いわくそのピエロの人形の持ち主は悲劇に見回れるというジンクスがあり、それ故に悲劇のピエロと呼ばれていた。
同じく人形師だった悟浄の父は生涯ピエロの人形を気にかけ、しかるべく処分をと言い遺した。
そのため、悟浄はピエロの人形を買値に上乗せするので譲り受けたいと申し出た。
実際、ピエロの人形は頼子が自殺した日に限って廊下に飾られており、頼子が最期に触れた物だった。
故に気味が悪いと仕舞われているばかりで譲り渡すのに抵抗はないが、一応頼子亡き今竹宮グループ社長であり、佳織の父である宗彦の許可を取って、後日引き渡しということで落ち着いた。
しかし、その晩宗彦が何者かに殺害された。
現場にはまたもやピエロの人形が置かれていた。
いったい誰が犯人なのか。
どのようなトリックが使われたのか。
水穂が思索する一方で、ピエロの人形は読者にだけ見たままの事実を語る。
はたして事件の真相はー・・・

王道の舘ミステリです。
特殊な構造の舘。
不可解な過去の事件。
いわく付の品物。
どこか歪な人間関係。
まさに王道中の王道です。
途中余計な人間関係などで話が横道に逸れることもなく、文章も読みやすいです。
しかも、ただの王道の舘ミステリで終わらせてはいません。
そこにピエロの人形の視点を上手く組み入れています。
水穂の思索がメインですが、ピエロの人形は人と異なり思い入れなどなく、見たままの事実を語ります。
推理の伏線もミスリードも、両者を使って上手く構成しています。
ミステリにも「警察物」や「ハイテク物」など様々なジャンルがありますが、久々に王道ミステリを読みたいという方などにはとてもオススメです。



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あんみつ
QVSFG7MB
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

十字屋敷のピエロの感想

東野圭吾の初期の方の作品で、珍しい館ものです。
通常の視点とは別に、一部ピエロの視点からも描かれており、今までにない面白さがありました。
どのような種類の作品でも高レベルで書き上げる著者の能力の高さを感じる作品です。
(ただ、トリックについては、ミステリー好きが読むと、まぁそんなもんかというレベルかもしれません)

フレディ
3M4Y9ZHL
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

十字屋敷のピエロの感想

昔の東野作品は判りやすいトリックで面白いです。

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aspol
NY52ZXBG

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