SF作家の地球旅行記
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あらすじ
人気SF作家・柞刈湯葉、初旅行エッセイ。首里城、筑波山、ウラジオストク、モンゴルの草原…何のために旅に出て、何を思い、何を目指すのか。SF作家の目を通して楽しむ新感覚旅行記。2019~2021年note投稿作品を大幅に加筆・修正した海外編4柞&国内編8柞、さらに[架空旅行記]として書き下ろし短編小説2作(月面編/日本領南樺太編)を加えた。ーーだいたい僕はどこへ行っても似たようなことをして、似たようなことを考えている。そこには環境によらない恒常的な自己同一性みたいなものがうっすらと見えてくる。(あとがき より)【目次】チップがないならポテトを食べればいいじゃない (海外編・カナダ)能登半島をレコンキスタする (国内編・石川)飛ぶのは恥だが役に立つ (海外編・上海)本当の東京砂漠はここにある (国内編・伊豆大島)2時間半で行けるヨーロッパに行けない2年半に捧ぐ (海外編・ウラジオストク)琵琶湖マトリョーシカ構造 (国内編・滋賀)人間を荷物とみなせば人馬一体 (海外編・モンゴル)琉球の長い午後 (国内編・沖縄)青春18きっぷで人生のレールを踏み外す (国内編・鉄道旅行)穏やかな夜に身を任せるな、老いても石油を燃やせ (国内編・静岡)電車に乗ってチバニアンを見に行った(国内編・千葉1)鋸山が実写版マインクラフトだった (国内編・千葉2)日本国民は筑波山にどのような態度で向き合うべきか (国内編・茨城)静かの海では静かにしてくれ (架空編・月面)南側と呼ぶには北すぎる (架空編・日本領南樺太)(「BOOK」データベースより)
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評判
SF作家の地球旅行記の評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク
SF作家の地球旅行記の総合評価:
10.00/10点 レビュー 5件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
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カナダ編に登場する「法輪大法」の横断幕や「東トルキスタン共和国」の旗など、弾圧されている中国人かカナダ・デーで意思表示をしている実情を知りました。見聞記は役に立ちます。
「作家のトラブルは換金できる(47p)」と書いてありますが、まさしく旅行記を読ませるのにはその偶然性も必須ですね。
「南側と呼ぶには北すぎる (架空編・日本領南樺太)」が一番良かったです。SF作家の本領発揮と言ったところでしょうか。
1945年8月、終戦間際のソ連の非情な参戦により、千島も樺太も強奪のように占拠されました。サハリンそして戦前は樺太と呼んでいた極寒の地は、SF的な手法をとらない限り、なかなか訪れることのできない知られざる領域なのは間違いありません。
「国境標石(255p)」は現在ロシア側の博物館に飾られています。それを下敷きに上手くまとめていました。戦前の岡田嘉子と杉本良吉とのサハリン日ソ国境越え事件を持ち出すまでもなく、不思議な魅力を秘めた場所だといえます。サハリン鉄道紀行といえば鉄道紀行作家の宮脇俊三さんが1990年に乗車されたルポを思い出します。
樺太は戦前の一時期には日本の領土として多くの日本人が働いていました。短編でしたが、筆者によっていつの日にか長編SFとして書いて欲しいと願っています。
戦前から人々の行き来として使われてきた稚内と大泊(コルサコフ)の船便は欠航しており、ロシアのウクライナ侵攻により、ますます遠くなってしまいました。SFの手法でしか訪れることが出来ないのは残念です。
柞刈湯葉さんは良い仕事をしたと思っていますので。