巨匠が紡ぐ、珠玉のロマンティック・ミステリーの数々。 50年の作家人生の集大成。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

始まりは新宿発、松本方面行きの最終列車、急行「アルプス号」だった。

駅のホームで突き落とされそうになる。見知らぬ車に乗せられて誘拐されそうになる―。

「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

財閥・紀尾井グループ会長の令嬢姉妹が搭乗していた小型飛行機が、北アルプス後立山で消息を絶った。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

公園の片隅で発見されたホームレスの死体。

三十数年前、謎めいた女性を誤殺して北アルプスに埋めた過去を持つ北尾俊也は、離婚と退職を機に贖罪の旅に出た。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

住民の八十パーセントが歴史と伝統のある浦島重工業の関係者で占められる浦島市では正社員、工員といった身分差別がいまだに厳然とあった。

三家庭に襲いかかった災いは、あの夜と関わっているのか?家庭内暴力、援助交際、恍惚老人―それぞれに家族問題を抱えながら、ある夜、三人の男は偶然同じ路線バスに乗り合わせた。

博多発東京行のひかり116号で、不動産ブローカーが刺殺された。

あらゆる悪の手口を詳述したベストセラー『悪魔のガイドブック』にそそのかされた少女輪姦事件が発生。

“世の中には、死にたがっている人間がいる一方で、殺したがっている人間もいる”少年時代、幼女を殺した波多野と的場。

文壇の寵児ともてはやされる若きベストセラー作家の浅沼は、出版社から請われて新人文学賞の選考委員となった。

庵志津子が銀座の一隅に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPが毎夜集うサロンになっていた。

婚約者を事故で亡くした弓子は、上司の薦めで見合いをした。羽室裕也は好青年で、羽室家も完璧な円満家庭にみえた。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。

過去を捨て、警備員として暮らす桐生。迷い猫が縁で、飼い主の少女・翔子と出合う。

忠誠を尽くした自分をゴミのように捨てた上司の米原を、衝動的に殺した桑崎。

深夜の寝台車で起きた人気タレント刺殺事件。犯人はいつ乗車し、どこへ消えたのか。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

スキーバスのダム転落事故から生

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。

復讐してやる―旗本良介は怒りの中から立ち上がった。

棟居は北アルプス後立山縦走を試みる途中、唐松岳山頂でトレッキングツアーのグループに写真撮影を頼まれた。

ある新人賞の審査員となった人気作家・浅沼は、候補作を読みながら、背筋の凍る思いがした。

ペット専門の探偵・山中暁は失踪した妻を探して欲しいと、人探しの依頼を受ける。

命懸けで真実に迫る男が心に抱くビジョンとは…… 大手精密部品メーカー経理課員の轢き逃げ死、失踪、横領疑惑……。

平凡なOL貴浦志鶴子には幼児期の記憶に空白がある。

命懸けで真実に迫る男が心に抱くビジョンとは…… 大手精密部品メーカー経理課員の轢き逃げ死、失踪、横領疑惑……。

憧憬の女神、七条由香の無惨な死体を発見した北前真司は、無実の罪を押し付けられてしまう。真犯人はどこかで笑っている。