この銀盤を君と跳ぶ
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フィギュアに懸ける2人の少女とそれぞれのコーチ、計4人を軸に描かれる、W主人公のような形式で展開されるストーリー。それぞれの想い・背景・過去を十分に理解させられてから最終戦が描かれるため、2人の主人公、どちらにも頑張ってほしくなる。自分的には京本瑠璃に明らかに気持ちが傾いていたが、そうでない人がいても何も不思議はない。コーチも然り。 そんなこんなで、それぞれが胸に抱く熱い想い、勝たなければならない理由を知ったうえで最終話の"決戦"を読むことになるので、ページをめくる手につい力が入ってしまった。あまりフィギュアスケートには詳しくないものの、細かく、美しく演技を表現してくれるので、アイスリンクの情景が容易にイメージできた。細かいスコア計算方法だったり、採点基準も分かりやすく解説(それも自然に)してくれているので、フィギュアのことが全く分からない人でも問題なく楽しめると思う。 ※以下若干のネタバレ注意 -------------------------------------------------- ラストシーンには、涙々。決してお涙頂戴というわけではない。ただひたすらに、年頃の少女が抱いていた想い、決意、コーチへの信頼に胸を打たれた。確かに、彼女は一貫してコーチのことを高く評価して、誰よりも信じていた。ここ数年読んだ小説の中でもトップクラスに“面白い”作品だったと思う。続編があったらまた読みたいが、どうなのだろうか。あまりに綺麗に終わりすぎている気もするので、蛇足になってしまうかもしれない。だけれど、チーム京本、チーム雛森の歩みの続き、世界を見たいのも事実。とにもかくにも、本当に面白い作品だった。 | ||||
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フィギュアスケートの過酷さと美しさが詰まった渾身の物語だった。 口が悪いが芸術的センスと表現力をもち「氷の獅子」と呼ばれる瑠璃と、自由奔放だが圧倒的な身体能力をもち「雪の妖精」と呼ばれるひばり。 そんな二人を支える、振り付け師で元フィギュア選手の江藤朋香と、ひばりの幼馴染でライバルでもあった滝川泉美、この二人が物語の語り手となっているのだが、自分自身も苦労して苦しみと向き合った二人だからこそ本書の語り手に相応しく、二人の天才とどう付き合っていくのか、非常に読み応えがあった。 表現力やステップ、スピンの技術は経験とともに上達するが、第二次性徴が終わる前に筋力や体形が変化する女子は最大の得点源であるジャンプの難度が跳ね上がり、そんな身体の変化との戦いが天才が天才のままでいることを許さない競技であるということもよく分かった。 また、フィギュアスケートは「技術」と「芸術」を両立させるスポーツであるはずが、採点方法が加点方式に変わり、得点を稼げる技への注目が集まり、芸術競技という側面が薄れているという説明も分かりやすかった。 二人の天才と二人の語り手以外にも、女子フィギュアスケートを支えてきたベテランの加茂瞳や、ひばりの兄で男子フィギュアスケート選手の國雪、新潟市にスケートリンクを誘致して選手を見守ってきた野口達明など、フィギュアスケートを支える人間の活躍も見逃せない。 流血騒ぎがあった「血の四大陸選手権」や観客のブーイングにルールを無視して挑んだ「恥の世界選手権」など、ネーミングやストーリも本当によく考えられていたと思う。 瑠璃とひばり、どちらも順風満帆とはいかず、いくつもの苦悩を乗り越えて辿り着いた、オリンピックの代表を決める全日本選手権の最後の決戦は素晴らしかった。 フィギュアスケートが好きな人にもぜひおすすめしたい一冊だった。 | ||||
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熱い。この作品には熱がある。 氷の上のスポーツの物語だけれど、とてつもなく熱い。 二人の天才と言われた女子スケーターの物語。 でもこの物語の主役はそんな二人をそれぞれの視点で振り回されつつも支えた周囲の人々なのがまた熱い。 特に瑠璃が朋香にかける言葉が感情を揺らしてきます。 後半からはもうどちらを応援すれば良いのかわからないただの観客となって泣きそうになりながら読んでました。 終わり方も最高でした! 改めてタイトルも良い。 おすすめです。 | ||||
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