石の来歴
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種別
長編
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あらすじ
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評判
石の来歴の評価:
8.00/10点 レビュー 1件。 B ランク
石の来歴の総合評価:
8.45/10点 レビュー 22件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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あの大戦のフィリピン・レイテ戦線での壮絶な帝国陸軍の様相を、ある上等兵が語る「岩石の歴史と永遠性」をモチーフに戦後社会に生きる復員兵と繋ぎ、ある種怪談じみた装いの物語に仕立てた手腕は流石!と言うしかない。それにしてもこの文体!三島由紀夫のような「華麗な人工美の極致」とは違うが、どこか中島敦を思わせるようで中島の漢文調より柔らかな文章の流れが、実にいい。一語一語をじっくり味わいながら読みたくなる~そんな文章である。そして、68年からの学生運動のうねりを「戦中派」に対抗する存在として浮き立たせたところなど、ちょっと大江健三郎「万延元年のフットボール」を想起させる。
しかし、東南アジア戦線では実際の戦闘で死亡するより病死・餓死などのほうが多かった事実、そして行軍に付いていけなくなった「見込み無き兵士」の陸軍内殺害。そうした「内情」が淡々と綴られるこの作品が「第一級の戦争文学」であることは間違いない。こういう作家のことを今まで知らなかったとは!これからぼちぼち他の作品も読んでみる。