昭和五〇年代の春、高校生の十喜子は大阪の住吉大社の近くのお好み焼きと焼きそばのお店「フクちゃん」でバイトに励んでいた。

大阪の住吉大社近くで、たこ焼き屋をひとり営む岸本十喜子。 永らく失踪していた息子颯が、ひょっこり戻ってきた。

志賀倫成は、大手出版社の雑誌『週刊春潮』の副編集長。 スキャンダル記事に自負を持ち、充実した編集者生活を送っていた。

30代、女の人生の分かれ道。

みんながこれを読むころには、ぼくはもうこの世にいない――高校生のウェイドはなぜ自殺を思わせる投稿をするに至ったのか。

茶碗、豆皿、丸ちゃぶ台ここは想いが集う場所。

羊毛高校文化祭の二日目の午後、二年二組のお化け屋敷で、首吊り幽霊に扮していたクラス委員・旭川明日葉の絞殺死体が発見された。

池袋署管内で、女性のバラバラ死体の一部が発見された。

最下位低迷中の新興球団「新潟アイビス」の監督に就任した、元スラッガー宇恵康彦。

ここは万両百貨店外商部。お客様のご用命とあらば、何でも(殺人以外)承るのが外商の仕事。

夏休み。琴美の家に、子供たちの謎を解決してくれる青年がやってきた。

読書が嫌いな高校二年生の荒坂浩二は、ひょんなことから廃刊久しい図書新聞の再刊を任される。

東京、浅草。下町の一角に明治時代から四代続く老舗『甘味処栗丸堂』はある。

空手部の選抜出場を応援する校内のポスターが、何者かによって破られた。

大坂の生國魂神社に笑いの神様がいる――。その名は米沢彦八。

阪神競馬場で一頭の馬が暴れ、レース中に起きた不自然な落馬事故。

その年の競馬学校新入生は、個性派揃い！騎手の息子魁人は、父の威光を鼻にかけない天真爛漫なアニメ好き。

東京オリンピックが開幕して賑わう横浜駅前でバイク暴走事故が起きる。

水中の華・アーティスティックスイミングでオリンピックを目指す女子高生と、ぼっちのオタク女子の出会い。

下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。

成人式を迎えるアンちゃん。大人になるには、まだ早い気がするけど、それでも時間は進むし、世の中は待ってくれません。

創業50年(おおよそ)の喫茶店「純喫茶パオーン」。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

無趣味の元刑事がみつけた道楽は、バスの旅。

その店は、大阪のどこかの町にある。

就職活動がうまくいかず自分を見失っていた大学生の砂羽。

池袋署管内で、病院勤務のソーシャルワーカーが殺された。

大阪南部を走る路面電車、通称・阪堺(はんかい)電車。

「永神のオジキは、映画館の話でいらしたんですか?」興味津々の若い衆に、阿岐本組代貸の日村は心の中で溜め息をつく。

大手私鉄・武州急行電鉄に勤める早房希美のもとに、社内の各部署からトラブルが持ち込まれる。

7年前、25歳で死んでしまった一樹。

人気推理作家・雨宮縁。執筆時、作品ごとに主人公に成りきる姿は多重人格さながらで、憑依作家と呼ばれていた。

東和地所の専務から企業交渉人・鶴谷康に持ち込まれた相談は、関西の大京電鉄が社運を賭ける夢洲開発事業を巡るトラブル処理。

昨日と同じ光景が繰り返される学校で、俺は時間がループしていることに気づく。

これは棒の手紙です。この手紙をあなたのところで止めると必ず棒が訪れます。

彫刻教室で助手をしながら仏師を目指している「ぼく」こと織田真人には、ある特殊能力があった。

うる波は、事故死した夫「鹿野くん」の幽霊と一緒に暮らしている。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、 軍需工場の関係者が次々と毒殺される。

ミステリー作家・有栖川有栖が挑むまったく新しい大阪の怪談。

かつては温泉客で賑わっていた岐阜県宝幢村。希子は、十六年前の地震で家族を亡くし、伯父夫婦と暮らしている。

料理雑誌に掲載されている、「食捜します」の一行広告。

過去は変えられないが、未来は変えられる―― 鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。

益子徳一、七十二歳、独身。定年後の人生を慎ましく過ごす独居老人の大真面目で可笑しくて少しだけせつない日常。

洋菓子が美味しい喫茶店プリエールは、店主の兄・季と、元警官でパティシエ役の弟・智が切り盛りする隠れ家的お店だ。

世界最古で最大の大英博物館。

江戸時代末期、北町奉行所定町廻り同心の戸田惣左衛門は、若かりし日より悪人の捕縛や吟味に辣腕を振るい、『八丁堀の鷹』と謳われてきた。

警視庁捜査一課の箕島朗は、小菅の東京拘置所に向かった。 面会相手は死刑囚・明石陽一郎。