栗本薫は22歳、某マンモス私大の3年生。

閉ざされた館が名探偵を誘う。ひとつの街で起きた三件の、幼児失踪・殺害事件。

SF作家にして名探偵の栗本薫クンは逗留先の軽井沢で、女流作家藤波武子女史からアイドル歌手朝吹麻衣子を紹介され、すっかり心を奪われてしまう。

「十六歳だった。あのひとに出会うまで十六年もかかってしまったという気持ちは、後悔に少し似ている―」。

パソコン通信が生んだバーチャル・アイドル〈姫〉。その正体を巡りパソ通仲間は大騒ぎを繰り広げている。

ぼく栗本薫。ぼくが書いた「ぼくらの時代」という推理小説が、かの有名なシャーロック・ホームズ賞をもらうことになったんだ。

年収なんと2億5千万円の人気少女マンガ家が殺された。

九州の秘境にある集落を、大手テレビ局のドキュメンタリー番組で取材することになった森カオル。

東京から特急で2時間ほどの山中に山科警部の親威がオープンしたばかりのペンションに幽霊が出没、客足もすっかり途絶えているという。

新宿で発見された少女三人の死体は、血を抜き取られ、バラバラに継ぎ合わされていた。同様の事件は日本各地でも起こっていた。

西北大学の仏文講師、高取浩司は、ある日突然、相手の顔がないことに気づいた。

長唄家元の安東家邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟の憎悪渦巻く旧家。

ファー・イースト30。

その果てに待つものを知らず、私はあなたを求めた―。

19世紀半ばのロンドン。17歳になる少女スウは、下町で掏摸を生業として暮らしていた。

「現代の最後の秘境」といわれる原乃村。そこには、不気味な「樹霊の塔」が聳える。

名門女子高校の近くでよく見かける赤シャツの不審者が、体育館内の密室で他殺死体になって発見された。

銀座で見かけた妖艶な和服美人の後を迫って着物の展示会に迷い込んだ伊集院大介。彼女の依頼で「幻の友禅」を探すことになる。

14歳の秋本元気が家に帰ってきた時、玄関に見ず知らずの死体が転がっていた。

ぼくこと栗本薫は、作家になってまだ四年目。

テオは17歳、アリスは5歳、そして二人は出会った。しかし、スペースマンと地上人の時の流れは平等ではない。

今から25年前、学園紛争の終わった西北大ではカリスマ演出家率いる小劇団「ペガサス」が人気を集めていた。

長い任務を終えて、フォーマルハウトより地球へと戻ってきた恒星間宇宙船メディア9。

恋に破れ、淋しい遊園地「ユニコーン・パーク」でバイトを始めた聡子。世間と隔絶した山の中で仲間の関係は濃い。

「どうでもいい。何もかんもどうでもいい。

深夜の六本木。同性を愛する男装の麗人・樹の店に出入りできる男は、名探偵・伊集院大介だけだった。

「栗本薫」クンも36歳。

名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。

結婚して二十五年、規子は夢にまでみたマイホームを手に入れた。

殺人鬼・刀根と共に竜崎晶が失踪した。

領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。

自殺か他殺か?美貌の歌手の飛び降り事件解明を依頼された伊集院大介は、彼女が“現代の魔女”だったと知る。

謎の集団「ゾディアック」の標的となった竜崎晶を守るため、伊集院大介は苦闘する。

ニューヨーク市警の捜査官との情報交換、そして数々の聞き込みから、惨殺された牧村レオナのすさんだ行状を知る伊集院大介。

幼少の頃から、息詰まる家庭の中で育ってきた克子。父の怒り、母の悪態、祖母の呪詛。