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あらすじ
あの子の輝きに、生かされている 千葉県富津市の清掃会社に勤めるハチこと町谷亜八は、過去に傷害事件を起こし執行猶予中の身。ようやく手に入れた「まっとうな暮らし」からはみ出さぬよう日々を生きている。唯一の愉しみは祖父の遺したアウディでアクアラインを走ることだった。ある日、血の繋がらない姉・ロクから数年ぶりに連絡が入る。二人の弟、キュウを脅す人物が現れたという。 キュウにはダンスの天賦の才があった。彼の未来を守るため、ハチとロクは、かつてある罪を犯していた。折しも華々しいデビューを飾りキュウは急速に注目を集め始めたところである。事件が明るみに出ればスキャンダルは避けられない。弟のため、ハチは平穏な日々から一歩を踏み出すことを決意するのだが……。 一方、ロクの同棲相手である本庄健幹は彼女の行動に違和感を覚えだす。言いようのない不安を解消するため、健幹はロクの故郷・富津に向かった。あてもなく情報を探るうち、首に刺青を入れた男と出会う。彼もまた、町谷の家を探していた。 抗えない圧倒的な〈現実〉、そして守るべき日常。そのなかでそれぞれの愛を貫こうとする人々。コロナ禍の日本を舞台に突如現われたカリスマをめぐる、最高速度の物語。(「BOOK」データベースより)
評判
Qの評価:
7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク
Qの総合評価:
7.91/10点 レビュー 11件。
感想一覧
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Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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3作連続直木賞候補という、今脂が乗っている作家の書き下ろし長編。手持ちで読むのが辛いほど分厚く、中身もかなりハードなノワール系エンタメ作品である。
どうしようもなく閉塞したコロナ禍の日本社会を打ち破るべく、天才ダンサーをカリスマとして売り出そうとする人々と、複雑な事情を抱えた天才ダンサーの家族が織りなす人間ドラマがメインの物語であり、ミステリー、ノワールの要素は不可欠ではあるがあくまで舞台装置でしかない。母親違いの三姉弟「ロク」、「ハチ」、「キュウ」の関係が分かるまでちょっと読みづらいし、三人の関係性が分かってからも父親を始めとする家族や、「キュウ」を売り出すプロデューサーや関係者がみな常識外で怪しく、何度も立ち止まらないとストーリーが理解できなかった。
663ページという大部作だし、難解ではないが癖のある話の展開なので、読み終えた時に満足するか徒労を覚えるか、読者を選ぶ作品と言える。