滅びの笛
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西村寿行は若い頃何冊か読んだはずですが、これは記憶になく初読と思います。まさにSFパニック小説というか災害パニック小説で、動物たちの行動の描写にも、読んでいる限りでは、十分な説得力があります。人間対怪物であるともいえ、日本の官僚組織がこうしたパニックにどう立ち向かうか(そして敗退するか)を想像力で描写し、その点では「シン・ゴジラ」にも通じます。映画化などは到底無理でしょうが、面白かったです。 個人的に背景として興味深かったのは、この小説が「生みたいだけ子供を産む男女、膨れ上がった人口、ひとびとは山野を潰すことに狂奔してしまった」等、過剰な人口増加とそこからくる自然破壊へのアンチテーゼを何度と無く示していることです。この小説が執筆された約50年前といえばの日本は人口1.128億人。人口減への危機感が叫ばれる現在よりもさらに1千万人は少ない状態で「人口増加への懸念」が提示されていたわけです。これは著者が独自に思いついたテーマではなく、一般に通じる感覚だったのだと思います。50年前の日本人は人口増加の問題を危惧していたのです。 そして今、世界人口は当時の倍近い80億人に迫っています。エネルギーでも地下資源でも水でも食料でも、地球の資源が支えきれるはずがない数字です。歴史的視座では、日本はこうした本能的な危機感からあるべき正常な状態を「先進的に」取り戻しつつあるのだ、と考えるべきかもしれません。いまだに人口爆発をよしとしている国・文化圏は、地球を、人類をどうするつもりなのでしょう? 著者と話してみたい気がします。 なお、本作の続編と言えるのが『滅びの宴』です。こちらはUnlimitedではないので、まだ私も読んでいません。本作の記憶が鮮明なうちに古書店で見つけられたらいいなと思っています。 | ||||
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突如人間達に牙を剥く想像を絶するネズミの大群。その脅威と、そのパニックの中で人間性を失っていく日本人。最初はネズミと人間の戦いがやがて人間同士の争いに発展して亡国の危機を迎える日本。迫り来る脅威と恐怖の中で人はどこまで人間らしくある事が出来るのか? 西村寿行という作家が本当に描きたかったのは後者の方であろうと私には思える。彼は愛犬と共に狩猟を趣味としていた。都会にいる事よりも大自然の中に身を置く事を好むと共に人間を嫌悪し、人付き合いを嫌っていた。その事は彼と交流のあった女優さんや編集者の方達が、語っている。女優の太地喜和子さんが彼の著作の後書きで語っておられたが、西村寿行さんは太地さんと旅行に行った折、布団を並べて寝ていたにも関わらず、指一本彼女に触れようとしなかったそうである。それは彼がフェミニストだからでは無く、本質的に人間という生き物を嫌悪していたからだと寂しげに語られたそうである。彼がなぜそこまで人間と人間社会を憎悪するのかは知る由も無いが、彼の多くの作品を読むと彼の著作の原動力になっているのは人間への怒りと絶望の様な気がしてならないのです。 | ||||
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40年前に友人から勧められて読みました。 スケールの大きさに圧倒され、夢中になったのを覚えています。 懐かしくてKindle用に購入しました。 猥雑さなど、そうそうこうだったと思い出しながら一気に読みました。 さすがに40年も経つと、こちらもそれなりに成長して知識も増えている分、作品の粗も目につきました。 細かいところは気にせず、壮大なフィクション、空想科学小説なんだと思って楽しんで貰えればと思います。 続編に「滅びの宴」なあり、姉妹作に「蒼茫の大地滅ぶ」などがあります。それだけ作者も愛着のある作品だったんだと思います。 西村寿行ファンとしては、絶対に外せない原点の一作なんです。 | ||||
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最初から最後まで面白すぎて一気に読んでしまいました まさに手に汗握るという感じで!臨場感がすごかった 前兆、予感→災害の流れが熱くて最高で、 パニックものが好きな人は絶対オススメです | ||||
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高度成長と自然破壊、そのアンバランスさを表現できたホラーだと思う。 現実にもあるんかな?とか想像しながら読めた。 | ||||
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