夏の名残りの薔薇

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種別
長編
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2,895回
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1
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12
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あらすじ

2008年03月07日 夏の名残りの薔薇 (文春文庫)

沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。(「BOOK」データベースより)

評判

夏の名残りの薔薇の評価:

5.00/10点 レビュー 1件。 D ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点5.00pt

夏の名残りの薔薇の総合評価:

6.26/10点 レビュー 19件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.18
(5pt)

”閉ざされた雪の山荘で” ほぼ文学作品だと思います

これもまたいかにも恩田さんらしさ満載の作品です。一見ミステリ仕立てでいてミステリではなく。難解で知られるアラン・レネ監督映画「去年マリエンバードで」からの引用が、随時、間にはさまれ、複数の人物が自分の内面を語り、それぞれの視点から状況を見ている、その視点は当然ひとりだけのものに限られるため、全体的な真実がたち現れてくるまでにはかなり時間がかかります。

まず導入部分に心奪われます。山裾に広がる見事な紅葉の森。その色彩の鮮やかさ。そこから一転、夜中に降り積もった雪で一面真っ白になった山頂のクラシックホテルはまさに”雪に閉ざされた山荘”となり、強風にあおられる窓がじわじわと不穏な恐怖感をかきたてます。  
資産家の沢渡家が貸切にしたそのホテルで、どこか常軌を逸したような変わった3姉妹が毎年開く豪華なパーティ。
彼女たちが毎晩ディナーの席で披露する奇怪な話はどこか残酷童話を思わせ、そこだけでまるで怪奇小説のように鬼気迫ります。
招待客は誰もが一癖ありそうな人物ばかりで、親族の御曹司に嫁いだ美貌の桜子と近親相姦の関係にあるその弟。一見おっとりした桜子の夫や、もう1人の桜子の愛人、情緒不安定な女優とそのマネージャー、なぜ招待されているのかよくわからない大学教授などなど、そしてすでに故人ながらいまだ強い影響力を感じさせる沢渡家の祖父の影・・。彼らが交わす当たり障りのない上品な会話が、余計にこれから起きる惨劇を予感させぞくぞくします。
映画化されたらなかなか密度の高い作品になると思うのですが、読みながらどの俳優さんが役にふさわしいかあれこれ考えてしまいました。

1章目で殺された人物が第2章では当たり前のように生きていて、事件はなかったことになっているということが何度も繰り返されます。本当に殺人事件は起きたのか、それとも・・?真相は最後まで明らかにならないため、とりあえずすべてを頭において保留の状態で読み続けなければなりません。
この間を雰囲気に酔いしれて楽しめるか、それともただ忍耐だけでいらいらするか、このあたりで好き嫌いが分かれると思います。はっきりした現実的な話が好きな人や、本格ミステリつまり”犯罪がおき犯人がいてそれがちゃんとあばかれる”話を期待する人は好きになれないかもしれません。
映画化されて有名になった「夜のピクニック」や「蜜蜂と遠雷」など健全で”まとも”な作品でファンになった方は、その延長でこのようなお話を読むとびっくりするかも。が、恩田さん本来の個性はむしろこちらの方でしょう。
ネタばれするのであまり書けませんが、最後のシーンであの人物とあの人物がなぜ一緒に旅立っていくのかが理解できませんでした。過去、記憶、妄想、願望などが渾然一体となって描かれ、ここは映画になぞらえてあるのだと思いますが・・。ここを省けば星5つです。恩田さん作品の中でもベスト5に入るものすごく好きな雰囲気でした。

杉江松恋氏による恩田陸作品についての解説がとても的を得ていると思います。また、そのあとの恩田さん本人へのインタビューも、子供の時からの読書歴や作品のバックグラウンドを知る上でとても参考になります。
夏の名残りの薔薇 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 夏の名残りの薔薇 (文春文庫)より
4167729024
No.17
(5pt)

”閉ざされた雪の山荘で” ほぼ文学作品だと思います

これもまたいかにも恩田さんらしさ満載の作品です。一見ミステリ仕立てでいてミステリではなく。難解で知られるアラン・レネ監督映画「去年マリエンバードで」からの引用が、随時、間にはさまれ、複数の人物が自分の内面を語り、それぞれの視点から状況を見ている、その視点は当然ひとりだけのものに限られるため、全体的な真実がたち現れてくるまでにはかなり時間がかかります。

まず導入部分に心奪われます。山裾に広がる見事な紅葉の森。その色彩の鮮やかさ。そこから一転、夜中に降り積もった雪で一面真っ白になった山頂のクラシックホテルはまさに”雪に閉ざされた山荘”となり、強風にあおられる窓がじわじわと不穏な恐怖感をかきたてます。  
資産家の沢渡家が貸切にしたそのホテルで、どこか常軌を逸したような変わった3姉妹が毎年開く豪華なパーティ。
彼女たちが毎晩ディナーの席で披露する奇怪な話はどこか残酷童話を思わせ、そこだけでまるで怪奇小説のように鬼気迫ります。
招待客は誰もが一癖ありそうな人物ばかりで、親族の御曹司に嫁いだ美貌の桜子と近親相姦の関係にあるその弟。一見おっとりした桜子の夫や、もう1人の桜子の愛人、情緒不安定な女優とそのマネージャー、なぜ招待されているのかよくわからない大学教授などなど、そしてすでに故人ながらいまだ強い影響力を感じさせる沢渡家の祖父の影・・。彼らが交わす当たり障りのない上品な会話が、余計にこれから起きる惨劇を予感させぞくぞくします。
映画化されたらなかなか密度の高い作品になると思うのですが、読みながらどの俳優さんが役にふさわしいかあれこれ考えてしまいました。

1章目で殺された人物が第2章では当たり前のように生きていて、事件はなかったことになっているということが何度も繰り返されます。本当に殺人事件は起きたのか、それとも・・?真相は最後まで明らかにならないため、とりあえずすべてを頭において保留の状態で読み続けなければなりません。
この間を雰囲気に酔いしれて楽しめるか、それともただ忍耐だけでいらいらするか、このあたりで好き嫌いが分かれると思います。はっきりした現実的な話が好きな人や、本格ミステリつまり”犯罪がおき犯人がいてそれがちゃんとあばかれる”話を期待する人は好きになれないかもしれません。
映画化されて有名になった「夜のピクニック」や「蜜蜂と遠雷」など健全で”まとも”な作品でファンになった方は、その延長でこのようなお話を読むとびっくりするかも。が、恩田さん本来の個性はむしろこちらの方でしょう。
ネタばれするのであまり書けませんが、最後のシーンであの人物とあの人物がなぜ一緒に旅立っていくのかが理解できませんでした。過去、記憶、妄想、願望などが渾然一体となって描かれ、ここは映画になぞらえてあるのだと思いますが・・。ここを省けば星5つです。恩田さん作品の中でもベスト5に入るものすごく好きな雰囲気でした。

杉江松恋氏による恩田陸作品についての解説がとても的を得ていると思います。また、そのあとの恩田さん本人へのインタビューも、子供の時からの読書歴や作品のバックグラウンドを知る上でとても参考になります。
夏の名残りの薔薇 Amazon書評・レビュー: 夏の名残りの薔薇より
4163233202
No.16
(3pt)

いまいち

パラレルワールド的なノリが好きではありませんでした
夏の名残りの薔薇 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 夏の名残りの薔薇 (文春文庫)より
4167729024
No.15
(3pt)

いまいち

パラレルワールド的なノリが好きではありませんでした
夏の名残りの薔薇 Amazon書評・レビュー: 夏の名残りの薔薇より
4163233202
No.14
(5pt)

許容できる人にとっては着地点は納得かな

恩田版「匣の中〜」かなって感じだ。
とにかく、読んでいて何が起こっているのか、という点に興味がわく。
リーダビリティは満点だし、なにより相変わらずの恩田節だ。
つまり、登場する女性陣が、みんな強い、強すぎる。

ネットでの評判は、あまり芳しくないようだな。
でも、私は面白かったよ。
それなりの収束はするしね。
まあ、この着地点だと確かに文句も言いたくなるとは思うけど。
でも、第一変奏と第二変奏とを読めば、気づくことがある。
それが本作のテーマだと理解できれば、本作はとても楽しめる。

途中に挿入される「去年マリエンバート〜」は、雰囲気作りには良いのかもしれないが、少々リーダビリティを下げている。
これは要所だけの挿入でもよかったんじゃないかな。
相変わらず登場人物のイメージが曖昧だが、それもまた恩田節であるし。
本格読みは怒るかもしれないが、作中でも言及されている「ドグラ・マグラ」を許容できる人には評価されてもいいと思うね。
夏の名残りの薔薇 Amazon書評・レビュー: 夏の名残りの薔薇より
4163233202

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