路地の奥に隠れ住む、超能力を持つ老人(「路地裏の天才」)、夜はナイトクラブの超人気ダンサーに変身する児童劇団所属の小学生(「名優キャット」)、穏やかに余生をたのしむ老紳士の密かな欲望(「生きる歓び」)…など“一見普通”の人々が隠し持つ、「もうひとつの顔」を

森はすべてを見ていた。

北里財閥の当主浪子は、19歳の一人娘、加奈子に衝撃的な手紙を残して急死した。

林の中の古びた洋館―それが私立野々宮図書館だ。ここに所蔵されている本は、どれも犯罪や事件に関係のあった本ばかり。

深夜の電車に乗った男が遇った昔の恋人、同僚、かつて一期一会の出会いをした親子。

金森咲代は、とある女子校の創立者で現在も校長、理事長を兼任している。一方、夫の進二は、常に妻の付属品扱い。

サラリーマン・利根は、大学時代の同級生・野川からドイツ土産に“ベルリンの壁のかけら”を受けとった。

こんなはずじゃなかったのに――。平和な日常が反転する傑作短編集。

会社は倒産、負債は5億―。窮地に追い込まれ、一家心中を決意した白浜省一は、見知らぬ男から不可思議な依頼を受けた。

お前は今日から川中歩美だ―少年院を出たその日から、私は財閥令嬢の身代わりとなった。

役者のエージェントとして働く大塚美穂は女子大時代の同級生笑子が殺されたことから警察の尋問を受けた。

突如、大地震に襲われた“町”。道路が遮断され、15軒の家が完全に孤立した。

「杉原爽香の娘を殺して」夜明け前の公園で交わされた契約が、危険な事件の連鎖を誘い込む。

妻に不倫の恋をさせ、それを材料に、同時進行で作品を書こうともくろんだ流行作家。

深夜、自宅の電話が鳴った。「今、踏み切りのそばなの。

島中瞳は活発で勇敢な女子高生。T学園のオーケストラでヴァイオリンを担当している。

祐子の母は、父を裏切って家出をした。それを苦にして、父は自殺してしまう。

カルチャースクールを次々と渡り歩き、「フルコース夫人」と呼ばれる主婦・中沢なつきに突然舞い込んだ娘との映画出演の話。

月波家の自宅裏口に若い男の死体があった。その日を境に、平凡だった家庭の生活の歯車が狂い出す。

ある冬の夜、24歳の雨宮純江は同じ会社の中年男性に処女を捧げた。

町を覆った奇妙な濃霧。

宇野警部と恋人の女子大生・夕子がレストランで食事をしていると、一家皆殺しの犯人がすぐそばの席に! 名コンビが活躍する全五篇。

祖母、母、娘。個性豊かな女三世代が贈る痛快ミステリ、開幕。

今日、パパが死んだ。昨日かもしれないけど、私には分らない。

川で溺れている男の子を助けた水泳世界大会金メダリストの沢井聡子。

“劇団Z”の観劇に赴いた片山兄妹とホームズ。

反政府的な立場を貫いたために、国を追われた人気作家・三宅。

押しに弱く、彼氏の坂西と別れられず困っていた歩美。

中堅事務器会社の新人OL洋子は入社してすぐ、先輩の村上に一目ぼれ。独身でハンサムな彼と付き合うことになる。

大学の写真部に所属している佐古川綾子が撮った1枚の写真の中に、写真部顧問・衣笠教授の行方不明だった息子が写っていた。

大晦日に開かれるクラシック・コンサートの手伝いをすることとなった杉原爽香。

駈け落ちを決行した哲と明子のトランクからナント死体が―。

団地に暮らす専業主婦・浩枝は、現実と見まがうような「人が死ぬ悪夢」にうなされていた。

「月にいくらなら承知する?」水畑と待ち合わせていたパーラーで、女子大生の亜由美は愛人契約の現場を目撃する。

「正統」な吸血鬼の父・クロロックのお供でドイツにやってきたエリカ。

こんなに楽しくていいのかな。 小さな町に撮影隊と事件がやってきた。

直子はなんとなくお見合をしようと決心した。

出世して福岡からやってきたサラリーマン・市野庄介は空港で、通称「踊り屋」と呼ばれる用心深い性格の殺し屋と間違われてしまう。

文具メーカー勤務の竹中秀治は、職場結婚することになった純江と新居を探していた。

“辻海運”の社長令嬢・希世美は、S女子大の三年生。何不自由なく育ち、大学生活を楽しんでいたが、突然父親の会社が倒産。

ハネムーンから戻って来たばかりの保科伸子を待っていたのは、父親からの突然の告白だった。

若さだけが取り柄、さして特技もないのに“何でもやる商会”を始めた4人の男女。

ある日の早朝、長女・文江の無残な姿の帰宅から、悲劇は始まった!誘拐、脅迫、殺人―「ウチには全く関係ナイ」はずの物騒な事件に次々と巻き込まれて行く棚原家。

「これは事故なんです―」男はそういい残し、亜由美の目の前で飛び降り自殺した。

人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ、私たちを駆り立てて…。

憧れの課長から昼食に誘われ、「我が社のために重要書類を届けてくれ」と指示された新米女子社員の恭子。

高校生の有貴は三年前の殺人事件を機に記憶を失った母と二人暮らし。父は別居し、若い恋人に夢中だ。

高級老人ホームに入居する婦人の野々山あすかと、窃盗をくりかえし裏社会に生きる久米明日香。

止まらない怪事件の連鎖。

文具メーカー・ABカルチャーに勤める奈々子は、責任感はあるが惚れっぽい性格が玉に瑕。

愛していれば、奇跡もきっと起こる―バスの転落事故で湖の底に沈んでしまった死者たちが、愛する人たちに別れを告げるために、午前0時に戻って来た!深夜のバス・ターミナルでの、死者と生者の不思議な出会い。

ある日、爽香の元に高校の同級生・井田の娘から一本の電話が。なんと、妻殺しの容疑で井田が逮捕されたという。

天才画家の祖母、生活力皆無な母と暮らす女子高生の有里。祖母が壁画を手がけた病院で、有里は大女優・沢柳布子に出会う。

「三十年。タイム・カプセル。

N大ワンダーフォーゲル部、秋のキャンプ。奥多摩の山中に白い雨が降った。

小さな雑貨卸売会社に勤める28歳の会社員。毎日、目の回るような忙しさだが、その奇妙な電話は、仕事中にかかってきた。