老人介護のボランティアをしている仁科理佳は、寝たきりの老婆・幸枝の様子を見てきて欲しいと頼まれる。

その家に関わった者は、行方不明になるか悲惨な死を遂げると言われる「呪われた家」。

僕は人形を作り続ける。42号と名付けられたこの人形の頭部にはまだ髪がなく、唇にも紅は塗られていない。

空港近くのホテル。人々の笑い声は、包丁を持った元ハウスキーパーの青年、香取純一の侵入で悲鳴に変わる。

ある雨の降る晩。突然、僕は佐々木千尋を思い出した。

湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医だった。

お見合いで知った双葉に惹かれる慶太。双葉によって嗜虐性に目覚めた慶太は、出会った日から彼女に陵辱の限りを尽くす。

冴えない大学生の南里遼太郎は、合コンで出会った夕紀の眩しいまでの美貌が忘れられなかった。

星野鈴音は十人並以下の容姿。けれど初めて見た瞬間、榊原優一は激しく心を動かされた。

看護師の裕子は、芙季絵という少女の担当を任されてから、奇妙な体験をするようになる。

幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山の解剖を担当し、冠動脈から正体不明の肉腫を発見した。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

その家に入った者は、生きながらえることは決してできない。そしてまた、新たな呪いが生まれる――。

柏木はハンサムな若き調香師。彼の調合する香水を求め、店には多くの婦人たちが訪れる。

悦楽の街マカオ。小説家は束の間の自由な時間を楽しんでいた。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

香月健太は33歳。

愛する妻を失った由紀夫は、南の島のヴィラで夜ごと娼婦相手にサド的な欲望を満たす。

娘の不可解な行動に悩む女性刑事が、我が子の意図に心動かされる「傍聞き」。元受刑者の揺れる気持ちが切ない「迷い箱」。

必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。

リングの事件発生からさかのぼること三十年あまり。小劇団・飛翔の新人女優として不思議な美しさを放つひとりの女がいた。

網膜剥離を理由にボクシング界を去ったものの、戦いの熱気が忘れられずにくすぶっていた小鹿。

科学者の父親と穏和な母親に育てられた医学生の馨にとって家族は何ものにも替えがたいものだった。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

孤独な画家の「僕」は、モデルの美しい少女と、心を通わせていく。ある日、画商の提案で、少女のヌードを描くことになる。

補助教員の谷村梢小学校四年生の中尾文吾が自宅で襲われた。

ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。

右か、左か。人は無意識のうちに選択を繰り返す。

北海道、旭川。平凡な高校生の僕は、レトロなお屋敷に住む美人なお嬢様、櫻子さんと知り合いだ。

住宅街の一角にひっそりと建つ幽霊屋敷として有名な「ある家」。

真夏のリゾート地で、僕とエリコは二人だけの情事を重ねていた。

新たな呪いは――「変異」する。進化を続ける「貞子」、ノベライズで登場! 時は令和。

昭和45年、群馬県のホテルで起きた大量無差別殺人。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

大都市の欲望を呑みつくす東京湾。ゴミ、汚物、夢、憎悪…あらゆる残骸が堆積する埋立地。

広大な沼地と河口に面し、わずかに水上に出た土手道で村とつながるだけ。その館は冷たく光りながら堂々とそそり立っていた。

“あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。

モデルとしての将来を嘱望されていた美貌の女子大生・琴音。

上の階に住む同僚の部屋からもれてくる奇妙な物音を聞いたソープ嬢(「水音」)。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

台所に立っていると落ち着く。料理をすると心が凪いでいく。

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。

わたしの家は、クラスの子たちとどこか違う。これから母と、死体を埋める。

食事中、睡眠時、入浴中――ずっとあなたを見つめています。 新興宗教の教祖・七沢ルナは暴力と凌辱の日々を強いられていた。

あの部屋にいる人は、みんなみんな死んじゃうんだよ…人形のように美しい少女が予告する、謎の連続飛び降り自殺。

(クリスマス・イヴに死のう)人里離れた山林に死に場所を求めた「僕」の前に、一台の車が現れた。

「あなたのご両親は、あなたを売ることにした」女子大生・川上春菜は、父親の使いで訪れた横浜のビルで、突然告げられた。

高校1年生の時に隣家に棲む男に拉致監禁された奈緒子。

華やかな夜の街で、金持ちの男女に求められるまま、体を売るヒカル。

三浦加奈30歳―タレントとしては芽が出ず、今は派遣社員。そんな彼女の前に現れた岩崎。

「持ち主を死へ誘う人形」。

青山のアパレルショップ店長、真知子。

上官の命令に服従する兵士、戦地で負傷した帰還兵、侵入者に拷問を加える憲兵、爬虫人のサーカスに夢中になる少年……。