シカゴ・ブルース

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

シカゴ・ブルースの評価:

8.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点8.00pt

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(8pt)

古き良きハードボイルドの香り豊かな成長物語

1947年刊行、48年のMWA最優秀新人賞受賞作の新訳版。シカゴの底辺で暮らす印刷工見習いの青年が父親が殺された事件の謎を追いかけ、その過程で大人へと成長していく、みずみずしいハードボイルドである。
18歳のエドの父親がシカゴの裏通りで殺された。警察は単純な強盗事件と看做したのだが、納得できないエドは伯父のアンブローズとともに犯人を突き止めようとする。移動遊園地で働く変わり者の伯父は人生経験が豊かで、警察にもつかめなかった詳細を徐々につかんでゆく。行動を共にするエドも街の裏表、人々の隠された一面に触れ、大人への扉を開けることになる。そして真相を突き止めた時、そこにはエドが知らなかった父の姿があった・・・。
18歳の心優しい青年が街の現実に気づき、一人前の大人へと変わっていくプロセスをハードボイルドの風味豊かに描いた、なかなかに読後感がいい作品である。殺人事件の謎解きとしても、犯人、動機などにひと工夫があり、ミステリーとして十分に読み応えがある。
オールドファッションで軽やかなハードボイルドがお好きな方にオススメする。

iisan
927253Y1